モンスターでファンタジーなTVアニメ動画ランキング 96

あにこれの全ユーザーがTVアニメ動画のモンスターでファンタジーな成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年10月05日の時点で一番のモンスターでファンタジーなTVアニメ動画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

75.4 1 モンスターでファンタジーなアニメランキング1位
ダンジョン飯(TVアニメ動画)

2024年冬アニメ
★★★★☆ 3.7 (278)
928人が棚に入れました
ダンジョン飯。 それは、"食う"か"食われる"か――― ダンジョン深奥で、レッドドラゴンに妹が喰われた! 命からがら地上へ生還した冒険者のライオス。 再びダンジョンへ挑もうとするも、お金や食糧は迷宮の奥底……。 妹が消化されてしまうかもしれない危機的な状況の中、ライオスは決意する。 「食糧は、迷宮内で自給自足する!」 スライム、バジリスク、ミミック、そしてドラゴン! 襲い来る魔物たちを食べながらダンジョン踏破を目指せ、冒険者よ!

声優・キャラクター
ライオス:熊谷健太郎
マルシル:千本木彩花
チルチャック:泊明日菜
センシ:中博史
ファリン:早見沙織
ナマリ:三木晶
シュロー:川田紳司
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

重層的なストーリーと優れたアニメ技術。最高の作品です。

 この作品は、ファンタジー世界で架空のグルメをやっているというのが第1階層の見方だと思います。そして、極端な各キャラがギャグとして機能していることでしょう。これが表層です。
 マンドレイクのところでマルシルが伝統的な食物の採集方法を提示したのをみんなで馬鹿にしていました。ですが、結果として伝統的な方がおいしいということで、効率によって失われるものがある、などの問題を提起していました。

 第2階層ではそれぞれのキャラの性格造形がどういう過去があるからなのか。そのヒューマンドラマを楽しむということだと思います。なぜ、そのキャラの言動はそうなのか。センシ、マルシルを中心に描かれました。もちろんそのほかのメンバーもです。
 加えて、ライオス、ファリンの兄妹の性格造形も明らかになりましたが、天才型の孤独ですよね。
 シェイプシフターではペルソナ問題、人からの見た目が表現されれていました。

 第3階層では世界観です。ダンジョン、種族、歴史。そういったものの作りこみです。どこまでも緻密に考えられているだろう生態系を含め、ああ、そういうことか…ということです。もちろん、ゴーレムの畑などはわかりやすかったです。
 そこに狂乱の魔術師や1000年前の王国などが重なることで謎としても機能しています。ダンジョンは欲望をかなえる。金がとれる。狂乱の魔術師を倒せば主になれる。つまり、オークたちとの闘いの場面も含め、人間社会の縮図でもあります。

 第4階層として、生きること、食物連鎖の部分です。これは冒頭でマルシルが墓場の植物を食べるのを嫌がったことと、食人植物のところで人を吸収したものは、人を食べることと同義か?という問題がありました。そして、センシの過去の物語。加えてファリンをもとに戻す、イヅツミとファリンの魂と体の結びつき。これが生命のサイクルという哲学として、ダンジョンの生態系と結びついてきます。

 これはまだ原作者の意図がつかみきれないのですが、チルチャックが24話で「なんの肉だ?」と言っているのは、おそらく人肉でしょう。イヅツミの毛が伏線なんだと思います。
 原作者はカニバリズムにも何かあるのでしょうか。緊急避難です。日本では「ひかりごけ」や海外でも「アンデス墜落事故」などが有名ですが、〇〇〇〇の〇ープ問題にも通じますが、どうもこの点、原作者はこだわりがあるようです。ファリンを食べるという点でも、どこまでが人でどこまでが魔物なんだというあいまいな境界線の問題を提示しています。

 カニバリズムというより、食物を吸収することで違う性質をもつ、つまり生命の連鎖とも取れます。大きな命題は受け取れていると思うのですが、そこにどんな意図があるのかがつかみ切れていないもどかしさがあります。

 生きるための食事。採取し調理して食べる。人間はそのシンプルなことだけで生きられます。ですが、欲望にとらわれると…黄金の都と永遠の命とは…それは人への執着も含めてなのかもしれません。ファリンを追いかけるライオス一行と、王を生かそうとする狂乱の魔術師に違いがあるのか?


 ざっと振り返るだけで、読み取れることがいくらでも出てきます。重層的なストーリーと優れたアニメ技術。最高の作品です。テーマやキャラ、一貫性そして作画、音楽、演出、構成などを含め、完成度で言えば、ちょっと他に類例がないくらい素晴らしい作品だと思います。

 ということでテレビアニメNO1作品の一つとして推したい作品でした。2期決定もいつになることやらという感じですので、心待ちにしつつ原作を読み込みます。





1話 グルメ×異世界を楽しむ?それとも教養が試されている?

{netabare} 本作原作は未読ですが、原作者の九井諒子氏の短編集2作が好きで読んでいました。神話・聖書・民話などの物語、SF、そして社会問題を上手く絡めていて、かなりハイコンテクストで教養が試されるような作品集でした。

 その九井氏の作品ですから、一筋縄ではいかない…と思って見始めたら、うーん…うーん…なるほどわからん。グルメマンガ×異世界もの…しかもそれを架空の魔物でやろうというのは分かりますが…
 調理法を見る限り、現実の食べものを参考にして設定を面白がって作ったのかなあ…という気がします。何か自分で独自の「系」を作るのが好きな人なのかもしれません。

 単純にそれを面白がればいいのか、食文化等に対する何等かのメッセージが暗喩されているのか…まあ、まだ1話ですからいいんですけど、氏の過去作を知らなければ1話切りかも…という気もします。

 ちょっとエルフのお姉さんのキャラに現代女性の何かが乗っかっている気もしますが、キャラとしてはそれほど目新しい人物造形ではないのでわかりません。それにしても、このエルフのお姉さんの声優さん…低い声がいいですねえ…千本木彩花という方ですねえ…アニスフィア・無名・キルコの人ですか…結構グッときます。

 アニメのレベルは高いですけどね。グリッドマンユニバースの最後の場面で本作が映ってましたので、力が入っているのでしょう。



追記 原作者は物事を見る時に視点を変えて「行為」の本質を抽象し、その行為の意味をズラすとか違うものと組み合わせる…という人な気がします。

 食べるという行為は生命を維持すること。つまり魔物も生命である以上食べているはず。だから、魔物は食べられる。
 料理という行為「食べられないものを食べられるようにする」「おいしく加工する」である。だったらダンジョンにもグルメは有るはずだ、ということでしょう。
 さらに「グルメマンガ」「料理動画・番組」と「異世界もの」はどちらも人気ですから、組み合わせたんでしょう。

 だったら、出落ちのはずなんですけど、短編ばかりの原作者が長編を描けているということは出落ちではないと思います。そう考えると2話以降が楽しみかも。 {/netabare}


2話 コメディをやろうとしているのか、文化・文明を俯瞰しているのか。

{netabare} 料理という点でいえば、正直異世界グルメ、異世界調理というのは何の役にも立ちません。食材の知識はもちろんです。そこに何を見るか?ですね。もちろんエルルをコメディリリーフにしたギャグは面白いですが…ちょっと考えてみます。

 前半。栄養素が云々とかはそれっぽくウンチクを入れているだけですね。本当に読み取るべきは「古来から伝えられた技法は手間のようでもそれなりの理由がある」と言う事でしょう。効率化によって失われた価値があるということが主要なテーマだったかな?と思います。

 後半…はどうでしょう?専門性のある人間の繊細な努力が無駄ということが言いたいわけでなく、むしろ逆かも。適当な仕事の進め方で大雑把に何とかなっているように見えても、最終的には専門知識が必要になる。あるいは協力によって出来上がる、料理とは高度な人間の共同作業だとも取れます。

 あるいは罠というものを調理の道具に変える視点の問題なのかもしれません。バジリスクの尾と頭の関係も視点と先入観の話になっています。

 ということで、考察しようと思うといくらでも考察ポイントは出てきます。どうなんでしょうね?それはコメディをやろうとして原作者の教養がにじみ出ているだけなのか、それとも料理という文化・文明の視点を変えて俯瞰しているのか。

 さらに上の視点で言えば、食という人間に必須の営みに見える滑稽さと同時に努力と情熱を描いているのかもしれません。{/netabare}


3話 気楽に見ればいいかな…という感じです。

{netabare} 今回を見る限りあまり深い含意を込めようとしているわけではなく、エピソード作りの土台として教訓的なものを使っている、というスタンスが本作のような気がしました。

 世間に流布された風説や先入観を観察と実体験で打破すると言えば聞こえはいいですが、よくある話ではあります。成長という時間の流れも感じますけど。ただ、この3話は新キャラ?登場回の位置付けだった可能性はあります。

 いまのところ1回見る分には面白いですが、じゃあ、何度も見返して考察してテーマを深掘りしてという作品ではなさそうです。キャラに惚れるとかギャグが極めて面白いというわけでもないので、次回から気楽に見ることにします。で、気付きがあればレビューして考えてみます。

 ただ今回の甲冑についての生態はこじつけがひどかったかなあ。生物は事実は小説よりも奇なりがありますけどね。頭を探すとか、一列に並ぶとかどういう生態だよ…と。説明はありましたけどあまり納得感は無かったかな。やっぱり気になるのは次週以降アレはどうなるんでしょうね?{/netabare}


4話 ダンジョンが世界の縮図であるという少々重い感じがする話です。

{netabare}  気楽に見ればいいかなと3話で思いましたが、また随分と真面目な話をもってきました。

 前半は汚物の処理をして循環させないと暮らせないし、それが食物の連鎖になるという点ですね。人工の環境内だからこそ工夫と人手がいるという話でした。里山問題なども想起します。ゴーレムが減るというのは農地や自然破壊のアナロジーにもなります。つまりいずれは環境が悪化するということです。

 後半は民族紛争のお互いの理屈です。ただ、食べ物と子供の無邪気な疑問。なぜ奪うのか、なぜ仲良くできないのか。当然の疑問に対して本作では丸く収めましたがそれでも戦うのが人間です。

 中盤のところはその理から外れた人間たちの生きる価値、儚い運命ともとれますが、あの部分の描き方は少々分かりずらかったです。

 ということで、ダンジョンが世界の縮図であることが提示されていたと思います。軽いかと思えば重くなる不思議な作品ですね。原作者の本領はこっちの少し重い方な気がします。

 そう言えば2話で「毎回同じところで全滅」3話で「初めての死亡」というセリフがあったので当然普通にダンジョン内なら生きかえるという前提でいいんですよね?酒場のシーンはそういう理解で見てましたが…{/netabare}


5話 重層的にいろんな含意がある作品。見る側のセンスと教養が必要かも。

{netabare}  思っていたよりもというか、九井諒子氏らしいというか、かなり含意がある作品ですね。テーマというより世界の作り方に「視点」を感じます。となるとご都合主義に見えた3話の食べられる鎧の話も、生物の不思議な生態への感動のようなものを含んでいたのでしょう。宝の擬態にもそういう面を感じました。

 さらに少し考えを深めると金と欲についても考えさせられます。「あるわけがない」宝に気持ちをたやすく奪われる人間の弱さですね。

 そして、今回は「取りつかれる」でしたね。「イワシの頭も信心から」でもいいですが、むしろ今いない人に無意識に頼ってしまう心理が人間を弱くしてしまう点を描いていました。しかも、その流れでファリンというキャラを上手く描いていました。加えてグルメと絡めているのも工夫でした。重層的にいろんなものが含んでいる気がします。

 アイスクリームは霊が現れると気温が下がるという風説からの連想だと思います。

 4話、5話とどんどん面白くなってきました。キャラ萌えとお話だけでもちゃんと作品になっているのがすごいですね。ただ、うーん…どこかのタイミングでちょっと立ち戻って考察したいなあ…コミック原作はもったいないので、現状では保留ですね。見る側のセンスと教養が必要かもしれません。ついていけるかなあ… {/netabare}


6話 アニメのクオリティが高い回だったと思います。面白かった。

{netabare}  今回は演出と作画、非常に良かったです。あっという間に時間が過ぎました。マルシルがとても可愛かった…というよりかなり女性らしい(死語?)感じがしましたね。今回特にマルシルの横顔がかなり西洋人っぽい造形だった気がします。後半の作画はかなりデフォルメしてましたね。

 で、絵の内部は何かの伏線になっているのでしょうか?ダンジョン自体の正体がまだわからない状態ですし、内部の人は妙な存在感がありました。ダンジョンの来歴と関係があるのか。あるいは絵画=バーチャルリアリティの様なイメージとも取れますけど。ここは無理に深掘りしないで後で何かないか楽しみにしておきます。

 後半はチルチャックの性格が災いした感じでした。彼はこだわりもそうですけど、人に頼ることを知らないで危機になる感じですね。今までで一番おいしそうな回でした。{/netabare}


7話 1つのエピソードとしてアニメ全作品の中でも出色な出来でした。

{netabare}  今回は最高に面白かったですねえ。グリッドマンユニバースのEDで出てきたシーンですね。完パケかどうか知りませんが、ということはこの作品は制作が随分先行していたのでしょう。総作画監督が1人ですしね。なるほどクオリティが高いわけです。

 それと前回でてきた絵の中のダークエルフって、OPでチラッとでてますね。やっぱり主要人物なんでしょうか。

 ということで食材に対する感情の問題が前半でした。今回は馬と亜人です。現実世界でも韓国では犬食が法律で禁止するとかしないとか、日本でも馬はアメリカ人からすると許せないとか、鯨の商業捕鯨の再開などで、結構ホットな話題です。それとイカタコ食ですね。特にタコなどイタリア人と日本人、中国の一部くらいでしょうか。

 人間から見ると慣れて心が通いあっているように見えた動物が、単なる捕食のための行動だ、というのも面白いですね。哺乳類と食虫植物との対比のセリフがありました。それに対して分からないのはライオスだけとチルチャックは言っていましたが、結果的にあの馬と食虫植物の行動は一緒でした。

 漁の節度もあったし、食物連鎖の話がありました。これは明示的でしたが、この食物連鎖の説明が6話までで描かれてきたことの総括のような感じでした。寄生虫は…うーん。

 そして、石鹸と魔法のところです。魔法はセンシからすると自然の理に反するようですね。そしてヒゲを洗っていない。だから、魔法を受け付けない=自然と共生しているという意味でしょう。それが文明の力として石鹸を受け入れると魔法が上手くかかる。これを堕落とみるか進歩と見るか、ですね。やっぱりこういうところに本作の含意のレベルの高さが現れています。

 一番初めに死んだ人がどうなるのか、という説明不足も回収されていました。彼らがまた死んでたのが笑えますが、彼らの経験・知識不足あるいは多様性不足も見て取れますね。

 それにしてもマルシルの戦闘シーンよかったですね。面目躍如でした。今回は話も演出も含意も全部良かったです。今回は1エピソードとしてあらゆるアニメ作品の中でも出色な出来でした。最高だったと思います。

 どんどん面白くなりますが、含意が多く教養とリテラシーが必要なので振り落とされる人もでてきそうですね。 {/netabare}


8話 ダンジョン=バランスドアクアリウムということかな?

{netabare} 8話を見る限り、ダンジョンは大魔法使いの実験場的な物なんでしょうか。要するにボトルアクアリウムというかバランスアクアリウムということですよね。養殖というか栽培というかそういう発想ではなく、世界の環境を知るためのミニチュアの環境がダンジョンと言う事なのかもしれません。だから、食物連鎖の話をこんなにしつこくやったんですね。

 それと人間の欲望とか民族闘争みたいなもの、絵画の世界の歴史の様なものが絡まっていますので、ダンジョンの正体が面白そうです。

 内容が深い…というよりもゲーム世界的な異世界設定とこの設定を絡めてストーリー世界を構築いしているところが本当にすごいと思います。

 キャラ達の過去と絡めて非常に面白い回でした。ライオスが主役かと思ってたし定義上はそうなんでしょうけど、マルシルとファリンが真の主役っぽいですね。OPの演出もそんな感じがします。{/netabare}


9話 キャラの言動・感情・心の動きが不自然に感じる回でした。

{netabare} SFやファンタジーにおいて設定が荒唐無稽とか、話が多少ご都合主義とかは物語性がしっかりあれば全然OKだと思います。ただし、人の言動というか感情の動きが不自然なのはいただけません。

 その点で今回のナマリとタンス夫妻はちょっと不自然だった気がします。だったら再開のシーンをもっとマイルドにしても良かったのかなと思いました。
 もちろん友情というかかつての仲間に対する感情とか、表面と内面のズレの様なものはちゃんと感じられましたけど、どことなく不自然な感じがしました。

 鍋の設定は面白いですが、やはりどこかナマリの心の動きが不自然だった気がします。ファリンの人柄というのも強調されていましたので、後で今回感じた不自然さは回収されていくのでしょうか?

 死と魔法が明確に説明される重要な回でしたが、話の出来は全9話の中で一番「ん?あれ?」と感じた回でした。今後、理屈優先でキャラの感情・言動が不自然にならなければいいのですが。 {/netabare}


10話 ドラゴン戦が終わったらコミックス買っちゃおうかな?

{netabare}  カエルでちょっと「このすば」を思い出してしまいました。マルシルが相変わらず可愛くて何よりでした。

 世界観も徐々に見えてきました。まだまだ謎は多いですが、全体の形は見えてきました。あとはどういうストーリー、設定が待っているかです。2クール放送の発表なのでじっくり楽しめています。

 いよいよですね。レッドドラゴン戦を見たらコミックス買っちゃおうかな、というくらいには楽しめています。ナマリはちょっと前回の唐突感がありましたが、キャラとしては根は良い人っぽいですね。あるいはファリンの人柄なのでしょう。
 キャラ達が良い人過ぎるがちょっと世界観と合わない気がしますが、そこがファリンなんでしょうか?{/netabare}


12話 緻密な設定と世界観が素晴らしかったですが、蘇生をどうとるかですね。

{netabare} ちょうど折り返しということで、話の区切りも丁度よかったです。構成に不自然なところもないので、これはかなりの脚本・構成力だったと思います。

 お風呂…サービス回…なんでしょうけど、まあ、色っぽくはないですよね。この2人。マルシルは髪型とか、悲壮な表情に色気がある感じでした。

 今後については、壮大な世界観とこの後のエルフとはどういう存在なのか?がテーマになってくるのでしょうか。最後に出てきたタークエルフは絵の中の人?長命で長い間生きているということなんでしょうか。

 で、その世界観と設定の緻密さ、伏線などに魅了されてきましたが、ここに来て出てきた「古代魔法」ですね。これをどう考えるか。設定を後出しの設定で解決したように見えなくはないです。
 ただ、マルシルのマンゴラドラのやり方とかその辺りに古いタイプの魔術を使う仕込みがあった気もします。そこは評価をする前に古代魔法がフェアな設定で納得いく伏線があるのか、後出しジャンケンなのかは検討したいと思います。

 評価は暫定です。{/netabare}


14話 2クールで終わらないなら、もう原作読んじゃおうかな。

{netabare} マルシル成分が足りない不満足な1話でしたが、いろいろキャラの相関が見えてきましたね。

 1クールを終え、2クール目の始まりを見ると、王道のファンタジーノベル…という感じの展開ですね。しかも、区切りが無い感じで。作品の楽しみ方としては、いろんな伏線が収束する感じと島主とかエルフとかダンジョンとか結果的にどうつながるのかというカタルシスを得られるか、ですね。

 登場人物が多いし設定が入り組んでいる割に、話が整理されて面白いと思いますが、この手の作品は結末を見ないことには出来の評価が難しいです。
 で、2クールじゃあ1区切りは無理かな?14巻だそうですし。それともアニメで何かの結末はつくんでしょうか。これは連続で結末まで見ないと、熱が冷めるのがもったいない気がします。場合によっては原作を読んでしまおうかな…今週考えます。{/netabare}


15話 ギャグ回面白かった。マルシルを堪能できました。

{netabare}  先週マルシル成分が少なすぎ多分、今週は最高でした。こういうギャグ回があるのも悪くないです。一応、蛇のピット器官のような秀逸な設定もありましたが、それよりもカボチャ的な物の絵面ですね。本当に面白い回でした。 {/netabare}


16話 ここにきて面白さが加速中。最高です。

{netabare} 面白さがここにきて加速中です。非常に面白い。面白過ぎます。話そのものも面白いですが、禁忌の魔法という設定とファリンの現状で否が応でも盛り上がります。

 黒魔術をもっと早くから仕込んでいれば最高だったんですけど…それともどこかに1か所でもマルシルが黒魔法を使うことを躊躇する場面とかそれらしいセリフとかありましたっけ?絵のところとか…まあ、後で通しで見てみます。

 本気で面白いです。この数年で見たなかでトップクラスに面白いです。{/netabare}


17話 名作ではないがエンタメ作品としての完成度は最高峰でしょう。

{netabare} 冒険譚はこうじゃなくちゃっていう感じです。はじめは世界観とか設定に興味がありましたが、どんどんキャラに入り込んで、今はストーリーが最高に面白いです。原作がすごいのかもしれませんが、アニメーションの出来も素晴らしい。

 センシがずっとおにぎり持っているのに笑ってしまいましたが、そこにほのかな含意と哲学があります。そう…いろんな視点で考えるヒントは散らばっているんですけど、そんなことを考えなくても面白い。2クールで1回もダレないのは素晴らしいです。

 アニメの作品として感動とかメッセージ性は名作認定はしないと思いますが、全体の作り込みと作品のクオリティーはすごいと思いました。このまま一機にラストスパートですね。


17話 再レビュー やはり名作かもと思います。圧倒的な作り込みの世界観が生み出す想像の広がりは他に類を見ません。

 名作とは何かというのは難しいですが、テーマ、メッセージ、文学性、いろいろあると思います。本作はこれらの要素については名作という水準ではないかもしれません。

 ですが、本作の圧倒的な世界観の作り込みが醸し出す想像の広がりを考えると、それはテーマにもメッセージにも文学性にもなりえるかもと思います。この17話は本当に素晴らしかった。単話でみれば最高水準だと思いますし、それを最高水準に押し上げる要素が1話から丁寧に積み上げれらた世界観であると思います。

 うん。やっぱり早々に原作を読みたいですね。アニメ終わるまで我慢できなくなりました。{/netabare}


18話 22時30分丁度に視聴するくらい楽しみ。原作本手に入れましたが…

{netabare} やばいですね。面白さなら過去トップ10に入る作品になりそうです。珍しく登録されるのを待ちわびています。原作を手に入れたのですがアニメの楽しみが減じてしまわないか心配で今部屋に積んである状態です。
 14冊赤茶色の表紙に手が伸びそうです。表紙絵を見る限りアニメの方が魅力的かもしれませんね。

 今週も人間観察のいい加減さと適格さの両面から頷ける、いい視点の話でした。緊迫感が続いたので息抜きでしたが、中身は濃かったと思います。昔の方がアニメは面白かったというのは一面の真実でもありますが、こういう作品が現れると進化も感じます。過去類例が無い作品だと思います。

 絵の件もちゃんと伏線だったし、この作品の世界観は感心するしかないです。{/netabare}


19話 マルシルがいつの間にか主役に?

{netabare}  なんかすっかりマルシルのファリンへの想いがストーリーの中心になってしまいました。マルシルが主役といってもいいくらいです。それが面白さにつながっているから大したものです。

 年齢問題と黒魔術のコンプレックス、ファリンの件の心の傷などをうまく表現していました。なかなか繊細なキャラ造形だと思い、改めて感心しました。
それとマルシルがエロくてよかったです。

 蜃気楼は巨大なハマグリの吐く幻というのと、悪夢を見せるもの…夢魔あるいはバクのような設定を組み合わせた感じでした。普通おなかをに重いものを乗せるとそれが悪夢の原因になりますので、そのあたりも考慮しているのでしょうか。
 その蜃気楼の原因である蛤を食うといのがまた…すごいですね。{/netabare}


20話 なぜマルシルはそこまで優しいのか?

{netabare} 1話2話を見返したのですが、いまさらですが初期設定で1000年前の王様とうのがあったんですね。そして、ダンジョンがかなり特殊な成り立ちになっているということも。はじめの方は集中してなかったのでいまさらですけどね。
 各話に考察する視点はあるのですが、やっぱり大きな要素はこのダンジョンは何なんのか、なんでしょう。

 そして、20話なんですけどイヅツミは不快なキャラですけど、むろしマルシルがなぜあそこまで優しいかという部分が気になりました。19話が何か関係してくるのでしょうか。命の長さ問題もありますし、両親に何かあったのか、ファリンをなぜそこまで慕うのか。やっぱりマルシルを中心に考えたいところです。{/netabare}


20話追記 19話20話が面白過ぎて原作を読んでしまいました。

{netabare} 正直この作品の特に第2クールを見ていると、他の異世界転生ものが色あせてしまい見る気がなくなるくらい面白いです。19話20話の奥行きが素晴らしかったと思います。で、マルシルの内面、ファリンの扱いの意外性などに興味がでて、ついに原作を読んでしまいました。

 まず、コミック1巻をはじめ初期の絵がまだまだ内容に追いついていないので、その点で今回のアニメ化の意味はすごくあったと思います。話題作とはいえ、1巻の内容と絵でははじかれる人も多いでしょう。九井氏の短編マンガはハイコンテクストな分、キャラ造形・キャラデザが記号的で含意中心の作品です。本作原作の初期には絵も含めてそのまま出てしまっています。

 ただし、4巻くらいからかなり絵もコマ割りも背景も物語もうまくなっています。アニメがどんどん面白くなるのは原作がどんどん良くなってゆくのと符合している気がします。それにしても今回のアニメ化のレベルは大したものです。原作の面白さも含意もキャラ造形も雰囲気も本当にうまくすくいあげて、さらにエンタメとしては洗練されています。

 それと構成がバッチリですね。14巻中7巻で大きな話の転換があって、そこまでで1期2クールで過不足なし、です。これは本当に原作もアニメもすごいと思います。

 で、最後まで読んで最後まで面白かったです。現状では今のアニメ化の範囲7巻までの方が面白いと感じています。
 ダンジョンの設定上の意味というより世界観の意味がカタルシスになりますが、ちょっと理屈っぽいかなという気がするためです。1期で考察しながら見ていたものが解き明かされる解答編ですが、話がうますぎて意外性にちょっとかけるせいかな?いや、気が付かないところがあるかもしれませんので侮れないですけど。

 原作もアニメも異世界ファンタジーとしては過去最高に面白いです。ぜひ、2期を早々にお願いします。{/netabare}


21話 急展開。マルシル可愛い。特に耳が今回は良かったです。

{netabare} さて、話がいよいよ核心へと向かってゆく折り返し地点が近づいています。起承転結の転の始まり、という感じでした。ダンジョンで飯を食う意味が深まってゆきます。

 この作品のコミックスの紹介で「今、人気のグルメ+異世界ものの取り合わせ」みたいな紹介をしていた、多分テレビの朝番組がありましたが見る目がないと言わざるを得ません。

 そしてマルシルは可愛い。今週は耳の形にやけにこだわったシーンがあったような…

 カナリア隊ですよね。意味は…思いつくのは炭鉱におけるガス探知機ですから、ダンジョンにおける危険の調査…という意味がかかっているのでしょうか?

 到達した場所の世界観が素晴らしいのでぜひ人間とは?食とは、生活とは?という考察をしたいところ。 {/netabare}


22話 マルシル最高。だが、あと2話しかないという事実。

{netabare} マルシルの何もかもが素晴らしい。髪を躊躇なく切ったところがカッコよかったし、キレた表情と間抜けな表情のギャップもよかった。羽ばたいたり跪く動きも表情も最高でした。

 話は原作読んだのでもう考察云々ではないですが、しかし、重層的な世界観はアニメの方が味わえるし、何よりアニメのクオリティが高すぎて面白さは原作の数段上です。もちろん原作ならではの良さはありますけどね。

 というわけであと2話しかない、という事実。つらい…せめて2期発表してほしい。 {/netabare}



23話 〇〇〇〇の〇ー〇の逆。これは1話から仕込んでいたということでしょうか。すごいですね。

 今週はなぜか24分ではなく28分ありましたね。きわめて珍しい事例だと思うのですが、イレギュラーなことをしても品質を維持したい、ということでしょう。

 で、ネタバレになりますので伏字にしますが〇〇〇〇の〇ー〇の逆というかひねった話でした。これがキャラの性格造形や言動に深く結びついています。ということは1話の段階からもうこの構想はあったと思われます。この緻密さがやはり本作のすごいところでしょう。

 で、そのシリアスな場面からのセンシの〇〇〇が笑います。常にバラをまとう作画はなんというか…そして、小籠包のイヅツミが作った分の毛とかやっぱり超ハイクオリティな作品だなあと思います。

 そして、多分次が最終回?ロスになりそうですが、原作がありますのでそちらをもうじっくり読みたいです。でも、やっぱり2期の発表がありますように…

 最終回を前にして考えたこと、思うことです。

 考えてみれば1話でマルシルが墓場に生えている植物を食べることを拒否した場面がありました。人を栄養として吸収した植物は食べられないということです。食人植物も描かれていました。つまり、23話のセンシの物語に対する伏線になっています。この構成もすごいですが、ここに一つの哲学を見ます。食ってなんだろう?と。

 エルフの長命問題もありました。物語の冒頭で1000年前の王が出てきました。それに対してこのダンジョンは死なないダンジョンです。センシが日ごろからいっていますが、魔法を含めて人の理から外れている存在です。

 1000年生きている村人たちは食事を忘れていました。このダンジョンは欲望をかなえます。死なずに済むことができます。そうすると食欲を忘れます。もし生きること=食べることと考えれば、彼らは生きているといえるのだろうか。退屈を紛らわすために無意味な行為をしている彼らは、ひょっとしたら食物連鎖の中にいることをわすれ、自分で食料調達をしない我々ではないでしょうか。
 マルシルのパリコレは笑ってしまいますが、我々の生活はマルシルのファッションを笑えないような実用性のない装飾ではないでしょうか。

 ダンジョンは一つの系を形成しているということです。ライオスたちはダンジョンの魔物と戦い、それを食べています。そこが他の冒険者との違いです。だからこそダンジョンを攻略できているとも言えます。

 もちろん道中にはほかにいっぱい何かを読み取れそうな、感じる部分はありました。本作はやはり一筋縄ではいかないテーマがあるなあと思います。特にファリンというキャラを置いた意味と、センシが言っていたダンジョンは欲望を実現するという意味です。まあ、そこは1期のアニメ化の範囲を超えますのでいずれ。

 23話の意味から逆算して考えれば考えるほど、考えさせられましたので最終回を前に少し頭を整理しました。
 なお、私はアニメ派ですね。原作よりも理解しやすかったし頭が回る気がします。





 

投稿 : 2024/10/05
♥ : 34
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

魂を囚える迷宮

原作コミックは未読

【物語 4.0点】
魔物食がメインのようで、決して安直な“飯テロ”企画ではない。

迷宮(ダンジョン)の生態系の末端としての食事。
(動く鎧の真実など魔物たちの生存戦略には驚かされました)
迷宮が象徴する、同ファンタジー世界の歴史、情勢、
さらには思い出の料理を通じて、登場人物の心情を掘り下げるなど、
食事をシナリオ、世界観を深める道具として有効活用できている。

私は迷宮(あな)があったら潜りたくなる程度にはダンジョンRPG好きではありますが、
正直、ファンタジー✕飯テロには雰囲気先行では?との苦手意識もあり。
本作もダンジョンそっちのけで食ってばかりいるのではないか。
との懸念もあって放送スタート時は食わず嫌いしていた、この1期2クール作品。

1クール放送折り返したくらいで、こちらの感想も覗いて、
本作はちゃんと迷宮を堪能できる作品だと思い直し、ぼちぼち追い付いた次第。


料理名等をサブタイトルに1話数本立ての構成が目立った前半1クール目は、
まだ食事がメインである印象も受けましたが、
その中で散りばめられた迷宮に関するネタの骨格を前提に、
後半2クール目では、モンスター名等を冠したサブタイトルを中心に、
歯ごたえのある迷宮ファンタジーが肉付けられる。
終わって見れば骨太のダンジョン物だったとの満足感が残りました。


食事は迷宮探索を持続可能にする物資の多寡を伝えるシグナルとしても有効。
仲間を助けるために、敢えて一度、街に戻って立て直すか否か。
こうしたダンジョンの醍醐味を再現したネタも嬉しかったです。


個人的に一番グッと来たのが、迷宮と蘇生について。
死者復活の成否に関する悲喜交交(こもごも)もまたダンジョンRPGアルアルですが。
本作で興味深かったのが、
この迷宮では冒険者は死んでも魂が肉体に束縛されてしまい成仏できない。
故に迷宮では魂を肉体に戻す蘇生術が可能になるのだという視点。
まるで蘇生を迷宮の呪いの如く扱う描写に、なるほどそう来たか!と、私は本作に魂を囚えられました。

そして、魂を囚える迷宮の術こそが、
迷宮を創造した魔術師の狂乱した企てに直結していることを示唆して1期は幕を閉じます。

迷宮に誘き寄せた冒険者を己の野心のために悪用せんとする陰謀もまた、
ダンジョンRPGの真髄。

制作決定した2期で“メインディッシュ”を味わえることを期待しています。


【作画 4.5点】
アニメーション制作・TRIGGER

戦闘シーン等では時に背景にも作画を入れて臨場感溢れるアニメーションを構築。
例えば{netabare} ウンディーネ戦で円筒形に伸びる通路を水の“ビーム”で破壊されながら逃げ延びる{/netabare} カットなどは、
作画、背景一体となった良いコンビネーションだったと思います。


同スタジオの金子 雄人氏によるモンスターデザインも上々。

ダンジョンRPGはプレイヤー一人称視点。
必然、にらめっこすることが多くなるモンスターの造形が最重要グラフィック。
こんな生い立ちの私は、異世界、ファンタジーにて、
ただ生物を巨大にしただけのような、やる気のないモンスター絵を出されると、
一気に作画評価が厳しくなってしまいますが、
本作は宿敵レッドドラゴンを軸に魅せてくれました。

生き物としての魔物が描き込まれているからこそ、
解体、調理した一品が旨そうに光り輝くのです。
まぁ、私もマルシル同様、これ食うのかよwとはなりますが(苦笑)


【キャラ 4.5点】
おばあさんが、通りのはげしい道を渡ろうとしているのを見たら、それぞれの性格ならこんな風にふるまうでしょう。

善:本当の善人ですから、わざわざ行って助けるという、近頃珍しいタイプです。

中立:自分が同じ道を渡っているなら助けてあげます。普通の人ですね。

悪:自分の利益になるなら助けてあげるという、自分に正直な人です。

~ダンジョンRPG『ウィザードリィ外伝Ⅱ』取扱説明書より抜粋~


“悪”だからって生存が許されないわけじゃない。
絶対的な勧善懲悪とは異なる、この相対的な性格設定。
ダンジョンを舞台にした作品では、これを物差しにできるか否かが、
私のキャラ評価を左右する要素で、その点でも『ダンジョン飯』は上質でした。

ライオス、マルシルは己を顧みずファリンのために死地に飛び込む善キャラであることが伝わって来ました。
レッドドラゴン戦敗北とファリン離脱をキッカケにパーティを抜けたナマリらは、この物差しに照らせば悪ということになるのでしょうが、
彼女の冒険者としての生き方も決して否定されるものでないことは描写できていて、この点も私は高く評価したいです。


トールマン(≒人間)、エルフ、ドワーフ、ハーフフット※
(※ホビット®は登録商標です。各種ファンタジー作品、今や『ウィザードリィ』ですら無許可使用できません。まったく迷惑な話だ。)

ファンタジー世界を構成するお馴染みの各種族が、ただファッションとしてまとわれるのではなく、
迷宮を巡るエルフとドワーフ対立の歴史、
{netabare} カエルスーツから髭がはみ出す勢いでw{/netabare} ちゃんと毛むくじゃらなドワーフ・センシなど、
伝統をキチンと理解、消化した上で作品世界に落とし込まれているのも得点が高いです。

その上でハーフフット・チルチャックの罠察知&解除スキルが詳述されている点も美味でした。
さらに彼の種族特性である鋭敏な足の裏も描写されるのですからマニアにはたまりません。
裸足の包帯取ったら、足の裏に毛が生えているのか確かめたくなりますw


【声優 4.5点】
センシ役の中 博史さんが柔和なドワーフボイスで魔物を調理し、
マルシル役の千本木 彩花さんがゲテモノに狼狽えるリアクション芸で未知の食感へのチャレンジを体現し、
ナレーションの三上 哲さんが「ダンジョン飯 ああ ダンジョン飯」と締めくくれば、大体パターンが決まってしまう堅牢な布陣。

パーティメンバー役を務めたメインキャスト陣は、“食レポ”対応だけでなく、
{netabare} 入れ替わりや、メンバーに擬態して紛れ込む魔物への対処など、
シャッフル芸含めた{/netabare} 複雑なコメディ対応も求められましたが柔軟に対応。

そんな中、私が好きだったのが、ここもチルチャック役の泊 明日菜さん。
中性的な小人ボイスで年齢を悟らせない。子供扱いはご法度。
この種族らしい絡みが好表現できていたと思います。


【音楽 4.0点】
劇伴担当は光田 康典氏ら。
オーケストラを軸に、中世古楽の楽器もアレンジしてファンタジー世界を演出。
厚みのある音楽が、戦闘シーンだけでなく食材調理のシーンでも流れている点がそそります。
一番印象に残ったのが料理完成時の出陣のホラ貝?みたいなBGM。
私も食卓が完成した際に、時々、脳内再生していますw


OP主題歌
前期・BUMP OF CHICKEN「Sleep Walking Orchestra」
後期・sumika「運命」
ED主題歌
前期・緑黄色社会「Party!!」
後期・リーガルリリー「キラキラの灰」

いずれの楽曲も、これから死地の迷宮に挑むとは思えない明るく前向きな曲調。
「キラキラの灰」の“灰”なんかはダンジョンRPGファンにはピンと来る(蘇生失敗のトラウマを刺激するw)ワードですが、絶望感とかは特になく。

投稿 : 2024/10/05
♥ : 30
ネタバレ

青龍 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

食べることって本当に大事

九井諒子による原作漫画は、『ハルタ』(KADOKAWA)での連載が終了(全14巻、原作未読)。受賞歴は、このマンガがすごい!2016(宝島社)オトコ編1位、全国書店員が選んだおすすめコミック2016年度第1位、第55回星雲賞などなど。
アニメ1期は、全24話(2024年)。監督は宮島善博。制作は、『キルラキル』、『ダーリン・イン・ザ・フランキス』などのTRIGGER。2期の制作が決定済み。
(2024.6.30投稿 7.4推敲)

本作は、とにかく色々な賞をもらっていて、タイトルは以前から知っていたし、周囲のアニメ化への期待も高かった作品です。
ただ、屋外でゆるくキャンプではなく「ダンジョン」で「飯」を食う、しかも、普通の食べ物ではなく「魔物」を食うというニッチなテーマなので、一般受けするかなあというのが率直な印象(※魔物料理は、『とんでもスキルで異世界放浪メシ』で既に受けていたので、本作のアニメ化の追い風になったかも?)。

その魔物を食うというところは、「想像上の食材」をリアルの食材になぞらえ、そのリアルな食材に合うような既存の調理法をすることで、一般視聴者がその味を想像できるような工夫がなされています。

もっとも、「飯テロ」と言っていい出来映えのものがある一方で、未知の魔物食だから当然というべきか、えーそんなものまで食べるの!?というある意味期待通りの「ゲテモノ」とか「悪食」とかいわれる部類のものもあります(笑)

その味を想像したり、キャラクターたちの様々な、時にオーバーなリアクションをみて楽しむ作品でしょうか。

ただ、物語の後半から、グルメ色は次第に弱まって、前半で脈絡なく出てきたように見えた登場人物や出来事が伏線となっていき、ダンジョンの秘密にぐっと迫っていきます。この展開のギャップもまたいいところ。


【あらすじ】
とある離島に突如ダンジョンが出現し、そこから一千年前に滅亡したはずの「黄金の国」の王を自称する男が這い出てくる。そして、彼は、「狂乱の魔術師」によってダンジョンに閉じ込められた王国民を救って欲しい、元凶である狂乱の魔術師を倒した者には国の全てを与えると言い残して消えた。

その日を境にして、魔物が跋扈するダンジョンを踏破しようと多くの冒険者たちが挑戦を始める。そんな冒険者パーティーの一つトールマン(人間)の剣戦士ライオス(CV.熊谷健太郎)率いる一行は、ダンジョン探索中に強敵レッドドラゴンと遭遇してしまう。ライオスの妹で魔法使いのファリン(CV.早見沙織)がドラゴンに食われながら、最期に脱出魔法を行使することで他のメンバーはかろうじて地上へ。

ファリンの命を諦めきれないライオスは、ファリンが完全に消化される前に救出し蘇生魔法をかけようと、再びダンジョンに潜ろうとする(※死んでしまっても、ある程度肉体が残ってさえいれば蘇生できるという世界観)。しかし、荷物も装備もダンジョン内に残してきたまま、蓄えもない状況で再度の突入は自殺行為であるとパーティーが瓦解。

それでも単身ダンジョンに挑もうとするライオスを見かねた、元パーティーメンバーのハーフエルフの魔法使いマルシル(CV.千本木彩花)と、ハーフフットの盗賊チルチャック(CV.泊明日菜)がライオスに同行。

ダンジョン探索中の食料については、魔物を食べて現地調達しようとしていたが、適切な調理法がわからず難儀していたところに、魔物食に一家言を持つドワーフのセンシ(CV.中博史)がライオスたちに興味を持って話しかけてくる。センシは、見事な手際で魔物を調理し、その魔物料理の美味さにライオスたちは舌を巻くのだった。

そして、レッドドラゴンが料理できる可能性に惹かれて、新たな仲間となったセンシを加え、ライオス一行は、魔物を食べながらダンジョンを踏破していくことになるのだった…


【食べることって本当に大事】
ライオスは、世間知らずで結構ぶっ飛んでるところがあるので、以前から魔物食に興味を持っていたようなのですが、本作の常識人枠であるマルシルは、当初、魔物食に激しく抵抗します(一応、魔物を食べるのはこの世界でも普通ではないよう)。
それでも空腹に耐え切れず、口にした魔物食が思いがけず美味であったことから、なし崩し的に魔物食を受け入れていく。この過程なんかがとってもコミカルに描かれていて秀逸です。


人間の歴史は、「飢え」との戦いでもあります。人間が脂肪をすぐ貯めこんでしまうのは、人間が長らく飢えに苦しめられてきたから。

古の人間たちは、飢えに耐え切れず様々な食材に手を出し、運が悪ければ亡くなった者もいることでしょう。個人的には、かつて人間の歴史でも本作と似たようなことがあったんだろうと、そういう先人たちの犠牲の上に、今の我々の豊かな食生活があるのだということを思い起こさせてくれる作品でした(毒のある「フグ」を食べ続けて安全なところを見つけた的な…)

また、終盤にセンシがダンジョンで魔物食を始めるきっかけとなるエピソードがあるんですが、まんま「海亀のスープ」の話です(※結末も同じかはお楽しみに)。
このエピソードも含めて作品全体から、特に元気がなくなった時に食べることって本当に大事なことなんだと改めて感じる作品でもありました。


{netabare}あとは、ダンジョン内は、閉じた世界で、そこだけで食物連鎖している特殊な生態系が面白かったですね。
加えて、ダンジョンに囚われた人たちが、その独自の生態系の中で周囲の世界と隔絶して生きていることの異質さ、それが本当に幸せなことなのかも含めて考えさせられたりもしました。{/netabare}


【緻密な設定】
本作は、空想上の生き物である魔物を食べるということで、そこにリアリティを持たせて我々の想像力をかきたてるため、その魔物の捕獲シーンなどを通じて、どんな生態をしているかなど細かい描写がされています。

もっとも、魔物の生態にとどまらず、トールマン、エルフ、ドワーフ、ハーフフットなどの種族の設定、ダンジョンの秘密、魔法の体系など、とにかく細部に渡って設定が本当に緻密です。

特にハイファンタジーものが好きな人は、その設定の緻密さに惹かれること請け合いの作品になっています。


【最後に】
本作は、「魔物食」というニッチなテーマから入って、最終的には、「狂乱の魔術師」を倒すという王道ファンタジーものに次第に物語の中心がシフトしていきます。また、架空の世界でありながら、そこに現実味を感じるだけの緻密な設定の裏付けも魅力的です。
既に2期も決まっていて、個人的に続きが楽しみな作品です。

投稿 : 2024/10/05
♥ : 14

64.1 2 モンスターでファンタジーなアニメランキング2位
杖と剣のウィストリア(TVアニメ動画)

2024年夏アニメ
★★★★☆ 3.2 (87)
287人が棚に入れました
原作:大森藤ノ(『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか』)×漫画:圧倒的画力!新進気鋭の才能・青井 聖×監督:𠮷原達矢(『チェンソーマン』アクションディレクター)×キャラクターデザイン:小野早香(『クロスアンジュ 天使と竜の輪舞』)×音楽:林ゆうき(『僕のヒーローアカデミア』) 至高の布陣で贈る、杖と剣のハイファンタジー・アクション! 原作ライトノベルがシリーズ累計1,500万部を突破、2023年現在、TVアニメも第5期まで製作が決定している大ヒット作『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか』の大森藤ノが原作を担当し、気鋭の漫画家、青井 聖の美麗なイラストとともに世界観をダイナミックに描く、“剣と魔法”の学園ファンタジーコミック『杖と剣のウィストリア』。 現在「別冊少年マガジン」にて連載中の話題作が待望のTVアニメ化決定。 一人前の魔導士をめざして魔法学院に入学した少年ウィル。努力家の彼には魔導師として致命的な弱点があった。それは、“魔法がまったく使えない”こと。 同級生や教師から冷たい視線を浴び、時にはくじけそうになりながらも、強い気持ちで邁進していくウィル。杖は使えなくとも剣を執り、魔法至上主義の世界で戦い抜く。自分だけに与えられた力を信じて。そして、大切な人との約束を守るためにーー 監督は𠮷原達矢(『チェンソーマン』アクションディレクター)。原作の要である剣と魔法のバトルをハイクオリティなアクションとして描き出す。 キャラクターデザインおよび総作画監督に小野早香(『クロスアンジュ 天使と竜の輪舞』)。 音楽は林ゆうき(『ハイキュー‼』『僕のヒーローアカデミア』)が担当。制作プロダクションはアクタスとバンダイナムコピクチャーズの共同体制。尖鋭のスタッフが本作のために集結した。 落ちこぼれの少年が剣で魔法に挑む。杖と剣が交わる魔剣譚が今はじまる!
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

2話 テンプレ作品ですが出来は悪くないです。今見たいと思えませんでした。

1話 魔術学院の劣等生は女たらし。面白いが底は浅い。

{netabare}「魔法科高校の劣等生」の構造ですね。あるいは「マッシュル」の方が似ているかもしれません。一般的な魔法が使えないけど他の理由で強い…力と剣ですね。つまり弱者代表ではなく俺TUEEEの最たるものです。

 強敵と戦いますが「ダンまち」のミノタウルス戦とそっくりなシーンです。もちろん同じ作者なのでパクリではないです。中央の高い塔も「ダンまち」で見た絵です。天然の女たらしなのも、強さを女性のために求めるのも一緒ですね。

 そして、黒猫でキキって大丈夫か?と心配になります。

 という具合に「ダンまち」をベースに、ラノベ・マンガの面白そうなものを集めました…という感じです。

 1話目は面白いですが、寄せ集め感で底の浅さを感じました。そこから先です。初期設定を意識的に模倣から初めて、一つの世界観は作り上げています。面白さを追求するラノベの面白いところのエッセンスを模倣し続ける学園ものにするのか、そこから上手くズラしてゆくのかどちらでしょう。

 原作者は「ダンまち」しかやっていないのでポケットが小さい1発屋で終わるのか、ストーリーテラーとしての才能を見せつけるのか。まあ「ダンまち」一発屋だとしても十分すぎるほど大きな1発ですけどね。

 CGは進化していてほとんど手書きとそん色ないところに近づきつつあります。髪の毛などの揺れものの処理も出来つつあります。その道のりは80%というところでしょう。その点では見るべきところがあります。画面もいいと思います。{/netabare}


2話 テンプレ作品ですが出来は悪くないです。今見たいと思えませんでした。

 ゾルトラーク的な魔法…というより1つの魔法を極めるという考えが出てきました。「フリーレン」とどっちが先かとか面倒で調べてませんが要するに本作はいろんな要素の寄せ集めということです。
 この1つの技を極めるというのは、武術マンガだとそれこそテンプレですから、フリーレンは真似したんだろうなと思います。思いますがそれで作品の価値が減ると考える人は少ないでしょう。

 寄せ集めは悪い事ではありません。テーマ性や文学性を持たせることもできます。驚きもエンタメももちろんです。要は原作者、制作者が何をどうやって表現したいか、どんなキャラを活躍させたいかです。

 本作に関しては「みんなが考える魔術学園もの」「魔法が使えない劣等生の下剋上」をその通りにつくりました、という風に見えます。その後、塔がどう絡むかです。EDを見る限り、あの塔の娘が絡んでくると思います。その展開まではテンプレなのはほぼ確実だと思います。エンタメとしての質は驚きがない点を除けば悪くないと思います。

 塔が絡んだあともどうかですね。天との闘いが始まるのかどうかですが、1クールなら塔までたどり着くのかどうかでしょう。

 結論は慌てて見ることもないかな、という感じました。作画レベルは大したものだし、演出などもそれほど悪いとは思いません。ただ、今季はみなそれぞれ工夫して見どころを作ってきたアニメが多い中、本作は今見たくなるような内容じゃないので、一旦視聴断念して1クール終わった後のレビューや評価で判断します。

投稿 : 2024/10/05
♥ : 5

大重 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

真っ当な良作ファンタジー。さすがダンまち作者

魔法学園で魔法が使えない主人公が剣技で成り上がっていく、と構図はマッシュルと同じですが、ギャグ風味ではなく普通のファンタジー風味なので普通に面白い作品です。
作画も良好。
キャラは主人公は格好良くヒロインは可愛く。
普通に面白い作品ですね。
これは見ます。


というわけで、大方問題は無いのですが、細かなツッコミを。

魔法使いしか居ない世界で、戦士って言葉があるの?
とは思いました。
剣士なら剣を使う人なので良いですが、
戦う人である戦士が魔法使いではないというのは、剣で戦う人が一般的で、魔法使いが特殊な世界の言葉だと思います。
この世界の戦士は魔法使いじゃないとおかしい。

またこの世界において、剣はどういう存在なんでしょう。
流石に刃物が存在しないことは無いでしょうけど、戦えるようになったら皆魔法を使うなら、剣は必要無いはず。
世の中一部は主人公のように魔法が使えない人が居て、剣は魔法が使えない人の武器として侮蔑されているとか?

という感じに、本当に魔法使いしか居ない世界だとすると、違和感のある描写が多いと思いました。

まあ細かいことは気にするなってことかもしれませんが。

まあ魔法至上主義になったのはつい最近で、50年前くらいまでは剣士が普通に居て、何か魔法のブレイクスルーが起きて魔法使いが優位になって誰も剣士が居なくなった、ということなら、戦士という言葉が残っていたり剣があったりしても筋は通るかな?

まあ楽しめるなら細かいことは言わず楽しもうとは思いますが。

全話感想
真っ当に楽しめる、普通に良いファンタジー作品でした。
作画も良好、キャラも良好、展開もピンチの演出、そこからの活躍など、普通に面白く…。
何も問題なく、安心して楽しめますね。
普通にプロの作品って感じですね。
いやプロですが。

いやWebからのデビューだからって素人扱いするのは、もう失礼ですね。
誰だった最初は素人ですがプロとして10年以上活動していりゃ普通に一流のプロです。

ただ、なろう系のご都合主義チート作品を描くタイプの人ではなく一般的な少年漫画、ラノベ系作品を描く人だと、Web発であることを感じさせないなと思いました。

2期も楽しみです。
ダンまち含め2作品アニメ化し、2作品共2クール以上続くというのは凄いと思います。

まあダンまちの5期はやっぱりもっと凄いですね。今期楽しみです。

投稿 : 2024/10/05
♥ : 3

鬼戦車 t89 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1

この手の物語は、やり尽くした感ありです。

 最終話(12話)まで観ました。2024.09.30

 祝2期決定!しかし、今後の展開に不安もあります。最終話で明らかになりましたが、剣に魔法をエンチャント出来る様です。多分、剣士の技術としてこの世界に存在しているんでしょうね。

 こんなん、主人公が強いに決まってます。これから、他に強い剣士がゴロゴロでてきたら、最初の魔法至上主義的な設定が破綻しそうです。

 強さがインフレしてめちゃくちゃになる系の物語っぽいなぁ〜と思いつつ、2期も楽しみだったりします。願わくは、変な延命引き伸ばしをしないで、サクッと最後までやって欲しいです。
………………………………………………………………………

 10話まで観ました。2024.09.16

 出たよ…。今までの話は全部茶番だったらしいですよ?学園や単位、優等生やら擦っていた部分は全部どうでもよく、学園は無能の溜まり場だった様です。

 で、世界に敵対的な悪の組織が出てきますが、何やねんお前ら…。あまりにも良くある展開にチビリそうです。 

 もう、お腹いっぱいです。まさか2クール目に突入しないよね?初期設定が既に死に体の物語に面白い展開など期待出来ない感じです。
………………………………………………………………………
 7話まで観ました。2024.08.29

 主人公は魔法が使えないけど、肉体がゴイスーなマッシュみたいな出落ちキャラです。他のキャラ達はみんな、主人公を馬鹿にしますが、そもそも前衛としては非常に優秀なのでは?

 魔法が、広範囲の精神破壊攻撃とか、即死効果とか、陰険な呪いとか絵面のエグい陰キャの極みみたいな攻撃方法だったら、物理攻撃系は役に立ちませんが、本作品、冒険活劇なので、魔法も火や水、氷や岩を飛ばすなど、物理攻撃に毛が生えた感じです。

 結局、現代戦で戦車等の機甲部隊が無くならないのと同じです。防御された陣地を占領するには、ミサイルやドローン、空爆等の遠距離攻撃だけでは駄目で、誰かが行って来ないといけないので、防御力の高い機甲部隊が必要なのです。

 いずれ魔法使い達も、魔法防御力の高い装備を持った機甲軍団みたいのに駆逐されそうですね。

 物理攻撃系主人公を活躍させるために、魔法にあまり魅力が無いのは、残念です。

投稿 : 2024/10/05
♥ : 3

65.1 3 モンスターでファンタジーなアニメランキング3位
ダンジョンの中のひと(TVアニメ動画)

2024年夏アニメ
★★★★☆ 3.2 (94)
289人が棚に入れました
アントムルグのダンジョンに消えた父を追い、単独で挑み続けてきたシーフの少女クレイ。探索の末、ついに前人未踏の地下9階に到達。そんな矢先にモンスターとの戦闘でダンジョンの壁が崩落! 崩れた壁の中から現れたのは――管理人!? ダンジョンで働くもの達が織り成す、迷宮お仕事ファンタジー。
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

キャラ造形と世界観が作り出す独自の視点。非常に面白かったです。

 非常に面白かったです。テーマパーク経営の裏側を独自の視点で描いていたような視点がもちろん面白いのですが、なんといってもキャラ造形が最高でした。
 えてして異世界ものは、可愛い、エロい、性格が良い悪い、俺TUEEEなどが前面にたったキャラが多い中、そういう分かりやすいキャラ造形とは一線を画していました。

 そのキャラ造形が作り出す緊張感と弛緩が素晴らしかったです。スローライフだけでない、経営の厳しさ、人間社会の現実、魔物との価値観の違いなどを上手くストーリーに取り入れていました。

 なんといってもクレイの驚きや発見と途中から視点を共有できる感覚が良かったと思います。3話くらいでかなり面白いことに気が付き、後半はずっと面白かったです。中盤に若干話の展開がない事でダレを感じなくはなかったですが、この作品は面白さを見出すのに時間がかかるからだと思います。その点で、早い段階で切られる可能性もあるかなとも思います。

 結論が見えないのはちょっと残念ですが、この話の構造ですとほとんど気になりませんでした。ベルの孤独とクレイの目標がどうなって行くのか2人の友情の行く末は充分想像で補える範囲です。SF的世界観をもっと解き明かしてほしい気もしますが、先史文明ものですと必ずしもそれが必要ではないです。


 作画について、一見作画が悪いように見えますが、とても良かったです。破綻がないというレベルではなく、会話のときの身体の動き、髪や瞬き、構造の回転、視点の作り方。よくできていたと思います。OPアニメがとても良かったです。
 動きが少ない止め絵のシーンも多いので、一流とはいいませんが、かなりの水準だと思います。ここが私も1話のキャラデザで勘違いしましたが、最終話などは作画の良さがかなり出ていたと思います。

 ながら見とかOPスキップとか一切しませんでした。毎週集中して楽しみながら見られました。行間にあるものが気になるし。エンタメ的な視点と結末がないことでストーリを4.5にします。満点でもいいかもしれないと悩みました。感覚的にも満点じゃないよな、という気もしますし。

 客観的にも主観的にも評価できる作品だと思います。万人受けではないかもしれませんけど。

追記 評価点4.9はちょっと盛りすぎなので、作画を5→4.5、声優5→4、音楽を5→4とします。


1話 作画…原作者可哀そうすぎるだろ、と思ったら今期で1番面白い。

{netabare} dアニメのサムネがあまりに無気力というか、見てもらおうという熱意が感じられなくて、かえって興味がでました。見始めても、期待通り?チープな作画で、原作者可哀そうすぎるだろうと思って見てました。
 ですが、あれ?そういう展開?となりちょっと面白くなって、そして、アレそう来るの?とかなり面白くなりました。

 で、映像も後半に入って気が付いたんですけど、悪くないんですよね。動きとか演出とか構造とかカメラワークとか…要するに見せ方がちゃんと作風とあっていて面白さを引き出していました。で、EDを見ると結構なレベルの作画でした。

 1話だけで言うと、かなり話が面白いです。そして、これからどんな話になっていくんだろう?という期待感があります。主人公は男か女かわかりませんでしたが、女の子でしたね。

 まったく前情報もないし、正直同情心で見始めましたが、話自体はいまのところ今期で一番面白いです。もちろん出オチの可能性もありますが、この設定とキャラ作り、映像作りのセンスから言って、ダークホースになる可能性がありそうです…今のところ。

 なお「金貨8万枚」の人が原作者かと思ったら違いました。ちょっと似てますよね? {/netabare}


2話 思っていたより普通でした。癒し枠としては十分面白いですけど。

{netabare} やっぱり画面は好みです。どこで誰が何をやっているかが分かりやすい見せ方も雰囲気も私が好きなタイプです。

 ただ、2話を見る限り異世界のダンジョンの内部がどう運営されているのか?というメタ的な視点を活かし切れているのか微妙な気はします。宝箱とかダンジョンでなぜクリーチャーがポップアップするのかの説明がありました。そこはなるほどと思いますが、面白さの工夫がイマイチかな、と。もうちょっとエピソードと絡んで話の中で分かってくるような感じだと、もっと感心できるのですが。
 で、ベルは片づけられない女だった…と。

 話は面白いですが、今季NO1というレベルではないかもしれません。普通に面白い感じです。癒し枠かな?ゴーレムとか他のクリーチャーとの絡みでダンジョンの仕組みが説明されていくのでしょう。

 一般的に職場で周囲のレベルに合わせられない人、やり方を赴任後すぐ変える人は、いくら能力があっても職場では困った人となります。なんとなくそういう人を思い出しますが、途中で大失敗とかありそうな導入でした。{/netabare}



3話 かなり面白かったです。たった1つの戦闘を視点を変えて見事にエピソードに仕立てていました。今の転スラ3期と発想の根っこは一緒かな?

{netabare} 2話が思ったより普通と思っていたら、3話はかなり面白かったです。1つの戦闘だけですが、視点を変えてエピソードを展開する工夫は素晴らしいと思います。

 で、ちょっと思ったのが、今ちょうどやっている「転スラ3期」の迷宮…ダンジョンつくりと思想がとても似ています。転スラの中盤で一番面白い部分ですし、その発想はあると思います。
 オマージュだとしてもそれを換骨奪胎して3つの視点に振り分け…冒険者・管理人・魔物の方向性から作品にした発想がいいです。地味だけど新しいものをちゃんと提示できていると思います。もちろん、ダンジョンの設定を考えたいのはみな一緒なので、偶然発想が似ただけかもしれません。

 そして、結構濃いようで薄い感じのヒロインクレイと、薄いようで濃いヒロインベルの取り合わせ見ていて面白いし、いろんな思惑がある魔物とのコミカルな掛け合いと、バトルのかなりシリアスな現実・設定が見事に融合しています。

 楽しみな作品と言えると思います。再視聴しても十分面白そうです。{/netabare}


4話 奇数回が面白くて偶数回は普通、という感じ。

{netabare} ダンジョン運営のほか、父の捜索と強くなるという話がるのがいいのでしょう。面白い回と普通の回の差があって、1,3話が面白い、2,4が普通でした。4話はいろいろ伏線の種まきで終わった印象です。シーフのギルドの話もただ説明を聞いたら終わってしまいました。次回が面白い回だと思いますので期待しておきます。{/netabare}



5話 中途半端で消化不良なのがキャラやダンジョンに深みを与えている。

{netabare} この作品、それぞれのエピソードで明確な解答・結末がないのがいいですね。余韻が残ります。対ドラゴン戦も中途半端な感じで終わることで、この作品の一つの目標であるクレイの階層の踏破の達成に遠回りですが近づいて行っている感があります。

 そして、ちょっと思っていた「全部ベルで良くね?」問題が、いろいろな疑問への伏線になっていたんですね。もちろんランガードとゴーレムがいないと絵的に面白くない、というのはあるんでしょうけど、ベルの出自や性格に通じていました。
 また、少し発想を跳ばすと組織論にもつながります。一人のスーパーマンで運営される組織は継続しない問題ですね。

 中途半端で消化不良な展開が、この作品の持ち味だしそれがキャラ造形にものすごく深みを与えています。今回はちょっとしゃべりすぎ、説明しすぎなくらいでしたけど。やっぱり面白いです。

 そういえば「ランガード」って、声優さんを調べようとネット検索したらちょっとセクシーな映像ばかりでてきました。ストッキングの伝線をお尻と太ももで連動しないようにするための太い線のことだそうで。何か意味があるのでしょうか? {/netabare}


6話 少し話が展開してほしいです。それとベルが活かせてないかも 

{netabare} 相変わらず面白いのですが、この作品に不足しているのはワクワク、ドキドキだなあとあらためて思いました。もちろん死なない設定がそれを減じているのは自覚的だと思います。ただ、11階層到達を目標にしているという大前提が、危険がなければ冒険にならないという矛盾はどうしようもないです。

 中間まで着て、決して失速ではないのですが、何か繰り返し感が出てきました。1話1話は面白いのですが、先に進むとか何かを達成するというのがないので、毎週見る分にはいいでしょうけど、一気見だと評価が変わりそうですね。

 そしてもう1点の欠点が、ベルがすっかしサブキャラ以下になってしまいました。ランガードの方がむしろ活躍している暗いです。もちろんベルが活躍すればチートでしかないとは思いますが、何か縛りとかつけてベルを深掘りしないとベルが活きないなあという気がします。{/netabare}


7話 信用できても信頼できない関係性が上手く面白さにつながっている。

{netabare} クレイから見たベル、ベルから見たクレイというのは以前から相互理解という点で、根本的な部分で少し相容れないような雰囲気はありました。その構造が今回顕在化しましたね。能力は信用しているけど、その人間としてのふるまいが相互の不理解もあって、信頼でききれない感じになっています。
 6話でベルが上手く使いこなせていないと思いましたが、7話は両方から見た相手への不安…特にベルからクレイに対するモヤモヤが上手く面白さとキャラの深さに活かされていました。

 比較的ドライともいえる2人の関係性は、ダンジョン=会社組織のような設定と上手く結びついており、そこがこの作品のいい意味での特異性でしょう。

 ここにきて、面白い話を持ってきたと思います。後半7話がどう活きてくるか楽しみです。 {/netabare}


8話 SFおよびSEのような素養を感じる面白さでした。

{netabare} 初期になんとなくこんな話かな、と思っていた内容そのままのような回でしたね。そして、SF的な設定がほの見えました。背景美術はもちろんですが、ベルの言葉はコマンド入力です。
 この作品の性質上そこに焦点があたる感じではないでしょうが、原作者が裏で何か考えたものがあるのでしょう。
  精霊の正体や魔法のエネルギーをSF化する場合の常套手段ですので、世界の多次元宇宙的な設定も考えていそうなので、もともとSFに造形がある人なんだと思います。

 その上で単純な設計に落ち着くというのは、ビジネスあるあるですね。奇抜で奇異な仕事にならない理由には、どこかで合理的なもの、制限による事情があるものです。
 その単純な制約の結果に、緻密に考えられたような効果を外部から見ると感じてしまうのもあるあるです。

 この発想、システムエンジニア的でもあるので、原作者の方はSEとかプログラマーとか何かその辺の素養がありそうですね。低層階でユーザーが多い場合、開発環境を隣で作るなどもシステム開発的な発想でした。

 ダンジョン・システム的な「系」の裏設定がないと描く方も見る方もモチベーションが続かないので、良かったと思います。{/netabare}


9話 様々なギャップが面白さとして機能しています。そして…百合?

{netabare} 今のところ面白さの安定感ではNO1です。今回が一番面白かったといっても良いでしょう。バトルシーンは迫力ないし、話が始まって3分くらいで結末が分かるような話でしたけど、面白いんですよね。体感10分くらいであっという間でした。

 面白さを言語化するのは難易度が高いのですが、やっぱりクレイのキャラ性かなと思います。彼女の内部の思考と外部のズレが面白いのが一つと、女性であるということが彼女の性格とのギャップとしてコミカルな要素になっているかなと思います。メイド服を着させているところから考えると原作者は自覚的にギャップの面白さを計算しているのでしょう。

 ベルの側は圧倒的な強さが安定感として機能して話が複雑化、深刻化しないという信頼感があるし、こちらはその強さと性格・行動のギャップが面白さになっています。今回の最後のオチのつけ方もどこかとぼけた感じで、深刻さと日常のギャップになっていました。

 そして、なんと百合ですか?そうきましたか…{/netabare}


10話 ここに至ってこの面白さ。秀作と呼べるのではないでしょうか。

{netabare} 緩い話の様で厳しい社会の話なのがいいです。父親を捜すという大きな目的とダンジョン運営というフレーム、そしてベルの謎めいた存在。ベルとクレイのキャラの対比。私は作品としての完成度が高いと思います。10話に至ってまったく飽きが来ません。

「ダンジョン飯」ほど世界観の作りこみはないしハイコンテクストではないですが、話に重層性があって設定がしっかりしてキャラ造形が見事なところが、ちょっと似ているかなと思います。ただ、緩い面白さが独特でそこはダンジョン飯にはない部分でしょう。

 本作は充分秀作だといえると思います。{/netabare}


11話 ルールと命の等価性。ライトな描写に凄みがありました。

 本作はダンジョンに挑戦するリスクと同時にルールという縛りにおいて命の軽さが感じられと同時に、それは命をもってあがなう「必然」のような感覚をものすごく強く感じます。11話の話そのものはありふれた話なんですけど、ルールを守らない人間に対する死刑執行を無感情に行う凄みがありました。

 この描き方が面白いんですよね。命の重さと軽さの両面は、本来異世界もので描かなければならないことです。これが顕著に描けていたのは「ブラックラグーン」ですね。本作においてはかなりライトな絵柄で軽く描いている分、より非情な感じがしました。こういうところが本作の魅力ですね。

 さて、来週最終回ですか。次回予告だと仲良しエンドみたいですね。最後まで描けていれば名作、一応の方向性や区切りまで描けていれば秀作だと思うんですけど…中途半端だとちょっと残念ですね。2期の発表は…ないでしょうねえ…




 

投稿 : 2024/10/05
♥ : 13
ネタバレ

wkr さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

直感的な面白さがもっと欲しかった

https://dungeon-people.com/

原作未読

ちょっと期待してたモノと違ったなあというのが第一の感想です。

内容はダンジョンでお仕事をするというもの。その舞台となるダンジョンの設定がファンタジー要素と現実的な経営学的要素を絡ませていて、周りの理屈がこと細かく作り込まれている点、ゆるふわな見かけに対して意外にも人間の生々しさや狡猾さが要所要所で露わになっているシビアな世界観の構築などが見事でした。ファンタジー設定を活かした視点の仕事内容は面白かったです。

ただ、この作品は世界観を第一に描いている作品なこともあり理論的な面白さが顔を出しています。対してキャラやストーリーのような直感的な面白さや魅力は薄めに感じます。また、世界観周りの作り込みの分、毎話必ずと言っていいほど説明セリフが多いもののキャラの魅力の薄さ、反応もやや型にはまった単調なものだというのも相まって単なる説明に過ぎず、退屈さに繋がっています(日常パートもややそれに近い)。最終的にはキャラの変化が描かれてはいるものの、多数の情報の中にキャラ描写が埋もれてしまっているせいで感覚的には楽しみづらく、魅力があまり持てなかったです。

独特の良さがあるものの、私自身きららみたいなキャラに愛着の湧くような日常系が特に好きなのでこの手の作品は合わなかったみたいです。作品で重点的に描かれている設定や世界観などから面白さを見いだせたら最終回まで楽しめると思います。意外と玄人向けな作品という印象でした


各話の感想
{netabare}
1話
{netabare}無難な導入って感じです。それゆえに出だしは弱いかなとも思いますが、序盤から丁寧にやっていった方が作品としてはいいですね。これからお仕事モノにシフトしていくようです。ダンジョンのお仕事モノ、ということで設定が良いので今後面白くなりそうです。作画も全体的に良くOLMなので今後も安心できます。キャラデザはあっさりし過ぎてモンスターに迫力ないな、と最初は思いましたが、これからまったり寄りなお仕事モノになっていくのだったらこのキャラデザも納得です(まったりかはまだ分かりませんが...)。今回、クレイの死生観が随分あっけらかんとしてたのが印象的でした。そういう世界観なんですかね。日本語が登場するのはあれ?とはなりましたが。
{/netabare}


2話
{netabare}全体的には説明シーン多めで地味な印象の回、でも面白かったです。前半は、ベルがダンジョンを案内する内容でしたが、現実的だけどファンタジーな作業場が見てて楽しかったです。だんだん見えてくるベルの可愛らしい一面もアクセントになってるのであんまり退屈しないです。説明もかなりしっかりしてて、モンスター死んだらどうなるん?っていう気になるところもちゃんと説明してるのが良かったです。後半の内容はお仕事モノらしくなってきます。でもこの辺りは割と普通だとは思います(普通のお仕事モノの仕事要素をダンジョンに置き換えただけみたいな)。宝箱の中身補充とか、仕事内容も意外とアナログなのがシュールでちょっと面白かったです。
今回、鈴代紗弓さんの声がベルによくハマってると思いました。キャラも相まってマジで可愛い!でも作画の質は少し落ちたかな。キャラデザがゆるめなので、よっぽどしゃなきゃ気にならないと思いますが。

冷静に見ると地味なシーンが多いけど設定やキャラが良いから全体的に普通に面白くなってます。アイテムとかモンスター出てきたりとか、こういうファンタジーな要素好きなんですよね、おまけに百合っぽい要素も入ってきたので、このレビューは完全に好み出まくってて参考にならないかもです。一応は今期のダークホース扱いで良いんじゃないでしょうか。早く続きが観たいです。
{/netabare}


3話
{netabare}OPがだんだんハマってきました。アップテンポな曲好きです。

前回地味でしたが、今回ファンタジー設定を活かせてて良かったと思います。モンスターの視点から、という内容が特に面白かったです。バトルシーンはなろう感出てましたけどw 後半は百合っぽくなってました。ベル可愛いです。そして少しクレイの掘り下げもされました。1話で、なぜ死生観があっけらかんとしていたのか掴めた気がします。そのシーンは普段の雰囲気に対してシリアスでしたね。回想で人殺してたのはビビりましたが、ダンジョンというある意味な無法地帯で起こりうる現実的な問題、そういう世界観だからこそのクレイの価値観をしっかり描いたのは良かったと思います。ですが個人的には作風に合ってない気がして引っかかります。
{/netabare}


4話
{netabare}シンプルに面白かった。仲間ができたことを実感するクレイ、あったかかったです。バトルシーンも臨場感があって、クレイの状況判断の心理描写がしっかりしてるので見応えあります。そしてドラゴンが出てきて4話は終了、引きがうまいので続きが観たくなります。
ダンジョンの内部に関わりつつ、段々とわかっていくクレイ父のことやダンジョン周りのこと、クレイの変化が作品の面白みになる部分でしょうか。設定もしっかりしてますし、細かい部分に関しては良く手の行き届いてる印象です。次回も期待します
{/netabare}


5話
{netabare}オリンピックのせいで一週間延期しちゃいましたね。そのオリンピックは色々杜撰で悪評しか聞こえてきませんけどw

ぼちぼちって感じかな。バトルシーン以外はかなり地味だった気がする。
クレイのレベルアップが話の軸に加わるんでしょうか。意外と人情物?
バトルシーンの内面描写がしっかりしてました。3話の内容が活かせていたのが良かったです。ベルちゃん一人で出来るけどしないっていうのが説明されたシーンは現実でも通用する考え方でしょうね。考え方がしっかりしてて経営学アニメでもあるのも良いところです。
でもお仕事物の内容になるとファンタジーとリアルの境界線が曖昧になって、ファンタジーらしい面白さは薄いですね。一応面白いですけど。{/netabare}


6話
{netabare}新キャラが出てきたのは唐突でした。これから話に関わるか知りませんが。
仕事パートやら、内容が現実寄りになると結構地味で少し淡々としてる。その辺りはマンネリ化してきたかな。ベルちゃんも片付け下手とかどうでも良いとこでキャラ立っちゃってるから設定とかを活かしたキャラの立たせ方をして欲しいかも。
でも後半、ダンジョンの内部事情を知ったがゆえの、メタ的視点のダンジョン探索は面白かったです。(サラッと10階クリアしてなかった?) {/netabare}


7話
{netabare}時間なくて観るの忘れてました。

中盤からの悪徳な魔物退治の流れが面白かったです。ゆるいお仕事物に挟まれるシビアな内容は緩急があって良いと思います。魔力云々も意外としっかりクレイのレベルアップに繋がってます。でも今回は世界観設定の説明が多くて少し退屈。説明セリフが多いことでバトルシーンの駆け引きがしっかりしていて濃さが増しているのは良いことですが、いかんせん全体的にみても説明セリフが多めで占めていて話的には一長一短、もう少し説明セリフはカットしてもいいんじゃないかな。魔界の話はあんまり話にも関わらなそうだし。{/netabare}


8話
{netabare}観るの忘れてました。説明が多くて観るの疲れるので...

ダンジョンの作り手の立場に立つ、っていうのが新鮮でした。前半はクレイのメタ的な視点と意外にも浅い作り手(ベル)の思慮の対比がギャグにもなっていて面白かったです。
後半はいつも通り説明が目立ってました。この作品はキャラよりも世界観の魅力を重視してるように思います。その狙い通りしっかり練られた設定で作品の舞台の面白みは増してはいますが、ダンジョンの仕組みを逐一説明するためストーリーの流れが毎回滞って、キャラも微妙に弱いのでその説明シーンは感覚的な面白さには繋がっていない所が悪いところでもあります。今回の後半は説明書をなぞっているようなストーリーになっていた印象です{/netabare}


9話
{netabare}日常系ではベタ?なメイド服!見応えのあるバトル!なろうっぽい展開だったけど本音を言えばこういう直感的なものを求めてた。欲しいのはすごい設定以上に魅力的なキャラ描写なんですよね。今回は2人のキャラが良くでていて素直に楽しめました。王が興味を持つのは唐突に感じましたが、偽名を使うシーンとその後が面白かったです{/netabare}


10話
{netabare}クレイの設定が更に重くなりました。その分ダンジョンに執着する大義名分がよりはっきりしました。

今回はキャラ同士の掛け合い多めで説明も話がダレない程度であくまでキャラ見せの体裁をしていました。今まで説明多めだった描写が今回はキャラ描写との釣り合いがとれているリソース配分なのが良かったです。そして内容自体もクレイ父という物語の中心部分の掘り下げてしっかり必要要素を補いつつクレイの心境の変化に繋げてるのは上手いです。

後半のゴブリンの畑は斬新で面白い設定でした。理屈もちゃんとしてるのがこの作品らしいところ{/netabare}


11話
{netabare}冒険者視点の金髪のキャラの目的がわからなくて混乱しましたが、序盤は冒険者ギルド視点でワンクッション置いてからのダンジョン視点は良かったですね。

以前は仲間同士のいざこざが容認されていた、というのがリアリティに水を差していて違和感ありますが今回の治安維持は特に良かったと思います。悪徳な冒険者もいること、その狡猾な面をしっかり見せていて変に媚びておらず、勧善懲悪な道徳的一面が備わっているのがこの作品の独特の良さになってると思います{/netabare}


12話
{netabare}設定の深掘りは最終回でも安定ですね。ラストシーン、変わったのはクレイだけじゃなくベルもだということがハッキリするのが良かった。百合

ダンジョンというファンタジーと経済的な要素を掛け合わせてる点、意外とシビアな世界観な点は良かったと思います。ただ個人的には期待してたものとちょっと違ったかな...キャラ描写が疎かになっていてキャラへの愛着はあまり湧かないのはう〜ん。掛け合いや展開も少しパターン化しているようにも思いました。毎話単なる情報が多いため、私は最新の話を見る際、前の話をあまり思い出せないということが起きてました。玄人向けな作品だったかもですね。{/netabare} {/netabare}

投稿 : 2024/10/05
♥ : 5

鬼戦車 t89 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

調子に乗って2期やると、胸糞アニメになりそうな地雷臭がします。後はコミック読んでねラストが丁度良い?

 最終話(12話)まで観ました。2024.10.03

 何となく良い感じに終了しました。絵柄のせいもあり、爽やかでほのぼのとしながらも、ちょっと毒がある感じのアニメでした。

 ただ、表層的な話をなぞるだけなら、まぁまぁに感じますが、主人公達のやっていることは擁護不可能レベルで人間に対する敵対行為です。

 主人公のクレイは脳筋で戦闘能力が高いだけのバトルジャンキーキャラで社会常識も欠如しているため、脳内思考をしていないから疑問を持ちませんが、まともな人間なら、ベルのヤバさが理解出来ると思います。

 ダンジョン用にゴブリンを栽培し大量生産出来る、高レベルの魔物を召喚出来る、圧倒的に高性能な武器とアイテムを生産供給出来る、価値の高い宝石を無尽蔵に供給出来る…。

 やる気になればダンジョン外の社会を大混乱に陥れたり、市場を操作出来たり、王国を転覆させたり出来ます。

 しかし、全てを小出しにすることで、人間社会を操作しています。この悪辣さは風の谷のナウシカ(漫画版)の墓所に匹敵します。

 墓所は権力に庇護されつつ、ロストテクノロジーを小出しに供給し、過去の科学者が策定した計画を達成するために、現生人類を使い捨てにする装置でした。

 ベルの前任者はさらに悪辣で、実は完全管理下にあるダンジョン内での冒険者間のPKを容認していました。多分、残酷ショーやポルノとして楽しんでいたのでしょう。

 原作者やアニメ制作側がどこまで自覚的なのかは、原作漫画の連載が継続中なので、現時点では不明ですが、おそらく深くは考えていないでしょう。

 他の方のレビューにある様に、このアニメの残虐で非道な側面に気がついている方も居る様です。また、クレイはベルのペットに過ぎない関係も気持ちが悪いです。

 はっきり言って、世界観に違和感を感じる方には合わないアニメです。今後、ベルがダンジョンを経営していることの意味が明らかになれば、良作と評価されるでしょうが、オチが無いまま、フェードアウトコースする可能性が高い気がします。

 物語を継続すると、胸糞アニメのカテゴリーに入るのではないかと、個人的には感じております。
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 8話まで観ました。2024.08.31

 何と言うか…、楽しいと言うより、エグさの方が先行している感じがします。

 ダンジョンの裏側、管理者側の物語ですが、昔流行ったRPGツクールのノリでベルはダンジョンをメンテナンスしたり、作成したりします。

 ただ、最初から感じる疑問は解消されません。何のためにベルはダンジョンを管理、運営しているのか?

 当然の様に冒険者ギルドと癒着していますし、お宝や罠もベル達管理者側の気まぐれで配置しています。

 ゲームクリエイターや、テーブルトークRPGのゲームマスターっぽいですが、冒険者達は命懸けです。決してゲームプレイヤーの様に楽しんでダンジョン攻略をしている訳ではありません。しかも、冒険者は今まで相当数死亡して、スライムの餌になったり、ゾンビとしてモンスターの仲間入りさせられている様です。

 冒険者達が何のためにダンジョンに命を賭けて挑戦しているのも不明ですし、何故、劇中人物達は、疑問を感じ無いのか、とても不思議です。

 クレイも不思議な人物で、見ようによっては、ベルが冒険者をダンジョンで遊び殺している様な感じなのに、何の感情もいだいていません。

 むしろ、低層で死ぬ様な雑魚はダンジョンの肥やしにでもなれば良い位の冷徹さです。冒険者に同胞意識は無い様です。

 ダンジョン運営について驚いたりはしますが、そもそもツッコミ所が違います。同業者を嬲り殺す施設の片棒を平気で担ぐサイコパスです。強いとは言え、何故ここまで特権意識を持っているのでしょうか?

 自分が死ぬなんて想像もしていない特権階級が、カイジ達にデスゲームを強いて喜んでいる位の醜悪さです。

 絵柄は可愛いですが、ものすごく気持ちの悪いアニメですね。無邪気に自分は常に多数側、殺す側にいられると信じて疑わない様な人間向けなのかな?
……………………………………………………………………… 
 5話まで観ました。2024.08.13

 主人公のクレイはダンジョン管理者のベルにスカウトされ、凄腕冒険者からダンジョンの運営側になることに。主人公本人は仕事をしながら強くなってダンジョンを攻略することを諦めて無い様ですが…。

 結局、今までの命を賭けたダンジョン探索も、強くなるための修行も、ダンジョン管理者の手のひらの上で踊らされていただけと言う…。

 どこまで行ってもお釈迦様の手中にあるという、孫悟空状態だった!

 これ、主人公はバトルマニアの社会不適応者だから気にして無いですが、結構酷い話です。

 ダンジョン管理者の同僚やモンスターが仲間だ、身内だ、家族だで、ハートフルコメディータッチですが、現実が実は虚構だった位の衝撃をなぜ受けない?

 冒険者は苦労してダンジョン探索しているのに、趣味や遊びで運営している様な奴にデスゲームプレイさせられているなんて、もう、真面目に冒険者出来んでしょ。
 
 RPGをやっていて、制作者の顔がちらつきながら、エグくて意地悪なダンジョンを攻略していてもムカつくのに、命を賭けているのに、裏で上手く転がされているなんて、単なる侮辱で、冒険者としての生き方の否定です。

 ダンジョンは自然現象か、無識な怪物が運営している位が丁度よいですね。

 コメディータッチ作品の常で、後半シリアス展開になったら、茶番と欺瞞が天井を突き抜けた様なクソアニメになりそうで心配です。

投稿 : 2024/10/05
♥ : 3

64.4 4 モンスターでファンタジーなアニメランキング4位
この世界は不完全すぎる(TVアニメ動画)

2024年夏アニメ
★★★★☆ 3.2 (51)
181人が棚に入れました
フェルナーク大陸の南方に位置する辺境にもかかわらず、5つの小国がひしめき合い、 小競り合いの絶えないクレボーン島。 その中で最も小さく最も平和なベイル王国の…つまり辺境の中の辺境にある小さな村で慎ましく暮らす少女ニコラ。 日課の薪拾いの最中に彼女の前に現れたのは、はるか山奥に住むはずの巨大なドラゴン。 まさに村が襲われようというその時、駆けつけたのは、極秘に組織された調査隊 “王の探求者キングス・シーカー “の 一員を名乗るハガという男。 繰り返される平穏な毎日の中で飽きることも知らなかったニコラは、ハガに憧れ、自ら外の世界へと踏み出すことを望む。 そして、彼女はこの世界の本当の姿を知ることになる。
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

結末もストーリーも目的も中途半端。右肩下がりでかろうじて完走です。

 これで終わり?うーん、作品としては成立していないですね。バグを上手く使ってという話もそんなに面白くないし、メタAIの話はそれがあるという説明だけです。
 デバッガーのヒューマンドラマはまあまあな部分もありましたが、主人公がなあ…つまり、設定とか世界観などは感心する部分もありましたが、面白いかと問われると、後半になるにつれ面白く感じなかったです。

 主人公のデバッグに対する執着が逃避行動だとしたら、主人公の心理をドラマにすべきだし、外の世界の人間関係が何か関連しているならそこを見せるべきだし、メタAIの思惑と内部に発生した疑似生命のようなものを描くならそこをちゃんとやるべきでした。全部中途半端ですね。

 面白さに関しては右肩さがり、興味もどんどん薄れていったのでかろうじて完走した感じでした。

 まあ、結末の予想ですけど、なんとなくですがクロック数とか内部の時間の経過とかそういう感じで外部ではほとんど時間が経っていない気もしますけどね。SAOをヒントにすればですけど。

 ということで評価はオール3…設定の面白さをキャラに加味して3.5。ストーリーは2.5にします。正直再視聴しようとは思いません。




1話 視聴ボーダーラインだけど設定と展開に意外性はあります。

 {netabare} この作品、1回目は作画とかキャラの魅力とか雰囲気で10分ほどであきらめたのですが、改めて見直したところ、結構設定それ自体は面白い感じでした。意外性がある展開だったし。そこの説明をすると1話の楽しみがなくなるのでネタバレしませんが、へーと思わせる展開と設定がありました。

 ドラゴンのデザインが独特ですが、ちょっとアレに似てたりするので、原作者のフロイト的な心理というか深層心理に何かがあるのかもしれませんが、そういう人は作品を作りこむので多分なかなか凝った作品じゃないかと思い、3話くらいまでは確認しようかなと思います。

 視聴ボーダーラインですがひょっとしたらのある作品です。ABEMA独占(他は都度課金かな?)な上に導入のレベルがイマイチなので、誰も見ないんじゃないかな?という心配をしてしまいますけど。{/netabare}


2話 話はなかなか面白いかもしれないけど、キャラデザがなあ…

{netabare} ああ…そういう話ですか。SAOの若干ライトだけど結構厳しい設定のようですね。行動原理としては悪くない気がします。
 1点、最大のバグがログアウトならそっちをもうちょっと真剣に探そうよ、という気がしなくはないですが、そこはどうなっているんでしょう?外部作業と割り切っている感じ?

 なぜそこまで主人公が職務に忠実なのかがストーリーとリンクしてくるとか、彼の外部とゲーム内部の2重構造が活きるかどうかでしょうね。少なくとも2重性はかなり重要なファクターになっていそうです。

 ということで話や設定は悪くないですが、しかしなあ…肝心の主人公のキャラデザが暑苦しくてちょっとなあ…まあ、キリトもどきにしない工夫ではあると思うのですが…原作者の絵の持ち味なんですかねえ… {/netabare}


3話 設定は作りこまれていて興味深いですが、絵柄と内容がグロいです。

{netabare} なるほどデバッグモードが性格が悪い人間がひどい目に合う傾向を持つよう、そういう理屈をつけましたか…それは考えましたね。テーマととることもできますが、むしろ設定でしょう。そして、メタAIの登場で1話の謎も解けたし、悪さをするデバッガーと戦う旅となる理屈も付きました。

 彼がまじめにデバッグを続けた理由はわかりませんが、OPを見る限り現世の主人公の設定もあるので、その辺が描かれるかもしれません。まあ、そこは真面目で通しても違和感はないかもしれません。

 話全体は理屈が通っています。どういう設定でこの世界観を作ったんだろう?どういう視点でゲーム内のデバッガーという設定で面白い画、面白いエピソードを見せてくれるのだろう?という点でかなり興味深いです。

 欠点は、2つ。まず絵柄ですね。やっぱり、デザインセンスのフィーリングが合わないのか、なんか見ていて嫌な感じがします。私は比較的独自性がある作品は好きなのですが、この絵柄は生理的に合いません。特に主人公です。
 それと、設定の作り方が上手いだけにデバッガーの末路が結構グロい絵面になっています。ある意味、どんな作品よりも残酷描写ですよね。もし意識があるなら1年近く拷問を受け続けているようなものです。

 ということで、面白いし興味深いですが、なんか絵柄が不快でしかもグロいんですよね。見ると思いますが、ショッキングな絵柄があったらやめてしまうかも。{/netabare}


4話・5話 NPCとの交流の描き方がとてもよかったです。全体的に思ったよりも緻密ですね。

{netabare} 4話でNPCのエピソードがでてきました。VRMMOにおいてNPCが感情を持つか、そして一部の人間はNPCに恋愛や友情を感じるという命題は抑えるべきポイントでしょう。ハガがパートナーとして二コラを連れ歩きながらもどこかでやはりプログラムとして扱っているのと対照的です。T字の歩き方もその意味ではモブキャラと特殊キャラの使い分けになっていました。
 今季は「感情がない」のミーナや「アトリ」のアトリなど現実世界のAIとの交流もありますので、比較してみたいところです。

 その上で「面白さを評価する」という機能があるというのが良かったですね。面白い着眼点でした。ルゥの存在は結構SF的な妄想を掻き立てる、短い登場でしたがなかなか印象深いキャラになりました。

 ショッキングな映像もありましたが、話の中で意味のあるシーンだったので、こういう使い方なら視聴者の心を動かすと思います。

 5話に入ってアマノがあまりルゥを引きずってないのが、ちょっと描写としてどうかなと思いましたが、その辺は業界人としてNPCと割り切ったということでしょうか。

 ここまで通してですが、本作はチートなデバックツールに対抗するために、バグを利用するという対立構造なんですね。真面目にデバックをやっているとキャラ設定が活きてきます。思っていたよりも緻密な作品でこの4・5話で結構感心しました。{/netabare}


6話 バトルやイベントクリアは短めの方が、対デバッカーの話に集中できます。

{netabare} メインクエスト中に云々というのはゲーム素人からはわかりづらいです。処理落ちも以前に映像で見せていればよかったのにという気はします。そもそもその数で処理落ちするならもっと処理が無理な場面があった気がします。
 と文句はありますがゲーム好きな人には出来がいい話なんだろうな、と想像がつきますので、その辺は私の言いがかりなのでしょう。

 ただ、言いたいのは、展開が面白いのですがそれは対デバッカーの面白さやNPCやメタAIなどメタ視点の面白さです。そう考えるとバトルとかゲームのイベントクリアに時間をかけすぎるとどっちつかずになる気がします。
 バグを上手く利用するのはいいかもしえませんが、私の印象だとそっちは補助的な部分かなという気がします。

 おそらく中間くらいだと思うので総括すると、結構面白いです。緻密だし展開に工夫があって感心するところもあります。特に4話は面白かったです。が、5・6話と城に近づいて潜入するのに2話使いました。ここがちょっと冗長だったかなという気がしました。ここがテンポ良ければ気持ちよく後半だったのに…と思います。{/netabare}


7話 デバッガー同士のやり取りが面白い。バグ頼りはあんまり面白くないのでほどほどでお願いしたい。

{netabare} うん、今回のようにデバッガー同士のやり取りの方が面白いです。社長の件もちょっと意外性がありました。社長の性格造形が本当のところどうなのかには興味がありますし、アマノがどうなるのかも興味が出ました。この辺、行動原理に人間性が現れていて、しかもそこにちょっとした現実の投影がある感じで悪くないです。

 本筋がどう動くのか、メタAIとどう絡むのかが今後ですね。で、今回みて思ったのが、やっぱりバグに頼る戦闘・攻略に面白みがあんまり感じられません。ゲームに詳しい人にとっては面白いのかもしれませんが私には「僕の考えた世界」的なご都合主義との差がわからないからでしょう。{/netabare}


8話 2体のNPCの描き方が面白かったです。

{netabare} NPC2人、ニコラとルーの対比が面白い回でした。二コラは職業やレベルなどプレイヤーと違う設定であることで希望がかなえられえないことが描かれましたが、そこにある感情をどう見るかです。プレイヤーから見ると「可哀そう」ですけど、NPCに本当に感情があってそれを残念に思うのかどうかですね。二コラはNPCなのにハガを追って村を出ていること自体が特異なので、その辺をどう描いて行くのか楽しみなキャラです。

 一方でルーですね。NPCですから復活させれば元に戻る。ちょっとこのゲームの内部の設定が分からないですが、ルーというNPCはクエストの登場人物でプレイヤーとの物語がプレイヤーの過去ログに蓄積されるのか、それとも唯一のNPCとして、ルーというデータがあってそこに記憶データがあるのか。
 今回の話だとルーというNPCはルー唯一であるように描かれました。だから復活すると記憶(過去ログ)がリセットするのでしょう。何話か前のTのポーズの回でルーが特殊であることも表現していました。
 あるいは特殊なコンソールコマンドだから起きる事象とも取れなくはないです。この辺がもし二コラを失うとどうなるか?にもつながってくると思います。

 こういうところをどうなってるんだろう?と想像するのはちょっと面白いです。また、その辺が整合性が取れて話と結びついていると、作品としての深みが増すと思います。

 正直、ストーリーそのものにはちょっと飽きてきて面白くないと感じる部分もありますが、ハッとする部分もまだまだありますので、ここまで来ると最後まで見ると思います。{/netabare}


9話 加賀見あきらは鏡明?かがみあきら?小神あきら?

{netabare} NPCもジョブチェンジができる可能性があるということでしょうか?だとしれば二コラには朗報ですね。

 話がやっと展開した感じですが、もう9話ですからどう考えても中途半端に終わりそうですけどね。まあ、いいでしょう。

 で、今回のサブタイトルが「加賀見アキラ」ですか…SF界で有名(らしい)鏡明氏という人物がいますが、何かのオマージュでしょうか。早川の英雄コナンシリーズなどの翻訳をしたらしい方です。古いSFの記事で名前だけは見かけますがかなりその筋では有名な人みたいです。
 あるいは、別のかがみあきら氏はマクロスなどに参加された漫画家で、SFのアニメかかわった方がいるそうです。故人らしいので私はよく存じ上げません。

 らきすただと小神あきらがいますけど、これは関係ないでしょう。

 名前をサブタイトルにするのは何か関係があるのかな?考えすぎかな。{/netabare}


10話 導入部分で終わりなのかなあ?作品として成立しない気がしてきました。やっぱり連載ものの作品は見るのやめようかあな。

{netabare}  終わらないのはわかってましたけど、何もわからないまま終わるのでしょうか?今回の件で何か見えるのかとも思いましたが、そういう気配もないですし。

 うーん。エピソードそれぞれで面白い、つまらないあるのは仕方ないにせよ、1クールのアニメとして成立するのでしょうか?それそろ原作通りに作品を作るのはやめて、カットできるところはカットして2クールくらいで完結する方式に戻さないと「作品」が無くなってしまいます。これでは「導入部分」があるだけです。{/netabare}


11話 中途半端で終わるにせよ狂信的なデバック原理主義の説明をしてほしい。

{netabare} 今回のあきらの対応は仕方ないと思うのですが、そこまでこだわるんだ…その点のハガのバックボーンが結局見えなかったので非常に不満です。最終回で何かあるのでしょうか。それが見えないとテーマも何もないですよね。デバック命のモチベーションあるいは狂信的な行動について説明的なセリフでもいいので説明してほしいなあ。

 あと、今更メタAIにその設定をいれますか…うーん。アニメ作品としての完成度はかなり低い状態で終わりそうですねえ…これじゃあなあ… {/netabare}


12話 飽きてきたかも。主人公の動機が逃避なら心理を描けばよかったのに。

 設定は工夫してたし、途中のエピソードでルーのところとか良かったんですけどね。本筋の謎が全然見えないし完結にも一区切りにも遠い感じです。あのレイドボスを倒して終わりかな。メタAIの話があって、この世界のことがある程度わかったというキャラが登場したので方向性くらいは示されるのでしょうか。それにしても…多少は作品として成立する努力をしてほしい。

 結局主人公がデバックし続けるのって「逃避行動」で精神的安定ということ?一番狂っているということですね?だったら心理をもっとクローズアップさせてほしかったなあ。

 次週最終回か…なんか、冒頭部をずっと見せられている感じです。


 


 

投稿 : 2024/10/05
♥ : 8

鬼戦車 t89 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

命懸けでクソゲーをプレイ!令和のクソゲーハンターアニメ。

 最終話(13話)まで観ました。2024.10.03

 続きはコミックを買ってねエンドでした。中途半端な所で終了です。キャラクターも揃い、面白くなってきた所ですが。

 漫画版も読んでみましたが、漫画より、アニメだと主人公のハガさんが、ワーカーホリックの変人で悪目立ちします。正気を保つために仕事に打ち込んでいるのですが、変な人に見えすぎです。

 また、ゲームのシステムもバクが多いと言うより、フルダイブMMOで一生懸命やるには出来損ないすぎて不条理な無理ゲーです。そのため、ハガ達は攻略組と言うわけでも無く、無目的にデバックをしながらウロウロしているので、いまいち感情移入が出来ません。ゲームが理不尽過ぎて観ていてイライラする方が先行します。

 メタAIも味方にいるんだし、もう少し効率的なプレイが出来んかな?とも思います。

 キャラも、アマノさん達の様にディフォルメ化された人物は可愛いのですが、アキラやハガの様に人型キャラはデザインが野暮ったいです。

 まぁ、色々と文句は垂れましが、出来損ないゲームに閉じ込められて、何が起こるか分からない、バグあるあるを楽しめる視聴者には面白いかもしれません。

 私も、子供の頃はクソゲー好きで、クソゲーハンターを応援していたので、割と好きな世界観でした。里見の謎とかを思いだしますね。クソゲーは、プレイするよりクソゲーハンターのレビューを見ている方が面白かったので、その意味では本アニメはもう少し話題になっても良かったかなぁとは、思います。
………………………………………………………………………
 6話まで観ました。2024.08.12

 今やすっかり少なくなったVRMMORPGにログインしたけどログアウト出来なくなった!からのデスゲームものです。

 主人公のハガは、デバッカーで、管理者用のチートアイテムを持っていますが、致命的なバグが生じる恐れがあるので、ほとんど使用しません。

 ちゃんとゲーム内のルールに従ってプレイしたり、バグを探したりします。ゲームのバグあるあるが面白いです。

 ハガの同業者で同じくゲームに取り残されている他のデバッカーは全員基本糞野郎共なので、爽快感はあまりありません。

 ヒロインのニコラさんもNPCで地味です。キャラデザインも少し野暮ったいです。

 ただ、SAOシリーズの独壇場になっているVRMMO系アニメとは別の切り口で展開しているストーリーは、先がとても気になります。

 原作漫画があるそうなので、そちらも読んでみようと思います。

 爽快なだけのアニメに飽きた、何となく煮え切らない感じの物語に絶えられる視聴者向けのアニメですね。

投稿 : 2024/10/05
♥ : 2

ウェスタンガール さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

ただの村人のニコラちゃんが世界を救う…

…のでしょうね。
正確にはニコラ=テスラちゃんの胃袋が、と言った方が良いかもですが^^;。
1話でしっかりお馴染みの世界であることが明かされますがご安心召されよ。
と言うか、なぁ〜んだ、またあれか…、なんて思わずに、是非3話までご覧あれ。
4話以降のメイドインアビスを思わせるダークな展開に加えて、中々にコアな小道具、コンプライアンス的にピーな台詞の扱いも楽しめる逸品であります。
脇を固めるキャラ、声優さんたちも良いです。
後半登場のりえりーさん、巨人をぶった斬るベテランの小林ゆうさん(サシャさんだったかな)とかとても面白い。
そして何と言っても加隈亜衣さんが演じるルゥさんの薄幸ぶり、うぅぅぅ…。
これまさに、ダークホース枠でありました。
                (2024/09/05)
何かツボったと言うか、毎話ニコニコが止まらない^ ^
地味だけど、とてもコアでユーモア溢れるイベントの数々と気の利いたやり取りがたまりません。
何より、モンスターも含め、キャラデザが秀逸でクリーピー、古き良きゲームキャラの世界に遊ぶ感じでしょうか。

いよいよってところで to be continued ? はてなマーク付きで終わってしまいました^^;。
大好きな古賀葵さんも登場、ネクロマンサーになったニコラさんも見てみたいし、2期!お願いシヤスです。

投稿 : 2024/10/05
♥ : 14

65.9 5 モンスターでファンタジーなアニメランキング5位
最弱テイマーはゴミ拾いの旅を始めました。(TVアニメ動画)

2024年冬アニメ
★★★★☆ 3.3 (152)
404人が棚に入れました
スキル至上主義の異世界オートグズ。前世の記憶を持つ気弱で優しい魔物使い<テイマー>の少女・アイビー(5歳)は星なしの最弱ランクがために、故郷の村から追い出されてしまう。おまけに唯一テイムできたのはゴミを食べる最弱の魔物・崩れスライムのソラ。最弱同士の2人(匹)には魔物が蔓延る異世界は過酷……と思いきや、その道中は愛されまくりの可愛いがられまくりで幸せ!?ひたむきで愛らしい彼女に魅入られ、異世界住民たちの親切と寵愛をその身に受けるばかりか、可愛い魔物にも囲まれて癒しの日々が続いていく!更にはソラに病気や怪我を治す能力が開花し──!? 可愛い2人(匹)があなたの心を虜にする、ほのぼのサバイバルファンタジー開幕!

声優・キャラクター
アイビー:鈴木愛奈
ソラ:田村睦心
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

ヒロインが良かったです。前半の方が良くて後半に少し不満かな。

 要約すると、迫害された少女が一人で生きる力を他人の協力でつけていく旅物語ですね。力的にはチートも無くはないですが最低限でした。そこに転生要素がありますが、この使い方が上手かったかどうかです。

 正直に言えば、前半の方が面白かったです。シリアスだし切ないしで、旅の始まりとして何もない状態から、いろいろ切り抜けていく様がとても良かったです。

 最後の街のところがちょっと大げさになりすぎるのと、どんな陰謀だったのかが言葉だけで終わってしまったので、乗れなかった気がします。それとなんといってもミーラというキャラの事情が何かありそうでしたが、そこが表現されずに終わってしまいましたね。
 ヒロインの転生要素の「チーン」とスライムのぶるぶるがなあ…という残念感もありました。もう少し上手く処理できませんか?

 前半だけなら秀作でしたが、後半含めると良作くらいでしょうか。面白くは見られました。正直アニメの本数が多すぎるので、アニメ業界の再編が進んで、作成数が半分になる代わりにこういう作品が2クール以上で丁寧に描かれるようになればなあ、と思いました。

 ただ、この作品…最後の話の展開から言って、凡作化する匂いがしなくはないです。開き直ってロードムービー的にしてしまったほうが良いかもしれませんね。

 標準よりはいいですが、ストーリーとキャラを4点。声優さんはヒロインが良かったので4。作画は2.5点といいたいですが良い回もあったので3。音楽はEDが悪くなかったしうるさくなかったのも良いです。3.5。







1話 ほぼモノローグで説明でしたが、期待値はあります。

{netabare} ほぼモノローグで1話終わってしまいました。一応そのモノローグの中で設定の説明が無くはないのですが、不明なのは『星なし』がそこまで忌み嫌われる理由とか転生者ヒロインの能力とか占い師何モノ?とかですね。

 その辺は原作ではどうだったのかわかりませんが、1話はもう少しエピソードで見せてほしかったかなあ。話と設定はざっくりとは悪くないと思いますが、ちょっと「蜘蛛ですがなにか?」を思い出すレベルでモノローグで終わってしまいました。
 後半のスライムへの言葉はないと話がわからないので省略できないにしても、前半はセリフ無しで良かったのでは?まあ「賢者の弟子を名乗る賢者」になる可能性もありますが、画面だけでも十分やっていることはわかったと思います。

 にしても、1話の掴みはこれで大丈夫か?と思ってしまいます。この2作の名前がでるということは、ちょっとレベルが低く感じますが、モノローグで語られている内容は気になるのと、作画はそれほど低予算感はないので、2話以降の期待値はあります。2,3話見て判断でしょうね。{/netabare}


2話 ヒロインの孤独や苦労がちゃんと描かれているのがいい。切なくなります。

{netabare} 最近の異世界モノとしてはちゃんと物語になっていると思います。ヒロインの設定が今のところ題名を裏切っておらず、最弱のテイマーがどうやって生活していくのかが丁寧に描かれています。そのおかげかかなり面白くて、24分がアッと言う間でした。

 物語りになっているというのは「森の生活」にリアリティがあるという事ではないです。8歳の少女が一人であの環境にいれば数日と持たないでしょう。

「異世界モノ」というジャンルの枠の中で、少女の孤独とサバイバルの厳しさ、そしてお尋ね者としての恐怖などがちゃんと描かれていて、そこが物語があるという意味です。特殊スキルものは数多くありますが、特殊スキルがどう活きてくるのかの前提をちゃんと描いている感じです。
 ですので、ヒロインに感情移入できます。そのせいで1話でちょっとうるさく感じたモノローグが切なくなってきます。

 ポーションを食べるスライムで次週にどんなことが起きるかは想像ができますが、この設定は面白いと思います。まだ、明かされてないですが明らかでしょう。

 作画がヒロインとその他でクオリティが全くレベルが違う気がするんですが、ある種の開き直りで悪くないと思います。

 面白いですね。こんな感じで1クールなら全部見たいと思います。 {/netabare}


3話 想像以上の生い立ちだった。構成は意図的なんでしょうか?

{netabare} なるほど…時系列をいじった構成なんですね…原作からなんでしょうか?

 効果としてはどうでしょうか?カバンとか占い師とかいろいろ設定を保留できる人ばかりではないです。何より3話が冒頭の説明としてあった方がより感情移入出来た気がします。

 というのは、3話で暖かい家族との生活からの想像以上の転落と迫害が悲惨でした。この展開の緊迫感が1、2話でヒロインが何とかなるのが分かっているのでその点で損している気がします。1話で見せられたら泣いてたかも。

 ただ、意外や意外星ゼロに逆転的な仕込みがあるかと思ったらそのままっぽいですね。その点でもこの話の興味は持続します。この後ヒロインはちゃんと強くなっていくのだと思いますが、1~3話で一つの話になっているので、面白いです。

 なろう系の異世界モノの中ではストーリーの組み立てはなかなかだと思います。ただ、設定が良くてもこの後が悪いのがなろう系です。どうなるか楽しみでもあるし不安もあります。 {/netabare}


4話 ちゃんとした話になっていて面白いと思います。

{netabare}  なんとなく正統派冒険ものというか、ちゃんとした話というかそういう感じですね。これでなろう系なら具体的な構想があって連載を始めたんだろうな、という作りな気がします。

 1クールに納まる気はしませんが、なかなかいいのでは無いでしょうか。初期設定の説明後に話が展開する感じだし転生の意味もちょっと出そうな感じもありました。

 で、最後のスタッフを見ると中国の方がかなりの比率ですね。ちょっとヒロインとそれ以外での作画のレベルが違い過ぎる気もしますが、かなり違和感が無くなってきました。日本…油断してると…原作は日本、作画は中国になって、次は…{/netabare}


5話 作画がひどかった。面白いので万策尽きないようにお願いします。

{netabare} 前回中国の作画を褒めたら今週はひどかったですね。手のサイズが明らかにおかしかったです。崩壊とはいいませんが結構ひどいレベルでした。うーん…まあ日本でもいろいろありますから…

 で、話が進まない…ように見えて少しづつ進んでいるようです。こういうファンタジーはいいですね。面白い話だけに万策尽きないようお願いします。{/netabare}


6話 最高にいい話です。感動します。ですので…作画、がんばってください。

{netabare} 本当に惜しい。話もキャラ造形もものすごくいいです。8歳の少女の境遇と心情、頑張りに心が動かされます。
 アニメの制作もがんばっているんでしょうけど、作画…おしいなあ…城郭都市の作画…もうね、子供のラクガキじゃないんだからっていう感じです。ググれば現実の画像がいくらでも出てきます。
 もうちょっと…なんとか…ね。フリー素材の画像トレースで良もいいのでは?エフェクトでアニメ調に変更して使えばいいのでは?

 本当にいい話なので応援してます。がんばってください。{/netabare}


7話 ゲストキャラが善人過ぎる気もしますが…

{netabare}  1話~2話で登場人物が変わって行くので展開が急ですし、ゲストキャラが良い人過ぎる気もしますが、表面上の態度と裏の思惑が分かりやすく描かれているので、結果的にいい話になっています。
 また、境遇と生い立ちを考えるとそれがないとやってられません。

 ここで半分で話が展開する気配もないですけど、これはこれでいいです。というか、ずっとこういう旅でもいい気がします。少し転生者の記憶がどう活きるかがそろそろ出始めるのでしょうか。

 ということで、転生ものの中ではレベル99と並んでトップkラスで面白いです。

 今週の作画はなかなかまともだったと思います。オーガは…まあ、いいでしょう。ヒロインだけでもちゃんとしてれば。{/netabare}



8話 人でないものとの2人旅。「キノの旅」「狼と香辛料」的な懐かしい作りですけど新鮮です。

{netabare} こういう冒険ものもいいですね。目的は生き残ることで元の村から逃げているだけですが、その世界観でちゃんと話になっています。初作品でこの水準ならすごいな、と思い原作者調べたら、何作か投稿されているようで本作の他に長めの作品があるので、そこで力をつけられたのかもしれません。

 最近のラノベ、なろうは閉じた人間関係になり勝ちです。キャラが増えることはあっても、特定の仲が良い集まりの中で話が展開することがほとんどです。閉じた世界ですね。

 本作のような開けた世界というのは、90年代以前の話にはあった気がします。「キノの旅」「狼と香辛料」と言えばいいのでしょうか。人ではないパートナーの2人旅ですね。ちょっと懐かしい感じがしながらも新鮮なのがいいですね。

最近見た異世界のなろう系の中では一番面白いかもしれません。{/netabare}



10話 ちょっと理屈っぽい話になりましたが、ミーラが気になります。

{netabare} ちょっと話が理屈っぽくなりましたね。チンチンアイデア出まくりで、その辺の深掘りがもうちょっと欲しいと思います。

 ミーラというキャラがどこまで深みを持つかですね。どうも悪役だけというわけではなさそうですけど…そこの引きは上手いと思います。

 失速感はなくはないですけど、かなり面白さを維持したままここまで来ました。アイビーの素性は分かりそうにないですけど、それもいいでしょう。{/netabare}

投稿 : 2024/10/05
♥ : 13

鬼戦車 t89 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

覚悟が足りてない物語です。逃亡のための旅が自分探しの旅になりましたとさ。

 最終話(12話)まで観ました。2024.04.01

 世界観を作りこんでいないので、主人公に都合の良い、優しい世界で終わりました。まぁ、予想の範囲ですね。

 文明レベルが低そうなのに、有価物件がゴミとしてゴロゴロ捨てられているヤバ過ぎる世界でしたが、ラストも何かおかしい感じでした。

 まず、主人公のアイビーの味方になってくれるゲストキャラは、全員頭がお花畑過ぎます。誰が裏切り者か分からない組織間闘争なのに、アイビーを信用し過ぎです。

 子供が一人で旅をしている世界なら分かりますが、そういう描写も無いのに、怪しい一人旅のガキが、嘘をついている人間を判別出来ると言うのを信用するか?

 魔法で子供に化けた魔物や敵対組織の工作員の可能性は考えないのか?危険な一人旅の理由も何故か気にしません。冒険者という職業が成り立つ位街の外は危険なんでしょ?

 さらに、アイビーの星無しの件も、みんな別に気にしません。実家ではこれで殺されそうになったのに、スルーなの?

 結局、星無しで殺されそうになったのも、旅に出る理由のための設定でしか無く、文明レベルに反して補給物資の如くゴミが落ちているのも旅を続けさせるための便利な設定に過ぎません。

 生産魔法的なモノがあるなら、魔力無しの星無しアイビーは、全くの役立たずで、排斥対象でしかありませんが、野ネズミを穫って換金したりして、居場所はあるんですよね。

 ゲストキャラ達が星無しを気にもしないので、村を追い出された時のアイビーに対する差別的な扱いが曖昧になりました。両親と村人達だけが下衆だったってこと?

 自分探しの旅を続けるという、物語を続けるためだけに差別による苦悩を換骨奪胎してしまうのは、別にテーマとしても重要では無かったということでしょう。

 浅慮によって始まった物語は、その浅さ故に破綻するかフェードアウトします。

 本作品は、差別という、差別される側の心の持ちようではどうしようも無い重いテーマを軽く扱った、覚悟の足りない物語です。

 アイビーの旅の目的が強くなって村の奴らを皆殺しにするとか、星無し差別と戦うとかでは無く、単なるロードムービー的ものでしか無いのは、とても残念です。

 どう贔屓目に評価しても、作画が良いだけの凡作以上ではありません。
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 7話まで観ました。2024.02.24

 無学で小汚くて飢えているメスガキが、色んなモンスターやゲストキャラに助けてもらいながら旅をしていきます。

 物語としては山もオチも無い感じです。二次創作でメスガキを酷い目に遭わせる作品を描いちゃうぞ〜的なシチュエーション+キャラデザです。

 今回も、何の前触れも無く大量のオーガが襲いかかってくるので、ロリコンのエロい妄想大爆発ですよ!

 こういう、場外で盛り上がるのを期待する様な物語はどうなんだろう?と、思いつつも、主人公のメスガキがいつ惨死しても別に平気な程、キャラに思い入れもありませんので、フラットな気分で視聴継続です。

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 4話まで観ました。2024.02.05

 3話で主人公の悲惨な生立ちが判明しましたが、陰惨な状況とこの世界の経済的状況が合っていません。

 街道を行く馬車が魔物に襲われて全滅するような状況なのに、そこら中にゴミ捨て場があって、使える物が拾えるんですよね…。

 マッドマックス2に出てくる様なイカれた武装清掃車でも走ってるんですか?誰がゴミを捨てに来てるんです?

 ヒューマンガスみたいにモノが無い時代なのに無駄にマッチョな清掃作業員とかいるの?お前には失望したぞ…。

 しかも、使える状態の衣服やマジックバックが捨ててあったり、どんだけ豊かなんだ?衣類とか貴重じゃないの?盗賊や魔物が漁ったりしないの?

 言わずもがなですが、工業的な繊維産業が勃興するまで、布はものすごい貴重品でした。昔の人は衣服を何着も持ってません。江戸時代の庶民でさえ、新品の衣服を買える人は限られていました。皆んな古着を直して着ていました。

 藤沢周平原作で、山田洋次監督が映画化した、たそがれ清兵衛が、困窮してボロボロのクサクサになってしまったのは、嫁が死んでしまい、針仕事出来る家族がいなくなったためです。

 洗濯するにも衣服をバラさないといけないし、季節にあわせて縫い直さなければなりませんでした。嫁の針仕事の能力が低いと、男は社会的に死ぬ位、衣服に関して前近代の人々は苦労していました。

 なろう特有の人類史にリスペクトの無い感じがたまりません。作画が多少良くてもこういうところよ!?

 あと、スライムがポーション喰いすぎ…。いくらなんでも人間に寄生しすぎやろ…。ポーションの値段が明らかになると、世界観壊れるやつですね。スライムらしく主人公の糞でも喰ってろよ!

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 2話まで観ました。2024.01.20

 作画は良いです。中々面白そうなんですが、現段階だと主人公のサバイバルにリアルティーがありません。

 最弱テイマーのメスガキが、人食いの魔物で溢れている森でサバイバル出来る?

 しかも、文明レベルも曖昧で主人公に都合のよい世界です。ガラス瓶入のポーションが無造作にゴミ捨て場にあったりと、あり得ないだろ?

 近代になるまでガラス製品は結構な貴重品でした。流石に、弥生時代みたいにガラスを国内で素材から生産出来ず、大陸産のガラス製品を再加工してトンボ玉作ってるようなことは無いにしても、大量消費出来るようになるのは最近の話ですよ?

 しかも、捨ててあったポーション、劣化しているそうですが、野ざらしなのに漏れたり水が入ったりしてません。ポーションの瓶は気密性の高い工業製品か?少なくても無造作に捨てられているのでハンドメイドでは無いでしょう。バカなの?

 得体の知れないメスガキの狩ってきたネズミを買取る肉屋とか、主人公の似顔絵付きの手配書が各地に貼ってあるとか、生産力と生産関係、物流などのリアルティーラインに疑問を生じさせるいつものなろうアニメ臭がプンプンします。

 一個人若しくは寒村レベルの勢力が似顔絵入りの手配書を大量印刷して各地に貼れるって、どんだけ物流網完備してんだよ?

 リアルなら良いという訳ではありませんが、ゴミ拾いアンドサバイバルがウリの作品なのにコレで良いのか?もう少し何とかならんかなぁ…。所詮なろうかぁ…。残念!

投稿 : 2024/10/05
♥ : 7

大重 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

作画も良くしっとりした雰囲気が良い感じ。あまり期待しちゃダメですが

1話感想 3.8 作画も良くしっとりした雰囲気が良い感じ。
さて、なろう系アニメですね。

とは言えなんかしっとりした内容が感じられる良い出来ですね。
主人公アイビーをすぐに好きになることができました。
ソラも可愛いですね。

まあ、ソラと契約するまでが無駄に長くて多少テンポは悪く感じましたが、女の子ですからね。
グジグジ思い悩んで合理的に行動できないのも仕方ないでしょう。
そもそも小動物との契約も失敗していてテイムに消極的なのも仕方ないですし。

問題は前世の心の声。
漫画ではちゃんと吹き出しで会話しているのですね。
その方が2人の掛け合いになって面白そうでは。

前世が語りかけてくるという設定は面白そうなのに、100%主人公のひとり語りにしたのですね。
それはそれで独自性があって面白さもあるのかもしれません。

ただ今のところは心の声の声優を使っていないだけで、わかりにくいようにしか。
ここはちょっと懸念ですが…。

いや、雰囲気作りにはなっているか。

見ているときは、正直分かりにくくてどうだろう? と思ったのですが、今あらためて考えると、一人ぼっちになった主人公の寂しさが表現されていた、というのはありましたね。

前世とかけあいで楽しく会話していたら、ソラと出会って寂しさから解放されたという演出が光らない。
ひとり語りにしか見えなくて寂しそうだったから、ソラとの出会いが嬉しいのがよくわかりました。
だからこれで良いのか。私の方が浅かったですね。

というわけで演出も良い。キャラも好感度が高い。などなど、良さそうな作品です。
これは見たいですね。高優先です。

全話感想
ううーん、ちょっと序盤が良くて期待しすぎてしまいました。
凡百のなろうだと思って見ればほどほど雰囲気が良く良作ですが所詮なろうなのであまり期待してはダメ、という感じでしたね。

基本的には出会う人出会う人大体優しくて、あまり都合の悪くないまったり世界観でのんびり進む話です。
トラブルも起きますが、主人公は全然チートとかではないですが、できる範囲で頑張って、優しい人たちに評価されていくという、まあ居心地の良い感じの話です。

なので決して悪い話ではなく、嫌いってことは無いのですが…。

一言、どうしても文句はあります。それは…。
優しい人多すぎ!

いや良いことじゃん、となりますが…。

主人公は星無しということで家族からも捨てられて追いやられる立場だったわけです。

我々視聴者からすると星無しが悪いことだなんて全く思えないわけで、作中の描写から星無しが作中世界でどういうことなのか、判断するしかないのですが…。
家族からも捨てられるというのはよほどのことです。
被差別階級、キリスト教でいう破門された存在とか、前科者とか。まあそのように思ったわけです。
神に見放された、悪魔に等しい存在だと思われているのだと。

しかし、いざそれを告白したクライマックスで…
「そうか、大変だったな」の一言でおしまい。
ええええ…!? とびっくりですよ。
いやなんで、その程度のことで家族にまで捨てられたの。

人柄の一つで断罪するかしないかが決まるなら、家族がゲスな外道だったということでしょうか。

いやまあ、わからなくもないですよ。田舎と都会って違いますから。
田舎では絶対に許されない、悪魔とまで罵られることが、都会ではちょっとめずらしい、どころか全然おかしくない、なんてことはざらにあります。
Webデザイナーになりたい、なんて夢は、都会では「はあ、勝手になれば?」で済みますが、田舎では「ウチの畑を継がないなんてお前は悪魔の子だ」と罵られるような。
まあ、そういうことだったのでしょうね。

いじめなんかもそうですね。そのコミュニティの中にいれば全否定されて自殺まで考えてしまうことも、一歩外に出れば全然そんなことはなかったり。
狭い世界では自分が全否定されたと絶望していても、外に出れば実はそんなことは全く無かった、ということは実際に存在しているわけで…。

というわけで、決してダメでは無いんです。
でも、視聴者には星無しがどういうことなのか分からなかったので、それが全然大した問題じゃなかったということを後付けで出されても、なんだかなぁ、と思ってしまった感じですね。

てっきり、主人公は世界の全てから否定される中で、必死に生きていく話なのかと…。
まあ、それはただの勘違いで、基本はまったりスローライフなので全然重い話ではなかったのですが…。
確かに雰囲気はそんなに重く無いですけれどね。

でもまあ、私は勝手に、誰からも否定される中で、「神に愛されていないから星無し? でも俺がアイビーを愛している!」というような、真の仲間や愛に出会えるような重い話を期待してしまったので…。
まあ、思ったより軽かったな、とちょっと失望しちゃっただけです。

過度な期待はいかんですね。

しかし、価値観一つの話なら、家族にまで見放されるのはやり過ぎだったんじゃないかなぁ。
家族は庇おうとしてくれたのに、自分が居たら家族に迷惑がかかるから、自主的に逃げ出した、という展開なら、村の権力者がおかしいだけで、星無しが世界中から否定される悪魔なのだとまでは思わなかったわけで…。
ま、そこはガバだったと思いますよ。

投稿 : 2024/10/05
♥ : 11

58.3 6 モンスターでファンタジーなアニメランキング6位
最強タンクの迷宮攻略~体力9999のレアスキル持ちタンク、勇者パーティーを追放される~(TVアニメ動画)

2024年冬アニメ
★★★☆☆ 2.7 (118)
344人が棚に入れました
歴代最高の外皮【9999】の数値を持つタンクのルードは、勇者パーティーの盾役として迷宮攻略に挑んでいた。 それはどんな願いも叶えるとされる秘宝を見つけ出し、最愛の妹・マニシアの病気を治すため――。 しかし勇者の横暴により、ルードはパーティーを追放されてしまう。その理由はルードの〝使えないスキル〟とされたが……。 故郷への帰還中、助けた少女により、ルードの未知なるスキルが判明。 それはとてつもない強力なスキルだった! 【最高値の外皮9999】と【唯一無二のスキル】を駆使した最強タンク・ルードの冒険譚――。ここに開幕!


声優・キャラクター
ルード:笠間淳
ニン:本渡楓
ルナ:市ノ瀬加那

鬼戦車 t89 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.9

そんなことある?自分の能力を把握してない冒険者がザマァ!

 最終話(12話)まで観ました。2024.03.27

 強い魔王をみんなで協力して倒して終わり!いやいや、あっさりしておます。

 キャラクターも悪くは無いのですが、全員棒みたいな感じだし、話がダンジョン内で進むので、棒みたいなキャラがスカスカ低カロリー作画のダンジョン内で、スカスカのモンスターと戦っているたいう印象のアニメでした。

 最初のFランクや追放、妹の病気、ホムンクルス等のネタもあっさり解決してしまい、引きずらないのは潔良いのかな?

 正直、早送りでも物語の内容を理解できる様な浅い話のアニメなので、コミカライズ版を読めば良いですね。視聴優先度低めでした。
………………………………………………………………………

 9話まで観ました。2024.03.03

 作画は悪いです…。バトルものなのにキャラが動かず、ルードさんが状況を全部台詞で説明してしまいます。親切というか、馬鹿にしてるというか…。

 キャラ絵は崩れませんが、動きがなぁ〜。ルードの持っている盾も描写が凄くいい加減です。立体感が全くありません。

 コミカライズ版どおりというか…。キャラが皆、棒みたいです。ゲーム実況みたいな感じもします。

 不快な登場人物は居ないのですが、印象にも残らないという…。このままでは2期無し俺達の戦いはこれからだエンドまっしぐらですね。
………………………………………………………………………

 5話まで観ました。2024.02.05

 これ…、ゲーム実況みたいな話ですねぇ…。登場人物達は悪い奴らではありません。勇者も主人公を追放したことをすぐに反省してしまいます。主人公もあまりイキっていません。

 主人公のルードに、妹の病気を治す以外の目標が無く、Fランク設定も早々にフェードアウトします。

 結局、村のためにダンジョン攻略して、村を発展させ、クランを強くするぞ!仲間もどんどん増えるよ〜!これしか無い物語なので、ストレスは無いけど記憶にも残らない系のヤツです。

 大ヒットは無理だと最初からアニメ制作側が分かっているせいか、品質もそこそこ…。みんなに見てね!とオススメしにくいのが残念です。
………………………………………………………………………

 3話まで観ました。2024.01.21

 何と言うか…、全部ルードさんが台詞で説明してしまいます。この魔物は今までのと違うとか、ダメージは全部引き受けるとか、このキャラは貴族だとか…。

 原作が悪いのかアニメ化でこうなったのか何とも言えませんが、ちょと説明過多です。

 ゲームやファンタジーにおけるタンク職という概念は防フリのメイプルが既にいるので、ここまで視聴者にクドクド説明しなくてもとは思います。

 ルードが登場してない他のシーンも同様なので、こういう仕様なんでしょうが、音声だけで画面を観ずとも全て分かってしまうのは、動画としてのアニメの面白さを放棄している感じがします。

 視聴は継続しますが、この説明過多路線で最後まで行くのなら、脱落もありそうです。
………………………………………………………………………

 2話まで観ました。2024.01.15

 主人公のルードさん、悪い奴では無いのですが…。どうも追放されてもノーダメージな感じが強いです。

 ルードさん、拠点の村に助けたホムンクルスと一緒に帰還しますが、村人は皆んなルードさん大好き!しかも口説けば結婚してくれそうな可愛い女子達(村人)もワラワラ登場します。

 妹もブラコン!こんなに恵まれた人物は、フィクションでも現実世界でもそんなに居ないのでは?超リア充男や〜ん!

 ルード追放の理由が外皮にあるので、他の登場人物もあまり外皮の機能を理解してない、商売道具の性能を把握せずに冒険とか戦闘とかやってる感が強いです。

 そのため、微妙に緩い雰囲気が漂っています。冒険モノでこれだと、何か面白味に欠ける気がします。

 あまぁ〜い世界なのでザマァもホムンクルスの謎もさして気にならないという…。今後の展開に期待です。

……………………………………………………………………… 

 初回観てのレビューです。2024.01.08

 タンク役のルードさん、スキルが使えないのでパーティから追放されます。しかし、実はパーティメンバーのダメージを肩代わりする凄いスキル持ちで…。

 いきなりガバガバです。プロなのに自分の能力把握してないなんてことある?酷い世界ですね。

 ルードさん、単体で戦えないわけでもないので、すぐにザマァ出来そうです。

 ライトななろう異世界冒険モノとしては、まぁまぁそうです。視聴継続です。

投稿 : 2024/10/05
♥ : 7

大重 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

結構気に入りました。多少ガバはあれど女の子の絵は可愛らしくキャラが好感が持てる

1話 3.5 結構気に入りました。でもツッコミどころは多数…なろう系だなぁ。

さて、実は結構気に入りました。
ヒロイン達の絵が可愛らしいですね。
目が大きいデザインで私は好きです。

あと主人公のおっさんのが気に入りました。
シスコンな部分も含めてなんか気持ちいい主人公ですね。
ハーレム系で主人公が好きになれるのは嬉しい。
おっさん頑張ってハーレム作って下さい。

というわけで結構気に入ったのですが…。
まあ文句もいっぱい。まあなろう系ですからね。

とりあえずこの話しは追放ものです。追放ものだと追放理由がガバガバというのがあるのですが… 本話の場合は一応勝手にHP減らしている主人公が悪い、という理由も立っているようには見えました。

で、主人公のHPが勝手に減っている理由なんですが…
見ながら、『仲間のダメージを肩代わりしているからかな?』と一瞬考えて、いや違うだろう、と却下したんですよね。
なぜならそれが理由だと、主人公が全然仲間を守れていないことになるからです。

ところがそれが正解で、おいおいおい、と思いました。

いや仲間を攻撃されても結果的にノーダメージなんだから守ったと言って良いのかもしれませんが、その効果を知らない以上仲間を攻撃されないように守るべきで、やっぱり守れていなかったんじゃないのか、と…。

まあ盾一つで全体攻撃を防ぐのは無理があるとか、守りきれない場合があるのもわかるんですけれど…。
でもまあ、仲間も『攻撃されたのにダメージを受けてない』とか普通はわかりますよね。いやこの程度のツッコミどころは世にある追放系では全然マシな方か。

世の中には主人公が居ないと呼吸すらできないのに追放するとかいう凄いのもあるわけで、その中では炎に巻き込まれてもノーダメージでもなんとも思わない程度は… いや普通は違和感あるよなぁ。

というわけでまあガバガバ感はあるものの、キャラの好感度は全てのアラを覆い隠すので別に良いです。
妹のために頑張る気の良いおっさん主人公が気に入ったので、見たいとは思いました。
本数次第では諦めます。

3話あたり
なかなか楽しんでいます。ガバだと思っていた点が部分解消されたので上方修正。
勇者がHPを消費して攻撃するスキルを持っていたそうです。
これだと完璧に守っていたはずなのに原因不明で減ることになるので大分印象が違いますね。
まあ攻撃するタイミングでHPが減ったら因果関係気づくだろってのはありますので、完全にガバが無いかと言われればそうではないですが、目まぐるしい戦闘中ではなかなか気づけないのは無理もないかな。
まあ結局気に入ったので欠点は目を瞑ってって楽しむ気ですし、多少のガバは別にどうでも良いですが。

まあ、気に入らない作品が〜だから嫌、という部分が後から解消されたってだからどうした、となってしまう。気に入らなかったのがそもそも問題ですからね。
こちらは気に入った作品なので上方修正です。

全話感想 3.8
なかなか楽しめました。作り自体はあくまでB級。そこまで高品質ではないのですが、基本的にはよくできています。
無駄にチート過ぎるわけでもなくちゃんと苦戦しつつ仲間達と協力して、ちゃんと冒険して…。
ダンジョンでの冒険もちゃんとしていました。
冒険を乗り越えた後は仲間が増えたり評価されたりと、ご褒美もちゃんと得られている。
要するにちゃんとしている話でした。
キャラにちゃんと好感が持てて応援できる。
高品質なわけではなくても、別にこれで良いんだよ、と言いたくなる感じの、楽しめる話でした。

まあラスト、そこはひっぱたくところじゃなくてキスするところじゃないか? とは思いましたが… まあ良いか。
楽しめました。

投稿 : 2024/10/05
♥ : 7

たナか さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.9

なろうの親和性

低予算ざまあなろう。
原作は2018年だとしてもやたら古臭い。

OPの歌のキモさとロリ祭り映像で爆笑したが、主人公はキモくないという謎アニメ。

OPED両方が同じ歌い手グループなのでその子らの宣伝番組かな。なので中身は適当に安い弱小作家ならなんでもいいのかも。wikiがスカスカだったので大して売れてない作品でしょう。棚ボタの作者は勘違いして道を踏み外さないで欲しいと願うばかり。

01
外皮カンストと状態異常無効のパッシブスキル持ちでFランクってどういう世界観なのか謎。外皮ってゲームで言えばダメージを軽減するシールド値みたいな感じなのかな。ガイヒガイヒ言う割に説明なし。説明したくないなら言うな。あとはいつものやつ。主人公と健気な薄幸ヒロインズ以外はみんなアホな装置でしかない。でもなろうの読者にレベルを合わせて書いてると思うので、あえてツッコミどころを配置してるんだと思う。なろうだけでなくリコリコみたいな豚アニメでもそういう風潮があるけど、あえてトンチキな設定を入れて視聴者に上から目線で突っ込ませて気持ちよくさせる、みたいな作り方。アンチがケチつければみんなで擁護することによってファンの結束を高める施策かな。マーケティングゥ。

勇者や街の人間のアホさ加減は古典の盾の勇者を参考にしたのかな。ルナの都合よさにも爆笑したが、OPを見るとおり実はすげー俺がロリにモテモテをやりたいと思うので、あとは作画を頑張ればOKでしょう。なろう作者本人ならともかく、アニメスタジオの面々がこういう作品の矛盾に気づかないわけがない。なぜ直さないのか?もしくはトンチキであることにこそ意味があるのではないだろうか?このような問いが浮かんでも正解などわからない。そしてこのようなトンチキアニメが粗製濫造される業界構造に対し昨今の時流を鑑みて一つの仮説が浮かんだ。


すごく言葉は悪いのですが、ここ数年なろう作品に触れて抱いた印象。

発達障害の方が病院で診断貰って長年の謎が解けてホッとする、みたいな流れをなぞっているような作品が増えた印象。生きづらさを抱えて苦しんできた人々に寄り添う作品を作ろうという志は素晴らしいとは思う。空気が読めない人、人の気持ちがわからない人のための負荷を減らすため極限まで記号化するという配慮。リアルに寄せて好感度や立場など相手次第で行動を変えたり、気分や環境次第でテンションの振れ幅があるような人間味のあるキャラクター造形の作品のレビューでは、キャラがブレているという評をよく目にしていたのが本当に不思議だったのだがこの仮説なら合点がいく。

なろうを見て「人間が描けていないッ」みたいな感想はある意味難癖というわけで、主人公以外をNPCレベルの装置にすることで、そういう方にもアニメを素直な気持ちで楽しんでもらおうという配慮なのだと思う。そしてそういう方々が治療や休養の末に回復したあかつきにはなろうを見て「きっしょw」と卒業することができれば、社会復帰も視野に入る段階に達したという目安になるのでしょう。多分。知らんけど。ある意味「守る」というテーマをメタに体現している作品とは言えないだろうか。無理か。

主人公と装置との差分を意図的に大きくした実験作かな。
盾の勇者は主役が喰われてたので、あれでは気持ちよくなれないという判断でしょう。

Vtuberとか歌い手とか、キッズを食い物にする搾取ビジネスは本当に嫌い。

投稿 : 2024/10/05
♥ : 4

68.0 7 モンスターでファンタジーなアニメランキング7位
望まぬ不死の冒険者(TVアニメ動画)

2024年冬アニメ
★★★★☆ 3.4 (164)
502人が棚に入れました
「……絶対に、俺は神銀(ミスリル)になる」 その決意を胸に冒険者になって早十年。レントは地道に剣の腕を磨き、知識を蓄え、冒険者組合(ギルド)へ貢献しながらも銅級下位のまま。それでも毎日のように迷宮に潜り、努力を続けていた。そんな中、低位迷宮《水月の迷宮》で未踏破区域を発見するが、そこで遭遇した《龍》に喰われてしまう。 命運尽き果てたと思われたレントだが、何故か意識を取り戻した――最弱の魔物・スケルトンとして。それでも絶望に陥ることなく己にできることを模索するレント。手始めに魔物の特性である《存在進化》を利用して上位の魔物を目指し、人間に戻る道を探すことに。 不死者(アンデッド)となったレントは、再び神銀級冒険者を目指す。

青龍 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

ちゃんとファンタジー世界で冒険者してます。

丘野優(原作)、じゃいあん(イラスト)による原作小説は、『小説家になろう』から『オーバーラップノベルス』(オーバーラップ)で書籍化(既刊13巻、原作未読)。
なお、中曽根ハイジによるコミカライズ版(※原作コミック扱い)が『コミックガルド』(オーバーラップ)で連載中(既刊12巻、コミカライズ版既読)。
アニメは、全12話(2024年)。監督は秋田谷典昭。制作は、『ストライク・ザ・ブラッド』シリーズ、『武装少女マキャベリズム』などのCONNECT(現在、SILVER LINK.に吸収合併)。
(2024.3.27初投稿)

【あらすじ】
主人公のレント・ファイナ(CV.鈴木崚汰)は、最上級冒険者の称号である「ミスリル級」を目指し他の冒険者の面倒見が良いと冒険者ギルド内でも評判であったが、冒険者としての実力は低い銅級冒険者どまりであった。
ある日、いつものように迷宮をソロで探索していたところ、隠し通路を発見し、その先でドラゴンと遭遇して食われてしまう。
しかし、そこからレントが意識を回復したときには、既にレントとしての記憶を残したスケルトン(不死者)になっていて、魔物を倒すことでスケルトンからグールのように上級の魔物に進化することができる「存在進化」という力を手に入れていた。
何とかその迷宮から脱出したレントは、旧知の仲であった銀級魔術師のロレーヌ・「ヴィヴィエ」(CV.小松未可子)を頼ることに。そこで、ミスリル級になる夢が諦めきれなかったレントは、ロレーヌの助力を得て、新たにレント・「ヴィヴィエ」として最下級である鉄級から冒険者をやり直すことになるのだった…(主人公のレントが「望まぬ」形で「不死の冒険者」になったというお話)。


本作は、システムコマンドが空中にポンと出てくるようなゲーム的なファンタジー世界ではなく、主人公がアンデットに転生するものの、異世界転移・転生ものでもない。
テーブルトークRPGの『ダンジョンズ&ドラゴンズ』のような冒険者の雰囲気を重視したハイファンタジー作品。ちゃんとファンタジー世界で冒険者してます。

本作の魅力の1つは、クソ真面目なレントと、魔女(研究者)としてちょっと世間ずれした美女ロレーヌとの掛け合い。特にロレーヌがレントの「若い娘」発言に反応するところが必見。

ただ、本作は、壮大なストーリーの導入部分をアニメ化したにすぎず、世界観や設定、主要な登場人物、存在進化などの説明を一通りして、さあこれから様々な謎を解いていこう!というあたりで終わってしまう感じ(この手の壮大なストーリーものだとよくあるパターンではある。)。

だから、なんか怪しい人が出てきても、その正体はわからないし、なんでレントがアンデットになってしまったのかや、魔力・気力・聖気という3つの力を操ることができるという稀有な能力を持つのか、などは一切分からないまま(私はコミカライズ版で先を知っているのでストレス感じなかったですが、知らないとストレス感じるかもしれません。)。

唯一、最終話でレントがアンデットになってまでミスリル級冒険者を目指す理由が明かされるのですが、駆け足過ぎて、『望まぬ不死の冒険者』をネットで検索すると、予測で「打ち切り」が出てくる始末…
(確かに、打ち切りエンドっぽいですが、アニメジャパンでレント役の鈴木さんが皆さんの応援があれば、数々の謎が明かされる日がくるかもしれませんと言っておりました。最終話については、序盤の湖の主様の話はカットして、最終話に尺を使った方が話としても面白いし良かったのでは…)

とまあ、他にも色々と突っ込みどころがあるので、なんかもっと面白く出来た感じがするもったいない作品ではあるのですが、『ダンジョンズ&ドラゴンズ』のような世界観が好きな人にはオススメの作品となっております。

あと、本作は、これから面白くなりそうというところで終わってしまうので、個人的には、2期を是非作って欲しいです。


【コミカライズ版の宣伝】
近年、『コミックガルド』(オーバーラップ)からは、『ありふれた職業で世界最強』、『黒の召喚士』、『骸骨騎士様、只今異世界へお出掛け中』、同シーズンの『ループ7回目の悪役令嬢は、元敵国で自由気ままな花嫁生活を満喫する』など続々とファンタジー作品がアニメ化されており、2023年秋季には、『最果てのパラディン(2期)』がアニメ化。

『最果てのパラディン』のアニメ版では、「原作コミック」の表記がなく、アニメ版とコミカライズ版で表現の差が結構あったのですが、本作では、コミカライズ版が原作コミックとしてクレジットされてます。

とはいえ、『最果てのパラディン』ほどではないものの、またしてもコミカライズ版とアニメ版で内容に結構差があるのですよ(個人的には、コミカライズの方が好みですが、両者の差を楽しむのも一興かと。)。

コミックガルドは、webで見られるので、もしアニメを観て興味がわいたのならコミカライズ版もオススメです。

投稿 : 2024/10/05
♥ : 7

take_0(ゼロ) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

地味系で淡々とした印象も中身は手堅い。あ、骸骨だから中身っても・・・。

ふーむ、昨今の何でもありのファンタジー系アニメではあるが、あまりないパターンかなぁ、との印象。
ただ、いつか、誰かが思いつくのは時間の問題的発想ではあるかなぁ、とも思いはするが。
とは言え、実際に形にしたクリエイターのお手柄を貶すものではない。

第一所感としては私が好きなタイプのRPG「ウィーザードリィ」のⅣを思い出した。
PRGゲームの元祖の一つと言われるシリーズで、現在でも愛され新作が作られているゲームなので、ご存じの方も多いと思う。
このゲームはいわゆるⅠ~Ⅲシリーズまでは、よくある冒険者がダンジョンを探索、攻略をしていくゲームなのだが、4作目でⅠのラスボスワードナーを主人公として、逆に冒険者を倒していくストーリーラインのものが制作されたのだ。
発想の転換、目新しさを探す中で、いずれは到達する発想だったのかもしれない。
そんな作品に発想が似ているのかな、との印象が頭をよぎったのです。

と余談はさておいて。

物語自体は大きな大筋というものは描かれておらず、主人公のレントの「ミスリル級冒険者になりたい」と思いが大きな目標として描かれている。
それ以外に、特に大きな目標についての示唆は特になく、冒険者としてのエピソードを中心に描かれていたように思う。
そのいくつかのエピソード自体が割といい人エピソード系でレント自身の性格が描かれ、全体的に堅実なつくりになってたと思います。

視聴者側としては、ガイコツ⇒グールの形状変更でリアルに考えると「うわぁ・・・」っていろいろ想像してしまいそうになるのですがw、一応、そこは不問でw。
だってねぇ・・・いろいろ困りそうじゃんねぇ、主に臭いとか・・・。

閑話休題

エンディングでは、次は旅物か、と思わせるお話がありましたが、次回作を期待したい出来に作品との評価です。
機会があれば、ぜひ続きを視聴してみたいものです。

作画自身は特別良いと言う訳でもなく、中の上ぐらいかなとの印象ですが、特に乱れや破綻もなく落ち着いていたと思います。
キャラ絵も萌え萌えに振る訳でもなく、こちらも落ち着いていたと思います。
あえて言うならば、どこか少し残っている大味感が海外の作品の様な印象をほのかに醸し出しているかもしれません。(個人の感想です)

声優さんも特に違和感もなく、視聴に差しさわりはありませんでいた。
なんなら、フラットにそのまま受け止め、このキャラ達はこういうもんなんだろうなーと。
なので、悪い印象は全くありませんでした。

音楽はOPがラップ調を盛り込んでの、昨今のファンタジー作品らしい(・・・いや、盾の勇者~イメージが強くw)ものでした。
・・・正統派のファンタジーとは違うけど・・・w。
キライでは無かった程度です。
EDはしっとりとイイ感じの曲でした。

キャラクタは、

主人公のレントは私の好きなタイプのキャラでした。
俗に言う「いい人」系で冒険者としても本人も意識しないところで、周囲の信頼を集め、仲間との関係性も厚かったようです。
とある事情によって、一から信頼関係を構築することになりましたが、こちらも容姿は変わっても、中身が変わっていない様子で新たに信頼関係を築いていきます。
ここら辺も私のお好みでした。

そして、居候先のロレーヌ。
本人曰く、都落ちの学者との事ですが、なかなかにユニークで切れ者系のキャラで、こちらもレントといいバディ関係を構築していきます。
元々、腐れ縁言える仲との事ですし、異常事態になって真っ先に頼った先としても、その関係性が想像できます。
また、視聴していく上で、どうみてもレントに興味以上の感情を持っている事が推察できるのですが、これは言わぬが花でしょうか。

その他にも多数のキャラクタが登場してくるのですが、基本レントとの人間関係含め、いい人が多いです。
そして、前述したようにキャラ絵自体も少し隙があるけれども、落ち着いた作りで安定感があります。
この隙って言うのは全キャラに言えるので、狙って出しているものだと思います。


主人公の扱いが突飛な作品なので、キワモノ扱いされそうな感じもあるかもしれませんが・・・。
個人的には、そこはかとなくですが、硬派なつくりの作品ではないかとの所感を持ちました。
ちょっと、起伏が少ないので淡々としたイメージ、物語性の少ない作品という印象が湧くかもしれませんが、しっかりと地に足の着いた感がある作品だともいました。
大筋の物語が弱いところは確かにあるので、何か芯になるものが描き出せればいいのですが・・・。


私個人としては、続きがあれば観てみたい作品だと思いました。
機会がありましたら、ご覧くださいませ。

投稿 : 2024/10/05
♥ : 19

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

死してなお目指すのは頂のみ―――

この作品の原作は未読です。
ヒロインたちのキャラデザは決して悪くはありませんが、全般的に作画は普通かな…
設定自体は面白いと思いますが、物語の起伏はあまり大きくなく秀逸な部分は特段ありませんでしたが、不可の無い作品だったと言えるのではないでしょうか。


「……絶対に、俺は神銀(ミスリル)になる」

その決意を胸に冒険者になって早十年。レントは地道に剣の腕を磨き、
知識を蓄え、冒険者組合(ギルド)へ貢献しながらも銅級下位のまま。

それでも毎日のように迷宮に潜り、努力を続けていた。
そんな中、低位迷宮≪水月の迷宮≫で未踏破区域を発見するが、
そこで遭遇した≪龍≫に食われてしまう。

命運尽き果てたと思われたレントだったが、
何故か意識を取り戻した――最弱の魔物・スケルトンとして。

それでも絶望に陥ることなく己にできることを模索するレント。
手始めに魔物の特性である≪存在進化≫を利用して上位の魔物を目指し、
人間に戻る道を探すことに。

不死者(アンデッド)となったレントは、
再び神銀級冒険者を目指す。


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

完走して振り返って思う事。
この作品の最大のポイントは、教えられたことを忠実に守る点に尽きると思います。

再び神銀級冒険者を目指す上で、何度か駆け出しの冒険者と接点がありました。
レントは銅級冒険者とは言え、十数年迷宮に潜り続けてきたベテランです。
駆け出しの冒険者にありがちなのは、自分の技術・能力に見合った地に足の着いた戦い方より、ノリと勢いで乗り切ろうとしがちです。

そういう若い駆け出しがミスするのを何度も見てきているから助言ができるのであって、若輩の方々は生きた教育を受けるまたとないチャンスになるんです。
何をどの様に受け止めるかは本人次第で、他人が口出すことではありませんが、もし、何等かの助言が貰えたのなら、それは「自分のことを気にかけてくれる人が居る」ということにほかなりません。

そして助言をするのは見返りが欲しいからではありません。
しっかり会得したら、今度はそれを次の後進に託して貰えればと思います。
この好循環が回るうちは、大きなミスを回避することができる…
これはリアルの仕事においても一緒だと思います。

アンデッドになったレントの様相は、きっと想像以上に怖いのだと思います。
もし一人迷宮で出会おうものなら、卒倒してしまうのも無理はありません。
だからこそ、事実を知って歩み寄る強さが感じられた点もポイントが高いと思いました。
こうして人から人へと継承されていくのって良きですよね。

でも、気になる点が幾つか…
まず、レントはこれからどうなっていくのでしょうね。
スケルトンから始まり幾度かの存在進化を経て、人間の頃より強くなりました。
果たしてここから人間に戻れる道は残されているのでしょうか。

そして物語の中盤で登場した…はやみんが演じた女性キャラも謎だらけですよね。
未踏破区域にはどの様な秘密が隠されているのか、気にし出すとキリがなさそうです。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニンブテーマは、JUVENILEさんによる「IMMORTAL」
エンディングテーマは、阿部真央さんによる「Keep Your Fire Burning」

1クール全12話の物語でした。
そう言えば、この作品のアニメーション制作会社はCONNECTさんだったようです。
CONNECTさんというと、「魔法科高校の優等生」や「ストライク・ザ・ブラッド」という作画クオリティの高い作品を多く制作されている会社です。
そういった意味では、見易い作品だったのかもしれません。
現にリアルタイムで視聴を終えていますし…
しっかり堪能させて貰った作品なんだと思います。

投稿 : 2024/10/05
♥ : 9

69.2 8 モンスターでファンタジーなアニメランキング8位
最果てのパラディン 鉄錆の山の王(TVアニメ動画)

2023年秋アニメ
★★★★☆ 3.5 (113)
380人が棚に入れました
死者の街を出てから二年が経ち、ウィルは数えで17歳になっていた。領主として「灯火の河港」を発展させ、徐々に「獣の森」には人々の営みと笑顔が戻ってきた。しかし、季節外れの花が咲き乱れ、森の異常が発覚する。この問題を解決するべく森の奥に向かったウィルたちは、森の王から不吉な予言を受ける。「鉄錆の山脈に、“黒き災いの火"が起こる。火は燃え広がり、あるいは、この地の全てを焼きつくすであろう」滅びしドワーフの都である「鉄錆山脈」に眠る災いとは…!? 新たな出会いと共に再びウィルたちの冒険が始まる!
ネタバレ

青龍 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

邪龍討伐に向かう英雄たちのハイファンタジーなのだが…

柳野かなた(原作)、輪くすさが(イラスト)による原作小説は、『小説家になろう』からオーバーラップ文庫にて書籍化(既刊5巻、原作未読)。
なお、奥橋睦によるコミカライズ版が『コミックガルド』(オーバーラップ)にて連載中(既刊13巻、コミカライズ版は既読)。
アニメは、1期全12話、2期全12話。監督は1期の野信ユウ(『終末のハーレム』など)から岩永彰に交代。制作も1期の『愚かな天使は悪魔と踊る』などのChildren's Playground Entertainmentから、『ダークギャザリング』、『薬屋のひとりごと』などのOLMと『キングスレイド 意志を継ぐものたち』、『境界戦機』などのSUNRISE BEYONDの共同制作に変更。
(2023.12.24投稿、2024.3.27一部内容を修正)

さて、本作は、原作者曰く『無職転生〜異世界行ったら本気だす〜』の影響を受けているようで、主人公のウィルは、前世の引きこもりとして過ごした記憶を保持したまま異世界に転生し、生前英雄であった3人の不死者に育てられる。その後、主人公は、前世の後悔から、流転を司る灯火の女神であるグレイスフィールの聖騎士(パラディン)として「異世界に行ってから本気だす」というお話。

本作は、その2期にあたる。ウィルが育てられた街を出て2年。廃墟を再生させた「最果ての都市」周辺の事実上の領主となった主人公(「最果てのパラディン」)は、その近郊の鉄錆山脈にあったドワーフの街をかつて滅ぼした邪龍ヴァラキアカが活動を再開するとの神託を受けるのだった…

自らハイファンタジーというだけあって、ドラクエやFFの延長線上にあるシステムコマンドが空中にポンと出てくるようなゲーム的なファンタジー世界ではなく、トールキンの『指輪物語』(映画は『ロードオブザリング』)に近い重厚なファンタジー世界の雰囲気を持つ。

また、主人公は、「聖職者」なので、灯火の女神様と純愛していて、{netabare}(姉神から好意を寄せられることはあっても、){/netabare}主人公と人間や亜人種との恋愛はない。今のところ、同性のハーフエルフであるメネルとのバディものっぽい雰囲気。
「吊り橋効果」よろしく危険な冒険と恋愛はセット販売みたいなところがあるので、これを異世界行ってパラディンとして真面目に生きている証だと思うかどうかは、あなた次第。

もっとも、ファンタジー世界としての雰囲気作りには成功していると思うので、ゲーム的ではないファンタジー作品を観たい方にはオススメ。


【アニメ版とコミカライズ版をあえて比較する!】
アニメは、原作小説を直接参照しているので、コミカライズ版に準拠しておらず、アニメ版とコミカライズ版で表現の違いが結構ある。
2期の一番の見せ場と思われる邪龍ヴァラキアカとの戦闘シーンでは、もちろん動画と静止画の違いはあるが、単純に表現者として原作小説をどう具体化するかの差が出たと思う。
ということで、こっからは私がコミカライズ版の方が好きなこともあり、コミカライズ版の方が面白いよ!という宣伝も兼ねて、アニメ版に対する批判をするので嫌な方は回避推奨。


{netabare}まず、邪龍のサイズ感。

コミカライズ版は、ヴァラキアカの登場シーンで、ヴァラキアカが人よりずっと大きいという印象を受けるのだが、ヴァラキアカの輪郭を朧げに描くことで、主人公のイメージとしてすごく大きく見えているという表現にしていた(ただ、実際の戦闘シーンに入ると輪郭をはっきり書かなければならず、アニメ版と同じ現象が起こっていた。)。

これに対して、アニメ版では、ヴァラキアカの輪郭を登場から終始はっきり描いている。そうしてしまったがために、サイズ感がはっきりしてしまい、人間サイズが5人相手したところで剣や槍で致命傷を与えられるような大きさに見えなかった。しかし、おそらく5人で倒せる説得力のある大きさとしては、ゲームの『モンスターハンター』に登場する竜くらいのサイズになると思うのだが、それだと神代の邪龍という雰囲気が出ないので、サイズ感の表現が難しいことは理解できる。
ただ、小説だと想像の範囲なので、大きさがそこまで気にならなくても、画で実際に見せられると途端にサイズ感が気になってくる。
また、アニメを描いている人たちの迷いが作画にも出たのか、邪龍が大きく見えたり小さく見えたりと大きさに統一感がなかった。
この辺は、本作が何でもアリの主人公無双ものではなく設定や雰囲気を大事にする作品なのだから、漫画のように何らかの表現の工夫があっても良かったのではと思った(結果的に主人公無双なのだけれど…)。


次に、戦闘における緊張感の欠如。

邪龍の狡猾さを表すためにも、戦闘中に主人公としゃべってもいいとは思うのだけれど、現実にしゃべっているのではなくて、コミカライズ版のように頭の中でヴァラキアカと会話しているようなやりとりにして欲しかった。

戦闘が始まった後に、攻撃しては止まって会話、攻撃しては止まって会話を繰り返すので、連続性のある動画なのにリアルタイムバトルではなくターン制バトルのゲームを観ているようだった。特に動画でスピード感がないと、途端に緊張感が失われてしまう。

そして、アニメ版は、戦闘中であるはずのヴァラキアカそっちのけで、不死者として蘇ったドワーフ王(彼が「鉄錆の山の王」なので重要なシーンなのだが…)からその場で剣を授かるシーンを始めてしまう。挙句の果てに、それをじっと待ちながら見ていたヴァラキアカに「準備は出来たか」と言わせる始末…(コミカライズ版では、剣の授与がかなり簡略化されてスピード感重視になっていた。相手の準備が出来るまで待つというのが強者の余裕の証だとしても、戦闘中なので、緊張感に配慮して欲しいと思った。)

小説の忠実な再現といえば聞こえはいいのだが、私は表現形態によって適した表現方法があると思う。文字や静止画ではあまり気にならない「間」が動画ではより一層気になってくる。
むしろ、そこは原作のためにも、個人的には、剣のいわれの説明を討伐後に後回しにしたり、精神世界のような別の空間での出来事にするなど大幅に流れを変えた方が良かったのではないかと思った。


最後に、原作小説がストップしていることもあり、コミカライズ版とアニメ版の続編が製作されるか不透明ですが、このままフェードアウトしてしまうのは惜しい作品だと思ってます。
また、個人的に期待している『望まぬ不死の冒険者』がアニメ化されることもあり、オーバーラップには、売上にも直結することですし、ファンタジー作品のアニメ化をもっと頑張って欲しいと思ってます!{/netabare}

投稿 : 2024/10/05
♥ : 4

鬼戦車 t89 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

新興宗教のプロパガンダみたいな1期よりは観やすい!ファンタジー世界における強さの表現の限界による地味さと既視感は仕方無い…。

 最終話(12話)まで観ました。2023.12.26

 邪竜倒してハッピーエンドでした。良かった良かった!に、しても本作品、凄い地味です。

 他のなろうみたいにレベルアップ!ステータスオープン!ギルドが認定するS級冒険者!的なお手軽強さ表現をせずに丁寧に作っているからです。

 この真面目にファンタジーを描こうという姿勢は、悪くは無いんですが、過去作でも散々試みられてきた手法で新しみが無いんですね。

 結局、努力による強さや成長をビジュアルで表現するとキャラが変わってしまうので、本作品では試みていません。

 ウィルがムキムキの狂戦士で血の匂いがしそうな危ないおじさんに変化したら、ファンが逃げます。

 歴戦の猛者はもっと眼が座ってるだろ〜とか、不意討、騙し討、夜襲が得意技とか、遠距離攻撃しかしないとか、リアルな戦闘をすれば面白いファンタジーになるかと言うと疑問です。

 そのため、強い相手に苦戦しそうになると都合の良い神の武器をもらったり、加護を得たりします。  

 どうしても、他力本願的になります。ステータスやレベル概念無しに強さを表現しようとすると、やはりムキムキになるか、有利に戦うための卑怯な戦術をするしかありません。

 実録異世界戦士死闘篇にならない様にファンタジーを展開すると、本作品の様に表現の限界にぶち当たり、地味な話になると言うのを再確認出来たので、ファンタジー好きにはとても参考になったと思います。そのため評価は普通です。

 作者が悩むのも作家としての良心のせいか…。創作とは恐ろしいものですね。

………………………………………………………………………

 11話まで観ました。2023.12.18

 丁寧に制作された英雄譚です。神々の恩寵を受けた英雄の貴種流離譚的な…。ギリシャ神話からの伝統芸です。

 敵の邪竜、バラキアカも神的な存在なので、話が分からん奴でもなく、知恵も回るので、とにかく喋る喋る…。

 戦闘中に仲良くお喋り出来る相手なので、もう痛み分けで良くね?相手も神だし、妥協的決着でもねぇ…。

 そして、灯やらの神々の恩寵を受けて凄い剣をもらったり、味方を回復してもらったり…。

 神レベルの形而上的存在が前に出てくると、茶番というか、馴れ合いというか…。神々の前では人間など道化に過ぎないというか…。

 主人公のウィルさんは控え目なキャラなので、道化度が何か高い気がします。転生させてくれる神にも愛されてるらしいです。

 言葉で説明しにくい嫌な感じを受けつつ次回邪竜との決着の様です。こういうの、好きな人は好きなんかなぁ〜と思いつつ、次回も惰性で観てしまいそうです。

………………………………………………………………………

 5話まで観ました。2023.11.05

 主人公のウィルさん、仲間達と邪竜を倒しに行くようです。しかし…、相変わらず野郎しか出てきません。

 一期は、ゾンビおかんがいたので気になりませんでしたが、二期になっても女性キャラが増えません。

 ビィは女?ですし、メネル(男エルフ)の正妻の座は一期に引き続き安泰の様です。

 ドワーフ達に女性は居ないのかな?女性にも髭が生えていて見分けがつかないのかもしれません。

 ファンタジーで女性を排除している話は珍しいなぁ〜と、最近気がつきました。野郎だらけですが、主人公と相棒がゴールデンカムイみたいに男臭くなく、修道院みたいな感じが、宗教っぽさの原因かもしれません。

………………………………………………………………………

 4話まで観ました。2023.10.29

 暇だから映画でも観るか…。おっ!?ネットのレビューで評判の良い作品を丁度やってるな!

 と、入館したら最近教祖が亡くなった某新興宗教の映画だったりする昨今、アニメであっても宗教系はちょっと…と身構えてしまいます。

 1期はまさにそんなノリで、観ていて辟易しましたが、2期、主人公が領主になってから、宗教臭が少し薄まり、観やすくなりました。

 神々が沢山出てくる作品ですが、その神々が必ずしも人間の敵や味方じゃないという…。アニメとしては丁寧に作られてはいますが、若干、説教臭さがあるので、観る人を選びます。

 2期から観ると、主人公、若造の癖になんでそんなに強い?と、納得いかないので、1期視聴は必須と言うハードルの高さはありますが、気になる作品ではあります。

投稿 : 2024/10/05
♥ : 4
ネタバレ

かんぱり さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

丁寧な世界観が心地いいハイファンタジー

[12.28見終わって]
面白かったですよ♪
異世界ファンタジーが溢れてますけど、ファンタジー風味やなんちゃってファンタジーがほとんどで、こういう真面目にファンタジー世界を描いてくれてる作品は貴重なのかなと思いました。
世界観が丁寧でしっかりしてるところは高評価でした。
エルフやドワーフの性格の違いや、精霊を使うエルフの呪文、魔法を唱えるときにちゃんと字幕が出たり・・
キャラが話す言葉も独特の言い回しが多かったりして、字幕があったらいいなと思ったり。。でも雰囲気好きです。
ドワーフの王の末裔ルウの成長物語でもありましたね。最終話ではいい表情してました。
調べてみたら原作の第3部まで今回アニメ化されて、第4部もあるみたいですけど、後日談的なショート集みたいです。
機会があれば読んでみようかな。

[初回感想]
3人の不死者(アンデッド)に育てられたウィルが成長し旅立ち、最果てのパラディンと呼ばれる英雄になるお話。
これは2期になります。

世界観や人物相関の把握・理解のためにできれば1期からの視聴をおすすめしますが、2期から見ても楽しめると思いますので、試しに2期を見て気に入ったら1期を後追いで見てもいいと思います。

原作は小説家になろうで連載され文庫化されたライトノベルになります。
実は主人公は転生したみたいで、俗にいう異世界転生ものではあるんですが、同系統の他の作品よりもファンタジーの世界観がとても丁寧に描かれていて好感が持てます。

一方、世界観にこだわった結果、独特の言い回しがあったり雰囲気が地味だったりするところがあって苦手な人もいるかもしれません。

同時期にやってる葬送のフリーレンもハイファンタジーの良作ですけど、あれも結構落ち着いた雰囲気で好きなんですが、フリーレン好きな人にはぜひこちらも見ていただければなと思ったり。

個人的には良作だと思ってるんですがあまり人気がないみたいなので紹介も兼ねて感想を書こうと思いました。

1話「聖騎士と詩人」
{netabare}ウィルの声が変わりましたね。1期から2年たって声変わりしたそうです。私的にはこっちのほうが好みかな。
ウィルと吟遊詩人のビィのちょっとした冒険いいですね。
ビィの名もなき英雄の話、彼女が吟遊詩人になったきっかけ。いい話でした。ねーのよのしゃべり方もツボりましたw{/netabare}

2話「狂える森」
{netabare}デーモンや森の王のキャラデザいいですね。
相変わらず口が悪いバグリー神殿長wでも実はいい人なんですよね。
ハーフエルフのメネル。ウィルが亡くなった後も墓を守るって話、フリーレンを思い出しました。{/netabare}

3話「最後の王」
{netabare}くろがねの山に住んでいたドワーフたち。
デーモンとドラゴンに追われ、流浪の民となったドワーフの王の末裔ルウと最果てのパラディンの出会い。
ウィルの従者になるルウの決意の言葉とドワーフの老戦士ゲルレイズの若は死んだことと思うとの渋い言葉。
ん~。こういう真面目で渋い感じのファンタジー、いいと思います。{/netabare}

4話「勇気の意味」
{netabare}この作品、渋キャラ多いかも。
ドワーフのゲルレイズさんとか、寡黙な戦士レイストフさんとか。
レイストフさんの言葉も相変わらず渋くてかっこいい。
勇気とは何かと考えているうちはその答えは分からないだろうとか・・渋い。{/netabare}

投稿 : 2024/10/05
♥ : 17

90.3 9 モンスターでファンタジーなアニメランキング9位
この素晴らしい世界に祝福を!(TVアニメ動画)

2016年冬アニメ
★★★★☆ 3.9 (3265)
15622人が棚に入れました
ゲームをこよなく愛するひきこもり・佐藤和真(カズマ)の人生は、交通事故(!?)によりあっけなく幕を閉じた……はずだった。
だが、目を覚ますと女神を名乗る美少女・アクアは告げる。

「ねぇ、ちょっといい話があるんだけど。異世界に行かない? 1つだけあなたの好きなものを持って行っていいわよ」
「……じゃあ、あんたで」

RPGゲームのような異世界で、憧れの冒険者生活エンジョイ!めざせ勇者!
……と舞い上がったのも束の間、異世界に転生したカズマの目下緊急の難問は、
なんと生活費の工面だった!

声優・キャラクター
福島潤、雨宮天、高橋李依、茅野愛衣、原紗友里、稲田徹、諏訪彩花、安元洋貴、江口拓也、堀江由衣
ネタバレ

mio♡美桜 さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

このすご!

・*:..。o♬*゚・*:..。o♬*゚・*:..。o♬*゚・*:..。o♬*゚・*:..。o♬*゚・*:


「この凄く楽しい作品に祝福を!」

略して

「このすご!」

はい、感想タイトル通りこの作品、すご〜く楽しかった。
うん、めちゃくちゃ楽しかったです。

第1話からぐいぐい引き込まれちゃって10話があっという
間でした。

もの凄〜く簡単なあらすじとしては、
ひょんな事故?(事故なのかどうかわかりませんが…
とってもバカバカしいです…いきなり笑えました)
で亡くなった主人公が天界で出会った女神に異世界で
魔王を倒したら1つだけ望みが叶えられると持ちかけられ、
次々と加わる仲間と共に異世界で起こる出来事を乗り越え
ていくドタバタギャグコメディかな。

私はこの作品は全くの前知識を持たずに見たので

「この素晴らしい世界に祝福を!」

というタイトルに何故か、
「これ絶対感動する作品だ」、「泣けちゃう作品だ」
と思って見てしまったので、第1話での私の勝手な作品への
思い込みとのギャプが凄いでした。
このギャプがある意味「はたらく魔王さま」と似た感じが
あって凄く嬉しかったかな。

RPGの様な世界でおバカなキャラがワイワイガヤガヤ。

作品の世界観やキャラ設定は今までの作品でもありがちと
言えばありがちみたいな作品なんだけど、こういう世界観
の作品で細かいツッコミとネタで最後まで笑えるのが凄く
なんだか新鮮な感じがしました。

キャラデは私的には「おっー!」って思うほど綺麗でも
可愛いくも無く逆に崩れてない?って思う時もあるけれど
基本ギャグ路線なので逆にそこが良かったりする感じ。

妙に合ってたりして…

お話が進むに連れてキャラの設定やおバカな世界観に
マッチした楽しい雰囲気に溶け込んでいく感じが不思議。
だんだんキャラが可愛くなって愛おしくなっちゃう感じ。
そんなデザインです。

ゲームとかあまり分からない私にもRPGの世界ってこんな
感じなんだなぁって、楽しみながら理解出来るのが嬉しい
ですね。

制作は「地獄少女」「Fate/stay night」「ひぐらしのなく
頃に」「薄桜鬼」「昭和元禄落語心中」などなど人気作の
多いスタジオディーンさん。

監督はアニメーターで「これはゾンビですか?」「東京レ
イヴンズ」「ルパン三世 princess of the breeze 〜隠され
た空中都市〜」などで監督を務めた金崎貴臣さん。

そしてシリーズ構成・脚本に上江洲誠さん。
もう私でも知っている方なので有名ですね。
「瀬戸の花嫁」「刀語」「宇宙兄弟」「結城友奈は勇者で
ある」「暗殺教室」「アルスラーン戦記」などなど、
私的には「蒼き鋼のアルペジオ -アルス・ノヴァ-」が
最近では1番印象的な脚本家さんです。

声優さんでは私の最近視聴した作品の中では久しぶりに
雨宮天さんが出演されていたのが嬉しかったかな。
この雨宮さんのアクアの演技が楽しくて可愛くて。

茅野愛衣、堀江由衣さんは言うまでもなく、「俺ガイル」
のヒッキーこと江口拓也さん、「アルペジオ」刑部蒔絵
ちゃん役の原紗友里さんなど意外におっ!って思っちゃう
役者さんが楽しいです。

そしてそして何と言っても昨年あたりから活躍が目覚ましい
めぐみん役の高橋李依さん。
がっこうぐらし!の直樹美紀、それが声優の一ノ瀬双葉、
乱歩奇譚 Game of Laplaceのコバヤシなどなど主役、
準主役級に多数抜擢。
今年も当作品のめぐみんをはじめ魔法つかいプリキュア!
でも主人公:朝日奈みらいを演じるなどこれから凄く楽しみ
な声優さんなんです。
今年の3月に行われた第10回声優アワードで新人女優賞を
上坂すみれさん、田中あいみさんらと共に受賞。
私的にこれから要チェックな声優さんです。

オープニングテーマ「fantastic dreamer」を歌うのは
ホリプロで田所あずささんと同期のMachicoさん。
アップテンポな曲が楽しいオープニングアニメーションと
マッチしていて、見る前からワクワクさせてくれます。
オープニングの途中でお話しのタイトルが出るのもなんだ
か斬新でいいですね。

エンディングテーマ「ちいさな冒険者」を歌うのは
アクア:雨宮天さん、めぐみん:高橋李依さん、ダクネス:
茅野愛衣さんのヒロイン3人。
凄〜くのんびりした曲でいっぱい笑った後にこの曲を聴く
ととっても癒されます。
一回リセットしてまた新たな楽しみがあるみたいな。
最後は「ほけっー」とした気持ちにさせてくれるのが嬉し
いですね。
劇中でのBGMもシーンに合わせての細かい演出がとっても
ストーリーの魅力をアップしてくれてたと思います。

全10話で軽く笑えながら最後まで視聴出来ますので興味の
ある方は第1話だけでも視聴して欲しいな。
ハマる方は第1話でいきなりハマっちゃうと思います♪

私のハートを鷲掴みにした逸品。
早速、2期も決まっているみたい。
楽しみです♪


・*:..。o♬*゚・*:..。o♬*゚・*:..。o♬*゚・*:..。o♬*゚・*:..。o♬*゚・*:


【作品DATE】
{netabare}
《staff》
{netabare}
原作 - 暁なつめ
原作イラスト - 三嶋くろね
監督 - 金崎貴臣
助監督 - 吉田俊司
シリーズ構成 - 上江洲誠
キャラクターデザイン - 菊田幸一
美術監督 - 三宅昌和
美術設定 - 藤井一志
セットデザイン - 青木智由紀(第6話 - )
色彩設計 - 吉田沙織
撮影監督 - 浜尾繁光
3D監督 - 今垣佳奈
編集 - 木村佳史子
音響監督 - 岩浪美和
音楽 - 甲田雅人
音楽制作 - 日本コロムビア
アニメーション制作 - スタジオディーン
製作 - このすば製作委員会
放送局 - TOKYO MX、BS11ほか
放送期間 - 2016年1月 - 3月
話数 - 全10話
{/netabare}

《cast》
{netabare}
佐藤和真(サトウ カズマ) - 福島潤
アクア - 雨宮天
めぐみん - 高橋李依
ダクネス - 茅野愛衣
ウィズ - 堀江由衣
クリス - 諏訪彩花
ルナ - 原紗友里
荒らくれ者 - 稲田徹
デュラハン - 安元洋貴
ミツルギ - 江口拓也
{/netabare}


《songs》
{netabare}
オープニングテーマ
「fantastic dreamer」
作詞・作曲・編曲 - 園田智也 / 歌 - Machico
第1話ではエンディングテーマ。
第10話では挿入歌として使用。

エンディングテーマ
「ちいさな冒険者」
(第2話 - 第10話)
作詞・作曲・編曲 - 佐藤良成 /
歌 - アクア(雨宮天)、めぐみん(高橋李依)、ダクネス
(茅野愛衣)
{/netabare}
{/netabare}

【mio's café】
ここからはネタばれですので
視聴済みの方だけ見てね♪

{netabare}
もう1話目からスっごく笑っちゃいました。

このお話し、ストーリー云々よりもキャラの魅力、セリフ
の魅力が8割方を占める作品だったかなって感じ。

カズマの死に方の滑稽さもさることながら、
(医者にも親にも笑われながら亡くなるって…
ある意味幸せ?)
女神・アクアの毒舌能天気ポンコツキャラに一目惚れ♡
私、こういうキャラやっぱり好き。
雨宮さんの演技が凄くいいですね。
声を聞いてるだけでウキウキしちゃう感じ。
声にならない絶叫してるところとかもう…

カズマCV:福島潤さんとの絡みが最高。
会話の間とテンポが凄く良くて笑いが止まりません。
変わり者が多いとされるアクシズ教の御神体。
変な意味で恐れられているのがなんとも…
職業はアークプリースト(上級職)で強気の発言でわがまま。

でも駄女神呼ばわりして突き放すカズマに最後は
必ずすがってしまうかまってちゃんぷりも可愛い。
誰かに似てるなって思ったら強気でワガママな性格と
スタイルバツグンで青くて長いロングの髪。
そうアルペジオのタカオちゃんだぁって思ったの私だけ?
タカオちゃんよりもっとポンコツキャラなんだけど…。
そんな2人の絡みだけでも充分楽しいのにこの2人に割って
入る様に登場しためぐみん。

凄いですね、魔法の威力もさることながらこのキャラの
魅力の破壊力。
魔法能力が高いと言われる紅魔族の中でもトップクラスの
実力を持つ天才魔法使い。
爆発系最上級魔法「爆裂魔法」の使い手で職業は
アークウィザード(上級職)。

「爆裂魔法しか愛せない」

なんとも…

1日1発しか撃てない「爆裂魔法」への愛情はただならぬ
ものがあり、中二恋のあのキャラを彷彿させる中二病ぷり
にさらにおバカ値を+10足した様ななんとも言えない
愛すべきキャラ。

登場した第2話からいきなり爆裂魔法を使った後動けなく
なってパタリ…。
「ヤバイです。喰われます。」
「すみません、ちょっと助けて…うっ、くぱっ…」
ってカエルに食べられるし、
「カエルの中って臭いけどいい感じに温いんですね。」
とか凄く笑っちゃいました。
って言うかセリフの1つ1つとキャラの表情、高橋李依さん
の演技がとても楽しくて笑いが止まりません。

これこそ、エクスプロージョン!

こんな3人にこれでもかととどめを刺す様に加わったのが
職業クルセイダー(上級職)でありながら、皆の盾になる事を
異様に好むドMの騎士、ダクネス。

最初は見た目と裏腹なそのキャラクターに目を奪われちゃ
ったけど途中からはちょっとドMキャラに飽きた感じも
したかな?
でも茅野愛衣さんの演技がアドリブも含めて本当楽しい!
デュラハンとの戦い、最終話での役所とても楽しかっ
た。彼女が高貴な貴族の娘っていうギャップも良かったで
すね。

そして後半で登場のウィズ。
堀江さんの演技もさることながら、そのキャラが私的には
結構ツボでした。
えーっと、なんだっけこのアクアとウィズの絡み、どっか
で見た事あるなぁって思ったら、ハルヒとみくるちゃんの
絡みみたいだぁって思っちゃった。
弄られまくり…。
過去の出逢いのお話をすっ飛ばしての登場だったから
??ってなっちゃう部分があったけど楽しかったです。

10話のバトルシーンなんだか凄くカッコ良く見えちゃう
不思議。
ウィズとめぐみんのダブル爆裂魔法!
バトルの途中で初めてOPが流れる王道的な演出や作画も
これが最後だと言わんばかりに気合いが入っている様に
見えたのはエクスプロージョン効果でしょうか…
初の1日2発目の爆裂魔法。

「エクスプロージョン!」

この作品を通して見てやっぱりギャグ、コメディのアニメ
ってテンポと間が凄く大事なんだなぁって思いました。
そしてこれだけの魅力的な女性キャラの中で空気にならな
かったカズマのキャラ立ち。

私の中ではカズマが「MVP」です。

まさに彼がこの作品の監督であるかの様に周りにいる魅力
的な女性キャラクターを上手く使って演出した様にも感じ
ました。
プレイイングマネージャーって感じ?

上げるところは上げる、落とすところは落とす。
毒舌で弄りながらも周りのキャラクターの魅力をアップ
させ、自身の存在感もさりげなく主張するツッコミが
楽しかったです。

そして助演男優賞はデュラハン‼︎
いいですねー!
特に私が好きなセリフが「きっちぃー!」です♪
アドリブのエピソードを聞いて思わず笑っちゃいました^ ^

2期もカズマを中心としたドタバタ、楽しみにしています♪
{/netabare}


【おまけ】
やっぱりこの作品の魅力大半ははおバカ?なセリフ数々。
名言?迷言⁇
2期放送開始を記念して言葉だけでもシーンが蘇る私の
お気に入りのセリフをピックアップ!
お気に入りといってもどのセリフも楽しいからいっぱいに
なっちゃったw
セリフを忠実に抜き出すのって大変ですね。でもこのすば
もう1回じっくり見れて楽しかった♪
かなり長いのでお時間と興味のある方は見てね♪
とりあえず5話まで。


{netabare}
(第1話)
{netabare}
カズマ「は?じゃあ何?俺の死因はトラクターに耕された
ってこと?」
アクア「いいえ。ショック死ですけど。トラックに轢かれ
たと勘違いして。」
カ「ショック死〜!」
ア「プッ!あっははははぁ、あははははぁ!
あたし長くやってきたけど、こんな珍しい死に方したのは
あなたが初めてよ。プークスクスクスクス!」
カ「初対面でなんだろう…この子…。」
ア「あなたは轢かれそうになった恐怖で失禁!
気を失い近くの病院に搬送。医者や看護師に笑われながら
心臓麻痺ぃ!」
カ「やめろぉぉぉ!聞きたくない!聞きたくない!
聞きたくなぁぁぁーい!」
ア「あなたの家族が病院に駆けつけ、その死因に家族さえ
も思わず吹き出し…。」
カ「あーやめて!やめてぇーーーへぇっーー!」
ア「さて、私のストレス発散はこのくらいにしておいてぇ…♡」
カ「コイツ…。」

*これだけのセリフで私のハートは鷲掴み!
このやりとりだけで視聴決定したと言っても過言ではない
ですね。
特に「プークスクス」が最高でしたw

ア「その世界は長く続いた平和が魔王の群勢によって
脅かされていた!
人々が築き上げてきた生活は魔物に蹂躙され、魔王軍の
無慈悲な略奪と殺戮に皆怯えて暮らしていたぁはぁっ!
いたぁはぁっ!」

ア「副作用として運が悪いとパァになるかもだけれど、
だからあとは凄い装備か能力を選ぶだけね。」
カ「今重大な事が聞こえたんだけどぉ、パァがなんだって
ぇ?」
ア「言ってない♡」
カ「言ったろ」

ア「ねぇ〜早くしてぇ、どうせ何しても一緒よっ。
引きこもりのゲームオタクに期待はしてないからっ。」

カ「コ、コイツ〜。ちょっとばっかり可愛からって調子に
乗りやがってぇ〜っ!」

ア「うっ、嘘でしょ!いやいやいやぁ〜っ!
ちょっと、あの…お、おかしいからぁ!女神を連れてく
なんて反則だからぁ〜。無効でしょ〜こんなの無効よねぇ
ー!待ってぇ!待ってへへぇぇぇぇぇ〜。」

カ「ふふふふふっ、散々馬鹿にしてた男に一緒に連れて
いかれるってどんな気持ちダァ?
あっははははぁ、あんたは俺が持っていく物に指定された
んだぁ。女神ならその神パワーとかでせいぜい俺を楽させ
てくれよぉ!」
ア「いやはぁぁぁぁー!
こんな男と異世界行きなんて、いやはぁぁぁぁーっ!」

カ「さようなら、引きこもり生活!
こんにちは、異世界!」

カ「見ろよこの格好。ジャージだよ。せっかくの
ファンタジー世界なのにジャージ一丁ですわぁ〜。
ここは必要最低限の装備…」
ア「あゔぇぇへっへっ…あゔぇぇへっへっへっー」
ーPAUSEー
「あゔぇぇへっへっ…あゔぇぇへっへっへっー」


ア「なっ、ゲームオタクの引きこもりだったはずなのに
何故こんなに頼もしいの?」

ア「女神なのよ、そんな下々のことイチイチ知るわけ無い
でしょ。」
カ「コイツ使えねー。」

ア「あっ、待って!こんなに出来る男の感じなのになんで
彼女も友人もいない引きこもりのオタクだったの?
なんで毎日閉じこもってヒキニートなんかやってたの?」
カ「ヒキニートはやめろ。クソビッチ!
引き篭もりとニートを足ぁすな!」

ア「いきなり頼り甲斐が無くなったわねぇ。
まぁしょうがないわね、ヒキニートだもんね。」
カ「ヒキニート言うな。」

ア「そこのプリーストよ!宗派を言いなさい!私はアクア。
そう、アクシズ教団の崇める御神体、女神アクアよぉ!
汝!もし私の信者ならば……お金を貸してくれると助かり
ますっ!」
プリースト「エリス教徒なんですが。」
ア「なゔぁっっ…!」
カ「なぁっっ…!」

ア「えふっふふふふ…。女神だって信じてもらえなかった
んですけど…。
ついでに言うとエリスは私の後輩の女神なんですけど…。
私後輩の女神の信者の人に同情されてお金貰っちゃったん
ですけどぉ……。」
カ「おっ…おうぅ…。」

カ「そういうイベントは俺に起こるんじゃぁ?」
ア「さぁ、今日から冒険者生活よぉ!カズマ!」
カ「お前心底嫌がってただろ。」
ア「そうだったかしら♡?」

カ「って、ちがーーーう!」
{/netabare}

(第2話)
{netabare}
カ「最低賃金?労働基準法?なにそれおいしいの?」

カ「あーーーっ!助けてくれアクア〜!ふぁっ!ふぁっ!
助けてくれ、うわっ!」
ア「プークスクス、ヤァばい!ちょーウケるんですけど!
カズマったら顔真っ赤で涙目でちょー必死なんですけどぉ
ぉぉ!」
カ「あいつ後で埋めて帰ろう!」
ア「助けてあげるわよヒキニート、そのかわり明日からは
崇めなさい!」

カ「喰われてんじゃねーーー!」
ア「うぇっっ…うっうっう…。
あっ、ありがとうカジュマー…ありがとぅ、ありがとうね
ーーーうぇっっへっへっへっへ…」
カ「生グセーーー!」

ア「私はもう汚されてしまたわぁ…。
今の汚れた私をアクシズ教徒が見たら信仰心なんてダダ下
がりよぉー!これでカエル相手に引き下がったとか知れた
ら美しくも麗しいアクア様の名が廃るわぁー。」
カ「日頃大喜びでおっさん達と汗まみれになって、風呂上
がりの晩飯と酒を何よりも楽しみにし、馬小屋で涎垂らし
て寝ている奴が汚されたとか今更…。」

ア「ウゥゥァァァァァーーーーーーーー!
神の力思い知れっ!私の前に立ち塞がった事、そして神に
牙を剥いた事、地獄で後悔しながら懺悔なさいっ!
ゴッドブロオオォーー!」
カ「おおぉっ!」
ア「ゴッドブローとは女神の怒りと悲しみを乗せた必殺の
拳っ!相手は死ぬっ!」
ア「クッ…。カエルってよく見ると可愛いと思うの〜♡
キャッ!」

ア「このあたしがいるんだがらながまなぁ…。」
カ「飲み込めー!飲み込んでから喋れ。」
ア「んっんっ、プハァーー!わたしは最上級職のアークプ
リーストよぉ。どこのパーティも喉から手が出るくらい欲
しいに決まってるわぁ!そんなわたしがちょろっと募集か
ければ、お願いです連れてって下さいっていう輩が山ほど
いるわぁ。わかったらカエルのから揚げもう一つよこしな
さいよ!はむっ!」
カ「へぇーーえ。」

ア「急募!アットホームで和気藹々としたパーティです♪
美しく気高きアークプリーストアクア様と共に旅をしたい
冒険者はこちらまで。
『このパーティーに入ってから毎日がハッピーですよ。
宝くじにも当たりました。』
『アクア様のパーティーに入ってから病気も治って
モテモテになりましたぁ♡』
採用条件、上級職の冒険者に限ります。」

めぐみん「募集の張り紙見させてもらいました。
ふっふっふっ、この邂逅は世界が選択せし定め。
わたしはあなた方のような者達の出現を待ち望んでいた!
我が名はめぐみん‼︎アークウィザードを生業とし最強の
攻撃魔法、爆裂魔法を操る者‼︎」
カ「えっと………。」
め「ふふんっ、あまりの強大さ故、世界に疎まれし我が
禁断の力を汝も欲するか。」
カ「ハァァァ?」
め「ならば我と共に究極の深淵を覗く覚悟をせよ!
人が深淵を覗く時、深淵もまた人を覗いているのだぁ。」
カ「冷やかしに来たのか?」
め「ちっ、ちがうわーいっ!」

カ「その眼帯はなんだぁ。怪我してるならコイツに治して
もらったらどうだ。コイツ回復魔法だけは得意だから。」
ア「だけぇっ⁈」
め「フッ…これは我が強大なる魔力を抑える、まずぃっく
あいてむぅ!もし外される事があればこの世に大きな災厄
がもたらされるであろう。」
カ「封印…みたいなものかぁ!」
め「まぁ、嘘ですがぁ。単にお洒落で着けてるだけ。」
カ「んーん‼︎
め「あぁ!ごめんなさい!引っ張らないでください!
やめ、やめろぉーーーっ!」

め「あぁぁ、ちょっとやめて下さい。今手を離したら…。
いいですか、ゆっくりですよ、ゆっくりいけば、
ちょっと、あぁーっ!いったい!目がぁーーっ!」
カ「悪い。からかってるのかと思った。訳の分からない事
ゆうしー、変な名前だしー。」

カ「因みに両親の名前は?」
め「母はゆいゆい、父はちょいざぶろーー!」

ア「見てなさいカズマぁ!今日こそは女神の力見せて
やるわぁーー!
震えながら眠るがいい!ゴッドレクゥイエムッ!
ゴッドレクイエムとは女神の愛と悲しみの鎮魂歌。
相手は死ぬっ‼︎やばっ…。」
カ「さすがは女神。身を呈しての時間稼ぎか。」

め「黒より黒く闇より暗き漆黒に我が深紅の混淆を望みた
もう。覚醒のとき来たれり。無謬の境界に落ちし理。無行
の歪みとなりて現出せよ!踊れ踊れ踊れ、我が力の奔流に
望むは崩壊なり。並ぶ者なき崩壊なり。万象等しく灰塵に
帰し、深淵より来たれ!これが人類最大の威力の攻撃手
段、これこそが究極の攻撃魔法、エクスプロージョン‼︎」

カ「めぐみん!一旦離れてっ‼︎えっ……?」
め「プッ!我が奥義である爆裂魔法はその絶大な威力故、
消費魔力もまた絶大。要約すると限界を超える魔力を使っ
たので身動き一つとれませぇん。」
カ「へぇぇぇーー。」
め「近くからカエルが湧き出すとか予想外です。
やばいです。食われます。すいません、ちょっと助けて…
うっ、クパッ…!」
カ「お、お前らー喰われてんじゃねーーー!」

ア「なまぐしゃいよぉ〜なまぐしゃいよぉ〜。」
め「カエルの中って臭いけど、いい感じにぬくいんです
ね」

カ「爆裂魔法魔法は緊急の時以外は禁止な。
これからは他の魔法で頑張ってくれよぉ。」
め「使えません。私は爆裂魔法しか使えないんです。
他には一切魔法は使えません。」
カ「マジか…」
め「まぁじです。」

め「私は爆裂魔法をこよなく愛するアークウィザード。
爆発系統の魔法が好きなんじゃないんです。
爆裂魔法だけが好きなんです!
もちろん他の魔法も覚えれば楽に冒険が出来るでしょう。
でもダメなのですっ‼︎私は爆裂魔法しか愛せないっ‼︎
たとえ1日1発が限度でも魔法を使った後に倒れるとして
も!それでも私は爆裂魔法しか愛せないっ‼︎
だって私は爆裂魔法を使う為だけにアークウィザードの
道を選んだのですからぁっーーーー‼︎」
ア「素晴らしい!素晴らしいわぁー‼︎非効率ながらも浪漫
を追い求める姿に私は感動したわぁー!」
カ「まぁーずい、この魔法使いはダメな系だぁ。
よりによってアクアが同調しているのがその証拠だ。
俺はこの2回の戦いでどぉーもこの女神ちっとも使えないん
じゃないかと疑っている。
はっきり言ってこれ以上問題児は…。」

め「我が望みは爆裂魔法を撃つことのみ。なんなら無報酬
でもいいと考えています。
そう、アークウィザードの強力な力が今なら食費と雑費だ
けでぇ…。
これはもう長期契約を交わすしかないのではないだろうか
っ…。」

め「どぉんなプレイでも大丈夫でぇすからぁー‼︎
先ほどのカエルを使ったヌルヌルプレイだって耐えてみ
せ…。」

カ「年上の美人相手ということで緊張し若干上擦った声に
なってしまったぁぁ。長い引き篭もり生活の弊害だぁ。」
ダクネス「んっはぁ〜///私の名はダクネス、ク、クルセイ
ダーを生業としているものだ。んっ、はぁ〜はぁはぁは
ぁ…是非私を、是非この私をっ///パッ、パパパパパパパー
ティーにーー‼︎///」
{/netabare}

(第3話)
{netabare}
ダクネス「さっきのドロドロの2人はあなたの仲間だろ。
一体何があったらあんな目にっ!///」
カズマ「あーいえー、ジャイアントトードに捕食されて
粘液…」
ダ「なぁはっ‼︎想像以上だ…///」

ダ「ちょっと言いづらかったのだが…私は力と耐久力には
自信があるのだが、不器用で…その、攻撃が全く当たらな
いのだ」
カ「やはり俺のセンサーは正しかったらしい…」
カ「あーわかった…こいつも性能だけでなく、中身も駄目
な系だぁ…」

アクア「あっ見て見てカズマ。どぉーよ、新しく習得した
スキル。水の女神たる私にふさわしいと思わなーい?」
カ「宴会芸じゃねえか、この駄女神」

めぐみん「さあ!私と一緒に爆裂道を歩もうじゃないです
かっ!んんっ!」
カ「あぁ、顔が近い…。」

カ「ちょっ、おち、落ち着けロリっ子。つか今3ポイント
しかないんだがぁ…」
め「ロリっ子………」
カ「あれっ?」
め「プッ……このわれがロリっ子……」

カ「宴会芸のくせに5ポイント!高ぁーーー!」

カ「おぉ!当たりも当たり!大当たりだぁーー‼︎」
クリス「いっ、いやぁー!パ、パンツ返してぇーー‼︎///」
カ「いーやっはぁーはっははぁー!うわぁーはっはぁー
ー‼︎」
ダ「何という鬼畜な所業…。やはり私の目に狂いはなかっ
たぁーーっ‼︎///」!

ク「財布返すだけじゃダメだって、じゃいくらでも払うか
らパンツ返してって頼んだら自分のパンツの値段は自分で
決めろって…」
カ「待てよっ!お、おい!待てぇー!間違って無いけど。
本当待てぇーー!」
ク「さもないともれなくこのパンツは我が家の家宝として
奉られることになるってぇ…」
カ「ちょーっ、まわりの女性冒険者達の目まで冷たいもの
になってるから、本当に待てって!」
ク「べぇ♡///」

め「なんですか、Lvが上がってステータスが上がったか
ら、冒険者から変態にジョブチェンジしたんですか?
あの…スースーするんでパンツ返して下さい///」

カ「特にダクネス。女騎士のお前なんて魔王に捕まったり
したら大変だぞぉ。それはもうとんでもない目にあわされ
る役所だっ!」
ダ「あぁ、全くその通りだ。昔から魔王にエロい目にあわ
されるのは女騎士の仕事と相場は決まっているからな。
それだけでも行く価値はある!///」
カ「えっ、あれっ?」
ダ「なっ、なんだ。私は何かおかしな事を言ったか?」

カ「緊急クエストってなんだ、モンスターの襲撃なの
か!?」
ア「言ってなかったっけ?キャベツよキャベツ!」

ダ「倒れたものを見捨てるなど…できる、ものかー!」
ダ「見られている。むくつけき男達が私の肌を見て興奮
しているっ!
何という辱しめっ‼︎///汚らわしいっ!どうだっ‼︎///」
カ「悦んでるッッ!」
冒険者「あんなになってまで人を守るなんて!」
冒険者「俺も騎士として見習わなければ。」
カ「ちがーう!みんな誤解してるぞ!」

め「我が必殺の爆裂魔法の前において何者も抗うことなど
叶わず。」
カ「ここにもややこしい奴がぁーーーーっ‼︎」
め「ふふふふふ、あれほどの敵の大群を前にして、爆裂魔
法を放つ衝動が抑えられようかぁ………いや、ないっ!」
カ「いやあるよぉーーーーっ‼︎」
め「光に覆われし漆黒よ。夜を纏いし爆炎よ。紅魔の名の
もとに原初の崩壊を顕現す。終焉の王国の地に、力の根源を
隠匿せし者。我が前に統べよ!エクスプロージョン‼︎」

ア「あの鉄壁の守りにはさすがのキャベツたちも攻めあぐ
ねていたわ」

ダ「それではカズマ。これからも遠慮なく私を囮や壁がわり
に使ってくれっ、うっふっ♡///」
カ「こいつはアレだ。ただのドMだ…。」

ダ「パーティーの足を引っ張るような事があれば、強めに
罵ってくれっ!なんなら捨て駒として見捨ててもらっても
いい。
うっ…そ、想像しただけで武者震いが…///」
{/netabare}

(第4話)
{netabare}
ダ「カズマはどんな時でも容赦ないな…へへっ…///」
カ「今はかまってやる余裕はないぞぁ。お前を超えそうな
勢いのそこの変態をなんとかしろよ。」
め「ハァッ///ハァッ///魔力溢れるマナタイト製の杖の
この色艶っ…ハァッ///ハァッハァッー///」

ア「カーズーマーさん?今回のクエストの報酬わぁ、
おいくら万円?」

ア「カ、カズマ様~!前から思ってたんだけど、
あなたって、その…そこはかとなく良い感じよね!」
カ「特に褒めるところが思い浮かばないなら無理すんな
ぁ!」
ア「かじゅまさ〜ん!私、今回の報酬が相当な額になるっ
てふんで持ってたお金全部使っちゃたんですけどぉーー!
ていうか大金入ってくるって見込んでこの酒場に10万近い
ツケまであるんですけどぉーーー‼︎」
カ「知るか!今回の報酬はそれぞれの者にって言い出した
のお前だろ!」
ア「だって私だけ大もうけできると思ったのよぉ!」
カ「最低ぇーだな…。」

ダ「ハァッ!免疫まみれっ!///」
カ「お前今興奮したろ」
ダ「してない…///」

め「紅き黒炎、万界の王。天地の法を敷衍すれど、我は万
象昇温の理。崩壊破壊の別名なり。永劫の鉄槌は我がもと
に下れ!エクスプローーージョン!」
め「燃え尽きろ、紅蓮の中で………はぁっ…
最高…デェス」

め「エクスプロージョン!」
め「ロージョン!」
め「ジョン!」
カ、め「ばっくれつ!ばっくれつ!ばっくれつ!」
め「ン!」

カ「ナイス爆裂!」
め「ナイス爆裂!カズマも爆裂道がわかってきましたね
ぇ。」

カ「この宴会芸しか取り柄のない穀潰しがっ!」

ア「いやぁぁーーっ!回復魔法だけはいやよぉぉぉ!
私の存在意義をうばわないでよぉぉぉー!私がいるんだか
らいいじゃないーーっ!」
め「カズマは結構エゲツない攻撃力がありますから遠慮
なく本音をぶちまけると大概の女性は泣きますよ。」
ダ「ストレスが溜まっているのなら代わりに私を口汚く
罵ってくれても構わないぞっ///」

デュラハン「ハァッ…ハァッ…毎日毎日毎日っ!
おぉっ、俺の城に毎日欠かさず爆裂魔法を打ち込んでく
る、あぁ、あ、頭のおかしい大バカはどぅあれだぁーー
ー‼︎」

デ「お前が…お前が毎日毎日俺の城に爆裂魔法をぶち込ん
でくる大バカ者かぁー!俺がぁ魔王軍の幹部だと知ってい
てケンカ売ってんなら堂々と城に攻めてくるがいい。
その気がないなら町で震えてるがいいー!
ねぇ?なんでこんな陰湿な嫌がらせすんのぉー?
どうせ雑魚しか居ない町だと放置しておれば調子に乗って
毎日毎日ポンポン!ポンポン!ポンポン!ポンポン!
打ち込みに来おって!
あったまおかしいんじゃないのか貴様らーー!」
め「我が名はめぐみん!アークウィザードにして爆裂魔法
を操る者っ‼︎」
「…………」
デ「めぐみんってなんだぁ?馬鹿にしてんのかっ!」
め「違うわいっ‼︎」

め「無理です。紅魔族は日に一度、爆裂魔法を撃たないと
死ぬんです」
デ「おーい!聞いた事がないぞそんな事!適当な嘘をつく
なよ!」

め「余裕ぶっていられるのも今の内です。
先生ぇーーっ!お願いしますっ‼︎」

ダ「なんて事だ…。つまり貴様はこの私に死の呪いを
かけ、呪いを解いて欲しくば俺の言う事を聞けと…
つまりはそういう事なのかっ‼︎」
デ「はっ⁈」
カ「ダクネスが何を言ってるのか理解したく無い」
ダ「呪いくらいではこの私は屈しはしない。
屈しはしないが、ど、どーしよぉー!カズマーー!///」
カ「はい、カズマです。」
ダ「見るがいい。あのデュラハンの兜の下のイヤラシイ目
をっ!
あれは私をこのまま城に連れ帰り呪いを解いて欲しくば
黙って言う事を聞けと凄まじいハードコア変態プレーを
要求する変質者の目だっ///」
ダ「この私の身体は好きに出来ても心まで自由に出来ると
は思うなよっ!城に囚われ魔王の手先に理不尽な要求を
される女騎士とか…
あーどーしよぉー!どーしよぉーカズマ///」
カ「はいはい、カズマです」
ダ「予想外に燃えるシチュエーションだぁ!
行きたくはない!行きたくはないが仕方がない‼︎
ギリギリまで抵抗してみるから邪魔はしないでくれー///」
ダ「では、行ってくりゅー///」
デ「きっちぃー!」
カ「やめろ行くなー!デュラハンの人が困っているだろぉ
ー!」

カ「勝手に盛り上がっていた俺とめぐみんのヤル気を
返せぇ…」

ア「よっ!勝利の花鳥風月!」
{/netabare}

(第5話)
{netabare}
ア「もぉー限界!借金に追われる生活!クエストよ!
あのデュラハンのせいでキツいクエストしか無いけど受け
ましょう‼︎お金が欲しいのっ‼︎」
ダ「わ、私は構わないが…///」
ア「おっ、お願いよぉーー!もう商店街のバイトは嫌なの
よっ‼︎コロッケが売れ残ると店長が怒るの!頑張るから!
今回私全力で頑張るからぁーハァッハァッハー!」
カ「惨めだ……この自称女神……」

ア「あたし、今から売られていく希少モンスターの気分
なんですけど…」

カ「決して使えない女神を湖に投棄しにきたわけでは
ない。」

ア「あたし、ダシをとられてる紅茶のティーバッグの気分
なんですけど…」

カ「水に浸かりっ放しだと冷えるだろうー。トイレー、
行きたくなったら言えよぉー!」
ア「うぅっ…アークプリーストはトイレなんか行かないし
ーー!」
め「なんだか大丈夫そうですね。
ちなみに紅魔族もトイレなんか行きませんからっ!」
カ「お前ら昔のアイドルかっ!」
ダ「わ…私もっ…///くぅるせいだぁーだからぁ…///
トイレはぁ…トイレはぁ…///うっ…ぬぬっ…///」

ア「檻がぁー!
檻が変な音立てているんですけどぉーーーー‼︎」

ア「ヒァーッ!メキっていったぁ!
今、檻から鳴っちゃいけない音が鳴ったぁぁぁ!」

ダ「あの檻の中ちょっとだけ楽しそうだな…///」
カ「行くなよ。」

カ「お…おーい。いい加減檻からでろよぉー。もうワニは
いないからぁー。」
ア「このまま連れてって……。」
カ「なんだって?」
ア「檻の外の世界…怖い…このまま街まで連れてって…」

ア「るーるーるるる♪でーがらーしーめーがみが
運ばれてーくーよー♪
きーっとーこーのーまーま売られていーくーよー♪」
キョウヤ「女神様ぁーーーー‼︎」

ア「さぁ!女神の私に何の用かしらっ♪
あんた誰ぇ?」

カ「言いたい放題だなぁ、この野郎。アクアの事ろくに
知りもしないくせに。」

ダ「おい!いい加減その手を離せ!礼儀知らずにも程があるだろっ!」
め「ちょっと撃ちたくなってきました…」
カ「って、それはやめろ。俺も死ぬ。」

カ「だいたいこいつらが優秀?そんな…片鱗…
一度も…見たことが…なぁいんだがぁっ‼︎」

ア「ちょっとヤバいんですけど…
あの人本気で引くくらいヤバいんですけどぉ…
ナルシストも入ってる系で怖いんですけどぉ…。」
ダ「どぉしよぉ…あの男は生理的に受け付けない…
攻めるより受けるのが好きな私だが、あいつだけは無性に
殴りたいのだが…。」
め「撃っていいですか?撃っていいですか?」

カ「真の男女平等主義者な俺は女の子相手でもドロップキ
ックを喰らわせられる男…。
手加減して貰えると思うなよ…
公衆の面前で俺のスティールが炸裂するぞ!」
カ「ぬっ…へへへへへへへっ…さぁどうする…
ぬぁっははははぁー!ほほほーれっ…ほほほーれっ…
あっ…いや…」

ア「あの男!今度会ったら絶対ゴッドブロー喰らわして
やるんだからっーー!」

キ「探したぞ!サトウカズマっ‼︎」
「君の事はある盗賊の少女に教えてもらったよ。
パンツ脱がせ魔だってね!他にも女の子を粘液まみれに
するのが趣味だとか噂になっているそうじゃないか。
鬼畜のカズマだってね‼︎」
カ「おーい!待てっ‼︎
誰がそれを広めたのか詳しくぅーー‼︎」
キ「アクア様。僕は必ず魔王を倒すと誓います。
ですからこの僕と同じパ………」
ア「ゴッドブローォォォォォォォォーーーー‼︎」
キ「はぁぁぁぁぁぁぁーーーー‼︎」
ア「ちょっとあんた、壊したオリの修理代払いなさいよ!
30万よ‼︎30万‼︎」

カ「さっき20万って言ってなかったかぁー?」

デュラハン「きっさまらぁー。なぁーぜ城にこないのだぁ
ー!このぉっ!人でなしどもがぁぁぁぁーー‼︎」
カ「はぁいっ⁇」
{/netabare}
{/netabare}

投稿 : 2024/10/05
♥ : 112
ネタバレ

Kuzuryujin さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

この可笑しくも愛すべき彼らに祝福を!

テンポがとってもいいのと、間の取り方が絶妙です。
笑いのツボを外さない快作だと思います。

これは楽しく最後まで完走できそう。

キャラはいろいろ散々ですが、
スタッフは愛情込めてキャラたちを
おもちゃにして遊んでる感じがよいです。

エンドの手紙、誰のアイディアなんだろう?
原作未読ですが、原作にもあるんでしょうか?
無いとしたらシリーズ構成の上江洲誠さんかな?それとも監督?
好きですね、これ。
朗読を途中までで切ってしまうところとか。

上江洲さんはシリーズ構成&脚本家として、
センス抜群だと、かねがね思っています。
原作から旨味を拾い出し、作品を構成する絶妙なセンス。

上江洲さんがシリーズ構成で参加した作品の中で
私のお気に入りでは、
『瀬戸の花嫁』『天体戦士サンレッド』『人類は衰退しました』
『ディーふらぐ!』『暗殺教室』『蒼き鋼のアルペジオ -アルス・ノヴァ-』など。
アルペジオでは、基本シリアスでもセンスの良い笑えるーンに癒された。

今作の金崎貴臣監督と、上江洲さんのコンビ、
過去の同コンビ作『これはゾンビですか?』は未視聴。
これを機に、近い内にたぶん観ると思います。

音楽では、OPは回を追うごとに好きになりましたが
それ以上に、2話から始まったEDの曲と画がとても好いです。
騒々しい本編で笑った後にピッタリ。
ゲームグラフィック風の街並みとリラックスしたキャラ達。
ほのぼのしてて、キャラに親しみを感じてほっこりします。

作画は、このぐだぐだなギャグコメディにぴったり。
ちょっとくらい残念な方が作品にはむしろ合ってる。
作風とのバランス取れてるので若干評価高めです。

<各話レビュー>
★ 第1話「この自称女神と異世界転生を!」{netabare}

人生は先が分からないから面白い。

引き籠りニートだった主人公、
ある日あっという間にリアル冒険者。

勇者の道も地道な一歩から。。。

霊界の案内係だった女神アクアを道連れに、
今回のクエスト?は土木建築工事。
まずはがむしゃらに働いて日銭稼ぎの日々。

来る日も来る日も
肉体労働して少しずつ衣食住を整える。

労働の後の毎日通う銭湯。
洗い場で頭からお湯被る。
風呂上りは、必ず腰に手を当てて「この一杯っ!」
酒場で吐くまで飲む。
明日のために気持ちよく爆睡する。

同じパターンが繰り返される演出。

キャラたちが汗水流して毎日生活してるんだと伝わる。
以前住んでた世界より、生命を満喫しているように見える。
生き生してる姿がとても微笑ましい。

どうやらポンコツ女神とタッグを組んでしまったカズマに祝福を!
{/netabare}
★ 第2話「この中二病に爆焔を!」{netabare}

肉体労働おつかれ~
ようやく本来の勇者活動スタート!

今回の討伐クエストは、
3日間で『ジャイアント・トード』を5匹討伐せよ!

<一日目>
えっ、これでモンスター?
緊迫感ない巨大カエルはちっとも怖くない。
ジャンプで迫ってくる、口にくわえる、以外はほとんど動かない。
無表情だし…見た目弱そう。

ああ、女神様、あなたはなんて献身的…
足止め要員さえいれば討伐は意外と簡単だった。
カズマは運が強い。
おかげで初日は2匹討伐成功。

しかしアクアは、面目駄々下がり。
でもあれじゃ、男の父性本能が放っておけないな。

<二日目>
「中二病でも魔女がしたい!」…「このすば」原作第2巻のタイトル
なるほど納得のキャラ、めぐみん初登場。

後ろ姿に、コスプレの長門有希を思い出す。
自信溢れる魔法使いから素の女の子に戻った時のギャップが楽しい。
こういう、不器用な、うざ可愛いキャラは好みです。

高橋李依さんの演技が冴えてます。「目がー!」で(爆)
なおかつ台詞にイカ娘まで混入させるというハイブリッドさ。
「私の両親について言いたいことがあるなら聞こうじゃなイカ!」は、
マジで金元寿子さんかと思った。
高橋さんの台詞の抑揚の付け方、語尾の処理の仕方が好いです。

残り3匹はめぐみん加えた三人で討伐することに。
足止め要員二人だったからこそ見事に?クエストクリアできたニューパーティであった…(~_~;)
カズマはやはり運が強い。

ようやく仲間と出会い居場所を見つけられためぐみんに祝福を!
{/netabare}
★ 第3話「この右手にお宝(ぱんつ)を!」{netabare}

一番強そうなのに一番ダメな系、ダクネス登場
ダクネスの本質をいち早く見抜くカズマ。
最弱と言いつつ、意外と冷静で的確な判断力を持つ常識人、
一旦仲間になったらそれがどんなにダメな系でも
受け止められる包容力が感じられます。

今回彼が習得したスキル、全くもってしょうもない、と思いきや
突如発生したクエストのポイント獲得にはちゃっかり貢献。

<華麗なるハロ…、じゃなくてキャベツどろぼう、カズマ>
今回のクエストとなった、空飛ぶキャベツの大群を大量ゲット。
なおかつそれらは経験値豊富な価値の高いもので
得られた報酬は大きいようだ。やはり彼の運は強い。

カズマの「ヘェー」、トリビアの泉の如くよく出てきますけど
ニュアンスの演技が絶妙で可笑しい。
僕街の「馬鹿なの?」ほどじゃないけど、いい味でてます。

話自体は、冷静に観るとナンセンスでばかばかしいと思います。
しかし、キャストの皆さんの演技に乗っかると楽しくてしょうがないです。
毎回、アドリブらしき台詞と間の取り方が実に上手いと思います。

アレで残念ながら打たれ強いダクネスに祝福を!
{/netabare}
★ 第4話「この強敵に爆裂魔法を!」{netabare}

前回のクエストで小金持ちになったカズマ。
今回、ようやくジャージを卒業、冒険者らしい出で立ちに。
ゴマするアクアがイタくも可愛い。

<魔王の幹部は、それはもう。お怒りだった>

おおー!ようやくまともな対戦相手登場か!?

そりゃ、自分の家が毎日一発爆裂魔法攻撃されたらたまったもんじゃない。
でも、なんで一発目で報復しなかった?
大らかで忍耐強いのか、魔王の幹部は?

仕返しで、結果的にダクネスに呪いの魔法掛けられちゃったけど
ノリが子供の喧嘩に見えて可笑しい。
素直に居城に出向き、彼を気分よくさせれば
呪いなんてあっさり解除してくれそうな気がします。

見た目と中身のギャップの可笑しさ。。。
去年の夏クールのオバロのアインズ様を思い出しました。

<どう?どう?私だってたまにはプリーストっぽいでしょう!>

ずーーっと一番残念なキャラだと思ってたアクア。

欠点:腹黒、傲慢、お調子者、お人好し。
長所:素直な所もある、働き者(但しあんまり頭使わない仕事)、
花鳥風月(宴会芸)、回復魔法

と思ってましたけど、今回ようやく回復魔法の出番。、
しかし今回、空気読めない、というのも彼女の欠点に加えよう。

今回、二体の天使が、ダクネスから
呪いの黒いスライム状のものを抜き取る演出がなかなか。

勝手に盛り上がって花鳥風月に興じるアクアに祝福を!
{/netabare}
★ 第5話「この魔剣にお値段を!」{netabare}

借金地獄の負のスパイラルから抜け出せないアクア。
売り子や内職のバイトより、
得意の花鳥風月で稼げば効率的で一番手っ取り早いと思うのですが
知力が足りないというのはこういうことなのか。

一攫千金の高額クエスト望み、毎度お馴染み泣き落としスキル発動。
涙も花鳥風月(水芸)の一種なのだろうか?
すっかり呆れられ、アクアに相応しいクエストを選択するパーティ一行だったが…。

<ルールールルル♪出がらし女神が運ばれてくよー♪
きーっとこのまーま売られていくよー♪>

ずっとブレない痛い性格が玉に傷ながら、
アクア様の水の浄化力すごいです。
ぜひ環境問題止まらない現代日本にお招きして
その力を存分に発揮してもらいたいものです!

その能力だけ着目したら立派な女神様なんですが…
普段の行いでカズマ以外、女神だと全く信じてもらえないポンコツさ。
やっぱり内面伴わないと、ありがたみがすべて吹き飛んでしまうのですね。

<今回の犠牲者、ミツルギ キョウヤ(CV:江口拓也)>
前回のデュラハンさんに続くカズマたちの第二の犠牲者。
イケメンで正義感強くても苦労知らずの自己中ナルシストは嫌われる。
それでも一応善意での決闘だったのに、
自分を英雄たらしめていたアイテム取り上げられて
しかも売られちゃたまりません。
笑えますけどさすがにちょっと可哀想。

カズマの鬼畜さがよく伝わる回でした。

この作品は、アニメでよくある、
いきなり頭身替えたり、極端に絵柄替えたりして
笑いを誘う作画と演出がほとんど不必要。
(2話でカエルにゴマするシーンのアクアの表情は効果的でしたけど)
キャラが見事に立っており、
後はキャストの演技力と間合いで十分笑えます。

作画も、狙ってる感すらあるチープな部分と、
今回のカズマの指の動きのように拘るところが
妙に混在してるのが可笑しい。

放置され、しっかり弄ばれてる感のデュラハンさんも再登場。

なんだか良識ありそうな魔王の幹部と意外と鬼畜なカズマたち。

はてさて次回はどんなやりとりが見られるのか?

高い授業料でクズマさんとアクア様の恐ろしさを学んだキョウヤに祝福を!
{/netabare}
★ 第6話「この強敵に爆裂魔法を!」{netabare}

<なぜ城に来ないのだ!この人でなしどもがー!!>
デュラハンさん、お気の毒。
律儀に待ったにも関わらず、シカトされ誰も彼の居城に訪れず。

その間、めぐみんの居城への爆裂魔法の日課は、成され続けられていた。
めぐみん曰く、爆裂魔法のターゲットは大きくて硬いものでなければ我慢できない体になったそうな。
カズマには秘密で、そして爆裂後のめぐみん回収役はアクア。
デュラハンのクレーム後、頭の良いカズマに共犯者はすぐにバレ、
口笛吹いてごまかそうとアクア。
ここはお約束だが、スカスカな音なのがアクアらしい(笑)

しかし真の怒りは、爆裂魔法の被害以上に、
呪いを掛けたダクネスをほったらかしたカズマ一行に向けられていた。
デュラハンは、アクアのチートな能力の存在なんか知る由もなし。

アクアの、ある意味最強、かつズルい能力と低俗で幼稚な中身。
めぐみんの、おとぼけ自己中ぶり。
ダクネスのエロカッコよさ。
賞金貰えてもそれを上回る借金こさえるパーティ一行。

今回も楽しかった~
展開は先読み可能だけど、テンポと演出がいいのと
キャストが楽しんで収録してる感もあって相変わらずのクオリティです。

今回のエンドの作文は、メグミン。
いかにもな中二キャラらしくて面白い!
手書きしたのはキャストかな?

なんの悪さもしてなかったのに弄ばれ、
悪者になって成敗されちゃったデュラハン(ベルディア)さんに祝福を!
{/netabare}

投稿 : 2024/10/05
♥ : 34
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

のさばらし異世界に祝福は訪れるのか?

原作未読


劇場版公開前の地上波再放送にて。※我慢できずに配信で完走

特筆すべきは話数。1クールを12~13話に収めるのに苦労している作品が多い中、本作は全10話です。
異世界転生“ものながら”とことんお笑い。2~3話くらい経過すると視聴のお作法もわかり、{netabare}ギルドの緊急招集にも心拍数が上がらないくらい{/netabare}肩の力を抜いて楽しめるという安定したコメディでした。
“ものながら”としたのは、数多ある異世界転生もののテンプレ、例えばハーレム、俺TUEEE、バトルものの先入観を軽く裏切ってくれたから。多くの作品を鑑賞済みの方には変化球と映ったのかしら。あにこれでの高評価は新鮮味も加味してるかもしれないな。そんな作品です。

テンポや掛け合いの間も良く、ありきたりなほのぼのコメディでもなく、

 ≪ドタバタ系の完成度の高いコント≫

を見ているかのようでした。お気に入りシーン(コント)は一つや二つではありません。
それこそ笑いのベクトル合えば問題ないでしょうが、冒頭イマイチと感じても、話数を重ねる毎にパワーアップしていきますし、全10話と短いため空き時間でサクッと完走することも可能です。

シチュエーションは“笑点”に近い。{netabare}毎度ギルドからのクエスト依頼に主人公パーティが応えてくスタイルで、{/netabare}圓楽師匠や歌丸師匠からのお題に木久扇、好楽、小遊三さんら個性的な実力者がキャラに合った回答をしていく大喜利との既視感を覚えました。
そして「ウケてる時は同じボケを続けろ!」
{netabare}・序盤の働いて飲んで風呂入ってのリピート。
・「そういえば頭は悪いが…」の冒険者順繰りでのめぐみんご指名。{/netabare}
たしかこれ言ったのは萩本欽一さんだったか。大将の金言も活きています。
場面は笑点、時々、欽ちゃん。古典にして王道。パッと見のテンションの高さに隠れて、冒頭『安定のコメディ』と評した理由でございます。

演者にも救われました。女性3名はキャラ被りがないのは当然ながら、揃いも揃ってハイスペックでポンコツというギャップの美学。加えてメインどころ経験有りの実力派声優の掛け合い。
佐藤和真(CV:福島潤)、アクア(CV:雨宮天)、めぐみん(CV:高橋李依)、ダクネス(CV:茅野愛衣)です。安定の茅野節や意外性あるハイトーン雨宮さんに耳がいきがちですが、彼女ら3人のバランサーとして職務を全うした福島さんも良かった。テンポと間が悪いと台本よくても作品が死にますから配役は成功してたと思います。


なお物語は進みません。そういった意味では日常系っぽいかもしれない。
OPEDでは特にED。3人組担当の声優さん達が歌う「ちいさな冒険者」がお気に入りで、ここにもギャップの美学らしきものが垣間見えます。
例えるなら、「ポンキッキーズEDのパレード(山下達郎)」「ひょうきん族EDのDown Town(EPO)」のような視聴感といった感じでしょうか。このへんのネタは年寄りしかついて来れないでしょうが、ドタバタコメディの後のしんみり曲ってなにかしら相性の良さを感じるのです。
バンジョー目立つカントリー調ながらティンホイッスルやたぶんフィドルとか入ってるケルト風な仕上がり。打ち込みの電子音が目立たないこのような曲にはやはり暖かみを感じますね。


“異世界転生ものへの苦手意識はこの際捨てちゃってOK!”
“好きな人はそのまま体あずけちゃえばいーじゃない!”

けっして得意ジャンルとは言えない私でも楽しめた良作でした。いつもながら地上波再放送よ、ありがとう。こういうの敢えて見ないもん。



(オマケ)
■やっぱ男はこれだよね
お色気シーンの配合が按配良かった。おっぱい揺れるのに効果音入ってました。
{netabare}そして、サキュバスの淫夢屋を守るために立ち上がる男達。しょーもないことで吹っ切れるのが男という生き物であると仮説立て。本作で一番感動したかもしれん。{/netabare}

■とはいえささいな不満もある
1.ダクネスさんそこはもうちょっと
{netabare}一応ドMキャラで通してますが、シラフでわかりやす過ぎるのは違うのでは?真性はなんかこうもうちょっと…(自粛){/netabare}
2.そこはもうちょっと出番増やせませんか?
{netabare}女神エリスとダクネス友人の盗賊娘。{/netabare}2期に期待です。
3.顔がちょっとどころでなく
{netabare}崩れてません?一方で爆裂魔法やスキル発動時のゲノムの螺旋的演出は終始安定してました。
メリハリということなんでしょう。{/netabare}



■異世界転生もの

現実世界の描写は第1話Aパート止まり。異世界転生ものの様式美といっていいかもしれません。
ある日突然どこか飛ばされて新しい人生を歩む。物語は楽しんでナンボ、夢があっていいじゃない。
なのですが、そもそも創作物なんだから始めから異世界スタートでやってもらって構いません。転生した異世界で、もと来た現実との相関が薄いのであればわざわざ転生させる必要はないでしょう。たまに観たり読んだりする分には“人生リセット系”も良いのですが、こうも多いとね。
おおむね初っ端の「現実は〇〇でした」部分の多くが無駄に感じるため私は好きではありません。

・現世と異世界でギャップを演出できるか?(金持ち⇔貧乏、イケメン⇔ブ男、男⇔女、リア充⇔非モテ、同じスペックだが環境がまるで違う、etc)
・転生先で現実世界と物語がリンクするか?(未練でもなんでも…)

あまりAパート止まりの現世部分を引っ張ったところでその後の没入感が削がれるためこの手のものはさじ加減が難しいのです。そして上手く処理できてない作品まさに死屍累々が現状かと。

という観点で本作のいいところ。
{netabare}カズマの現世でのオタぶりをいじるアクアさんだったり、冬将軍エピソードで現世/異世界が交錯しそうな話を持ってきたりと、転生ものならではの体裁は保ってました。{/netabare}

ダメなところ。
{netabare}とりわけ他の作品でも主役率の高い“引きニート”設定が活かされてましたか?{/netabare}
第1話Bパート以降に文句はないのです。
普段から人と話す訓練をしてないのが、いきなりナイスコミュニケーターになれる確率なんてミリあるかどうかでしょうに。
ましてや不特定多数と生の会話をこなす、いきなり的確なツッコミ入れる&ツッコミ入れ続ける芸当なんて万が一も不可能ですよ。


本作にひっかかりを感じるのはこの一点。そしてこのヒキコ無双設定が私には影を落とした感じ。
それ以外は文句はありません。素晴らしい作品でした。



視聴時期:2019年1月~3月再放送

-----
2019.08.08追記
《配点を修正》+0.1(作画分)
 ※作画乱れを作品の特長としたことを評価

2期の再放送も終わって劇場版のレンタルがそろそろかという頃合い。
2周めいきましたがネタわかってても笑えますね。良く作られてます。
レビューアップ後のレビュアーさんとの意見交換にて、
「転生の設定活かされてんじゃん?あそことかこことか」
のご意見いただいて確かにその通りだな、と。

どうやら“ヒキコ無双”に条件反射で噛みついちゃったみたいです。



2019.03.21 初稿
2019.08.08 追記
2020.12.08 修正

投稿 : 2024/10/05
♥ : 110

72.2 10 モンスターでファンタジーなアニメランキング10位
魔弾の王と戦姫(TVアニメ動画)

2014年秋アニメ
★★★★☆ 3.5 (1018)
6445人が棚に入れました
中央から遠く離れた辺境の若き領主であるティグルヴルムド=ヴォルンは、
ある日、国王の命によって隣国との戦争に出向く。
敵の総大将は竜より超常の武具を与えられし七戦姫の一人、
エレオノーラ=ヴィルターリア。
弓使いの少年と銀髪の美しき戦姫が出会うとき、
後世まで語り継がれる《英雄》の伝説が幕を開ける!

声優・キャラクター
石川界人、戸松遥、上坂すみれ、井口裕香、伊瀬茉莉也、茅野愛衣、小松未可子、小林ゆう、原田ひとみ、興津和幸、飯島肇、菅生隆之、木村良平、松本大、東地宏樹、小杉十郎太
ネタバレ

ゆ~ま さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

13話まで鑑賞完了。総評らしき物と採点を更新。

コミックスは6巻まで既読。

原作は10巻まで。
つまりは追いついてしまいましたw
ブリューヌは?
ティグルと戦姫・ティッタ達との関係性は?
他の国は?
と気になってしまいまして。

採点と総評-----

●物語●
{netabare}
テンポは悪くないですが、逆に早すぎる印象が強いです。
ティグルと各戦姫やヒロイン候補との関係性は
もっと押し出して良いと思えます。

「登場順的」や「絡み具合」や「今後の出番」等もあるのでしょうが、
結構エレン・リムの扱いが雑だな~と。
カットされていたり、SDキャラ劇場に回されていたりと、
結構不遇な扱いだと思うのですが・・・。

そういう意味で、2クールでやって欲しかったですね。
ラッキースケベ的な意味でも、各キャラの心情を描く意味でも。
{/netabare}
●声優&キャラ●
{netabare}
『ティグルくんとヴァナディーちゅ』のせいで、リムが。
あの井口さんのインパクト大で、申し訳ないですが他の方々が霞んでますw
{/netabare}
●作画●
{netabare}
さすがに最終話は良かったと思いますが、
10話~11話辺りは少々不安になりました。

地形や地理的なところはともかく、
駒を使った戦場の解説はわかり易かったと思います。
{/netabare}
●音楽●
{netabare}
鈴木このみさんのOPが今クールでは上位かと思います。
{/netabare}

●総評らしき物と追記●
{netabare}
シナリオ面では
『必要最低限を、よく1クールに収めたな』と思いつつも
『やはり2クール使って丁寧に描いて欲しかった』とも思えて
矛盾した感想を持っております。

原作のダイジェスト的な印象が否めない出来だったとも思います。

敵対した人物達の背景・思惑や人間性を描いていたら、
もっと物語に対する理解や思い入れが出来ていたように思えました。

コメディやラノベ的な部分とシリアスな部分のバランスは、
絶妙な加減だったと思います。
配信されていたミニキャラ劇場のネタの中にも、
正直本編でやってほしかったな~という物もありました。
が・・・バランスや尺を考慮すると、大変なことになるのだろうな~とも。

2期があるのか不明ですが、可能なら作って欲しいな~と。
オルガ、エリザヴェータ、サーシャに出番をw
2章で終わられても、モヤモヤしてしまうのは間違いないですが・・・。


実際に原作を読んでみて、とても読み易く面白かったです。
先が気になる内容でダレることなく10巻まで行けました。

新たな人物や環境・展開はありますが、
無理に能力を盛ってみたり、キャラ一辺倒にしたりせず。
あまりに本格的な戦術描写はありませんが、
普通はスルーされる補給や資金的な問題が触れられていたのも新鮮でした。

ハーレム物と言われるのかもしれませんが、
主人公・ヒロイン達にそれぞれ立場がある為に安易な展開にならず。
個人的にはそれほどそう感じなかったです。
というかティグルの人望は男女お構いなしですからw
{/netabare}


12~13話の感想-----
{netabare}
12話-----
バートランが亡くなる回だと知って観ると、
前半後半の落差が結構激しいな~と。
アバンの水浴びシーンから随分と気前の良いサービスでw
ミラさん・ティッタさん・レギンさん・・・あまり気に病む必要は無いですよw
比較してる対象がおかしいだけですからw

相変わらず爆睡中のティグル。
正しい彼の起こし方、第・・・何弾?
というかティッタは普段どれだけ苦労して起こしてるのかw

レギンの身の証を立てる為、街外れの神殿から聖窟宮へ。

・・・他のアニメやゲームにもこういう仕掛けありますけど、
外側に鍵のような仕掛けがあるのは、実際どうなのか?と。
大抵こういう設備って『脱出用』ですよね?
『外側にスイッチ』とか『出口に巨大オブジェ』とか、
内側から動かすには困るような・・・。

エレンvsテナルディエ。凄いのは何なのか?
戦姫&竜具に互角の、テナルディエなのか。
謎の武具を相手に折れもしない彼の剣なのか。
重量や腕力の大差を物ともしないエレンなのか。

原作でも結構ヤバそうな雰囲気出ていたスティードさんですが、
アニメになってみたら、それはそれで怖かった。
ルーリックや流星軍兵を相手にしながらもティグルに迫り、
落盤の最中にでも命を狙いに来る。
結果的には彼を失ったことが、
テナルディエの敗因の1つになったとは思いますが・・・。

スティードの刃から身を挺してティグルを救ったのは、バートラン。
既に原作を読んで展開を知っていたわけですが、
改めてアニメで観て・・・泣きました。
原作読んだ時も、計り知れないショックを受けました。

13話-----
バートランを失い悲しむティグルに語られる、エレンの想い。
あまり長い描写ではありませんでしたが、
彼女の過去が描かれていたのは良かったかな?と。

ボードワンの訪問により、
改めてティグルは自らの正当性と今後を語るわけですが・・・。
『一領主→捕虜→第三勢力総指揮官』と立場を変えてきた彼ですが。
それでもアルサス第一で、自身がエレンの捕虜であることを忘れない、
誠実さは近年光る物があると思います。

まぁ・・・仮にも救国の英雄を捕虜待遇なんてことは、
ティグルの立場的にもエレンの心情的にも無いですよねw

最終決戦においてのレギンの鎧は・・・いろいろ心許無いw
総指揮官なわけで最前線に立つわけでもないですが。

ティグルvsテナルディエ。
テナルディエ自身、「息子の仇」という思いはあるわけですが、
この人の人となりを描かれていたら、
この戦いにもっと意味を持たせられたのでは?と思います。

ブリューヌ内戦も終結して・・・。
ガヌロンの今後の描写があったわけですが、
ここを描かれるとなると、やはり2期を期待してしまいますね。
そして逆にカットされた分が勿体無くも思えてきます。

ティグルの凱旋式。
元王子とは思えない程の、レギンの可愛らしさ。
レギンとティグルのやりとりに、不機嫌なティッタ。
馬車の後ろで行われる、いつもの正妻争いw
(エレン・リム・ミラ・ルーリックの、いつもより畏まった服装が印象的でした。)

正気を取り戻したブリューヌ王。
毒を盛られていただけあって、結構酷いありさま。
子安さんの演技と相まって、衰弱した様子が表現されていたと思います。

ティッタに懐くルーニエは、絵的に貴重かと。
{/netabare}

11話までの感想-----
{netabare}
1話残して年内終了とは・・・生殺し状態ですw

まず気になったのは作画系の粗でしょうか。
最終回に向けての追い込みなのか、締め切りなのか、
他の作品との兼ね合いなのか。
序盤と比べるとやはり・・・丁寧さに欠けるのが見えてtしまいます。
オルメア会戦の「踊るムオジネル兵」とか、あからさま過ぎるかな~と。

現段階で原作最新刊まで読んで、
その後の展開を知った上での視聴なわけですが・・・
テンポが早すぎる感は、やはり否めない。

9話&10話-----
戦姫の中では出番がある方だと思える、エリザヴェータ。
テナルディエかガヌロンの差し金でしょうが・・・やはり少ない。
他の2人と合わせて、2期で出番を差し上げて欲しい。

オルメア会戦では、ミラのカッコ良い所やデレた部分が見れて良かった。
最終的にはエレンと正妻争い(?)をするわけですが・・・
この戦いにおいては彼女の助力は大きかったと思います。
戦の後二人並んで眠ってしまうわけですが、
当初のミラの反応からは想像もできない絵だったように思います。

ティグルの人望というとまず戦姫達が浮かびますが、
ヒゲのオジサン方にも厚かったというのも印象的でした。

サーシャを助けブリューヌに戻ったエレンに、
「たくさんの兵を死なせてしまった」と頭を下げるティグル。
この辺が彼の器を現しているのでしょう。
それに対するエレンの返答も、「為政者」としての彼女なりの物なのかと。
おざなりにし過ぎても、こだわり過ぎても、どちらもダメなわけで。
月夜のこのシーン、化物語の「天文台デート」を連想した人も多いはずw

ムオジネルの指揮官・クレイシュも良いキャラしてましたね。
独特の存在感とでも言いましょうか。
見た目としゃべりは豪快さを良く表していたと思いますが、
その実、軍の運用や引き際など優秀さの見える人物でした。

11話-----
ヴァレンティナさんの出番が~と思ったわけですが・・・
やはり何処からともなく現れて、
寝ぼけたティグルに胸を揉まれて去っていく。
原作以上でも以下でも無いものでしたw

ムオジネルを退け、いよいよテナルディエとの決戦か?と思いきや・・・
そこに現れるのはレギン。
過去に「レグナス」と名乗り王子を演じていた「王女」。

原作読むまで、レグナスの姉妹(生き別れ込みで)と思ってましたが、
まさか性別を偽っていたとは・・・。
「リム並み」どころか「ミラ並み」でも正直無理でしょうw

レギンの身の証を立てる為、ガヌロン領へ進む両軍ですが・・・。
それに手を打つガヌロンのセリフと、テナルディエの竜についた鎖。
この2つを語るならば、やはり2章(とそれに付随する内容)は
あった方が良かったと思えます。
(『弓』という呼称、『デュランダル』の特殊性共々)
2章で綺麗に全てに片がつくわけではない(10巻で2章完)ですが、
2クールくらいで七戦姫、各国の思惑などを描いてしまった方が、
良かったのではないかな~?とも思えます。
(10巻でキリが付けれるか?と訊かれると・・・正直難しい)
{/netabare}

8話まで鑑賞後-----
{netabare}
正体不明とはいえ黒弓の力を得ることになったティグルですが・・・。
またティッタさんが大変なことに。二重の意味でw
巫女の家系ということが、今後重要になってくるのかな~?と。
期待しております。

一応コミックスでの知識はありましたが・・・
ロランさんの出番、やっぱり短い。アニメになって尚更でしょうか。
アニメでは鬼神みたいな強さをあまり描かれていなかったと思えます。
個人的には(コミックス読んだ時)、
ティグルの直接的な力になってくれると思っていたですが・・・。
彼の役目は『デュランダル』をティグルに渡すことにあったのかな?と。
それにしても・・・勿体無いし、退場の描写はかなり端折っていたな~と。

コミックス勢としてはムオジネル戦に入った所で止まってますので、
以降は未知の領域なわけですが・・・。

銀の流星軍のピンチに現れるリュドミラさま、カッコ良かったw
次回予告、可愛い(と思われる)シーンありそうなので期待してます。

そういえばOPにリュドミラとソフィーが加わってましたね~。
{/netabare}

6話まで鑑賞後-----
{netabare}
クールの折り返し地点でロランさんが出てるというのは・・・個人的にはもう少しスローで作って貰えてたらな~と感じますね。

何と言いますか・・・
・戦記物としては押さえるべきところを押さえていると思う
・コミカルやサービスは必要最低限(?)
・1人中ボスが飛ばされてる気が(コミックと比べて)
と、微妙に中途半端な気がしながら観ています。

公式HPで配信されている『ティグルくんとヴァナディーちゅ』でのネタを、本気で本編に入れて作ったら・・・確かにそこだけ浮くとは思います。が・・・熟慮を重ねた上での構成なのでしょうが、そういう部分も含めて「作品」なのだとも思えます。
(個人的には3話がお気に入り。あれはリムじゃなくて井口さんでしょ?w)

ティグルと各戦姫とのやりとりは、もうちょっと描写があっても良いのではないかな?と思います。原作の展開を知らない上でですが、何が無くともまずは「ティグルと戦姫」あってこその物語だと思うのです。
最低限のやりとりはある。でもエレンもミラも、どちらもやりとりが薄味な気がするのです。良くも悪くも、もっと他にもお互いに抱いてることがあるでしょう? 戦姫同士も同様。
{/netabare}

3話鑑賞後-----
{netabare}
前回予想した進み具合はハズレでした。
まさか、ザイアン倒すのに1話(というか2話?)かけてくるとは。
今のところ一番目立ってるのは彼のような気がしますw まぁ「今後」は無いでしょうが。

地竜も飛竜も、倒す際の描写はアッサリしていたと思いますし。
いや本当にティグルとエレンに見せ場をw
『レイ・アドモス』も思ったより地味・・・。
{/netabare}

2話鑑賞後-----
{netabare}
まさかのアルサス戦だけで1話使ってくるとか。
予想してませんでした。
原作小説での比率を知らない身ですのでどうかとも思いますが、漫画版と比較すると・・・1話が1巻丸々、2話が2巻最初から1/3。
ティッタをフィーチャーしたいのか、ザイアンの下種っぷりを描きたかったのか。
これから追々描かれるのかもしれませんが、これならティグルや戦姫様(というかエレン)の人となりを描く時間もあったんではなかろうか?と思えてなりません。
ちょっと緩急付けすぎな配分かな?と思いました。

え~と次は・・・vsドラゴンからですか。
で一度ジスタートへ、というところでしょうかね。
{/netabare}

1話鑑賞後-----
{netabare}
漫画版を読んで原作組を名乗る気は全くありません。
正直、結構期待しているタイトルです。

1話からして、色々削りすぎかな~と。
・ティグルの領地・地理・周囲の人物などの説明が大体無い。
・お約束ながら、用語がセリフにされるだけだと、理解し辛い。
・何故冒頭の戦場シーンになるのかも説明が無い。
・まさか1話でアルサスが攻められる話まで進むとは・・・。

漫画ですら「結構削られてますよ」とのことだったのに、アニメでこれは結構キツいんじゃないか?と心配になってしまう。尺とか時間配分とか苦労はあるのでしょうが・・・。

漫画で読んでみて、ちょいサービス(?)有りの、意外と結構硬派な戦記物だと思えていたのですが・・・それにしては説明・解説が無さ過ぎるかと。

エレンの水浴びシーンまではサービス要素無しで来たのに、そこは書くのかwと。それならティグルや他のキャラを描ける部分があるように思えたました。

専門用語や人物については追々説明があるものと期待してます。
一応最後まで観るでしょうけど、扱いについては今後次第というところでしょうか。
{/netabare}

投稿 : 2024/10/05
♥ : 22

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

「魔弾の王と戦姫」というタイトルまでたどり着けなかったのではないでしょうか・・・^^;

この作品の原作は未読ですが、ヒロインを演じるのが戸松遥さんと知り、視聴を楽しみにしていた作品です^^

この物語の主人公は、ティグルヴルムド=ヴォルン伯爵(以下、ティグル)・・・彼はこれまで代々治めてきたブリューヌ王国北部の辺境アルサスの土地と民をとても大切に思っており、領民からも慕われています。

そんなティグルはブリューヌ王国の一員として参加したジスタート王国との戦争に破れ敗走している際、敵の七戦姫の一人でヒロインのエレオノーラ=ヴィルターリア(以下、エレン)に弓の技量を認められ捕虜となってしまうのです。

そんな最中、エレンの留守中にアルサスの土地を焼き払おうとする輩が現れ、物語は大きく動いていきます。

大きな戦争の流れは、正直良く分かりませんでいた^^;
でも、自分の故郷であるアルサスを守ろうと必死に奮闘するティグルは格好良いと思いましたし、それ以外の戦いでも目的をはっきりさせてから戦闘になるので、個々の戦はとても分かりやすかったと思いました。
また、戦の状況を原作を未読の視聴者にも理解して貰おうと、随所に工夫が盛り込んであります^^
そのため、大きな戦争の流れが十分頭に入っていなくても、十分楽しめる構成になっていたと思います。

それ以上に魅力的だったのが個性豊かな登場人物たちです。
特に主人公のティグルと七戦姫の活躍はもっと見ていたかったというのが本音です^^

主人公のティグル・・・何といっても弓の技量は半端ありません^^
正直弓って剣などと比べると動きのバリエーションが少ないので、どうかなぁ・・・と思っていましたが、弓には弓の良さがあるんですね^^
そして人柄は実直で優しく、まるで野心を持っていません・・・
あぁ、ティグルを中心としたハーレム展開になるのかな・・・ともチラッと思いましたが、一人のところに戦姫が全員集合する事も無いでしょうから、戦姫全員を・・・とまではいかないんでしょうけれど、付き人のティッタを含め今後はそっちの方面の戦いへも身を投じていく事になるんでしょうね^^;

そしてエレン・・・銀髪のスタイル抜群な美少女・・・
戸松さんが演じられるという事もあって、SAOのアスナ的キャラを勝手に想像していましたが、戦では自らが先人を切って馬を走らせるなどとても勇猛果敢な彼女でした^^
でも、これはこれで全然有りだと思います^^
一方、ティグル事が自分のお気に入りになっていくのが、見ているこちらにも手に取るように分かります^^
彼女の長所でもあると思うのですが、「好きなものは好き」という性格なんですよね^^
今後ティグルとの付き合いがどの様に発展していくのかが楽しみです^^

そしてリュドミラ=ルリエ(以下、ミラ)・・・真面目で聡明・・・そして義理を重んじる彼女・・・
最初は高慢な態度が気になりましたが、物語を重ねていくうちにどんどん魅力が増したように思います^^
もともと戸松さん目当てで視聴を始めたこの作品・・・終わってみるとミラに色々と持っていかれていました(//∇//)
あの悪戯な瞳と仕草・・・もう堪りません(//∇//)

ここでは2人の戦姫について記載しました・・・物語の中ではもう少し戦期も登場するのですが、出番は少なく、まったく登場しない戦姫もいたように思います。
そもそもタイトルにもなっている「魔弾の王」が誰なのか・・・それすら謎なんですよね^^;
1クール13話を使ってしっかりと物語は描かれていましたが、きっとまだ序章なんでしょうね^^;
原作の連載も続いているようですので、続編の制作を楽しみにしています^^

オープニングテーマ
「銀閃の風」歌 - 鈴木このみさん
エンディングテーマ
「Schwarzer Bogen」歌 - 原田ひとみさん
「竜星鎮魂歌」歌 - 鈴木このみさん
オープニング、エンディングともどっちも格好良い曲だと思います^^
もちろんお気に入りの曲です♪

投稿 : 2024/10/05
♥ : 39

鰺鱒 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

大河「真田丸」のコーエー戦略画面ってそれなりに意味あったよな。

原作知らず。
dアニメのおすすめに出てきたのでためしに視聴。2日かけて通し視聴でした。全体としては結構楽しめました。ですが本作、いろんな要素を盛り込みすぎた感じがします。

中世・封建社会ライクなファンタジー世界を舞台にした、少年領主と戦女神たちのハーレム英雄戦記、ってなかんじ。おおよそのモデルとしては13~15世紀くらいのヨーロッパとその周辺、かつ、東西南北を縮小した感じかな(銃はない世界)。

ボーイ・ミーツ・ハーレムものとしては、なかなかの良作だとおもいます。女性陣は「こういう子、必要だよね」っていう子が過不足なく配置されています。いずれも内面・外面ともに魅力的です。青髪ヒロインの対主人公・対ライバルヒロイン戦闘力の高さは本作でも遺憾なく発揮されています。男の子向けサービスシーンもそこそこありますが、やり過ぎのない、ほどよい感じでおさまっていると思います(おおいに主観)。

僕はハーレムものの成否って、ヒロインよりも主人公が占めるウェイトの方が高いと考えているのですが、その点でもよかったと思います。それなり以上に有能で、何よりブレないところはたいへんよかったと思います。決断が早い点もよかった。少なくとも、僕には主人公を強く嫌う要素がありませんでした。
キャスト陣も(いまにしてみれば?)豪華ですし、声の演技もよかったと思います。

英雄譚としてみた本作は、「悪くない」という印象です。上述の通り主人公に特段の問題がないうえに、政権の簒奪を狙う敵を撃つという大枠の流れがつかみやすかったのがよかった点だと思います。また、主人公が作中では評価が低い(なぜか蔑まれる)弓の使い手という立ち位置で、そこからののしあがりというのもお話にいい味を付けてくれています。

他方、戦記ものとしてみた本作は不満の塊でした。これが非常に残念でした。

戦姫や一部将兵、竜などの突出した戦力の存在は確かにお話のバランスを崩していますが、これはそんなに気になりませんでした。三國無双、戦国無双みたいなもんだと呑み込める範囲にあったと思います。

僕にとって戦記ものとして著しく悪かった点は、「戦争の舞台がわからない」という点です。機械化歩兵や航空戦力が無い世界での戦闘では、なおのこと地勢的な要素が大きなウェイトを持つと考えています。が、本作、それが全くわからんのです。主人公の領地が舞台となっている世界全体のどこに位置するのか、国境線と山地・稜線はどこを走っているのか、軍が何処にいてどのようなルートでどこを目指しているのか、などが全くわかりませんでした。
作中、「それっぽい地図」やら「机上戦っぽいもの(チェスっぽいやつ)」が幾度となく提示されますが、それらの説明能力が皆無でした。なんていうか、意識他界系のプレゼンのごとく、雰囲気オンリーです。飾りの強すぎる文字、速すぎるスクロール、短すぎる説明のコンボで、理解するには無理がありすぎました。
これでは、例えば最終話に主人公とメインヒロインとの間で交わされた会話にでてくる「実利」を納得することができません(理解は可能だが、実感湧かず空虚に感じる)。これが本投稿の表題に繋がるわけですが、なんとも惜しいなと思う次第です。いっそ、あんなの出さなければ気にすることもなかったのに。。。

まだまだ先がありそうな終わらせ方でした。興味なくもないというところですが、それほど続きをみたいとも思えないなぁ、というのが正直な感想です。というのも、OPにでてくる(多分)戦姫がまだまだいるのですが、本作ではその一部しかメインストーリーに絡んでないのです。ってことは、です。この先があったとして、さらにハーレム肥大になりそうな気がするのです。個人的にはいまの面子でよい感じがするので、それは遠慮したいなということです。

投稿 : 2024/10/05
♥ : 23

62.7 11 モンスターでファンタジーなアニメランキング11位
暴食のベルセルク(TVアニメ動画)

2023年秋アニメ
★★★★☆ 3.1 (118)
369人が棚に入れました
スキルの優劣が絶対の世界で、無能と蔑まれる少年――フェイトは最底辺の生活を強いられていた。 フェイトの持つスキル《暴食》が、腹が減るだけで全く役に立たない能力だったからだ。 この世界で最上位に位置する聖騎士の一族、ブレリック家に目を付けられ、何かと暴力を受け、雑用を押しつけられる毎日。 唯一の救いは、同じ聖騎士にもかかわらずフェイトを見下さずに接してくれる存在、ロキシー・ハートだけであった。 しかし彼女と共に、城に進入した賊を偶然にも仕留めたことで世界は一変する。 敵の命を奪った瞬間、暴食スキルが発動し、相手の力が自身に流れ込んできたのだ。 そう、フェイトの持つスキル《暴食》は、殺した相手から、スキル・能力を奪い取るという、とんでもない代物であった。 戦う力を得たフェイトは、同じく大罪の名を冠するスキルを持った意思のある剣、《強欲》のグリードと出会い、さらに闘争の世界に足を踏み入れていく。 大切な人を守るため、理不尽な世の中に抗うため、立ちはだかる敵を喰らい尽くすフェイト。 こうして地べたを這いつくばるだけだった少年の運命は、急速に動き始めるのだった――。

大重 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

なろう…ではなくカクヨムか。テンプレ通りですがキャラの心情に共感はできたので印象は良い

スキルが全てな世界で不遇なスキルを与えられて、そのスキルの真の力に目覚めてその状況から逆転、という話はなろう系のテンプレの一つで、もう親の顔よりよく見たと言いたくなるほどありふれた展開ではあります。

ただその中ではクオリティはそんなに悪くないかなと思えました。
作画はややいまいちだったりするのですが、世界観がある程度は存在していそうで。

ヒロインの性格の良さを読心というスキルで見せるなどは良さそうに思いました。
主人公の行動の指針にもなっているしちゃんと有効活用していますね。
主人公もステータスが足りないから魔物と戦ったことも無かった、など行動の理由も納得できたりと、印象はあまり悪くありませんでした。

ただ主人公の暴食、まだはっきりとわからないのですが倒した敵のステータスとスキルを奪えるって仕組みですかね。
まああまりに強力過ぎる、というのは言うまでもないのでしょうかね。
せめて奪えば奪うほど精神に悪影響とかのデメリットがあって欲しいですが。
それでベルセルク化していく、というのならちょっと面白そうです。

で、一番なんだこりゃ、と思ったのは最初の盗賊だかを倒した時に手に入れた鑑定と読心。
この盗賊、そんな便利なスキルを2つも持っていたんですよね?
…え、なんで盗賊なんかやってんの? 悪の道に走るにしても詐欺師の方が遥かに儲けられると思います。
普通に考えたら表の道で商人をやるのが一番成功できると思います。
悪徳商人を殺害する展開にできませんでしたかね?
流石に主人公にスキルを与えるためだけに生まれてきた存在というのは萎えます。
もうちょっと上手くやって欲しい…。

という欠点はあるものの、キャラの心情に共感できたので及第点。
もっと酷いのがいくらでもあるので…。
ちょっと見たいと思いました。まあ強烈に気に入ったというわけではないので、本数次第で諦めますが。

2話感想
キャラの心情がちゃんと描写されていて共感しやすい点、
成長したステータスを剣に食わせることでステータスはリセットされるものの剣が成長する点、などで一応バランスが取れている。
といった部分からやっぱり思ったより悪くなく、このまま見続けようかと思いました。
世のなろう系は全くゲームバランスを無視して、世界を滅ぼす能力で子供の砂山を踏み潰すだけみたいな爽快感も何もない糞つまらん話が多すぎて、これだけで好印象というのもおかしいですけれどね。

まあステータスがリセットされている癖に雑魚を一発で倒せるのはおかしいんじゃないかとか、ちょこちょこ重箱レベルの欠点はあるんですけれどね。

3話感想
毎話感想なんて普通書かないんですが… いやヒロインは可愛らしくデート回、楽しかったです。
でも主人公の正体を隠せる認識阻害の仮面が、露天で普通に売ってるの!?
こんなの絶対犯罪にしか使えないじゃない…。もうちょっと厳重に管理しようよ…。

というわけで、いや基本気に入ってるんですよ。今後も試聴継続です。
でも毎話毎話ツッコミポイントがあるのは、なんでですかね?
それ一つで台無しというほど酷いわけでは無いのですが…。
この調子で毎話ツッコミポイントが入ったら毎話感想を書いてしまうかもしれない。

全話感想
作画はまあ微妙で、ツッコミどころはクオリティの低さかもしれませんが、でも全体的には良かったです。主人公の心情はちゃんと共感できたので。
自己犠牲的に戦う主人公に、メインヒロインと思い合っている所など良かったですね。
普通のなろう系なのですが必要な要素をちゃんと満たしていて、主人公を気に入ることができたので良かったです。

投稿 : 2024/10/05
♥ : 5

鬼戦車 t89 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.9

どこかで観たことある物語だなぁ…。でも、グリードが良い仕事をしているので多少マシか…。結局、印象の薄いお話でした…。

 最終話(12話)まで観ました。2023.12.23

 印象の薄さを最後まで払拭出来ませんでした。結局、主人公の目的がフワッとしており、芯の無い感じの物語でした。

 街の外にキメラやら冠魔物やらの強いのがウロウロしており、大罪スキル持ちの不死身の戦士も暗躍しています。

 できの悪いファンタジーもので良くある、魔物の強さが人類の生存レベル超えている奴です。

 最初の敵だった聖騎士がそもそも大したことありません。お前等じゃ人類護れんだろ?ヒロインのロキシーも、強いのか弱いのか中途半端です。

 主人公の暴食スキルも都合が良すぎる上に、グリードにスキル何%持ってけ!とか言う割にはリスクも不明です。そのため、戦闘に迫力が決定的に欠如しています。

 何か褒めるところが無いっすネ!
………………………………………………………………………

 10話まで観ました。2023.12.09

 ロキシー達一行は、何回も何者かが操るモンスターに襲われ、その度に主人公が助けます。何?この展開…。

 ワンパターンです。ロキシーも、強い敵が何回も出現して、全滅しそうになる前に引き返せよ…。なんで前に進むの?自殺願望でもあるのかな?

 主人公の見せ場を作るのと、ロキシーとイチャイチャするためだけの展開です。原作通りだとしても、工夫がなさ過ぎです。
 
 はっきり言って、退屈です。戦闘も別に迫力があるわけでは無いし、なんかなぁという感じです。

………………………………………………………………………

 7話まで観ました。2023.11.16

 主人公、ロキシー様を追って旅を続けます。いきなり都合の良いキャラが出てきたりしますが、不思議と許せる気がします。

 私は、物語を観る際に、狂言回しに注目するのですが、本作品では主人公の相棒の喋る剣、グリードが中々に良い仕事をしています。

 物語がカオスになりすぎない様に、状況を説明したり、主人公達を導いたりするキャラがいると、物語は理解しやすくなります。

 ご都合主義展開も、一応の筋が通った説明があれば、視聴者が受け入れてくれる可能性が高くなります。

 地の文で全て説明出来る小説や漫画より、動きのメディアであるアニメにおいては、狂言回し的なキャラがより重要になります。

 前期に放映していた、小説では人気作の7つの魔剣が支配するも、凝った設定とは裏腹に、性能の良い狂言回しキャラが不在なので、いきなり仲間が、実は私ハーフエルフなの〜!、俺フタナリなんだ!とかカミングアウトしたりするものの、誰も拾って解説しないので、だから何?と流されてしまい、意味不明な設定になってしまいます。

 本作品は、狂言回しキャラのグリードのおかげで多少は観られるかなと思って視聴継続しております。

………………………………………………………………………

 5話まで観ました。2023.11.06

 ここまで観ても、盛り上がりに欠けるというか…。冴えない主人公が特殊なスキルをゲットして無双…。

 しかも主人公、残虐さだけは一人前で、悪い奴とはいえ、四肢を切断して嬲り殺しにしたりするのはやり過ぎな感じがします。

 なろうの苛虐性と言うやつですか…。主人公、ロキシー様を追ってガリアへ。

 今までも凄い武器をたまたまゲットしたり、暴食スキルの性能が良すぎたり、主人公に都合の良い展開が続いているので、この調子で行くのかなぁ。あんまり面白くないですね。

投稿 : 2024/10/05
♥ : 4

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

その出会いが運命を変える それは、神の理を越えた禁断の力 その欲望を その運命を喰らい尽くせ

この作品の原作は未読ですが、キャラデザが好みだったので視聴を決めた作品です。
もちろん、事前情報は一切無し。
序盤…特に第1話は胸糞悪い展開が待っていましたね。


スキルの優劣が絶対の世界で、
城の門番であるフェイトは《暴食》という
腹が減るだけのスキルを持ったせいで
最底辺の生活をしいられていた。

しかしある日、城に侵入した賊を仕留めたことにより
世界が一変する──

無能と蔑まれた少年の下克上が今始まる──


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

そう、本来なら平民を守る存在である聖騎士が平民を虐げているんです。
別に何か悪い事をしたわけでもなく、ただ仕事をしていただけで暴力の対象になってしまう…
どうやら殆どの聖騎士はそんな感じみたいですが、全ての聖騎士が横暴な訳ではありません。

この作品のヒロインと位置付けても良いロキシー・ハートは聖騎士の中でも
平民から慕われる存在だったんです。
そしてフェイトは世界が一変した後、遥かなる下克上の先にロキシー・ハートに尽くすことを心に決めて…物語が動いていきます。

孤高の戦士…
服装は黒装束と相場が決まっているんですかね^^;
まぁ、似合っているから良いと思いますけれど…

一方、ロキシー・ハートは、白を基調とした聖騎士の佇まいが美しく気品が溢れている感じも良いと思います。
聖騎士は基本的にみんな同じような恰好をしているのですが、ロキシー以外には聖騎士の装束がとても似合っているとは思えませんでした。
やっぱり狙ってそうしているんですよね…

公式サイトのTrailerでも見ることができるのでネタバレでは無いと思うのですが、フェイトの暴食は「大罪スキル」というモノだったんです。

そして物語の中には、フェイトと同じく「大罪スキル持ち」が登場します。
フェイトの大罪持ちスキルの先輩になるので、その様な立ち回りを見ることができますが、未だ全容は分かりません。
今回登場したのも、憤怒のマインと色欲のエリスだけでしたから…

フェイトとロキシーとの関係もさることながら、大罪スキル持ち同士の物語の展開も今後期待できると思います。
寧ろ、これからはマインとエリスとの接点の方が増えるかもしれませんね。
と言うのも、今回の主題歌はマイン役の松岡美里とエリス役の関根瞳によるボーカルユニット「EverdreaM」が担当することになっており、ここにロキシーは入っていないんです。
考え過ぎかな~^^;
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、「Jekyll & Hyde」
エンディングテーマは、「青の原石」

1クール全12話の物語でした。
原作の3巻までがアニメ化されたそうです。
続きも気になるけれど、結構キリの良いところまで描かれていましたからね。
続編難しいかなぁ…
でも本編はしっかり堪能させて頂きました。

投稿 : 2024/10/05
♥ : 7

58.7 12 モンスターでファンタジーなアニメランキング12位
Re:Monster[リ・モンスター](TVアニメ動画)

2024年春アニメ
★★★☆☆ 2.8 (111)
315人が棚に入れました
突如ストーカーに刺され、目覚めると最弱ゴブリンに転生していたゴブ朗。 喰えば喰うほど強くなる【吸喰能力】で異常な進化を遂げ、 あっという間にゴブリン・コミュニティのトップへ―― 弱肉強食の異世界で、有能な仲間達とともに生き抜いていく痛快下克上サバイバル! 怪物転生ファンタジーが蠢き出す!!

声優・キャラクター
ゴブ朗:佐藤拓也
ゴブ吉:細田健太
ゴブ美:加隈亜衣
ゴブ江:植田佳奈
ホブ星:山根綺
ホブ里:大森日雅
赤髪ショート:菅野真衣
姉妹さん:山村響
鍛冶師さん:島袋美由利
錬金術師さん:東城日沙子

鬼戦車 t89 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.6

システムの奴隷アニメがまた一本!ゲームっぽいですね。

 最終話(12話)まで観ました。2024.06.28

 傭兵団としての王女の護衛任務もサクッと終了し、また、レベルアップと仲間を鍛え、女性を犯す日々が始まる様です。

 物語としては全く面白く無く、作画も悪いので視聴する価値は極めて低いですが、初期なろうに何が求められていたかが分かる、歴史的な価値は多少あるかもしれません。

 これ、今やVTuberに独占されたコンテンツである、ゲーム実況なんですね。

 かつて、ゲームを一生懸命に子供達はプレイしていました。当時、ドラクエなんかをやっていると、大人達にそんなお使いアンド作業の何が楽しいの?と批判されましたが、努力、友情、勝利こそが至上の価値であると洗脳されていた昭和児童にとって、地道なレベルアップで強くなり、スライムに苦戦する雑魚から魔王を倒す勇者へとキャラを鍛え上げるのは、苦行ではなく、喜びでした。

 そんなゲムっ子も、大人になると時間も無くなり、目も悪くなり、集中力も低下し、他に面白いことも出来るので、ゲームから卒業していきました。

 ただ、下克上の物語を消費してカタルシスを得たいという欲求は残っているので、初期なろうでこのアニメみたいなゲーム実況っぽいのが量産されたのです。

 異世界のんびり農家とかもそうですが、キャラのレベルアップを眺めて楽しむ話なので、ストーリーの整合性とかはどうでも良いのです。

 それに思うがままに女性を犯したいという欲求が結びついたのが、本作品を含めた初期なろう作品群なのです。

 ゲームにそれほど思い入れが無い世代が観ても面白く無いでしょうし、女性をモノの様に扱うので、女性人気も期待できない、団塊ジュニア辺りの世代の欲望垂れ流しなので、良識あるアニメファンにも評価されない…。
 
 はっきり言ってポルノ的汚物でしか無い原作のアニメ化…、どういう意思決定なのか、そっちの方が興味深いですね。

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 10話まで観ました。2024.06.09

 100日位で主人公の子供が誕生しました。マジでキモいです。記号的キャラを通り越して、気持ち悪い蟲とか、侵略的外来種が蔓延っていく様を眺めているような気分になります。

 近所の池がいつの間にかブラックバスやブルーギルだらけになってしまう感じです。

 初期なろうのキモさが爆発しています。俺tueeeeeeeイキリ、エロ、早すぎる展開、女性や仲間を積んで馬車で旅をする、やたら風呂に入りたがるとか…。古いなろうのキモい成分満載で吐きそうです。

 同じ様な感じの異世界のんびり農家は、もう少しなろう臭を脱臭してアニメ化していましたが、本作品もコミカライズ版マンマでは無く、脱色した方が良かった気がします。
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 3話まで観ました。2024.04.21

 作者の身の回りに起こったことをグダグダ書いた私小説に対し、完全なフィクションである虚構小説の真髄を垣間見た気がするアニメです。

 なぜ私小説か?それは、どんな文豪でもモデルが存在しないキャラクターを設定してフィクションを書くのが難しいので、何となく私小説になることが多いからです。

 しかし、この物語は違います。キャラクターにモデルなんて存在しません。先行の小説、アニメ、ゲームキャラの設定を借用しただけです。

 そのため、女性キャラはオナホか肉便器、良くて孕ませ要員、敵はカマセか経験値稼ぎキャラ、男性キャラは友人や仲間では無くて奴隷か使い捨て戦闘員と、著しく記号的です。

 世界観も適当で、下剋上と言っても、主人公はゲームチェンジャーでは無く、何故か既存のシステムに特別扱いされてるだけのチートキャラです。ドラクエの勇者一味と全く同じです。

 小説も、モデルがいると名誉毀損で裁判沙汰になったりしますが、キャラが記号に過ぎないゲーム実況アニメなので、ストレスはありません。

 後は、森羅万象をモノの様に扱う主人公が許せるかです。主人公自体も記号なので、感情移入を拒んできますが…。

 私小説を批判的に乗り越えた筈の現在の虚構小説(なろう)がこの程度とは…深く考えてはいけませんね。

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 2話まで観ました。2024.04.14

 主人公、強いリーダーというか、人非人というか…。集団をまとめるためとは言え、やっていることは連合赤軍事件の陰惨なリンチ殺人ですが、全く葛藤したりしません。

 なろうに在りがちな、主人公がシステムの敷いた道を辿っているだけだからですね。ゲームの信長の野望とか、ドラゴンクエストとかで、主人公が敵対勢力の殲滅やレベル上げに疑問を抱かないのと同じです。

 物語としては至極単純で、主人公とその仲間達がどんどん強くなるのを眺めているだけになります。漫画や小説ならまだしも、アニメで観る価値があるのかは少し疑問です。

 バトルものなので、後は戦闘シーンの作画次第といったところでしょうか。

 BGM代わりに丁度良い…、そんな感じですね。
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 初回観てのレビューです。2024.04.09

 他のモンスター等を倒して食べるとレベルアップ!味方も強化してモンスター軍団を作るお話です。

 タック二階堂さんの情報によると、結構古参なろうの様です。異世界のんびり農家みたいに村や勢力を発展させるエロ要素ありのゲーム実況を見ている様な感じです。

 コミカライズ版は途中まで読んでいます。段々強さがインフレして、凄まじいことになっています。しかしまぁ、読めないことはありません。

 転スラと似ていますが、あまり敵対勢力と交渉したり会議したりせず、サクサク倒して進むのが魅力と言えば魅力ですが、反面浅い感じは否めません。

 ゲーム的な世界なので、主人公も他のキャラも能力の選択は出来るものの、システムの思惑通りに強くなっていく感じです。RPGゲームのレベル上げが好きなら面白いかもです。

 似たようなアニメは沢山ある気がしますが、一番近いのは転スラよりも蜘蛛ですが何か?かもしれません。

 蜘蛛はシステムの管理者とも戦う様な流れになっていますが、本作品はそこまで行かなさそうです。

 究極まで強くなった後のことはあまり考えていなさそうですが、成り上がり最中の話はノーストレスなので、視聴継続です。

投稿 : 2024/10/05
♥ : 7

大重 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

作画クオリティ低め。内容も淡々と成長するだけ… こういうのも人気あるのか

1話感想 3.4 作画クオリティ低めながら、内容がしっかりしていて面白い
さて、またなろう系ですが一風変わった感じですね。
ゴブリンに転生して、そこからどんどん強くなって成り上がっていくという…。

まあ蜘蛛ですがなにか系統と言えばそうかもしれませんが。

スキルをどんどん覚えていくのは前世に持っていた能力だそうで。前世も地球ではない異世界だったということでしょうかね。

淡々と成長していく感じですが… 結構悪くないです。

主人公に多少のチートがあるのは当たり前。ちゃんとそれなりに工夫して努力した結果強くなっているので、ムカつきはしませんでした。

主人公が特にムカつかなければ、単に成長していくところを見ていくだけでも結構面白いものですね。
ポンポン成長していくテンポも良かったですし、このまま成り上がっていく様子を見守るのも悪くないと思いました。

ただ作画クオリティは微妙ですし、すごく面白い、というわけではないので…。
本数次第で諦めます。

全話感想
うーん、1話はまだ良いと思ったのですが…。以後もずーっと淡々と成長するだけで、そもそも作画レベルは低いままだし、なんだかなー とは思いつつも、そのまま流れで最後まで見てしまいました。

正直イマイチと思いつつ、アニメ化までしたということは誰かにとって面白かったわけで、では何がどう面白いのか。
分析しようと思って見た感じです。

本作は何が面白かったか。
単純にレベルアップの面白さってのもあると思います。
ゲームでレベルアップし、ステータスが上がって新しいスキルや魔法を覚える。それだけで面白い、という面はあると思います。

主人公だけじゃなくて仲間もレベルアップしていくのでその楽しみの回数が多い。

本作は主人公が圧倒的に強いですが、一応多少は苦戦するレベルの敵も出てくるわけで、強くなった力の振るう先も皆無ではない。

というあたり、まあ本当に駄目ななろうに比べたらいい感じだったのかなぁ? とか。
いや駄目ななろうでも人気あったりしますが。

じゃあ何がいまいちだったかというと、本作も明白な目標が無いことですね。
途中で何か理想や夢ができるかと思ったのですが、最後まで特になかった。結局生き抜くことだけ? まあ生き物が生きる理由は究極的にはそれだけかもしれませんが。
でも物語で描くなら生きる理由ってのが欲しいのですよ。

特に目的はないけど眼の前の問題に対処しているだけでそれなりに流れていくだけ、という感じは盛り上がりに欠けましたね。まあそういう作品多いですが。

あれこれの出来事に対して主人公が感想を持ってくれるのは良いのですが、
基本あっさりしていて蛋白に感じました。
まあまったくないわけではないので、本当に感想が皆無な作品よりはマシな方ですが。
でももうちょっと起伏が欲しいというか。子供が生まれるのもさらっと流しすぎというか… まあ一気に4人もできてますから1人ずつ重く扱ってはいられないのでしょうけれど。

後はやっぱり作画面が微妙過ぎましたね…。

でも、生まれてからの日数をちゃんとカウントしているところからくるアンバランスさは普通に面白かったと思います。
生後127日で、ゴブリンからなんか凄いのに進化して、一族を率い子供もできて… という出世っぷりは、改めて考えてみるとなかなか楽しいかったな。

まあいろいろ不満はありましたが、ここで感想を書いて完了というところですね。

投稿 : 2024/10/05
♥ : 4

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

ゴブリンよ、強く・賢く成り上がれ―――

この作品の原作は未読です。
完走後にwikiをチラ見した際、原作は2012年から始まっており既刊15巻まで発行されていること、そして何とゲームまで制作されていたことを知りました。

彼らの能力である「吸喰能力」で手あたり次第、色んな怪物をガブガブ食べたら無双になれるんだろうなぁ…
などと思いながらゲーム欄を覗いてみると、残念なことに2021年に配信が終了されていました。
アニメが結構面白かったので、もし今ゲームがプレイできるなら一定の人数が参加するのではないでしょうか。

改めてメディアミックスの内容とタイミングの難しさを感じた気がします。
勢いも大切だと思いますが、仕掛けるタイミングがきっとあるんですよね。


突如ストーカーに刺され、目覚めると最弱ゴブリンに転生していたゴブ朗。

喰えば喰うほど強くなる【吸喰能力】で異常な進化を遂げ、
あっという間にゴブリン・コミュニティのトップへ――

弱肉強食の異世界で、有能な仲間達とともに痛快下克上サバイバル!
怪物転生ファンタジーが蠢き出す!!


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

捕食してそのスキルを会得する…碧ちゃん演じる「私」が大活躍した「蜘蛛ですが、なにか?」も同じ感じだったと記憶しています。
碧ちゃん演じる「私」は何度も死線を潜り抜けてきましたが、本作品はあっという間に強くなってしまったので、緊張感はやや薄めでしたが、痛快な展開の連続だったのでこれはこれで有りだと思いますし、結果オーライだったのではないでしょうか。

唯一気になったところと言えば、殆ど描かれなかったモブキャラが何時の間にか成長・進化している点かなぁ。
既にゴブ郎を頂点とした組織が成立している認識はありましたけれど…
成長・進化を前提とした食生活が全員に行き届いているんでしょうね。

そう考えると途中でリタイアした先輩ゴブリンは勿体なかったかも。
自ら強くなれる機会を放棄した訳ですから…

前半はまぁそんな感じ…
途中でエルフや人間との争いの様なイベントがちょいちょい挟まりましたが、後半はお目出たラッシュと言っても過言ではないでしょう。

ゴブ郎の恋鬼はゴブ美ちゃんで、ゴブ吉君の恋鬼はゴブ江ちゃん…
最初は全然違和感ありませんでしたが、この組み合わせで結果的に正解だったと思います。
進化後の体格ですが、ゴブ郎とゴブ吉君の体格差が半端無くなっていましたから…
ゴブ美ちゃんとゴブ江ちゃんもゴブ郎とゴブ吉君と同じ系統の進化で良かった^^

しかし、終盤にパラベラムの皆さんを改めて見てみると、皆さん随分と成長・進化したものです。
錚々たる面子が揃っていましたから…

しかも、物語が続編の布石を投じて幕を引いた展開も気になるところです。
まさか、ここで終わるなんてこと、ありませんよね。
パラベラムの活躍はこれからだ…を是非アニメで見せて欲しいモノです。
住処も新しくなったことですし…
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニンブテーマは、CHANSUNG (2PM) & AK-69 feat.CHANGMIN (2AM)さんによる「Into the Fire」
エンディングテーマは、EverdreaMさんによる「運命」

1クール全12話の物語でした。
痛快な展開にどっぷり浸かって視聴できる作品で、しっかり堪能させて頂きました。
続編の情報、待っていますね♪

投稿 : 2024/10/05
♥ : 8

64.1 13 モンスターでファンタジーなアニメランキング13位
Unnamed Memory[アンネームドメモリー](TVアニメ動画)

2024年春アニメ
★★★★☆ 3.2 (84)
281人が棚に入れました
絶大な力を操る五人の魔女が、人々にとって畏怖の象徴となっていた時代――。 大国ファルサスの王太子・オスカーは、幼い頃に受けた「子孫を残せない呪い」を解呪するため、荒野の塔に棲む“青き月の魔女”ティナーシャのもとを訪れる。 どんな望みも叶えるという“魔女の塔”の試練を乗り越えたオスカーが望んだのはティナーシャを妻として迎えることで……。 魔女の契約者となった王太子と、王太子の守護者となった魔女。 二人の出会いは“魔女の時代”に変革をもたらし、やがて、世界の〈運命〉を書き換えることになる。 オスカーとティナーシャの行く手に待ち受ける物語とは――。

声優・キャラクター
オスカー:中島ヨシキ
ティナーシャ:種﨑敦美
ラザル:梅田修一朗
シルヴィア:夏吉ゆうこ
メレディナ:赤﨑千夏
アルス:佐藤拓也
カーヴ:天﨑滉平
ナーク:森永千才
トラヴィス:福山潤
ルクレツィア:川澄綾子
レオノーラ:斎藤千和
ラナク:柳田淳一
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

魔法はあっても奇跡はない?永き魔女の静寂を切り裂く王子様

【あらすじ】
{netabare}
五人の魔女が畏怖される時代―――

“沈黙の魔女”に“子孫を残せない呪い”を受けたファルサスの王太子・オスカーが、
“青き月の魔女”ティナーシャが棲む、望みを叶える“魔女の塔”の試練を乗り越えて、やって来た。

オスカーの望みはティナーシャとの結婚による呪いの超克。
折衷案として1年間の“契約”を結ぶことになった2人。

魔女の周囲に持ち込まれる様々なトラブル、
王子様から魔女への求婚。
波乱の1年が始まる。{/netabare}

同名ライトノベル(web版、電撃の新文芸版共に未読)の連続アニメ化作品の分割2期の1期目。


【物語 3.0点】
ライトノベル、特に電撃経由でアニメ化するSFファンタジーには、
魔法に関する独特な解釈が興味深い作品が多い印象ですが、本作も同様。

一見、魔女の力は圧倒的で、全知全能に思えますが、
魔法で無から法則を生み出すチートは起こり得ないというのが、この世界の渋くて面白い所。
魔法は既存の物理法則等を加速させたり停滞させたりすることで現象を実現しているに過ぎない。

魔女は厳密には不老長寿ではなく、成長活動を止めているだけ。
怪我からの自己再生も、止めていた成長を急加速することで回復を早めているだけ。
{netabare} 大怪我から急回復してロリ少女属性から急成長したティナーシャ。何か萌えましたw{/netabare}

よって不可逆性の事象を覆す奇跡は、魔法でも引き起こせなし、魔女だって不死ではない。
この世界の魔法では、割れたティーカップひとつ元に戻すことができないのだ。

王太子オスカーにかけられた件の子孫を残せない“呪い”は突き詰めれば、
“沈黙の魔女”の“祝福”であるという解釈。
沈黙の魔女の強すぎる愛情が憎悪に裏返って呪い同然と化しているというのも独特。
よって{netabare} “解呪”では完全解決し難く、祝福転じた呪いに耐え得る母胎を有するティナーシャにオスカーが求婚という流れになるわけですが。{/netabare}


構成はオスカー&ティナーシャのお惚気(のろけ)な掛け合いが軸。
作中、大陸を揺るがす結構な一大事が起こっている気がしますが、
2人の関係性に焦点が絞られるため、国一つ転がされる、魔族まで絡んだ緊急事態の説明も割と雑w
聞けば原作の内容も結構飛ばされていたとか。

シリーズ構成の赤尾 でこ氏は過去、賛否が割れたり、物議を醸したりするアニメ化作品に携わったりもしていますが、
私は氏の割り切った構成が比較的肌に合う方で、魔法世界観への興味もあって、終盤までは折り合っていたのですが。

1期目・最終12話。
分割2期目に向けて強烈な引きを作るための大ドンデン返し。
私は分割2クール構成を想定していなかったので面食らいましたw
煽りを受けて物語も3.5~4.0点着地想定から、結論先送りの基準点3.0点に墜落。
最終話のこの構成。赤尾氏による犯行ではなく、プロデューサー意向によるものだそうで(※1)

個人的には11話までの内容で1クール目を締めて、
2クール目の初回で、2人への新たな試練が始まるという構成が無難だと思うのですが、
やはりプロデューサー目線だと分割クールの放送空白期間に忘却される不安が上回るのでしょうか。

これから追いかける方には、11話まで観て一端視聴やめて、
来年冬予定の2期視聴に先立って1期目最終12話から視聴再開するプランをオススメします。


2期目については私にとってはやや食傷気味のジャンルすなわち(※核心的ネタバレ){netabare} 歴史改変、広義のタイムリープ物になるようですが。
多くのSF同ジャンルと異なり、歴史を書き換えても、平行世界が発生しない。
書き換え前の歴史は消滅する。{/netabare}
ここも、不可逆性を織り込んだ本作独特の魔法解釈ならではの展開も期待できるので、
取り敢えず視聴候補には入れておこうと思います。


【作画 3.5点】
アニメーション制作・ENGI

全体にやや作画カロリー不足。
大規模な魔法戦闘等も描写されますが迫力は今ひとつ。
一応モンスターデザインも付けてはいますが、そこも可もなく不可もなくくらいの出来。
ただし、ティナーシャが使役するドラゴンのナークの造形はまずまずでした。

一方で、ティナーシャらの青紫系カラーを基調とした背景美術、キャラデザ、小物デザインには統一感があり雰囲気作りは良好。
ゆっくりと紅茶でも一杯飲みながら、静寂としたファンタジー世界に浸りたいと思わせるだけの映像は実現していました。

ティナーシャが入れる紅茶。
{netabare} かつて王女として命を狙われるリスクがある中、何でも自分でやる中で習得した魔女の永き孤独の象徴。{/netabare}
さぞ渋みが効いて美味に違いありません。


オスカー&ティナーシャの恋愛メインということで、
キスシーンとか、そういう展開もありますが、
直接的な濡れ場表現は描写されないので、
視聴している姿を誰かに見られても安心?ですw
ただし、{netabare} お盛んな夜の翌朝に、あくびをするティナーシャ{/netabare} など、
間接的にアダルトなポイントは押さえてはいますw

警戒したいのはグロ表現。
{netabare} 幼女ティナーシャを滅多刺しにする{/netabare} など、
ショッキングな描写が突然飛び出すので、
油断して紅茶を噴き出さないようにしましょう。


【キャラ 4.0点】
王太子・オスカー。
子孫を残せない呪いさえなければ、もう姫君をもらい受けてもおかしくない精神年齢。
よって美少女な雰囲気のティナーシャにも動揺せず大人な?余裕の対応。
繰り出される求婚のジャブが、
初心な鈍感中二病少年とは異なる本作の味わいどころ。

初心で鈍感なのは、むしろヒロインの魔女ティナーシャの方で。
不老のため、肉体の成長を止めた際、精神の成長まで止めてしまったのか、
恋愛方面では長寿の余裕がまるで感じられないのがくすぐったいですw

2人の絆は、{netabare} ティナーシャがオスカーに腹に飲み込んだ水晶ごとアカーシアで串刺しにさせて事態解決する{/netabare} くらい深い、
命を預け合える唯一無二の関係。

だから私も2期目に向けた1期目最終回には驚きはしましたが、不思議と絶望はしませんでした。
この2人なら2期目の試練くらい、余裕のトークを繰り広げながら乗り切ってしまいそうな予感もします。


公式HPのキャラクター欄にオスカーとティナーシャしか紹介されていない程、
メイン2人一択で、他のサブキャラは添え物感が満載ですがw
私はティナーシャより年上属性な“閉ざされた森の魔女”ルクレツィアさんとは、
一度、一杯やりながら語らってみたいと思いました。


何より“沈黙の魔女”がオスカーの何を何から守ろうとして祝福転じた呪いをかけたのか?
など2期目では、サブキャラの答え合わせも望みたい所です。


【声優 4.0点】
オーディションは主演の王子様役&ヒロイン・魔女役に掛け合いの演技審査も行う、
ここもメイン2人の会話劇重視の異例の選出方法。
結局、掛け合いオーディションでペアになった、
オスカー役の中島 ヨシキさんと、ティナーシャ役の種崎 敦美さんをそのまま起用。

中島さんのイケボでティナーシャの“猫のいたずら”を軽くいなすことで本作独特の惚気のリズムが生まれる。
6話。{netabare} 使い魔・ナーク譲渡のドサクサに不意打ちのキスを受けた際の
「これは、なかなか……予想外」{/netabare}
11話。{netabare} 決戦を前にそういう雰囲気になった2人。ティナーシャに時と場所を弁えてと言われて弁えず
「分かった」「今やる。明日、死んだら心残りだしな」と臆せず行為を続けるオスカーとか。{/netabare}
恋愛面でも余裕綽々な主人公最強ぶりが可笑しかったですw

ティナーシャ役の種崎 敦美さん。
率直に『フリーレン』ロスの埋め合わせに、種崎さんの長寿キャラをというのが、
私の視聴動機の一つ。
魔法関連では熟練の余裕を見せ付けるのに、恋愛面では見事なポンコツぶりを好表現。
何百年生きても知らなかった人間を知る演技ならお手の物です。
今後も、この種のキャラで楽しめそうな声優さんです。


【音楽 4.0点】
劇伴担当は松田 彬人氏。
同氏が手掛けた『響け!ユーフォニアム』の吹奏楽曲を聞いていて、
松田氏のファンタジーBGMにまた浸ってみたいと思っていた所に本作が。
というのも私の視聴動機の一つ。
静かなピアノとストリングスによる心情描写から、重厚な管弦楽による戦闘描写まで。
緩急自在なBGMもまた世界観に浸る一助に。

OP主題歌は丁「呼び声」
私にとっては『ツルネ』2期ED以来のエンカウント。
ハープ弾き語りバラードで歌われる、意味深な歌詞の真意を思い知るのはEDに回った最終12話にて。

ED主題歌はシルヴィア役の夏吉 ゆうこさんの「blan_」
ピアノと高音ボーカルが織り成す良作バラード。
“呪い祈る”こちらの歌詞の真意は、2期目以降により深く知ることになるのだと思います。

全体的に静寂が似合う世界観を壊さない品のある音楽構成でした。


【参考文献】(※1)「animate Times『Unnamed Memory』連載第8回:監督・三浦和也さんメールインタビュー」

投稿 : 2024/10/05
♥ : 17

鬼戦車 t89 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.8

王子「ティナーシャ〜!」ティナーシャ「オスカー〜!」うおおおお!フォーリーラブ!(背後で爆発)

 最終話(12話)まで観ました。2024.06.27
 
 祝2期決定!からの〜、1期であったことを最終話でチャラにします。こんな夢オチみたいな展開、良いのか?

 そしてオスカーさん、400年前に行ってもピンポイントで若き日のティナーシャの元へたどり着きます。匂いでもたどったのか?時空を越えたストーカー…キモい男ですね。

 オスカーさん、現在のティナーシャにハメられてね?塔のお掃除をお手伝いしてたらこんな目に…。体よく始末されたとしか思えないのですが?

 時空を越えるのは魔法では出来ないとか何とか過去のティナーシャさんが言い出しますし、未来から来た男が母親を助けた後に消えたという以前描かれたエピソードからも、オスカーを過去改変の鉄砲玉扱いするティナーシャの悪意を感じます。

 こういう、物語の延命のために、主人公以外の人間が記憶喪失になるとか(うしおととらだよ!俺はあの展開を今でも許していない)違う世界線でやり直すとか、夢オチとかやるのは、ファンを馬鹿にしています。

 リアルタイムで追ってきた熱心なファンにとっては、クライマックス間近でのちゃぶ台返しは頭にきます。

 途中で参入してきたニワカや、過去の記憶を維持できない様な奴ばかりでは無いのです。

 私は、ツッコミを入れながら矛盾ばかりの破綻した本作品を楽しんでいたアンチ寄りなので良いですが、熱心なファンにとっては、頭にパイルドライバーを喰らわせる様な最終回は許してはいけない様な気がします。

 大した話でも無いのにここまでやるのか…。人の心とか無いんか?

………………………………………………………………………

 11話まで観ました。2024.06.19

 悪い魔女を倒しに、悪い魔女に介入されて内戦の危機にあるヤルダへ我らがバカップルが向かいます。

 そして、気持ちの悪いバカップルのイチャラブをこれでもかと見せつけて来ます。決戦前に朝までヤりまくるとかヤバいでしょ…。

 ティナーシャとオスカーの性欲モンスターぶりに、ヤルダ王女のネフェリィも引き気味です。悪い魔女もティナーシャも行動原理が謎で怖!

 やることしか頭に無い色ボケのくせに、ティナーシャがリーサル・ウェポンぶりを発揮して、内戦の危機も収めてしまうし、悪い魔女も圧倒するしで、国家間のミリタリーバランスもクソもありません。

 処女じゃないとー!とか、全く嘘やん…。ヒューマノイドタイフーン並みに強いやん…。

 ティナーシャさん、本当に400年間処女だったの?嘘なんじゃ?過去の悪事がバレない様に昔の知り合いを始末してね?

 オスカーも、魔女に魅入られて操られてるのでは?今回の悪い魔女も面白半分に王子様をたぶらかしていましたし、この国大丈夫なん?

 なろうチート男に何の警戒心も持たずに寄ってくるチョロイン並みにティナーシャとイチャイチャするオスカーは、既に籠絡されてそうです。

 チョロインズを観ていていつも思うのですが、いくら強い男が好きでも、デコピンで頭を吹き飛ばせる位のパワーがあるチート野郎に寄っていかんでしょ?うっかり死亡しそうです。

 ティナーシャが悪巧みをしていないなら、自己評価低過ぎです。気まぐれに瞬殺出来る程度の存在のくせにオラオラ男のオスカーなんて好きになる?男性視聴者には理解出来んわ〜。

 そして、結婚!次回最終回!ティナーシャが実は全ての元凶で王国を乗っ取り、世界を支配して、犬がニャーと鳴き、猫がワンと鳴く様なカオス地獄が現出することを期待しています。無いよな〜。
………………………………………………………………………
 10話まで観ました。2024.06.12

 オスカーとティナーシャ、既に肉体関係になった様です。処女じゃなくなると力が落ちるとか言ってましたが、そんなことも無く、今度はオスカーとの子供が出来たら、魔力の高い者同士の子なので、悪魔鬼みたいな子供が出来ちゃうかもとか言い出しますが…。

 どうせ、そんなに気にすることも無いんでしょ?設定が全て上滑りしているので、ゴチャゴチャうるさいです。

 いつの間にか結婚が既定路線になってるし、恋愛ものとしても何かおかしい感じです。

 ラスボス的な魔女や昔の知り合いの悪魔?みたいな奴が出てきますが、どうも、気まぐれとかで城を襲ってくる様です。

 過去の因縁とかも長寿キャラティナーシャの知り合いだからで片付けてしまい、其辺のチンピラが絡んでくるのと余り変わりません。何これ?

 魔女や魔法士を便利に使い過ぎて、何が言いたいか分からなくなってきています。オスカーとティナーシャ以外のことはオマケに過ぎない…。結婚がゴールってことでエエのかな?

………………………………………………………………………

 9話まで観ました。2024.06.06

 オスカー王子、また悪い奴に襲われます。ティナーシャが命懸けで救います。危機管理の出来ねぇ王子だなぁ…。

 そして、二人でさらにチュッチュイチャイチャしました。9話はマジでこれだけです。

 長寿キャラのティナーシャさん、オスカーを人間だと思って無い、ワガママで可愛い子猫が、スリスリしてきてういやつじゃ…くらいに認識してるのかと思ったら、男として性的にも好きだった様です。

 他のレビューアー様のレビューにもありますが、かなり原作を端折っているので、ティナーシャがサイコパスにしか見えません。

 どうも、鈍いというより、人間性が欠落しているというか…。仲間の魔女は恋愛経験豊富そうなので、魔女が種族としてそうなわけではなさそうです。

 まぁ…、好きにして下さい。しかし…、白昼堂々と本拠地の城が襲撃される無防備さ(一応、夜襲でしたが)は、ティナーシャ様の力でなんとかした方が良さそうです。国としてありえんだろ…。

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 8話まで観ました。2024.05.30

 まだ物語は続く様です。魔法士差別の現況となった神様?のイルティルディアとか言うのが出てきて…。

 全てイチャイチャカップルがさらにイチャイチャするための小道具に過ぎないので、極めて話がザックリしています。今更セカイ系かぁ…。

 王子とティナーシャのやることなすことが、全てお互いの愛を確かめ合うかの様な感じなので、辟易します。

 色々と言いたいこともありますが、セカイ系にツッコミ入れるのは野暮ですね。早く結婚してハッピーエンドになって終わって欲しいですね。
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 7話まで観ました。2024.05.22

 わっるい組織のわっるい人達が王子の国を含めて数カ国を危機に陥れますが、王子とティナーシャの活躍でわっるい人達はやられました!

 恋するバカップルの小規模な戦いで世界が救われた!みたいな話で、なにコレ状態です。

 敵も味方も軍勢が小規模すぎねぇ?世界系だったのかな?王子様は態度も部下の数も付き合う他の王族もチンピラみたいで、何か変な世界観です。

 王子様とティナーシャは最初からデキている感じで、王子様のティナーシャに対する距離感も何かおかしいので、素直に応援出来ないんだよなぁ〜。

 ティナーシャの正体も分かり、いよいよやることが無くなった2人…。どうする?どうする?と、私の心の中のどうする連達も騒いでいます。
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 3話まで観ました。2024.04.27

 危険な魔女がウロチョロしている世界で、王子様、戦闘力皆無の従者と二人で外出し過ぎです。今回もそれでトラブルに…。

 話の作り方が雑ですね。王子様、魔女の気まぐれで直ぐにブチ殺される程度の存在のくせに、俺様男すぎて頭がおかしいレベルです。

 契約があるとはいえ、ティナーシャを堂々口説きに行きますが、周囲はあんな人外に関わるなよ…と思わないのかな?

 外見が美女で、処女なら何でも良い…。今の所、視聴者に媚びてるだけの内容なので、なんとも言えない感じがします。

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 初回観てのレビューです。2024.04.10

 俺様王子様、攻略に人数制限のない魔女の塔に単騎で挑んであっさりクリアー、年齢不詳のロリババァと1年契約成立です。

 1話のあらすじは本気でこれだけで、なにコレ?感が強いです。色々ぶち込んできますね。

 魔女とは何なのか?王子が単独でウロチョロ出来る状況なのか?王子は何でこんなに強いのか?

 ただ、魔女は可愛いです。ラノベっぽい会話劇が売りなのかな?ベラベラ喋るロリババァ好きなら面白いかもです。特殊性癖の私めは視聴継続です。

投稿 : 2024/10/05
♥ : 4
ネタバレ

青龍 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

基本的にオスカーとティナーシャのイチャラブもの

古宮九時、chibi(イラスト)による原作小説は、「小説家になろう」から「電撃の新文芸」(KADOKAWA)で書籍化(全6巻、原作未読)。『このWeb小説がすごい!』全Web小説ベストランキング9位、『このライトノベルがすごい!』単行本・ノベルス部門2020年1位、2021年3位、第5回ラノベ好き書店員大賞で単行本部門第5位。
アニメ1期は全12話(2024年)。監督は、『旗揚!けものみち』、『宇崎ちゃんは遊びたい!』などの三浦和也。制作は、『究極進化したフルダイブRPGが現実よりもクソゲーだったら』、『乙女ゲー世界はモブに厳しい世界です』などのENGI(KADOKAWAの子会社)。2025年1月から2期が放送予定。
(2024.7.29投稿)

【あらすじ】
長きにわたって絶大な魔力で大陸に君臨する5人の魔女がいる時代。
ファルサス王国の王太子オスカー(CV.中島ヨシキ)は、「沈黙の魔女」にかけられた「子孫を残せない呪い」を解呪するため、塔を登りきれば願いを叶えてくれるという「青き月の魔女」ティナーシャ(CV.種崎敦美)が住む塔を訪れる。
塔の試練を乗り越えたオスカーであったが、ティナーシャでも解呪は難しいと告げられ、別の手段として「呪いに対抗できる魔力と魔力耐性を持った女性を探す」ことを提案される。
そこで、オスカーは、ティナーシャを妻にすることを逆提案するものの、ティナーシャが固辞するので、代案として「1年間自分の傍で暮らす」ことを提案し、ティナーシャは、これを渋々承諾するのだった…


【基本的にオスカーとティナーシャのイチャラブもの】
1期は、基本的に「ティナーシャが好きすぎることを隠そうともしないオスカー」と「恋愛に疎い鈍感ティナーシャ」がお互いに深い愛情を育んでいくまでが描かれています。

そして、この深い愛情を前提として、タイトルの“Unnamed Memory”(明かされない記憶)がどうして発生したのかが第12話で回収されるというのが大雑把な流れ。

なので、原作は「ミステリー要素」や「世界にまつわる謎」もあるみたいなんですが、おそらく尺の都合で二人の恋愛にテーマが絞られたため、それ以外のところをバッサリいかれてます。


もっとも、これ以上二人の恋愛について書くと核心的なネタバレになってしまうので、非常に説明しにくいのですが…

真の愛情と言われる「無償の愛」は、「見返りを求めず相手のためを思う気持ちや行動」(≒自己犠牲)をいいますが、その結果は、必ずしも相手を幸福にしないというのが1期の終着点。
近いのは、シェイクスピアの「ロミオとジュリエット」的な悲劇でしょうか。

もっとも、その辺を二人がどうやって克服するかが2期なんでしょうから、その準備段階が1期に当たるといった感じ。
なので、本作は1期と2期のセット販売です(笑)

こういった悲劇は結構好きそうな人が多そうで、原作が人気なのもわかるので、興味を持ったのなら2期が始まる前にまとめて観るといいかもしれません。おそらく1期だけだと消化不良になります(笑)


【第12話を整理(※ネタバレ有り)】
{netabare}前提として、タイムリープものでは、「祖父のパラドックス」というものがあります。
これは、「ある人が時間を遡って、血の繋がった祖父を祖母に出会う前に殺してしまったらどうなるか」というもの。
世界が1つしかないとすると、世界が分岐しないので、パラドックスが生じないように自分の祖父を殺した人は消滅することになります。これに対して、世界は1つではなく並行世界が存在するとすると、世界が分岐するので、パラドックスは生じず自分の祖父を殺しても殺した人は消滅しないことになります。
本作では、前者の設定を採用しているみたいです。

それで問題の第12話では、未来から来たオスカーが過去のティナーシャを助けないと、自分が愛するティナーシャがこれから悲惨な体験をすることがわかっている。もっとも、今助けてしまうと過去改変により、パラドックスが生じないように今の記憶を持った自分が消えてしまう。しかし、オスカーは、自分と出会う前のティナーシャであっても、自分が愛するティナーシャであることに変わりはなく、彼女が不幸になることをわかっていて見過ごすことができなかった。
そこで、オスカーは、過去のティナーシャを救って、ティナーシャとの幸せな記憶(これが“Unnamed Memory”なのかな?)を持つ自分を消滅させるという選択をする。

このオスカーの行動は、オスカーのティナーシャに対する「無償の愛」ゆえのものだとは思うのですが、原作を少し調べてみたところ、オスカーによって改変された歴史で、未来のオスカーに助けられた魔女にならないティナーシャが彼女を知らないオスカーと再会するという切ない流れになるようです。

さて、二人は2期で救われることになるのでしょうか。{/netabare}

投稿 : 2024/10/05
♥ : 2

91.2 14 モンスターでファンタジーなアニメランキング14位
Re:ゼロから始める異世界生活(TVアニメ動画)

2016年春アニメ
★★★★☆ 4.0 (4072)
16759人が棚に入れました
コンビニからの帰り道、突如として異世界へと召喚されてしまった少年、菜月昴。頼れるものなど何一つない異世界で、無力な少年が手にした唯一の力……それは死して時間を巻き戻す《死に戻り》の力だった。大切な人たちを守るため、そして確かにあったかけがえのない時間を取り戻すため、少年は絶望に抗い、過酷な運命に立ち向かっていく。​

声優・キャラクター
小林裕介、高橋李依、内山夕実、赤﨑千夏、水瀬いのり、村川梨衣、新井里美、中村悠一、田村ゆかり、藤原啓治、井口裕香、堀江由衣、堀内賢雄、植田佳奈、江口拓也
ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

繰り返し視聴時の発見が愉しい、丁寧に造り込まれたダブル・ヒロイン魅力作

本作については当初、1周目完走後にサラっと感想・レビューを書くつもりでいたのですが、

(1) 視聴中に思いがけず心に引っかかりが生じてしまう場面が多く、未消化感が強く残ってしまったこと、そして、
(2) これまでの視聴経験から、こうしたループものは腰を据えての2周目視聴時に気付くことが多いこと、

を考慮して、間を置かず再視聴してみたところ、やはり色々と発見できたり納得できたことが多く、要約すると本作は、

①ただ単にシナリオ・脚本が波乱に飛んで面白いだけでなく、
②重層的な伏線配置とその回収の巧みさや、
③個々のキャラクターの心情推移の描写の的確さ、さらには、
④OP/ED/その他の挿入歌の歌詞や曲調に秘められた謎解きの面白さ、

までをも併せて楽しめるよう実に丁寧に造り込まれた、年に数本レベルの力作なのではないか?という感嘆の気持ちまで生じ始めて、その印象を確認するためにさらにもう1周する羽目に陥ってしまいました。

そしてその結果、当初は簡潔にまとめようと思っていた感想・レビューが以下のようにグダグダと長くまとまりの悪いものになってしまったことを先ずお詫び致します。

要は、賛否両極に分かれた意見・感想のある本作について、たまたま私個人は意外なくらいに惹き込まれてしまった、ということのレポートです。

※なお本作の個人評価の体感的推移:(1周目)★ 4.0→(2周目)★ 4.3→(3周目)★★ 4.6 と0.3刻みで上昇

(以下、本文)


◆異世界+ループを組合せた話題作だが、事前の期待値は低かった。

①異世界ファンタジーもの、と、②ループ(ないしタイムリープ)もの、といえば2010年代に入って幾つもの注目作・面白作が制作されてきた非日常系アニメの2大分野だと思うのですが、流石に去年くらい(2015年~)からは、この両分野もシナリオ面で飽和状態(ネタ切れ)気味になってしまい、目の肥えてきた視聴者の側にも飽きが生じているような感じを個人的には持っていました。

今年の作品でいうと、①では『この素晴らしい世界に祝福を!』『灰と幻想のグリムガル』、②では『僕だけがいない街』『君の名は。』がそれぞれ見所のある面白作と思っていますが、それでも、①の『ソードアート・オンライン(1期)』(2012年制作)、②の『魔法少女まどか☆マギカ』『STEINS;GATE』(ともに2011年制作)、といった、それぞれの分野の昨今の隆盛を切り開いた代表作と比べると、各々の制作者が工夫を凝らして独自の面白さを追求している点は評価したいものの、作品の出来そのものはイマイチ感・小粒感を否めず、これから数年経ったのちにも繰り返し視聴したくなる程の魅力は薄いように個人的に思っていました。

そして放送開始前後から、①異世界ものと、②ループ(ないしタイムリープ)ものを組み合わせたWEB小説原作の注目作と一部で評判が高かった本作についても、「ああ、またか」という感じで、視聴前は個人的には殆ど期待していなかったのですが・・・


◆予想外の面白さに驚いて、本作独自の魅力は何か?を少し考え始める。

第1話の序盤、主人公の少年とメイン・ヒロインの出遭いのあと、その最初の別れのシーンの直後のマスコットと主人公の会話から・・・

{netabare}(精霊パック)「ごめんね。素直じゃないんだよ、うちの子。変に思わないであげて」
(主人公スバル)「素直じゃないって、そんなレベルじゃねぇだろ。大切なモン盗まれて急いでんのに、俺のこと助けてくれて。おまけに見ず知らずの俺に負い目を感じさせないように、下手糞すぎるフォローまでして。そんな生き方、滅茶苦茶ソンするばっかじゃねーか。」{/netabare}

そのしばらく後にくる主人公スバルの自己紹介{netabare}「俺の名はナツキ・スバル。無知蒙昧にして天下不滅の無一文」「自宅の守り人ひきこもり」{/netabare}・・・というのは如何にもラノベ的なご愛敬設定としても、この第1話の主人公とメイン・ヒロインの遣り取りを見ていて、どうも本作は

(1) 矢継ぎ早に発生する諸イベントへの登場キャラたちの対処の仕方に面白さを見出すタイプの作品(イベント牽引型作品)、という単純な構成ではなく
(2) 登場キャラたちの心情推移の描写の細やかさ・的確さに面白さを見出すタイプの作品(感情描写型作品)、としても見所がありそうだ

・・・と早くも思い始めてしまいました。

そのことは、第1話のラストに流れ、最終第25話のラストでも流れる本作の前期ED「STYX HELIX」(*)の最初の節

♪ 狂った時計 刻む命/こぼれてく記憶の砂/芽生えた想いまで/ねえ こんなに呆気(あっけ)なく/消えてしまうの/I wish I was there

からも明らかで、本作の場合は、

(1) 主人公ナツキ・スバルの{netabare}「死に戻り」という特殊設定を主軸とする、主人公やその大切な人たちの死とその回避のための奔走{/netabare}、というイベント対応の面白さは当然として、
(2) それよりもむしろ、{netabare}それぞれに内面的な弱さを抱える主人公とヒロイン達の間に少しづつ関係性(=想い)が紡がれていき、しかしその関係性が一瞬で呆気(あっけ)なく消滅してしまう(正確には主人公の側だけに"想い"が蓄積されていってしまう)ことの哀しさ・切なさ{/netabare}が丁寧に描き出されている点

・・・に特に注目すべきなのではないか、と思い始めました。

※この点、前述した①の『ソードアート・オンライン(1期)』や②の『STEINS;GATE』では、主人公もヒロインも性格が強く、彼らの間に紡がれる関係性自体には余り喪失の辛さを感じなかったこと、また、②の『魔法少女まどか☆マギカ』では、鹿目まどかの性格が寛大で、暁美ほむらにはまどかとの関係性の再構築に不安を感じる必要は殆どなかったこと、と好対照となっています。

(*) 前半ED「STYX HELIX」→STYXは、ギリシア神話で現世と冥界の境界を為す地下の大河、及びそれを擬人化した女神。HELIXは、螺旋・渦の意味(cf. helicopter)。

・・・ここまで、主に本作の前半(~第11話)まで視聴時の感想です。後半(第12話~)以降の感想は後記します。


◆各話タイトル&評価

★が多いほど個人的に高評価した回(最高で星3つ)
☆は並みの出来と感じた回
×は脚本に大きな疑問を感じた問題回

================ Re:ゼロから始める異世界生活 (2016年4-9月) ===============

 - - - - - - OP「Redo」、ED「STYX HELIX」 - - - - - ※OP/EDはしばしば省略される
{netabare}
  ------------ ※原作web小説の第一章「怒涛の一日目」 ---------

第1話 始まりの終わりと終わりの始まり ★ 異世界召喚、エミリアとの出遭い、RD1回目、RD2回目 ※ED「STXY HELIX」初出
第2話 再会の魔女 ★ RD3回目、RD(Return to the Death 死に戻り)に気付く ※OP「Redo」初出
第3話 ゼロから始まる異世界生活 ★★ エミリアとの親和発生

  ------------ ※原作web小説の第二章「激動の一週間」 ---------

第4話 ロズワール邸の団欒 ★ ラム/レム姉妹との出遭い、RD4回目(SP(セーブポイント)更新1)
第5話 約束した朝は遠く ★ 
第6話 鎖の音 ☆ RD5回目 ※ラストの襲撃者の正体は唐突×
第7話 ナツキ・スバルのリスタート ★★★ RD6回目、初めて自分の意思で死を選択(※挿入歌「STRAIGHT BET」)
第8話 泣いて泣き喚いて泣き止んだから ★★ RD7回目、エミリアの膝枕回(※挿入歌「ぼうやの夢よ」)
第9話 勇気の意味 ☆ 
第10話 鬼がかったやり方 ☆ 
第11話 レム ★ レムとの親和発生{/netabare}

 - - - OP「Paradisus-Paradoxum」、ED「Stay Alive」 - - - ※OP/EDはしばしば省略される
{netabare}
  ------------- ※原作web小説の第三章「再来の王都」 ----------

第12話 再来の王都 ☆ ※OP/EDともなし 
第13話 自称騎士ナツキ・スバル ★★ エミリアとの行き違い(認識ギャップ)・エミリア退場 ※ED「Stay Alive」初出
第14話 絶望という病 ★  ※OP「Paradisus-Paradoxum」初出 ※ED「theater D」
第15話 狂気の外側 ★★ RD8回目(SP更新2)、レムの献身と告白、RD9回目
第16話 豚の欲望 ☆  ※ED「Stay Alive(ロズワール邸内のエミリアver.)」
第17話 醜態の果てに ★ 
第18話 ゼロから ★★★ RD10回目、レムへの申込み、レムの返事(※挿入歌「Wishing」)、スバル立ち直り
第19話 白鯨攻略戦 ×  ※第17話の忘却設定と矛盾は×
第20話 ヴィルヘルム・ヴァン・アストレア ★ ※ED「Stay Alive(ロズワール邸内のエミリアver.)」
第21話 絶望に抗う賭け ★ 負傷によりレム退場
第22話 怠惰一閃 ☆ ※ED「Stay Alive(ロズワール邸内のエミリアver.)」
第23話 悪辣なる怠惰 ★
第24話 自称騎士と最優の騎士 ★ RD11回目(SP更新3)
第25話 ただそれだけの物語 ★ エミリアへの告白、エミリアの返事(※挿入歌「Stay Alive」) ※ED「STXY HELIX」{/netabare}
----------------------------------------------------------------------
★★★(神回)2、★★(優秀回)4、★(良回)12、☆(並回)6、×(疑問回)1 ※個人評価 ★★ 4.6

※なお、第1話は49分スペシャル(約2話分)なので、本作は実質26話分の放送時間となります。
※以下、全話視聴を終えての感想となります。まずはシリーズ構成上の注目点から。


◆親和関係の発生から揺らぎへ。際立ったダブル・ヒロインものへの発展。

本作の前半は、以下の2つの「親和関係の発生の物語」と要約できると思います。

<1> 第1~3話(原作の第1章)は、{netabare}主人公と第1ヒロイン(エミリア)の親和の発生の物語

 →スバルの側には、異世界に来て間もなくの自分を救ってくれたエミリアへの幾分軽薄ながらも恋愛感情が、
 →エミリアの側には、自分をエルザの襲撃から守ってくれたスバルへの親愛の感情が、それぞれ発生。{/netabare}

<2> 第4~11話(原作の第2章)は、{netabare}同じく主人公と第2ヒロイン(レム)との親和の発生の物語

 →スバルの側には、最初は自分を誤解し危害を加える存在だったものの、最終的には自分と共に魔獣と戦い共に危機を乗り越えたレムへの親愛の感情が、
 →レムの側には、最初は自分の敵(かたき)と誤解していたにも関わらず、自分や姉のラムを救うために命懸けで戦ってくれたスバルへの深い感謝の気持ちに基づく心底からの恋愛感情が、それぞれ発生。{/netabare}

そして、それを受けての後半は、

<3> 第12~25話(原作の第3章)は、この2つの親和関係が下記の (a) ~ (d)の4段階を踏んで揺れ動き螺旋状に高まっていく様を描き出した、見応えのあるダブル・ヒロインものへと発展していると思います。
すなわち、

(a) {netabare}第1ヒロインとの親和関係の綻(ほころ)び 

第12~13話で、スバルとエミリアの認識ギャップ(*)に起因する感情の行き違いが発生し、スバルはますますエミリアへの執着を募らせるが、エミリアはスバルに一時的に失望して彼の前から退去してしまう。

*認識ギャップ(スバルの側にはこれまで乗り越えてきた困難の累積した記憶があるのに対して、エミリアの側にはその認識が薄いこと、及び、エミリアの側には王国の現状に対するそれなりの知識があるのに対して、スバルの側にはそうした知識がなく非常識な行動を起こしてエミリアに迷惑をかけてしまうこと){/netabare}

(b) {netabare}第2ヒロインとの親和関係の変容 

第14~18話で、スバルはエミリアを救おうと悪戦苦闘して失敗を繰り返し、やがて絶望に陥るが、その過程でレムの何等の限度もない無償の献身と恋情に気付いて心を揺さぶられ、エミリアの救出を諦め、レムに他国に一緒に逃亡して普通の家庭を築くことを申し出る(つまりプロポーズする)。{/netabare}

(c) {netabare}主人公の立ち直りと第2ヒロインの涙

しかしその申し出はスバルの本当の笑顔を知るレムによってきっぱり拒絶され、レムの「(スバル君が彼女の)止まっていた時間を動かしてくれた人」であり他の誰が認めなくとも「レムの英雄」なんだ、という言葉に再び心を動かされて、今度は絶望によって止まっていたスバルの時間がもう一度動き始める。

*その際、スバルの立ち直りに気付いたレムの瞳から涙が溢れ出すシーンの作画/演出の的確さにも注目(第18話ラスト)。{/netabare}

(d) {netabare}第1ヒロインとの親和関係の修復と発展

第23-24話で、スバルはユリウスや傭兵集団の協力を得て、エミリアと村民の避難・魔女教徒の襲撃阻止作戦を敢行し、その過程でエミリアへの告白を果たす。エミリアの返事は保留されるが、彼女の長らく止まっていた時間もまた動き出し始める。{/netabare}


※以下、2人のヒロインそれぞれの注目回の考察です。

◆作品タイトルの回収:第2ヒロインの注目回から(第7話+第18話)
{netabare}
レムの運命に関わるスバルの決断と行動が描かれる (1) 第7話「ナツキ・スバルのリスタート」及び、(2) 第18話「ゼロから」(※併せると「ナツキ・スバル-ゼロから-のリスタート」になる)のそれぞれのラストシーン近くに、全話通じて1回しか流れない挿入歌「STRAIGHT BET」(第7話)、及び、「Wishing」(第18話)がそれぞれ使用されており、とくに第18話に至っては放送直前に制作側がわざわざその回だけのための駅中広告まで投入する力の入れようで、制作側もここが勝負どころと考えていた感がありました。

そして内容的にも、(1) 第7話ラストでのスバルの決断と行動が、ラム・レム姉妹の絶望を回避する唯一の手掛かりとなったことと、(2) 第18話ラスト近くでのレムの拒絶と発言が、スバルを絶望から立ち直らせる唯一の手掛かりとなったこと、が対になっていることに注目すべきでしょう。

さらにいえば、主人公ナツキ・スバルの2段階の成長もこの2話で果たされています。

*(1) 第7話で「(自分の大切な人を守るために)身を捨てる」ことを初めて覚悟して実行し、
*(2) 第18話で「(自分が守っていることをその相手に知らしめ見返りを求める、という)執着までも捨てる」ことをレムの献身から学んで、それ以降の回で実行しています。


※参考セリフ

*ベアトリス「お前、死ぬの怖いと思っていないみたいに見えるのよ」(第9話)
*剣鬼ヴィルヘルム「あれは、何度か死域に踏み込んだ者の眼です」(第12話)
*スバル「君のためって言いながら、君のために頑張る自分に酔ってただけだ。そうすれば君がそれを受け入れてくれると勝手に思ってた。ごめんな。俺は君を利用して悦に浸っていた。」(第25話)


※因みにレムは、誰かの助言を受けるまでもなく当然のようにこの2つを体得した行動を起こしていて、それが彼女が第1ヒロイン(エミリア)を差し置いて、本作の人気№1になった主要因と考えます。

*レム「スバル君。レムは頭が悪いのでこんな案しか思い浮かびません。だから・・・」「レムは今、このときのために生れてきたんですね。」(第17話){/netabare}


◆膝枕と行き違い:第1ヒロインの注目回から(第8話+第13話+最終話)
{netabare}
初見時は、本作後半での第2ヒロイン(レム)の想定外の活躍の前に、すっかり影が薄くなってしまった印象のあった第1ヒロイン(エミリア)ですが、2周目に色々と注意して見ていくと、なかなかどうして彼女の心理状態も、実際には第24-25話でのスバルとの再会や、今後来るかも知れない続編に向けて確り描き出されていることに気付かされました。

先ずは1回きりの挿入歌「ぼうやの夢よ」が流されるエミリアの膝枕回(第8話)。
→ここでスバルは、何も言わなくても自分のことを優しく受け容れてくれるエミリアを一度実体験してしまったがゆえに、問題の第13話で、彼女に一方的に執着する醜態を晒してしまい、彼女を失望させてそのまま遠くに離れさせてしまう羽目に陥ってしまいます。

そして表向きのストーリーでは、その後のスバルの、必死さはあっても余り格好の良くない足掻きが、レムの献身を巻き込みつつ延々と描かれていくのですが、それではその間、エミリアの側はどうしていたのか、というと・・・

この第13話のラストで初めて流される後期ED「Stay Alive」(※直訳すると「生き続けろ」ですが意訳すると「お元気で」くらいの意味か)の映像と歌詞に、実はエミリアの王都からロズワール邸へ戻ったあとの様子と心情がさりげなく描きこまれているんです。

(第13話) *本編ラストのスバルとエミリアの行き違い炸裂の瞬間に、以下の歌詞が流れる。

 ♪ 未完成のパズル/どうしてだろう? 何かが足りない/行き違いの運命/離れてゆくことも 知りながら/また歩く/I Stay Alive/今は一人 闇をさまようだけ/想定外の切なさが 胸の中 消えぬままで

(第16話) 及び (第20話) *ロズワール邸でのエミリアの様子を描いた映像に重ねて、以下の歌詞が流れる。

 ♪ 未完成のパズル/どうしてだろう? 何かが足りない/行き違いの運命/離れてゆくことも 知りながら/また歩く/I Stay Alive/今は一人 闇をさまようだけ/想定外の切なさが 胸の中 消えぬままで

(第22話) *ロズワール邸でのエミリアの様子を描いた映像に重ねて、以下の歌詞が流れる。

 ♪ 不安定なシーソー/離れすぎて 片方見えない/目印さえないから/ふっと目を閉じては/また祈る/Oh, Stay Alive/今はどんなことを思ってるのでしょう?/泣いていないけど/一人はやっぱり 寂しくってさ

→つまりエミリアは、ロズワール邸で一人たたずんで、第13話でスバルに言ってしまったことを後悔しつつ彼の身を案じ続けていたんですね。

→それが第25話の再度の膝枕中のスバルとの会話につながります。{/netabare}


◆なお回収されない第1ヒロインの謎と運命

まず初見時からずっと気になっているのが、後期OP「Paradisus-Paradoxum」ラストで、大樹の傍らでもの悲しげに微笑んでスバルに片手を差し伸べるエミリアの顔面を「嫉妬の魔女」の見えざる手が覆っていくシーンです。

それから前期EDで、最終話のラストでも流れた「STYX HELIX」の2番目の歌詞

♪Oh, please don't let me die/Waiting for your touch/二度となにも失くさぬように/私を忘れて 始めて “Restart”/
No, don't give up on life/This endless dead end/君を砕くこの悲しみが/いつか終わりますように/For now I'll see you off

この部分、明らかにタイムリープを繰り返すスバル視点の歌詞ではありません。

{netabare}「For now I'll see you off」は「さあ、貴方を見送りましょう」という意味なので、「私を忘れて 始めて “Restart”」と併せて、これはスバルに「死に戻り」という特性を与えた者の視点の歌詞と考えるのが妥当であり、かつ最終話でスバルの意識下に潜り込んだペテルギウスに対して、見えざる手を伸ばしたサテラらしき存在が「違う。貴方じゃない」と呟いて追い払うことからも、これはやはり「嫉妬の魔女」サテラと一体化してしまったエミリアと考えざるを得ません。{/netabare}

実は、本アニメでは第2ヒロイン(レム)にすっかり喰われてしまった印象がある第1ヒロイン(エミリア)の本気が見られるのは、原作WEB小説の次の第四章ということなので、あとどのくらい期間が空くのか分かりませんが、本作の続編には大いに期待したいと思います。

趣味性の高い長文にお付き合いいただき有難うございました。

投稿 : 2024/10/05
♥ : 84
ネタバレ

蟹チャーハン さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

薄ら寒いギャグを連発する男スバルに惚れろ!これが悲恋に満ち満ちたこの作品を100万倍楽しむ早道だぁ!

一話目から評判は上々!
気合いをいれた初回1時間枠での放送も見ごたえ十分で、
今春の異世界転生アニメ枠では断トツの評価ですね。

引きニートな主人公がコンビニ帰りにいきなり異世界転生と、
もうすでに理由もへったくれもないのは笑いました。

そして異世界でいきなりのカツアゲ。
さらに盗難事件に巻き込まれて殺される衝撃展開!

すぐに生き返るんで、それがタイムリープ設定なのか、
それともログホライズンみたいなゲームと似た設定なのか、
そこらはまだわかりませんが、続きが気になる作品なのは間違いないです。

無駄に強くなっているわけでもなく、転生時はお約束のジャージ姿。
持ち物は御菓子とラーメンと携帯のみ。
さぁ、ここからどう展開していくのか?

以下ネタバレ
1話~ 俺は召還された…のか?
{netabare}
コンビニ帰りに違和感をおぼえたところで、瞬時に異世界へご到着。
誰かに召還でもされたかと思った主人公ですが、そうはなかった模様。

裏路地でしょげる主人公にいきなりカツアゲの洗礼。
力試しの結果、筋トレの効果もあってか、普通に腕力はいけそうか。
それでも引きニート設定であの強さは、少しは増強されてるぽいのかな?

トラブルを抱えたヒロインのハーフエルフと出会って仲良くなるも、
厄介ごとの相手がマズスギマシタ。
刃物キラリな極悪美女相手で瞬く間に殺されて、一度目の再生に~。

事情を理解しはじめたところで二度目の殺害(殺されたの意味)
再びヒロインに出会うところで一話は終わりましたが、
たぶん来週にはもう少し事情がわかるのでしょう。
何度かタイムリープしながら、事件を解決…というより
無難にやりすごしていくのかな?

進展具合と会話のテンポがいいんで、サラリと見れますね。
わくわくして見終えたあたりは、ダン待ち、このすばと似た感じで、
好印象で期待大です。
{/netabare}

2話~ 志村!後ろ後ろ!を思い出す
{netabare}
4度目の生き返りでようやく死ねない設定に気がつく主人公。
遅いよ~。

トラブルはゴメンと早々に携帯を売って金持ちプランを考えるも、やはり縁ある相手の死を
黙って見過ごせないぜ! と思うシーンはよかったですね。
盗品屋のロム爺の家でノックする音が響きわたるシーンはゾクゾクする緊張感がありましたし、

“このアニメは、本物かもしれない”という予感が~。
やばい! 早く続きがみたくてたまらない自分がいますw

でもでも、あの後、すぐにでもナイフ女がきちゃうわけですよね?
それも音もたてずにシュシュッ!と切られたりしちゃうけですよね?
やばいわー どうなるんだろう。

ちなみに新たなキャラで騎士様が登場しました。
絶賛いい人ぽいんですが、本当に?本当の本当に信用していいの??
{/netabare}

3話~ 区切り回も、これで死んだらやっぱりスタートはあそこから?
{netabare}
徽章の盗難トラブルの回収回であります。
ロム爺のお店に全員集合してからの、はらわた姉さん登場で怖すぎw

腕のたつのはわかっていたけど、強すぎじゃね?
と思ったら、まさかの助っ人救世主登場で、
こちらの方がよほど強かったというw

剣聖>はらわた姉さん>魔法少女>じいさん>フェルト>主人公
こーなるとヒロインの魔法レベルはかなり低い扱いになるけど、
今後、整合性はとれるのだろうか

実質4話分使っての1エピソードでしたが、タイムリープ作品らしい
苦悩葛藤する主人公のおもしろさ、特徴は出てたと思います。
もうどうしたらいいんだよ! て気持ちがじんじん伝わってきたら
このアニメの虜になってるってことですもんね。

個人的にコノ手の作品で感動したのは映画バタフライエフェクト
を見たときでしたけど、よかれと思ってしたことが裏目裏目に出続けて、
愛した人が廃人同然みたいになってたシーンには言葉に詰まりました。

この作品もこれからタイムリープするほどに何かしらの影響
体への副作用なのか世界のゆがみとかなのかに悩まされるような
展開になっていくんですかね~。

最後に、ヒロインの本当の名前を教えてもらえてよかって。
んでも、てことは、前に教えてくれたあの名前は冗談だったてこと?!
意外に用心深いですねw
{/netabare}

4話~ もう落ち着いちゃうのかと思ったところで!で!
{netabare}
前回、はらわた姉さんにお腹ぱっくりされて倒れたところで終わったのですが、
今回はエミリアの住まいのお布団で目覚めるところからはじまります。

これが宮殿といってもいいくらいの大きさ&豪華さで、聞けばなんとエミリアは
王位継承権を持つ皇女のひとりだったとか!
ええええ! そんな姫さまがひとりで街をふらつくもんなんすですかねw

あの徽章もその資格を示すものだそうで、こうなるとはらわた姉さんの雇い人てのも
ある程度想像がついてきます。
ただまぁ、序列的には低いのかな? すぐに女王になれるってわけでもなさそうで、
いまは後ろ盾となっている辺境拍や、この国随一の知識の魔女であるとか、
双子の召使(仕掛け人形?)らと暮らしている模様。

とりあえず仕事もない主人公のすばるは、この館の使用人として雇われることになるんですが、
無事に一日の仕事を終えたと思い、眠りについて目が覚めてみると、これが蘇っていた=殺されてた!
果たして誰に?どうして?! というミステリー仕掛けぽいエピソードになりそうです。

ここから感想
テンション高めでここまできたわけですが、導入とあってか、かなりペースを落とした印象。
あれ?そんなにおもしろくない?? なんて思っちゃいましたw

すばるのギャグってひとりツッコミが多いからか、どちらかというと寒いんですよね。
展開に興味があるときはさほど気にならないんですが、普通の会話が極上におもしろかった
このすばのカズマとどうしても比較してしまう自分もいます。
作者のセンスの差が出てしまうのか~。

ただまぁ、展開力みたいなのがあるとしたら、こちらの方がうまいですね。
物語的に全然違うから比べても意味はないのだけど、タイムリープという設定を
上手に生かしているのは3話まで見てわかっています。

今回もラストにちゃんと驚かせてくれた(実際は、あへ?て感じでしたけどw)
のはすばらしい。
こーいう瞬間が一度でもあるだけで、見てよかったと思えます。

というわけで、今回はすばるを邪魔に思い、亡き者にしてくれんと企む暗殺者が誰か
をあてることになるのか? 嫌われていた魔女の仕業か、スパイの疑いをかけていた伯爵か?
もしかして、はらわた女がもどってきた???(自分で徽章を奪おうとしてとか)
さてはて~。
{/netabare}

5話~ スバルという男にはじめて共感を覚える。こいつは最高のナイスガイかもしれん!
{netabare}
エミリアの住まうお屋敷で殺されて目覚めて2日目。
その事実に驚きエミリアの笑顔もなにもすべて消し飛んだ虚しさに体の震えが止まらないスバル。

死んでも前日の朝に戻るだけ。
でも、過去の記憶は失わない。

自身、もう何度目かの生き返りで、前日の朝に戻るルールを学んできた様子で、
できるだけ前回と同じ時間を過ごしてみようと挑戦してみたりします。
このあたりは、実際うまくいくかは別として、検証あるのみ! なんでもトライしないとですね。

村を訪問して子供たちと戯れたり、ドン引き目線だった双子のメイドとも髪を切ってもらう
約束を取り付けて仲良くなり、そしてエミリアとのデートの約束(村にお出かけ程度)
もして、これはこれで幸せな一日を終えたスバルだったが…。

深夜の訪問者を待ち受けて、誰が殺そうとしているのか見極めてやろうとするものの、
これが突然の悪寒やら吐き気やらの毒の症状で悶絶して屋敷中をはいつくばることになり、
あげく最後の最後に登場した暗殺者の影しか見られずにバッサリと…。

ここから感想です

スバルという男に今回はじめて共感を覚えました。
どうしてか? それは謎だけど、きっとスバルの鬼軽口に自分も感化か感染したのかもしれませんw

くっだらないジョークもどんなに寒いギャグだって時と場所と相手の気持ちのタイミングがかみ合えば、
それは最高のギャグになり、それは最高の笑顔を引き出すことになり、最高の思い出という名の絆を生みます。

これがわかっていないとスバルという男がただの薄ら寒いトンチンカンになってしまう。
で、スバルつまんね、で終わっているなら、このアニメの10%も楽しめていないことになるわけで、
そんなつまらんものに割く時間の方が無駄じゃねーとも思えるんです。

ただまぁ、スバルの場合は常に軽口を叩いてるんで、どんなに良い言葉をいっても
どこか受けうけりぽくて名セリフになりにくいでしょうね。
自分もそれはすごく思っていたし。

ですが、村から帰る途中にメイドのレムに投げかけた“鬼がかる”のフレーズからはじまる一連のシーンでの
最後の“その笑顔100万ボルト!”にはアホすぎてこれが最高にアホかっこよすぎて
スバルって男の不屈の精神を感じとった瞬間でした。

こいつ、本気でいいやつだわ!
これは信用しないと大人として、自分もダメな大人以上にダメな男になってしまうw

アニメでも小説でも映画出も、過去の自分の知識を引き合いにだして比較をしますが、
それも行き過ぎるとわかったふりになります。
それは作品それぞれの個性を尊重しているフリだけして、まったく個性を認めていないことでもあります。

知った気になっていないか。
何かと比べてわかった気になっていないか。
似通った作品と思い込むことで楽しむことの可能性を制限していないか。

およそ過去の経験に基づいた先入観てのは危機回避には有効ですが、こと楽しむなら話しは別。
頭真っ白にしてどんどん受け入れた方が享受しやすい。
子供たちの遊んでるときの無邪気な笑顔! あれですよね。

アニメであっても作品世界てのがあるならば、そこは異国の地と同じ。
見知らぬ土地を旅して祭りに出会って一緒に踊るときに、東京音頭と比較なぞしません。
周囲みわたして同じフリして懸命に動いていれば、心と体がシンクロしてくる。

もっと近づけ。
もっと知れば楽しくなる。
もっと内側にはいれば自分もその作品のひとりにすらなれる気がする。

作品を楽しむ上での自分なりのモットーですね。
まぁ、それをかたくなに拒む作品もあるし、ウエルカムされても丁重にお断りしたい
作品てのもあるんですがw

このReゼロのスバルという男について視聴者が知りえる情報はずいぶんたくさん出されています。
軽口多すぎ、態度が不遜、行動早すぎ(考え足りなさ杉)

でもね、いいやつなんですわ。これは確かなこと。
そして多くを願わない男でもある。
やたら恩を売りつけてくるのはどうかなと思うけど、それで願うのはモフモフさせろとか、
髪を切れとか、いたって当たり障りのない話で、これだと傲慢ともいえない。

この物語はいかにもなラノベ枠の型にはめていては楽しめないんでしょうね。
異世界とか転生とかエルフとか魔法とか、どれもこれも似たような設定に見えるかもしれないけど、
これは純粋にSF小説の類です。

タイムリープを繰り返しながらドン底の悲恋を味わう。そう何度でも。
古典の部類ですが名作「終わりなき戦い」などがそれで、死んでも生き返りながら愛する人との逢瀬
を遂げるけれど、それははじめのうちだけで、しだいに生まれ変わる時間のずれが大きくなって、
相手と子供と老人くらいの年齢差になり、そしていつしかお墓参りするしかなくなってしまう。
娘がいて孫がいて、ひ孫がいて、でも全部自分とは関係の血を受け継いでいる悲しさ。
残ったのはかすかに思い出せる遠い記憶だけ~。

もう、こんなの悲しすぎるでしょ。
ちっともイイハナシなんかじゃない!
でも、イイハナシなんだよなぁー!!
という同じ悲恋に満ちた匂いがするのは自分だけでしょうかね~。

良質なSFは文学をも超えるとかなんとかいう名言はアシモフだったかですが、
設定はSFでも中身がしっかり文学してれば文学なんですよね。
ただ、カテゴリー的にSFに入れたがる人が多いというだけ。

正直、4話のエンドで同じ流れを繰り返すだけになるのが怖かったんですが、
制作サイドのインタビューで4話から面白くなるんです!という言葉が嘘に思えてたんですが、
今回自分は気がつけてよかったなと。この作品の楽しみ方を学んだことをですね~。

ラノベとかネット小説とか、どこかそれでくくるのが惜しくなる作品。
未来を感じましたぜ~。

にしても毎回エンディングでの曲とのつなぎが最高ですね。
くぅーーーーってなる!
はじめて5点いれてしまったw

そして犯人探しですが。。。
基本、館の主でもある辺境伯が一番怪しいかなーどうだろうw
エミリアの王位継承にじゃまと判断したからって理由が一番わかりやすいかなー。
{/netabare}

6話~ まさかお前が! 真相解明も理由はまだ謎
{netabare}
辺境伯の館で迎えた三度目の同じ日の朝。つまり二度殺されたわけですね。
この逆境をなんとかしようと、スバルの犯人探しがはじまります。

その取った手法が、、、これがけっこう意外でしたw
え?て感じ。 最初は本気かと思いましたよ。
そして、姿を現す犯人! 
これはもうネタバレ一切禁止で見てもらうのがいいでしょう。

毎回、20分だらだら続けてからの最後の2分で驚かすなパターンが続いてますね。
最初はどうなんだろうって思ったもんですが、いまはその2分に賭けてるんなら
それを存分に楽しもうじゃないか! て気構えでみてますw

以下、感想で~
てっきり死んだ前日に戻るのかと思ってたけど、4日目の夜に殺されていることからも
完全に間違えてましたw
本当にゲーム感覚のセーブポイント、エピソードのはじまりにまで戻る感じなんですね。

犯人のスバルを排除したい考えがまだわからないけど、それも次週で判明するんでしょう。
赤鬼絡みの嫉妬? うーん、そんなもんでもないような~。

すでに無かったことになってるけど、あの交流シーンはじーんときたんだけどなぁ~。
それでもやり遂げるんだから、やはり王位継承に関係したスパイ疑惑てのがミソになるのか?
疑いが晴れれば関係改善にもなりそうですね。

てか、そろそろ携帯の充電が必要になるんじゃないかと思う…のは一番言ってはいけないことかw
{/netabare}

{/netabare}

投稿 : 2024/10/05
♥ : 28

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

なかなか話が進まないけれど、面白いとは思う

異世界転生かつ死んだらセーブポイントみたいなところに戻ってくる作品。

異世界転生のわりには大した主人公がたいした特殊能力を持つわけではなく、死んだら巻き戻るので話がなかなか進まない。なんだか見ていてモヤモヤする。いろいろな人の助けを根回しして借りてっていうのを何度も繰り返す。
ただ、進むときは溜めてドカン。そのときは面白く感じる。モヤモヤがすっきりしていく感触。

イラッとくるロズワール、なんだかスバルと距離を感じるエミリア、最初は怖かったが、デレて可愛いレム、ずっと怖い姉のラム。書庫に引きこもっているが何故かスバルを助けるベアトリス。
などなど個性的なキャラクターが多いわけだが、
ベテルギウスのキャラクターに自分の意識をもっていかれた。独特すぎる。無駄にしぶとい。



OP
Redo 鈴木このみ
Paradisus-Paradoxum MYTH & ROID
ED
STYX HELIX MYTH & ROID。
Stay Alive エミリア(高橋李依)

主題歌最高でした。鈴木このみでテンション爆上げ。
MYTH & ROIDの楽曲も不思議と中毒性があった。


以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ。
1. 始まりの終わりと終わりの始まり
コンビニからの帰り道、突如として異世界へと召喚されてしまった少年、菜月昴。目の前に広がるファンタジーな異世界に目を輝かせるスバルだったが、自分を召喚したであろう美少女の姿はどこにも見当たらない。やがて右も左もわからない状況にスバルは頭をかかえてしまう。さらに強制イベントと言わんばかりにチンピラに絡まれ、異世界に招かれた人間が超常の力を発揮するといったお約束の展開もなく、容赦なく叩きのめされるスバル。そんなスバルの前に一人の少女が現れる。

2. 再会の魔女
一度目は何者かに襲われ、二度目はエルザに腹を切り裂かれ、三度目はチンピラにナイフで背中を刺され、スバルは確かに命を失ったはずだった。しかし気が付くとスバルは初めて異世界へとやってきた場所に立っていた。あり得ないと思いつつも自らが置かれた状況から、死ぬ度に初期状態へと戻る死に戻りが起きていることを認識するスバル。サテラやフェルト、そしてロム爺に襲いかかるであろう死の運命を変えるため、四度目となる世界を走りだす。

3. ゼロから始まる異世界生活
エルザが盗品蔵に来る前にフェルトから徽章を買い取り、サテラに返そうとするスバル。しかし交渉の途中でサテラが現れ、さらにはエルザが襲いかかってくる。応戦するパックはエルザをあと一歩のところまで追い詰めるが、途中でマナが切れてしまい消えてしまう。パックを欠いたスバルたちではエルザを倒すどころか攻撃を防ぐことすらままならない。絶体絶命の状況に追い込まれてしまったスバルは、自らの体を張ってどうにかフェルトを逃がすことに成功する。

4. ロズワール邸の団欒
エルザとの戦いで深い傷を負ったスバルは、どうにか一命をとりとめ、ルグニカ王国のメイザース辺境伯であるロズワールの屋敷へとやってきていた。そこでスバルはルグニカ王国には現在、王が不在であること、そしてエミリアが次の王になる資格を持った王候補の一人であることを知る。ロズワールは次の王を選ぶ王選に参加するための資格である徽章を取り返し、身を挺してエミリアを救ったスバルに対して望むままの褒美を出そうと申し出る。

5. 約束した朝は遠く
ロズワールの屋敷に住み込みで働くことになったスバルは、レムやラムと共に日々仕事をこなし、ついにはエミリアとのデートの約束を取り付ける。しかし約束の日が訪れることはなく、スバルは屋敷にやってきた初日に戻ってきてしまう。命を奪われるようなことなど何も起きていないのにも関わらず、いつの間にか死に戻ってしまったことに混乱するスバルだったが、エミリアとのデートの約束を果たすため、前回をなぞるように再び行動を始める。

6. 鎖の音
ロズワールの屋敷での三度目の初日が始まる。一度目は寝ている間に衰弱して命を落とすという原因不明の死、そして二度目は何者かに襲われ命を奪われてしまった。二度目の死の間際に聞こえた鎖の音が脳裏をよぎり、恐怖に冷や汗をにじませるスバル。敵の正体はもちろんのこと目的さえわからない状況を打破するために、スバルは死が待ち受けている4日目の夜を前に屋敷を離れ、外から何が起きるのかを確かめようとする。

7. ナツキ・スバルのリスタート
スバルの前に現れたのは全くもって予想外の人物だった。襲撃者の正体を知り、困惑を隠せないスバル。これまでの出来事が脆くも崩れ去っていく喪失感の中でスバルは命を落とす。そしてロズワールの屋敷で迎える四度目の初日。スバルはベアトリスに5日目の朝まで自分を守って欲しいと頼む。しかし死が待ち受けているはずの4日目の夜は何事もなく過ぎ、5日目の朝がやってくる。拍子抜けするスバルだったが、事態は思わぬ方向に動き始めていた。

8. 泣いて泣き喚いて泣き止んだから
ロズワールの屋敷で迎える五度目の初日が始まった。絶対に救ってみせると心に決めたスバルはレムやラム、そしてロズワールたち屋敷関係者たちから信頼を得るためにとびきりの笑顔で立ち回る。大好きな人たちに好かれたい一心でがむしゃらに頑張るスバルだったが、心と体が徐々にちぐはぐになっていく。剥がれ落ちそうになる笑顔を必死に繕うスバルを見るに見かねたエミリアはスバルを床に座らせ、自らもその隣に正座する。

9. 勇気の意味
ばらばらだったピースがようやく一つに繋がり、スバルは死の呪いをかけた呪術師がふもとの村にいることを確信する。レムとラムと共に村へ買い出しに向かったスバルは、村人全員と接触し、あえて呪いにかけられることで呪いをかけた呪術師を見つけ出そうとする。屋敷に戻り、呪いにかかったのかどうかを確かめるためにベアトリスの元を訪れたスバルだったが、大きな勘違いをしていたことに気づき、レムを連れてふもとの村へと引き返す。

10. 鬼がかったやり方
ウルガルムの群れから身を挺して子供を救ったスバルだったが、その身に数えきれないほどの呪いをかけられてしまう。複雑に絡み合ってしまった呪いは、最早ベアトリスにも解呪することはできない。あと半日もすればスバルは衰弱し死に至る。残された方法は呪いをかけたウルガルムを全て倒すことだが到底が時間が足りない。八方塞がりの状況に諦めかけたスバルだったが、レムがたった一人で森へ向かったことを知り、後を追いかける。

11. レム
スバルの一撃を受け、意識を失ってしまったレムは夢を見ていた。かつてレムとラムを襲った目を背けたくなるような出来事。そして犯してしまった決して許されることのない罪。やがて意識を取り戻し、目を覚ますレムは今度はスバルに対して、またあのときと同じ罪を重ねてしまったと言う。このままではウルガルムの群れに追いつかれてしまう絶体絶命の状況の中、スバルはレムとラムを逃がすため囮となってウルガルムの群れを引き付ける。

12. 再来の王都
亡き王にかわりルグニカ王国を運営する賢人会の命により、ロズワールの屋敷に使者としてヴィルヘルムとフェリスがやってくる。急遽王都に行くことになったエミリアに対し、自分も一緒に連れていって欲しいと頼むスバル。遊びではないと反対するエミリアだったが、レムやロズワールの後押しもあり、スバルと共に王都へと向かう。ルグニカ王国の新たな国王となる資格を持った候補者たちが一堂に会し、ついに王選が幕を開ける。

13. 自称騎士ナツキ・スバル
エミリアを始め、プリシラ、クルシュ、アナスタシアと一堂に会する王選候補者たちの元に、ラインハルトに連れられフェルトがやってくる。竜歴石に刻まれた預言によれば、新たな国の導き手になり得る巫女の候補は5人。ラインハルトはフェルトこそが5人目の王選候補者であると言い、フェルトの参加をもって本当の意味で王選が開始されると告げるが、当のフェルトはそんなものに参加するつもりはないと王選を辞退しようとする。

14. 絶望という病
ただ守りたかった。その気持ちに嘘はないはずだった。いったいどこで間違ってしまったのだろう。何よりも大切にしたいと願った相手からの拒絶。取り返しのつかないことをしてしまったことを認められずにスバルは煩悶する。そんなときエミリアたちのいるロズワールの領地内で不穏な動きがあることを知らされたスバルは、自分であればきっと助けられるはずだと、レムやクルシュたちの反対を押し切ってエミリアの元に戻るのだが……。

15. 狂気の外側
ロズワールの屋敷にやってきたスバルの目の前に広がる信じられない光景。こんなことを望んでいたわけではないと嗚咽するスバル。絶望に打ちひしがれたスバルの視界は次第に白く染まり、やがて声が響く。もう遅すぎたんだよ……と。そこでスバルの意識は途切れ、気が付くとルグニカの果物屋の前に立っていた。レムの呼びかけに顔をあげたスバルは呆然とレムを見つめ、そのまま涙を流し、口を吊り上げ笑い始める。

16. 豚の欲望
再びルグニカの果物屋の前で目を覚ましたスバル。八方塞がりのような状況をどうにか打破しようとスバルはクルシュに助けを求めるが、にべもなく断られてしまう。プリシラやアナスタシアも同様の反応を示し、ただ助けて欲しいと求めるばかりのスバルの願いを聞き入れてくれる者は誰もおらず、ただ時間だけが過ぎていく。せめて事が起きる前にエミリアたちを連れ出すことができればと、スバルはレムと共に竜車でロズワールの屋敷へ向かう。

17. 醜態の果てに
オットーたちを雇い、竜車でリーファウス街道を走るスバルたちの前に白鯨が現れる。闇夜に紛れ、立ち込める霧の中を泳ぐ白鯨。爆風のような咆哮を轟かせながら襲い来る白鯨から逃げ切ることは難しいと判断したレムは、スバルの静止を振りほどき、白鯨を迎撃するために竜車を降りる。レムを助けなければとオット-に掴みかかり、今すぐ戻れと叫ぶスバルだったが、オット-が取り合うことはなく、背後の霧は遠ざかっていく。

18. ゼロから
レムを死なせ、エミリアの命を奪い、自らも犬死にのような最期を迎えたスバルは、ルグニカの果物屋の前で再び目を覚ます。何もできず、誰も救えず、思い知り、思い知らされ、もうできることは何もないと悟るスバル。全てに疲れてしまったスバルは、何かを決意したようにレムの手を強く握り、全速力で走り始める。されるがままに手を引かれ走るレムは、スバルを止めて何があったのか説明して欲しいと話すのだが……。

19. 白鯨攻略戦
レムによって絶望の淵から救い出されたスバルは、エミリアを救うためクルシュに同盟を持ちかける。同盟にあたってスバルがクルシュに対して提示した条件は白鯨が出現する時間と場所を教えること。白鯨を討伐するべく動いていたクルシュにとって、にわかには信じがたい情報だったが、スバルが嘘をついている様子はない。しかし同盟を結ぶという王選の未来を左右する決断をすべきかクルシュは頭を悩ませる。

20. ヴィルヘルム・ヴァン・アストレア
自らの持てる全てを注ぎ込み、自らができる限りを尽くしたスバル。その思いはクルシュの心を捉え、クルシュとの同盟を勝ち取ることに成功する。さらにアナスタシアの協力も得て、白鯨との戦いに臨むスバルたち。大気が震えるほどの咆哮を轟かせ、その巨躯を上空に現す白鯨。そんな白鯨を真っ直ぐ見据えるヴィルヘルムは、白鯨との間にある因縁を思い返し、白鯨と相対するこの日をただひたすらに夢に見ていたと剣を構える。

21. 絶望に抗う賭け
目の前で起きた出来事に言葉を失うスバルとレム。犠牲を払いながらも少しずつ追い詰めていたはずのように見えた白鯨の戦いは想像を超える事態へと発展する。もう打つ手なしと思わせるに十分なその光景に一人、また一人と手に持っていた武器を取り落とす討伐隊の面々。全てが絶望に包まれかけたそのとき、スバルの声が響く。このぐらいの絶望で俺が止まると思うなよと、スバルはパトラッシュを走らせ、白鯨に果敢に立ち向かう。

22. 怠惰一閃
白鯨との戦いが終わり、街道の封鎖を担当していた傭兵団の半分が討伐隊の元に戻ってくる。合流した傭兵団の先頭に立つユリウスに対して複雑な心境のスバル。しかし魔女教との戦いを前にこれほど頼りになる味方はいない。白鯨の討伐に感謝を述べるユリウスの真摯な姿を見て、スバルもまたこれまでの振る舞いを詫びる。そしてスバルたちはこちらの動きが割れる前に、魔女教が潜むメイザース領の森へと向かうのだが……。

23. 悪辣なる怠惰
エミリアたちやアーラム村の人々を避難させるべく、ロズワールの屋敷へと向かうスバルたち討伐隊。しかしふと気が付くとスバルを残して討伐隊の面々が消失してしまう。いったい何が起きたのか理解することのできないスバル。辺りを見回し、道端に不自然に咲く青い花を見つけたスバルは、その花に手を伸ばす。すると花の根本が抉れ、うねるように伸びた蔦がスバルの体に絡みつき、ギリギリと締め付け始める。

24. 自称騎士と最優の騎士
アーラム村の人々に危険が迫っていると伝え、安全な場所まで避難するように呼びかけるエミリアだったが、その訴えが聞き入れられることなく一夜が明けてしまう。村人たちに信じてもらえなかったことを思い悩むエミリアの元にクルシュの名代としてヴィルヘルムが訪ねてくる。ヴィルヘルムはエミリアに対して、辺境伯から王選における同盟を持ち掛けられていることを説明し、村人を避難の手筈が整っていることを伝える。

25. ただそれだけの物語
スバルが目となり、ユリウスが剣となり、お互いの持てる力を合わせることでペテルギウスの見えざる手に立ち向かうスバルとユリウス。しかし攻撃の手を緩めることなく、次々と見えざる手を繰り出すペテルギウス対し、二人は防戦一方となってしまう。しかし全身傷だらけになりながらも、徐々に攻撃への反応速度を上げていくユリウスは、スバルと連携し、あと一歩のところまでペテルギウスを追い詰めることに成功するのだが……。

投稿 : 2024/10/05
♥ : 11

71.9 15 モンスターでファンタジーなアニメランキング15位
異世界はスマートフォンとともに。(TVアニメ動画)

2017年夏アニメ
★★★☆☆ 2.9 (979)
4061人が棚に入れました
神様の手違いで死んでしまった主人公は、異世界で第2の人生をスタートさせる。
彼にあるのは神様から底上げしてもらった身体と、
異世界でも使用可能にしてもらったスマートフォン。
様々な人達と出会い、大切な仲間を得ていく中で、
いつしか主人公はこの世界の秘密を知る。
古代文明の遺産を受け継ぎ、お気楽な世界の王たちと力を合わせながら、
彼はのほほんと世界を巡っていく−

声優・キャラクター
福原かつみ、内田真礼、福緒唯、赤﨑千夏、高野麻里佳、山下七海、上坂すみれ、甲斐田ゆき
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.1

旨い話には…

1話感想
{netabare}まずお断り、異世界転生に対してのスタンス
昨今異世界転生ネタが溢れ返り、その反動か最近世間では排斥の流れになってるような気がする中のこの作品。
因みに個人的には異世界転生自体は否定も肯定もしません。
それより問題は、転生した先で(前世の記憶を使って)白人酋長モノをやり──白人酋長モノ自体も悪いことではないのが厄介なトコで、マズいのは“蛮族(原住民)どもが理由もなくありえないくらいアホに描かれる”ことにあるかと。
ここでいうアホってのは「いくらなんでもそれじゃ生活すらできないだろ」「○○があるなら××が開発されて然るべきなのにそれ無いの?」といった無茶な設定のこと。
最近ヒットした作品でいえば“けものフレンズ”も広い意味では白人酋長モノ。
けど、フレンズ達があそこまでアホでも不自由なく生活ができる理由は作中でしっかりと描かれ、だからこそヒットしたとまでは言わないけどヒットの一助にはなったと思います。
ここら辺マトモに描けない限りは無茶な白人酋長モノ、ひいては異世界転生モノはひとまとめで白い目で見られるんじゃないかな~?

と、↑は他のアニメの感想にも書いたことなのだけど、異世界転生モノには全部転載してったほうがいいのかな?

で、今回この作品を見て書き忘れがあることに気付いた。
・望郷の念が無い
・自分と同じような転生者が他に居ない
これも結構ドぎついんだよね、そんなに現実の暮らしが嫌なのかと。
元の世界の家族や友人に思いを馳せるのはカッコ悪い・リアルでそれやるのが苦痛と認識してる人が支持してる…のか?
ホームシック情けない・家族友人のことは考えたくない、みたいな。

…。
と書いたけど、この作品はそんなのは些末なことと超越しちゃってるかも。
なんかね、ここまで話が旨すぎると逆に恐い、疑ってしまう、神様なにかウラがあるんじゃね?と。
神様は実はこの世界に飽きてる?最悪破壊したがってる?など。
黒幕は自称神様で、主人公はそいつにまんまと掌の上で泳がされてるだけなんじゃ…。
原作全く知らないので先の展開知らないけど、「もしそうであるなら──」と考えると不思議と不快感はない。
逆に「そんなことないよ、本当に最後まで都合のいいことを用意してもらうだけだよ」であるなら、もはや病的としか…。
ってかこれ厳密には転生じゃなくて召喚よね。{/netabare}

3話までの感想
{netabare}その将棋とやらってさ、あんたが発明したんじゃないよね?
著作権フリーと自分が発明したかのように振舞うのは全くの別かと。
今後も先人が築いた英知を自分の手柄として盗んでく展開なのかな?{/netabare}

4話感想
{netabare}この作品は突っ込むことを楽しむってのが正しい見方になるのかな?
もう突っ込むことすらバカバカしくも感じつつ、ちょっとやってみる。

・父親に毒を盛った犯人を見ぬけない程度の魔眼能力

そんなのに太鼓判押されても嬉しくないというか…。
せめてその能力故に他人が信用できず血の繋がった家族以外心を開いたことがない、って過去でもあった方が主人公スゲーに説得力持たせられると思うのだが。

・この世界では一夫多妻制

だったら前もって王様の側室出せよと、ユミナの腹違いの兄弟出しとけよと。
描写が無く言葉だけでそういう設定なんだと言われましても、唐突にしか感じないというか。
ユミナからしたって一夫多妻がOKな世界で腹違いの兄弟も居ない一人っ子って、それはそれで寂しいんじゃないか?
というかね、ハーレムが認められるのは宗教的理由を除けば、死亡率が高い(特に赤ん坊)時代に後継者が途絶えさせないためって認識なのだけど、そうであるなら主人公の力で死亡率が抑えられる(我が子を見殺しにはしないと思うので)以上子沢山になりすぎて、将来跡目争いが大変なことになりそうな?
ってかこの調子でいくと主人公は不老不死になると思うので、跡目争いで子供同士が殺し合うのを眺める結果になりそう。
まさか主人公は子孫を残せないってことでもなかろう…それはそれで悲惨だし。

・ユミナがギルドの仕事

結婚すれば王様って言ってたので、恐らくユミナは継承権第一位。
そんな姫様が直々にクエストこなすって…騎士団呼べ。
前回公爵が「国から調査団送る」みたいなこと言ってたし、居るんだよね?
国の治安部隊が出動できない(するまでもない)些末な事件の対処をギルドが請け負ってるって形じゃないのか。
さもなくば国とギルドとで管轄の奪い合いをしてると思うので、姫様の介入は要らぬ火種になるんじゃなかろうか。
つか依頼する方も腰が引けるんじゃなかろうか。
もしくはクエストやってる最中、画面には映らないだけで護衛が大挙して取り囲んでるとか?
ピンチにならないので出る必要が無いってだけで。
ってかそっちのが良いと思うんだが…主人公の活躍を宣伝する証人となってくれるワケだし、なにより「こんな偉い人に惚れられるなんて」と、より優越感を満たせる。

ってかさ、ああいう世界で推理モノやるんだったらさ、発言者の地位によって証言の有効度が違うとか、それくらいやってくれんかのう。
まぁゴチャゴチャ書いたけど要は

王様といいつつフランクすぎて権威を感じない

だけなんだけどねー。
これは神様にも当てはまるので、ひょっとしてワザとそうしてる?
ってか主人公はずっと神様に監視されてる?
それと国王も公爵もハーレムOKな世界でいながら子供は1人だけって…ちと黒いものを感じるのだが。
スーシーとユミナって従妹関係なワケだけど、実はスーシー母って国王から下賜されたものだったりして。
スーシーの母が目を患ったのっていつだっけ?
ユミナ母がそう仕組んで、目の病気を理由に王妃の座を退かせたとか…でもって血の繋がり的にはスーシーとユミナは従妹ではなく腹違いの姉妹でまるで将棋だなとかサ、そういったの無いのん?

──と、突っ込んでみた。
最終話まで突っ込み続けられるだろうか…。{/netabare}

5話感想
{netabare}まずは↑の訂正。
「恐らくユミナは継承権第一位」と書いたけど、4話のアバンで明確に継承権第一位と言ってますね。
見落としてました…ってよりすっかり忘れてました。
で、それを踏まえた上での5話感想。
どういう政治体系なんだか知らんけど、↑でも書いた様に国が動くまでもない問題をギルドが請け負ってるんちゃうのん?
主人公が冒険者の心得みたいなのを語ってたけど、その気になれば軍を動かせる立場(実際できるかどうかは知らんが)のユミナにする説教かいな?
女子はスライムを毛嫌いしてたんだし、ユミナ「スライム退治はパパに頼んで軍を出動させます」でもええんやで?
ギャグ系でよくあるじゃない?金持ちの息子で何かある度お金で解決図ろうとするネタとかさ…そういうキャラに仕立てることもできるハズなのに何故やらないんだ。
取り巻きの女子がどれも一緒になってるというか、相手がどんな人だか分かってないっていうか、設定忘れてるというか…まぁ考えてないだけなんだろうけど。
サーチがロケートオブジェクトとディテクトシークレットを足したようなものと解釈してたけど、ロケートパーソンも兼ねるのか。
スマホ使って範囲も拡張されたみたいだし「この世で最高のお宝」でサーチかけたらヒットしそうな勢いだ。
それですぐ横に居る女の子が光って二人は幸せなキスをして終了でいいんちゃう?もう。{/netabare}

7話までの感想
{netabare}突っ込むの疲れてきたけど一応。
ゲームのエルシャダイのOPでそれまでの経緯(数百年間敵の居場所を探し続ける)をダイジェストで流すのだけど、そこで「永遠の命などあるのもか、処刑せよ」と、不老不死となった主人公を時の権力者(と思われる)が殺そうとするシーンがあるのだけど…。
なんでそんなことが起きるのか分かってるのだろうか?
この作品は誰も主人公を危険視しないのか…。
第一王女には陰ながら護衛が着いてたという設定が出て、↑でやったツッコミを回避した…に見せかけてるけどスライム館でその兆候は無かったし、今思いつきました感は拭えない。
あれなんかね、なろうでは伏線張るのはご法度だったりするのかな?
それにしたってアニオリでそれくらいやってくれても…。
ところで、同時期に放送されてるアニメで“賭ケグルイ”ってのがあるのだけど、そこで「銃口に口紅を詰めときました」と言われ、銃の扱いを心得てるキャラが軽はずみに銃口を覗き込むシーンは“無かった”。
ほう、分かってるじゃーんと感心したのだけど、一方のこの作品では逆に銃口覗き込むシーンあっても良かったんじゃ?と思ったり。
素人がやりがちなやっちゃいけない行為なワケだけど、それあった方が「ああ、この世界ではそれまで銃ってのが無かったんだなー」と説得力が増したハズ。
なんていうか“らしさ”の追及がホント甘いと感じる。
アニメーターもイヤイヤ作ってるんだろーなーと思うのだけど、それを悟らせちゃアカンちゃうかのう。

今回は原作自体の評価は避けて、なるべくアニメ単品としての感想にしてみました。{/netabare}

11話感想
{netabare}スタッフも「さぁどうぞ突っ込んでください」ってスタンスで作ってると思うので頑張ってそれに応えようとと思ったけどアッサリ断念。
突っ込むのも面倒くさい。
とりあえず…どんなに変に思えてもそれがその民族の正装であるならとやかく言うものではない。
すっかりあの世界の王にでもなったつもりか。

さてそんな中、褒める場所を1箇所発見。
空中庭園の背景のスイレンがしっかり熱帯睡蓮だった。
…単に担当した人がたまたま知ってただけで、打ち合わせや取材でそうなったってことじゃないんだろうけどね。{/netabare}

最終回まで見て
{netabare}さて、と。
実は最終回まで黙ってたことがあって…といっても別に隠してるワケでもないし知ってる人は知ってると思うのだけど、この作品のメイン作監(西田美弥子)って湖川友謙の一番弟子らしいです。
でもってこの作品の原作はロボが出るらしいと噂も聞いてたのでそこらへん一応期待してました(別に湖川はロボの人って感じではないが)、が、全然出ませんでしたね。
妙な期待持たせてもアレだなと思って黙ってたんだけど正解だったっぽい。

内容?まぁこんなもんでしょ、アニメスタッフも「これが面白い」とは全然思ってないっしょ。
ずっと神様から授かった借り物の力で無双して(よくチートと称されるけどコード自作してないのはどうなんですかね)、最後も女の扱い困ったら神頼み。
恐らく女性から見たら一番イヤな男性像を描いてみたんじゃないかな?
ってか女キャラ自体が妙に男っぽい。
あんな複数で結託したら、男の方から告白せざるを得ないように外堀から埋めてくというか真綿で首を絞める方向で攻めると思うのだが。
事あるごとに「結婚まだっすかー?」ってニュアンスのことをネチネチ言われること請け合い。

因みに作者はハイパーグラフィアなんじゃないかな(※)。
パソコンを与えて書体だけは見れる形にした感じの。
で、病人の頭の中を覗くという意味では面白いのかも知れないが、だったらもっと荒唐無稽でも良い気がするんだがなぁ。



芸術・クリエイティブの分野で精神異常なんてよくあることで、これ自体に差別的意図はありません。
が、一方でそういうのであることが評価を得やすい「なろう」のフォーマットは危険だと思う。
もっと乱暴な言い方してしまうと、頭の良いヤツがキチったことやるのとバカがキチるのは全然別モノかと。
バカがキチってるのを見せられても…ちょっと笑えない。{/netabare}

投稿 : 2024/10/05
♥ : 15
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★☆☆☆ 2.0

何でも出来ることは、何にも出来ないことに等しい

[文量→大盛り・内容→酷評系]

【総括】
とにかく、「主人公がなんの努力も苦労もせずにチートクラスに強く、無条件で可愛い娘からウハウハされる」のが楽しめるんなら、観ても良いアニメかと。

まあ、気楽な作品ではあり、最後まで「ツッコミ」を楽しみながら観るには最適なアニメでした。私はやってないけど、ニコ動やアニメ実況なんか好きなら、最高の素材じゃないかな?(知らんけど)w

まあ、そんな邪道な楽しみ方しか出来ない抵クオリティアニメとも言えますが。


《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
ガチで何でも出来る人をアニメにするのと、ガチで何にも出来ない人をアニメにするのって、どっちが面白くなるのかな? まあ、どっちも面白くならないだろうね。「強くてNEW GAME」って、2周目だからまだ楽しめるんだよね。

ストレスフリー(超ご都合主義)は、逆にストレスになるということも、本作で学んだw

この作品、「異世界にスマホ」は良いとして、「身体能力、魔力適性、その他諸々パワーアップ」がいらない設定だったんだろうな、と。

しかも、「スマホが異世界使用」もいらない設定だったかな。

「異世界の常識やルールに右往左往する貧弱主人公が、現実世界の情報をググって応用し、ギリギリ乗り越えていく話」で普通に良かったと思う。

それこそ、科学的な話から歴史的な話、工学や建築学、格闘技の知識、なんなら怪談やトリビアを話すとか、何でもかんでもググって解決していく話。

(しかもそれが、実際にあるサイトとかでも調べられて、視聴者もスマホ片手に観るとか……まあ、権利がムリだろうが)。

例えば、1話目のアイス作るクダリなんかが良いイメージに近い。でも、あれでも接待ゴルフしすぎ。例えば食材にしても、卵とか牛乳の味が違ったり、ない食材があった方が良かったと思う(てか、バニラビーンズとかあったのかな)。

んで、時には「ググってもなんともできないこと」も当然あったり、「ネットの嘘に踊らされて」みたり。そこで初めて「検索も万能じゃないことを知る」で、良かったんじゃないかな~と。

他にもツッコミ所多数(長いからたたみます)、{netabare}例えば、1話で冬夜の服が「珍しい」という理由で売れたが、だったら異世界人の服のキャラデザを、もっとオリジナリティあるものにせんと。つか、九重八重がどう見ても、サクラ大戦の「真宮寺さくら」やん。つか、感覚強化で血の臭いを感じたなら普通は逃げる(回避する)やん。つか、スマホより有用な無属性&全属性魔法とかあれば、スマホいらんやん。つか、文化や風習、倫理観など現実世界と共通しすぎていて、異世界である意味あるの? つか、回復魔法の呪文がリカバリーって、英語かい。オリジナルのネーミングくらい考えろよ。つか、2時間後に宿に集合って、4000万もってて少しも奢らないんかい。つか、主人公、たまには現実世界を懐かしめよ。つか、主人公チート級の戦闘力あるくせに、ポジション司令塔って。つか、敵が人外なのに内緒話する意味は? つか、能力がチート過ぎて推理にならんよ。つか、拭き取っただけで毒を除去できるとなぜわかる? つか、ユミナ姫、人の本質を見抜く看破の魔眼なんて便利なもんもってるなら、バルサ伯爵の本質を見抜けよ。父親殺されかけなくてすんだやん。つか、この世界の常識は分からんが、普通は男性の王族の方が王位継承権上じゃね? つか、別に悪くはないが、琥珀って普通は茶色だけどね。つか、スライム、本の紙だけ溶かして革表紙を溶かせないなら、革製の衣類を着ていけば良いんじゃね? 建物が燃えるかもって、石造りやん。つか、今度は探索系のチート魔法かい。つか、シャボン玉があるなら普通真っ先にイメージするやん。つか、どこまでチート重ねるんだい。つか、船酔い患者をおんぶって更に酔うやん。つか、「こちらの様子を伺っていた何者か」で検索かければ良いやん。都合に合わせて出来ないこともあるんやね。つか、シャイニングジャベリンは氷を貫けないんかい。つか、竜の牙、なぜ村長は上から目線? つか、気になるなら「この剣の持ち主」で検索しろや。つか、王とのバトルで致命傷可って。つか、アクセルを使えるのは良いとして、その状態で切り合うって、アクセルは動体視力も上がるの? つか、銃へのプログラムかなり複雑やん。いや、自転車って、ゲート以外の交通手段が必要かい? ゲートの発動条件が、行ったことある場所から、行った記憶がある場所に、微妙に変わってるやん。つか、母上若すぎ。つか、バイオハザードやん。つか、プログラムまで瞬間で組むんかい。つか、殲滅魔法強すぎ。つか、山本勘助って信玄の忠臣だろ。つか、スティールで心臓とか奪えよ。つか、信玄が二度死んだのに四天王あっさり過ぎるだろ。つか、王族みんなヒマなのか、働け。つか、全員水着の面積狭すぎ、恥女か。つか、つか、これ朱雀も青龍も出る流れね。つか、永続魔法って、MPはどうなってんの? つか、ディフォルメ化して浮けるなら、それでスリップ回避してから元に戻れば良いやん。つか、これ以上戦力増強してどうするん? つか、王族になれば一夫多妻すらOKかい。つか、ユミナ正妻は確定かい。つか、何の悩みもなくハーレムエンドまっしぐらとか楽なアニメだな。つか、ただのクズ男やん。つか、ガラスの仮面かい。つか、USBポートの規格が合うんかい。つか、次は未来予知に巨大ロボかい。つか、深く考えなくてよいっていう神のアドバイスは、視聴者に向けたものなのか? つか、恋愛神って、名前のヒネリなしかい。つか、神様のクダリは必要か? つか、責任もてないって理由なのに婚約はできるんかい。つか、いよいよスマホ関係ないな、純粋な意味でのハーレムアニメだな。{/netabare}

あ~、ツッコミ疲れたw でも、このへん、なんか(アホくさ過ぎて)ニクメナイんだよな~という感じで少しは楽しめたんで、評価1は付けませんw


さて、ネタではなく、ここからガチで酷評です。

まあ、簡単に言うと、主人公を「何でも出来る」という風にデザインしたのに、都合に合わせて「出来ない(やらない)ことがある」から、変になる。

「何でも出来る」なら、本来ピンチや困ったことにはならないはずなのに、作者の都合に合わせて、ピンチを演出している。キャラ自身が、そのキャラなりの思考回路やおかれた状況の中で考えて行動しているのではなく、作者が自分の都合の良いように、駒のようにキャラを動かしているタイプの作品に感じた。キャラが生きていない。

(「ロードス島戦記」の作者、「水野良先生」とかはその辺が凄いよ。「キャラが動いてくれないと書けない」「キャラが動き出したら全部書き直すこともある」と公言されてるし、それは読んでいても感じる。だから、出版が遅れる遅れるw)

つまり、根本的な問題として、作者に、登場人物を愛し、共に苦労して冒険しようという気概を感じないんだよね。

本当に良い作品というのは(それがファンタジーであれ恋愛であれスポ根であれ何であれ)、「作者が登場人物をリスペクト」しているように感じる。例えば、自身が産み出したキャラクターをストーリーの都合上どうしても殺さなくてはいけなくなった時、本気で悩み、泣きながら描くような、そんな姿勢だ(「キングダム」の「原泰久先生」は、あのシーンやあのシーンなんか、本当に泣きながら描いてました。「尾田栄一郎先生」もそうだそうです)。

きっと、そういう作者の思いって、読者(視聴者)に伝わると思う。

登場人物が、作者の「妄想」を具現化させるだけの「単なる道具」なら、多分、人は泣けない。それを、自身の「夢」を具現化させるための「相棒」にまで昇華できれば、多分、人は泣ける。やってることは近いんだけどね。

とはいえ、「小説家になろう」原作ということで、原作者はセミプロ?みたいなものなのかな。小学生の時、「RPGツクール」で作ったゲームのシナリオを思い出した。それでもまあアニメ化されるくらいには注目されているということなんで、(原作者の)今後の動向(成長)には期待して注目していきたいと思います♪
{/netabare}

投稿 : 2024/10/05
♥ : 39
ネタバレ

なっぱ‪‪𖧷‪‪𓈒𓂂 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

謎の神様パワーでモテる人生をゲットだぜ!

❁⃘❁┈┈┈┈┈INTRODUCTION┈┈┈┈┈❁❁⃘
彼にあるのは神様から底上げしてもらった身体と、
異世界でも使用可能にしてもらったスマートフォン。
様々な人達と出会い、大切な仲間を得ていく中で、
いつしか主人公はこの世界の秘密を知る。
古代文明の遺産を受け継ぎ、
お気楽な世界の王たちと力を合わせながら、
個性豊かな女の子たちと共に
彼はのほほんと世界を巡っていく (公式引用)
❁⃘❁┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈❁❁⃘

異世界が流行ってる今の感覚で観ちゃうとテンプレだな〜
と強く感じる部分は多いと思うけど、
5年前の異世界作品と思ったら面白い方だと思う。

内容はありがちでも女の子たちが可愛くて
それぞれ個性もしっかりしてるのでキャラは楽しめます!

ただ、ここまで恋愛を持ってくるとは思ってなかったので
恋愛要素が多いことに少し戸惑いますね。
{netabare}
終着点がみんなと結婚の約束をすることなら
あまり必要じゃなかったのでは?と感じるバトルシーンが
結構含まれていたように思いました。

笑えるところと癒されるところが
いくつかあったのは良かったです(*´`)


◆1話【 目覚め、そして異世界】

フランクな神様いいキャラしてるなぁ〜
スマホをそんなあっさり使えるようになるのも凄いけど、
身体能力の向上と魔法の才能まで与えてくれた
神様パワーっていう謎の雑設定なにそれw

冬夜の、ギルドの例えがハローワークって発想好き。
あと異世界ならアイスクリームの教えは特許とれそう(°﹃° *)

◆2話【 初旅、そしてサムライ。】

スライム討伐をエルゼたちが全否定して
ブヨブヨネバネバした物体が生理的に無理だから
って言った瞬間、リゼロのアクア達が即座に浮かんだw

なんだこの生意気な小動物みたいな可愛い子はーっ♡
と思ったらスゥちゃん喋り方がそう聞こえるだけで
しっかり王族らしい筋の通った素敵な性格してるの好き。
スゥちゃんだけじゃなくてお父さんも
王族だけどフレンドリーでいい雰囲気なのいいな(*´`)

サムライの八重も仲間入り、うんうん、
いいね、着々と女子が集まりだした集まりだしたw
チートだとしてもなんでも出来る冬夜が羨ましい。


◆3話【 将棋盤、そして地下遺跡。】

アルマちゃん、、狐キャラきたぁぁああああ♡!

「このタイミングで冬夜殿が訪ねてくれるとは、
おそらく神が君を遣わせてくれたのだろう」
ってアルフレッドが冬夜に言うのを聞いたとき
冬夜と神様は顔見知りだから無きにしも非ずな感じがして
もしかして神様はあれからずっと
冬夜の事を見てるのかな?と思い始めてきた。


◆4話【 婚約、そして押し掛け。】

急に出てきたユミナと婚約させられるけど、、
サブタイ通り本当に押し掛け。
人の本質を見抜ける魔眼の持ち主なら
相手(冬夜)の心情とかも察せる子になっておあげw
個人的に今の所ユミナはグイグイ感がちょっと苦手だなー。

冬夜の神獣となった琥珀のちっこいバージョン
ぬいぐるみっぽくて可愛いですね(*´`)
持ち前の威圧感は欠片もなくなっちゃった!!


◆5話【 スライムキャッスル、そして新機能。】

「爵位!?!?」「辞退!?!?」この流れ好き。

4話の時よりもユミナの性格が砕けてきてて
最初の苦手意識も薄れました‪(*ˊᵕˋ* )
それに冬夜が他の女の子に変わらず優しく接してても
ユミナは嫉妬とかでそれを否定する訳でもなく
むしろそんな冬夜を受け入れてる感じが好感度高い。
それとも一夫多妻の世界だと
取り合いにならないからその余裕なのかなw


◆6話【 引っ越し、そしてドラゴン。】

ユミナのお父さんから爵位の代わりに
大きい家を貰って5人で過ごすことになる。
ユミナ以外のみんなが邪魔をしまいと遠慮をしたけど
「4人とも同じくらい好きだし家族みたいに思ってるよ」
と冬夜は伝える。

これはユミナもさすがに嫉妬するか!?と思いきや、
ユミナは1歩前進と捉えて凄くポジティブな上に
お嫁さんになるつもりではあるけど独占するつもりはない
という12歳にして大人な考えのユミナに完敗です(๑⃙⃘´꒳`๑⃙⃘)
、、4人ともお嫁さんになるつもりかしら♡w

ドラゴンとの戦いを終えたあと、
ドラゴンでさえ琥珀には頭が上がらない様子を見ると
琥珀が本当に凄い立場の神獣だという事がよく分かる。


◆8話【 日々の暮らし、そしてイーシェンへ。】

冬夜、少女を拾って帰る。の巻www
ここでレネちゃんが謎に仲間入りするのは
何か今後に関係してくる意味があるのかな??


◆7話【 獣人の国、そして監視者。】

「可愛い、可愛い、可愛い、筋肉〜、、」
スマホの写真をドローイングってw
上手いこと魔法と掛け合わせて使いこなしてるな。

プログラムで作られてる動くクマさん可愛い♡
このプログラム魔法めちゃくちゃ便利じゃない!?


◆9話【 オエド、そして不死の宝玉。】

八重のお兄ちゃんイケメンだったーっ!!!

宝玉のせいで戦が起きてたけど
冬夜の一斉攻撃であっという間に不死者達をノックアウト。

宝玉を目にはめてた自信たっぷりな持ち主からも
小物移動の魔法を使って一瞬で奪えた、、呆気ないw
チートに磨きがかかってきた(*•̀ㅂ•́)و


◆10話【 海、そしてバカンス。】

水着回ですねぇ〜〜〜(°﹃° *)
お胸のサイズに個性が出てるアニメは良いね!

召喚で呼び出した蛇の珊瑚と亀の黒曜と契約成功。
にしても蛇がオカマちゃんだと
必然的にNARUTOの大蛇丸を思い出してしまうw


◆11話【 ぱんつ、そして空中庭園。】

移籍を探していたら空中庭園を発見し、
そこでパンツ丸出しのフランシェスカと出会う。
またもやいいキャラ出てきちゃった〜w
フランシェスカから勝手に認められて
冬夜は空中庭園のマスターに。
マスター登録で遺伝子を取り込むために
突然フランシェスカが冬夜にしたキスが全然
フランクなものじゃなくて驚いた(°﹃° *)

2人のキスを目の当たりにして気持ちが爆発したのか
好きという気持ちを打ち上け張り合うように
リンゼが冬夜にキスしちゃったよ〜
1番勇気ある子なんじゃないか??
張り合った相手のフランシェスカは人間じゃなくて
何千年も前に人の手で作られた子だしw


◆12話【 決断、そしてスマートフォンとともに。】

ライムさんに対する
フランシェスカの棒読み「キュンキューン」がツボすぎる。

おいおいおい、
ただのハーレム求婚フィーバーやないかいwww

恋愛における「俺、この戦いが終わったら結婚するんだ」
って言う人が結婚できないお約束が存在するのは
なんと恋愛神のせいだったのか!!

8話で起こった冬夜がお風呂に入ろうとしたら
着替えてる最中で下着姿の4人と遭遇したトラブルも
恋愛神のせいだったのねw

そんな恋愛神だけど、
「片方だけの幸せなんて恋愛じゃないのよ」って
しっかり良いことも言ってる(*´`)

フランシェスカは、未来が見えてた博士から
冬夜は最終的に9人と結婚するって聞かされてるらしい。
最後に9人の女の子たちが並ぶ映像が流れるから
その子たちが結婚相手になるんだろうけど、
その中にスゥちゃんも入ってたーっ(๑⃙⃘´꒳`๑⃙⃘)
612歳の妖精族のリーンさんも入ってたんだけど、
まさに異世界ならではのメンツですねw
{/netabare}

投稿 : 2024/10/05
♥ : 5

78.6 16 モンスターでファンタジーなアニメランキング16位
ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうかII(TVアニメ動画)

2019年夏アニメ
★★★★☆ 3.6 (661)
3392人が棚に入れました
その街には多くの神々が住まい、その街の中心には地中奥深く――深淵へと至る『ダンジョン』が存在する。その街の名は迷宮都市オラリオ。女神ヘスティアと冒険者ベル・クラネルは、相も変わらず主神とたったひとりの眷族という最小構成。だが、世界最速のランクアップという偉業を成し遂げたベルには、これまでにないほどの視線が注がれ始めていた――迷宮・出逢い、そして冒険――これは再び綴られ始めた、――少年が歩み、女神が記す【眷族の物語】――

声優・キャラクター
松岡禎丞、水瀬いのり、内田真礼、細谷佳正、赤﨑千夏、早見沙織、大西沙織、渡辺明乃、千菅春香、KENN、逢坂良太
ネタバレ

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

つなぎの2期

今作はダンジョン攻略よりもファミリア同士の抗争が主眼。
またもベルが大活躍。

最初はアポロン・ファミリア。因縁をつけられて決闘という事態になってしまうが、色々あっても解決。この辺りはまだ面白さが水平線。

次は色街を取り仕切るイシュタル・ファミリア。この話が個人的に熱かった。一気に面白いと思うに至った。イシュタルがエッチすぎる。この魅力には逆らえないのも分かる。春姫も可愛くてたまらないんだけど、なんだかんだ姉御肌で面倒見が良いアイシャも好きだったな。最後まで春姫思いで優しい。
フリュネは怖すぎた。自称美しすぎる女だけど、サイズがおかしい。とはいえ、やられかたがちょっと可哀想。
フレイヤに対して嫉妬に狂っていたイシュタルが途中から完全に負け確実な行動になったのは草。少々寂しくもある終わり方。
この話でまた一人ハーレム要員増えたな。いちゃいちゃしてヘスティアが嫉妬するのも頷けるなあ。

最後は兎に角戦いたいけど、滅茶苦茶弱いアレス・ファミリア。若干のドタバタあったけども、ヘスティアとベルの絆が強くなってこれからの3期に向けてどうかというところ。アイズの少しだけ伏線ぽい{netabare}憎しみが垣間見える{/netabare}シーンも気になる。

面白いし、続きを早く見たいけれど、キャラクターが増えすぎて時々分からなくなりそうになってしまう。そこは難点。


OP
HELLO to DREAM 歌 井口裕香
ED
ささやかな祝祭 歌 sora tob sakana


以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ。
第1話 神の宴(パーティー)
18階層にて黒い階層主(ゴライアス)を撃破し、無事に生還した【ヘスティア・ファミリア】所属のベル・クラネル。ダンジョン探索の合間に開かれたささやかな酒宴。その席でベルは、他の冒険者から、あからさまな挑発を受け、乱闘騒ぎを起こしてしまう。乱闘騒ぎの相手は【アポロン・ファミリア】。その団長であるLv.3の冒険者、ヒュアキントスを相手に、ベルは完膚なきまでに叩きのめされる。そして後日、ベルとヘスティアのもとに一通の書状が。それは、アポロンが主催する神の宴への招待状だった--

第2話 太陽神(アポロン)
神の宴で主催者のアポロンから、ベルを賭けた派閥間の決闘--【戦争遊戯(ウォーゲーム)】を持ちかけられたものの、これを断固拒否したヘスティア。しかし翌朝、ベルとヘスティアの本拠地(ホーム)に【アポロン・ファミリア】の襲撃が。アポロンが気に入った子供は、地の果てまで追い回される--かつて同じ憂き目に合ったダフネとカサンドラから、そう聞かされるベル。街中に追手が配置され、ベルとヘスティアが提案を呑むまで、どこまでも追い込む……それこそがアポロンの狙いだった。そしてヘスティアを連れ、逃げ惑うベルの前に、【太陽の光寵童(ポエブス・アポロ)】ヒュアキントスが立ちはだかる--

第3話 集結(コンバージョン)
タケミカヅチやミアハの協力を得たことで【アポロン・ファミリア】の襲撃を切り抜け、アポロンに宣戦布告を叩きつけたヘスティア。ベルをアイズとの特訓に向かわせ、自身はアポロンとの【戦争遊戯(ウォーゲーム)】開催に伴う交渉に臨むことに。一方で団長・ザニスの手により、半ば強引に【ソーマ・ファミリア】に連れ戻されたリリ。必死の思いで主神・ソーマに派閥からの脱退を願うものの、聞き入れらることはなかった。アポロンとの交渉を終え、タケミカヅチ、ミアハと共にリリの救出に向かうヘスティア。ベルとの約束を果たすため、そして大切な仲間を救い出すために--

第4話 戦争遊戯(ウォーゲーム)
神酒(ソーマ)の魅惑に打ち克ったリリ、友を助けんと名乗りを上げたヴェルフと命の三名が新たに【ヘスティア・ファミリア】に改宗(コンバージョン)。更にヘルメスの助力もあって、派閥外の助っ人としてリューが参戦。未だ歴然とした物量の差はあれど、ベルたちを取り巻いていた絶望的な状況には、光明が差し始めていた。迎えた【戦争遊戯】当日。好奇、憂慮、期待、信頼--迷宮都市(オラリオ)中の様々な目が見守る中、リューの魔剣が、命の魔法が、開戦の狼煙を上げる--

第5話 竈火の館(ホーム)
【戦争遊戯(ウォーゲーム)】に見事勝利し、ベルを守りきった【ヘスティア・ファミリア】。リリも正式な手続きを経て改宗(コンバージョン)を済ませたことで、派閥は主神も含め総勢五名に。本拠地(ホーム)についても、先の騒動で破壊された教会に代わり【戦争遊戯】の副産物として手に入れた【アポロン・ファミリア】の巨大な館に引っ越し、新たな門出としては、まさに順風満帆。更に特筆すべきは、史上最速でLv.3に到達という快挙を成し遂げたベル。それに伴い、派閥の名声はうなぎのぼり。この機を逃すまいと、ヘスティアは更なる団員の増強を画策するが--

第6話 淫都(イシュタル・ファミリア)
夜な夜な不審な動きを見せ、出歩く命を心配し、後をつけることにしたベル、リリ、ヴェルフの三名。【タケミカヅチ・ファミリア】の友人である千草と合流し、命が向かった先は、オラリオが誇る、もうひとつの顔--大歓楽街だった。命と千草が歓楽街を訪れた理由は、昔なじみの友人が働いているという噂を聞きつけたからという話……だが、尾行のさなか人混みに揉まれて、ベルは仲間たちとはぐれてしまう。そして、迷い込んだ歓楽街で、肉感的な魅力を放つ娼婦・アイシャに目をつけられ、半ば強引に彼女の客となることに--

第7話 狐人(ルナール)
娼館で出会った狐人(ルナール)の娼婦・春姫の助けで、アマゾネスの娼婦たちから命からがら逃げ出し、なんとか貞操を守りきったベル。だが、望まぬ形で娼婦となり、助けられる資格もないと救いを諦めている春姫に、疑問を覚える。更に命の尋ね人が当の春姫であったこと、そして彼女が所属する【イシュタル・ファミリア】が第一級冒険者まで擁する大派閥で、非常に狡猾で好戦的であることを知らされ、ベルの疑問は、苦悩へと変わっていく。その頃、フレイヤを目の敵にするイシュタルは、ベルがフレイヤの寵愛の対象であることを知ることに--

第8話 殺生石(ウタカタノユメ)
春姫を身請けするため、ダンジョンに潜り、モンスターを狩り続けるベルたち。しかし、ダンジョン内の食料庫(パントリー)で突如襲撃してきた【イシュタル・ファミリア】により、ベルと命は捕らわれの身となってしまう。拘束され、監禁された状態で目を覚ましたベル。眼の前には、肉欲を剥き出しにし、ベルを慰み者にせんとするフリュネの姿が。恐ろしい第一級冒険者に手篭めにされ、廃人となるまで絞り尽くされる--悪夢すら生易しいと思えてしまう現実からベルを救ったのは、またしても春姫だった--

第9話 戦闘娼婦(バーベラ)
術者の生命と引き換えに、狐人(ルナール)が持つ妖術を無制限に使用可能とするアイテム『殺生石』。『階位昇華(レベルブースト)』という破格の妖術を有する春姫の過酷な運命を知り、立ちつくすベル。脆い覚悟をアイシャに見透かされ、言い返すことすらできなかった。ベルが憧れ、そうありたいと願う英雄の姿とは--為すべき行動を思ったとき、ベルの右手が白い輝きを放ち始める。『春姫の英雄』になることを誓ったベルは立ち上がり、再度【イシュタル・ファミリア】の本拠地(ホーム)へ乗り込む--たったひとりの少女を救うために。

第10話 英雄切望(アルゴノゥト)
捨て身の行動により命が開いた血路に飛び込み、殺生石を砕いたベル。その状況にあってなお、救いを求めようとはしない春姫に、ベルは思いの丈を叩きつける。春姫の本当の願いを聞かせてほしいと。詠唱された『階位昇華(レベルブースト)』の妖術が加護を与えた先はベル・クラネル。偽りなき願いを叫ぶ春姫を背に、ベルは第一級冒険者たるフリュネを迎え撃つ。同刻、紅く燃え盛る歓楽街の一角。その中心にはオラリオ最強の冒険者、そして--最強を束ねる美の女神(フレイヤ)の姿が--

第11話 進軍(ラキア)
女神イシュタルの天界への強制送還を以て歓楽街の一角は壊滅。春姫も晴れて解放され【ヘスティア・ファミリア】へ改宗(コンバージョン)も決まった。そんな中、国家系派閥【アレス・ファミリア】によるオラリオ襲撃の一報がもたらされるものの……圧倒的な戦力を有する迷宮都市が普段の営みを乱すことはなく。ベルも穏やかな日常を送っていたが、ほんの些細な言葉の行き違いから、ヘスティアが本拠地(ホーム)を飛び出してしまう--

第12話 女神と眷族(アイノウタ)
オラリオを襲撃中のアレスに捕らえられてしまったヘスティア。アイズやアスフィの協力もあり、ヘスティアの元に辿り着いたベルだが、不慮の事故により、ベル、ヘスティア、そしてアイズは谷底の濁流に呑まれてしまう--ベルたちが流れ着いた先は山間の集落・エダス村。強大なモンスターの庇護に預かる平和な村で、ベルとアイズは、体調を崩したヘスティアの看病、そしてアレスの動向を警戒しつつ、村の世話になることに。ヘスティアの回復を見守る日々の中、村では豊穣を祈願する祭の日が近づいていた--

投稿 : 2024/10/05
♥ : 12
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

さらに暇を持て余した神々の遊び

かつて「タイトルで損をしてる」とも謳われた『ダンまち』こと『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか』の2期でございます。

意外にも真面目にダンジョンRPGしてたことを好意的に捉えられてたのは周知の事実かと思います。
外伝を挟んだり、劇場版を挟んだりしてからの満を持しての2期でした。そしてのっけから重要なこと↓

 {netabare}今回はダンジョンに入りません!{/netabare}

真面目なダンジョンRPGを期待してたところ肩透かしを食らいました。
ここは評価別れそうなところですね。「タイトルで損をしている」なら可愛いほうで「タイトル詐欺じゃん」となると穏やかではありません。面白ければ不問に付される程度のことでしょう。
ダンジョン入らずに何するの?は本編でご確認ください。ちなみに私は特に気になりませんでした。
やや人の出入りはあるものの1期で良いと感じた部分はそのままに、世界観を拡げてくれたと感じられたことが理由です。

【1期で良いと感じたポイント】
 1.ナメたタイトルのわりにはまともな内容
 2.ヘタレな主人公が苦難を乗り越え成長していく
 3.ハーレムは申し訳程度(と感じる)そして俺TUEEEも申し訳程度(と感じる)
 4.緩急つけた魅力的なキャラたち

この1.~4.がブレてないんですよね。外形は変わっても脈打つものは何だろう?に着目すると一本筋が通っている。そんなお話になってます。
原作が長寿シリーズであり、世界観がきちっと固まっていると思われる作品です。
導入部分は正統派ダンジョンRPG(1期)。実は群雄割拠であることを説明する目的でロキ・ファミリアをピックアップして作品の幅を横に拡げた外伝。
そして第2期。オラリオという世界の中心みたいな場所があって、神々と眷属がファミリアを形成していることが前提だったこの世界の根本部分の説明がなされます。

オラリオ外の地域や人について言及がなされ、その比較文化的観点からダンジョンのある都市オラリオの世界での位置づけがわかってきます。
さらに、本作の特徴でもある神々と眷属の関係性や異なるファミリア間のルールなどにもメスが入ります。1期の時から小出しにはなっていた


 “なんでダンジョン中心の世界観形成がなされてるの?”


神々の思惑やこれまでの歴史を踏まえて明らかになっていった2期でした。
私は1期のレビュータイトルに “ 暇を持て余した神々の遊び ” とネーミングしたわけですが、暇かどうかはさておいて、奇しくも そのような様相を呈していったわけです。

1期のおさらいを兼ねた特別編の第0話を除いての全12話。
{netabare} 終わってみれば「3期あるよ!」アナウンス込みの俺たたエンドではありますが、{/netabare}世界観を拡げてくれた第2期となりましょう。
1期気に入った方は放っといてても鑑賞候補に挙がるでしょうから、その時に「ダンジョン入らないけど意味はあるよん」くらいの構えで楽しんでいただけたらよろしいかと思います。
OPEDは特に印象に残らない普通の曲でした。




※ネタバレ所感

■全12話の構成

{netabare}大きく3篇に別れてましたね。

#1~#4 アポロンとのいざこざ
#6~#10 イシュタルとのいざこざ
#11~#12 痴話喧嘩{/netabare}

{netabare}日常回の果てに視聴者が食いつきそうな見せ場(10話の春姫救出バトル)を提示してちゃんちゃんではありませんでした。

前2つのアポロン編とイシュタル編。
前者でヘスティアファミリアの増員、後者で春姫とベルくんのやり取りを通じ英雄の定義を試みます。
最終2話で「神の思惑」「ダンジョンクエストの最終到達地点」「オラリオとオラリオ外」を提示しての終幕でした。

興味深かったのはアポロンとイシュタル双方に対するフレイヤの態度。ベルくんにご執心な女神様がアポロンにはやや寛容でイシュタルには観た方はご覧の通りなほぼ真逆な対応をしました。この境界線って何だろう?
酒場のシルちゃんから貰った緑色の石がヒュアキントス団長の即死攻撃からベルくんを守りました。割れた石の下にはフレイヤの刻印。なんでシルちゃんがそんなマストアイテムを持ってたかは不明ですが、あくまで間接サポートです。対してイシュタルにはカチコミ入れての吉原炎上。

ベルくんが超えられそうな壁なら捨て置いてるというのか?
ベルくんに興味を示した面々のベルくんへのアプローチの仕方によって態度が変わるのか?

未だ私にはよくわかっておりません。{/netabare}


■神と眷属の関係
神と眷属の関係、ファミリア間のルールなど詳細がわかってきました。

{netabare}・別のファミリアは抗争に口を出せない ギルドもファミリア間抗争に口出しできない{/netabare}
{netabare}・ファミリアの移籍には神の許可が必要

成文法はなく暗黙の了解みたいなものが多いようです。ギルドも仲裁の権限を与えられてるわけではないというのは驚きでした。控えめにいって神々の匙加減、悪くいえば気分次第。
ふざけてそうでフレンドリーそうでそうは言っても神は神で絶対なものであることが伝わってきます。{/netabare}


■ベルくんが主役の理由
みんなベルくん好きですね。

{netabare}オッタルに「ここにミノタウロスの群れを呼べないかしら?」と表情変えずに嫉妬するフレイヤを筆頭にメインネタだったアポロンとイシュタル。ヘスティアは言わずもがなです。
ヴァレン某との初ダンスのサポートをするミアハやヘルメス。援軍かけつけのタケミカヅチその他神様たちに愛されております。
その理由の一端が明かされてましたね。ベルくん本人の英雄願望と辻褄の合うネタ明かしでした。{/netabare}



※オマケ

■春姫さん正妻説
海外の映画を観るとよくわかるんです。娼婦がヒロインの作品はとかく暗い話が多い。
立場を超えた愛を描いた『プリティウーマン』『ムーランルージュ』などの名作も入りは男が上、女が下からスタートします。
対して日本はびっくりするほど対等な目線で描かれることが多いと思います。

{netabare}本作のイシュタル編もまさにそんなお話。娼館というより遊郭の佇まいであったことも大きいかしら。身請け制度は海外にはなかったと思います。
ちょっと日本式の捉え方について海外の反応なんて眺めるのも面白いかもしれません。
ヒロイン春姫さんだけでなく、アマゾネスを統括していたアイシャを2期屈指の好キャラとして描いてもおりました。職業に貴賎なしは言い過ぎかもしれませんが、対等とするに抵抗はない。日本人の皮膚感覚です。{/netabare}

{netabare}イシュタル編はベルくんと春姫を通しての英雄の定義と申しました。

別の作品レビューで触れた記憶があるお話。海軍大将を務めあげ、第16、22代総理大臣となった山本権兵衛の妻ときは遊女です。
詳細は他に譲るがこの男。ときを貰い受けるために身請けではなく強奪という手段を強行し(結局身請け金は支払った)、晴れて夫婦になって以降は、生涯を通じて妻に尽くした剛と優の者であったとされています。ときも出自をわきまえ公の場には一切出てこなかったとのこと。

ベルくん↓
「あなたが娼婦だからですか?英雄にとって娼婦は破滅の象徴。あなたはそう言いました。だけど僕とあなたが憧れた英雄はそんなんじゃない!たとえ娼婦でも!恐ろしい敵が待ち受けていたって!英雄は見捨てない!」

日本人にとって“英雄”という概念は欧米人と比較すれば希薄なところではありますが、前に出過ぎない春姫の印象と合わせて、実在したとある夫婦を想像させるものでした。{/netabare}


{netabare}ただちょっとねというかなんというか。
なにがなんでもヒロインは生娘にするという断固たる意志を感じるところがいやはやなんともw{/netabare}



視聴時期:2019年7月~9月 リアタイ視聴

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2019.10.02 初稿
2020.04.18 修正
2021.10.15 修正

投稿 : 2024/10/05
♥ : 64
ネタバレ

toshi1015 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

原作既読 英雄に憧れるベル君の冒険譚

※アニメを見終わるまで☆評価は3のまま変えていません
原作ラノベ 「大森藤ノ」GA文庫 1〜15巻
漫画「九二枝」ヤングガンガンコミックス 1〜10巻
(2019.07.12外伝ラノベ ソードオラトリア12巻発売)

【裏表紙の紹介文】
アニメ2期
※原作ラノベの裏表紙の説明文なので、結末などは書いてませんが、展開など若干ネタバレがあるのでご注意を。7巻以降はアニメが追いついて来てから追記予定です。

6巻
{netabare} 「ヘスティア、君に『戦争遊戯(ウォーゲーム)』を申し込む!」「なんだとアポロン!?」
『戦争遊戯(ウォーゲーム)』ー対立する神々の派閥が総力戦を行う神の代理戦争。勝者は敗者の全てを奪う。そして敵神(アポロン)の狙いはー
「君の眷属、ベル・クラネルをもらう!」
戦闘開始までの期限は一週間。更に追い打ちをかけるように今度はリリが【ソーマ・ファミリア】に捕らえられてしまう!
もはや絶望的な状況。それでも少年と『出会い』、幾多の『冒険』を経た絆が今ここに集結する。全ては勝利するために!
『上等だ、アポロン!僕等は受けて立ってやる、この戦争遊戯(ウォーゲーム)を!』
これは、少年が歩み、女神が記す、ー【眷属の物語(ファミリア・ミィス)】ー {/netabare}

アニメ1期
1巻
{netabare} 迷宮都市オラリオー『ダンジョン』と通称される壮大な地下迷宮を保有する巨大都市。未知という名の興奮、輝かしい栄誉、そして可愛い女の子とのロマンス。人の夢と欲望全てが息を潜めるこの場所で、少年は一人の小さな「神様」に出会った。「よし、ベル君、付いてくるんだ!【ファミリア】入団の儀式をやるぞ!」「はいっ!僕は強くなります!」
どの【ファミリア】にも門前払いだった冒険志望の少年と、構成員ゼロの神様が果たした運命の出会い。
これは少年が歩み、女神が記す、ー【眷属の物語(ファミリア・ミィス)】ー {/netabare}
2巻
{netabare} 「はじめまして、白髪のお兄さん」
ベルに声をかけてきたのは、自ら《サポーター》を名乗る少女・リリだった。半ば強引にペアを組むことになった少女を不審に思いながらも、順調にダンジョンを攻略していく二人。束の間の仲間(パーティー)。
一方でリリが所属する【ソーマ・ファミリア】には悪い噂が絶えない。その先には、人の心までも奪うとされる《神酒(ソーマ)》の存在がー?「神様、僕は……」「大丈夫、ベル君の異性(ひと)を見る目は確かなのさ。神(ぼく)のように、きっとね」
これは少年が歩み、女神が記す、ー【眷属の物語(ファミリア・ミィス)】ー {/netabare}
3巻
{netabare} 「……君は臆病だね」「!?」「臆病でいることは冒険で大切なこと。でもそれ以上にも、君は何かに怯えている」
突如憧れの女性【剣姫(けんき)】アイズと再会を果たしたベル。そこで突きつけられてしまった事実。自分を抉る最大の因縁。紅い紅い、凶悪な猛牛・ミノタウロス。
少年はそんな自分を情けなく思った。そして少年は始めて思った。
僕はー英雄になりたい。『偉業を成し遂げればいい、人も神々さえも讃える功績を』
これは、少年が歩み、女神が記す、ー【眷属の物語(ファミリア・ミィス)】ー {/netabare}
4巻
{netabare} 「「「Lv.2〜〜〜〜〜!?」」」
先のミノタウロス戦での勝利によりLv.2到達、世界最速兎(レコードホルダー)となったベル。一躍オラリオ中の注目・羨望を集めることとなった少年の元には、仲間(パーティー)への勧誘が絶えない。廻り巡る環境(せかい)。そんな折「俺と契約しないか、ベル・クラネル?」偶然にも自分の装備《兎鎧(ピョンキチ)》を創った鍛冶師(スミス)のヴェルフと出会い、仲間を組むことに。しかも、彼は圧倒的な力を誇る《魔剣》唯一の創り手らしいのだが……?
犬人(シアンスローブ)ナァーザ、そして女神ヘスティア、ベルが交わした2つのアナザーエピソードも収録!
これは、少年が歩み、女神が記す、ー【眷属の物語(ファミリア・ミィス)】ー {/netabare}
5巻
{netabare} 「リリ達は囮にされました!すぐにモンスターがやって来ます!」「…そんなっ」「おいおいっ、冗談だろ?」
鍛冶師(スミス)のヴェルフを加え中層へと進んだベル達。しかし他パーティの策略により一転ダンジョン内で孤立してしまう。
ヘスティアはベルを救うため、Lv.4の元冒険者・リュー、さらには神・ヘルメスと共にダンジョン侵入を試みるが……
「ー階層主(ゴライアス)!?」立ち塞がる最凶の敵が、ベル達を更なる絶望へと追いつめる。希望(ひかり)を求め、決死行が繰り広げられる、迷宮譚第五弾!
『限界までー限界を越えて己を賭けろ』
これは、少年が歩み、女神が記す、ー【眷属の物語(ファミリア・ミィス)】ー {/netabare}


15巻まで読みましたが伏線など小難しい事は考えなくてOKです。
迷宮の謎やらベル君の祖父やら色んな派閥の思惑的な描写や、外伝でもアイズ視点から色んな派閥や謎的な事を書かれてますが、気にしないで下さい。
伏線っぽい話しを蒸し返すときはその都度説明があるのでヘーキです。
ベル君の冒険をただ楽しみましょう

1期では1〜5巻まで今回2期は6巻からスタートになります。
なお漫画側はまだ単行本になって無い雑誌側でアニメ2期の話しが始まったばかりなので「1期の復習は漫画1〜10巻オススメです。」話しの先を知りたい方はラノベ6巻からどうぞ

【世界観】
永遠の時間に飽きた神々が神の力を使わない事で人と共存する世界。
・神の力を使わない事で人と暮らす神様達は恩恵を与える事でファミリアと言う派閥を作り眷属達には力を、神には恩恵を失わない為にも神様を守る。
・経験を積むだけではLVは上がらない。己の器を乗り越える事でランクアップLVが上がる。

【迷宮都市オラリオ】
地下迷宮の上に作られた都市オラリオ
・己の器を超える鍛錬、モンスターを倒す事で得られる素材など、ドワーフノーム獣人ホビットエルフ様々な種族職種、神々のファミリアで溢れる都市。

20190803 追記 1〜4話視聴
原作6巻の【ソーマファミリア】神とリリ、【ヘファイストスファミリア】神とヴェルフ、【タケミカヅチファミリア】神と命、と各ファミリアの神と子供の関係と各子供の決意からの【アポロンファミリア】との戦争遊戯だったわけですが…

個人的には1期の山川吉樹監督の演出の方が好みでした。

各話に盛り上がりを入れ視聴者を飽きさせず増やす為だとは思いますが結構端折っていて原作未読な方達は置いてきぼりにならないか心配です…。(とある3期の二の舞いにならなければ良いけど…)

個人的には原作>コミック>アニメ な感想ですカメラワーク?が漫画よりアニメの方が単調に感じました。

原作1冊を4話ペースなら9巻までやるのかな〜今回の【J.C.STAFF】はどう転ぶか…とある原作未読者置いてきぼり演出になりませんように…。

【裏表紙の紹介文】
7巻
{netabare} 新生【ヘスティア ファミリア】始動!
『戦争遊戯』という激戦を乗り越えた新に眷属となったリリ、ヴェルフ、そして命。ベルのもう一つの家族。深まる絆。だが、
「ここは私達のホーム、女主の神婦殿さ」
 命を追ってベルが迷い込んでしまったのはオラリオの歓楽街【イシュタルファミリア】が管理する『夜の街』。
「私はこの歓楽街に買われた身です」
 そこで少年は囚われの身である極東の少女、春姫と出会う。蠢く陰謀に呑み込まれるベルが下す選択はーー。
『これっきりでいい なろう、あのひとの英雄にーー』
 これは、少年が歩み、女神が記す、ー【眷属の物語(ファミリア・ミィス)】ー {/netabare}

投稿 : 2024/10/05
♥ : 3

75.1 17 モンスターでファンタジーなアニメランキング17位
ありふれた職業で世界最強(TVアニメ動画)

2019年夏アニメ
★★★★☆ 3.2 (668)
2980人が棚に入れました
“いじめられっ子"の南雲ハジメは、クラスメイトと共に異世界へ召喚されてしまう。つぎつぎに戦闘向きのチート能力を発現するクラスメイトとは裏腹に、錬成師という地味な能力のハジメ。異世界でも最弱の彼は、あるクラスメイトの悪意によって迷宮の奈落に突き落とされてしまい――!?脱出方法が見つからない絶望の淵のなか、錬成師のまま最強へ至る道を見つけたハジメは、吸血鬼のユエと運命の出会いを果たす――。「俺がユエを、ユエが俺を守る。それで最強だ。全部薙ぎ倒して世界を越えよう」奈落の少年と最奥の吸血鬼による“最強"異世界ファンタジー、開幕!――そして、少年は“最強"を超える。

声優・キャラクター
深町寿成、桑原由気、高橋未奈美、日笠陽子、大西沙織、花守ゆみり、加隈亜衣
ネタバレ

TaXSe33187 さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.6

原作と脚本と作画三拍子揃った低品質

原作未読で取り敢えず一話を見てみた

意味が、わからない……
クラス転移の経緯がOPで済まされる百錬形式ってのもさることながら、
「錬成師」ってのがどういう職業なのかも、ありふれてるって部分もよくわからない
ついでにいじめも陰謀も描写が一瞬程度だから主人公が闇落ちする理由も薄い
というか時系列が無意味に行ったり来たりしすぎて何を語りたいのか分からない

あらゆるなろう系のなかでもダントツに説明が不十分だし、ダントツに描写自体つまらない
盾みたいに這い上がるのを楽しむんだろうけど、そもそも虐げられる描写が薄すぎてテンプレをなぞる意志しか感じられない
オマケに「錬成!錬成!」とか叫んでるシーンも滑舌が微妙な上に場所のためか録音のためか反響が酷くて「先生!」連呼してるようにしか聞こえない

面白かった点は主人公が異常なまでに現状解説をし続けてくれるところかな
「左腕を食われた!」なんて言ってる場合かよ失血死するやろ!みたいな
「ナカノヒトゲノム」よりずっと実況のクオリティが高いのは思わず笑ってしまった

2話、3話視聴
{netabare}最終話まで2話以降の感想を書く気が無かったけどあまりにもあんまりなので追記
一言で言えば「センスの無さの見本市」

1話でおざなりだった転移の経緯が2話で軽く回想される
まあそのくらいしてくれないと意味不明なだけだしそこは当然
ただ、シナリオの進行上主人公とその他クラスメイトは別行動をとってるわけで、主人公視点の回想じゃないと意味がないだろうと

ダンジョン突入までの主人公の具体的な境遇はカット、転移直後の混乱や職業差別の描写はカット、メインは担任が萌えキャラめいたデザインだってことだけ
1話に登場してない担任の容姿なんざ誰が興味持つんだと
あのデザインだしOPにもでてるんだしどうせヒロイン紹介なんだろうけど、それならせめて主人公視点で回想して、主人公との繋がりを見せろよと
勇者()の道化ぶりと担任のヒステリーだけは伝わったけど、そこに主人公の思考が入らないから主人公の豹変の説明には全くなっていない

というか女キャラが負傷したわけでもないのに何日も眠り続けるとか最早病気だろうと
心労とかそんなのを考慮しても「ショックで何日も意識を失ってました!」なんて有り得るわけないだろうに
というかせっかく挿入した回想ですらこの女キャラと主人公の接点が描かれないから、何日も寝込むようなショックを受ける理由すらあやふやなまま

あとは主人公の行動
各種武器を作れる理由はもう(どうせ理由もないだろうし)気にしないけど、「裏切られたの!」の一言で全部信用するとか有り得ないだろうと
自分自身が裏切られたから同病あい哀れんでってことだろうけど、急激に性格が変貌するような人間不信なのになんで簡単に言い分を信じるんだ?
あれか?裸で金髪で幼女だからか?そのくらい性欲に正直な方がよほど理屈が通るくらいのチョロさ
オマケに強力な吸血鬼を封じるための枷すら簡単に破壊するわけだけど、能力の汎用性高すぎるだろうと
魔物食べただけでそこまで変貌するならそんな職業どこも「ありふれ」て無いだろうと
性格・行動・能力のどこを見ても滅茶苦茶で、どこぞの賢者の孫の方がまだ理解できるレベル

ついでに触れるとお前の故郷どこだよと
自分の故郷の言葉として「月=ユエ」なんて名を吸血鬼に付けたわけだけど、お前の故郷ってのはCCさくらの漫画の中なのか?
そのまま中国語ってことでも良いけど、その場合お前中国人だったのかよっていう疑問すらある
故郷=地球、人類みな兄弟!みたいなグローバル思想でも持ってんのかもしれないけど、お前それなら帰ってきた先がヨーロッパでも帰郷の実感をもてるのかと
銃に名前を付けるくらいの中二病患者だし、発言の一切が雰囲気だけのものって可能性が一番高いのがなによりアホらしい

あとは3話の戦闘全般
吸血鬼のユエはいくら何百年と封じられていたにしても弱すぎるだろうと
最上級魔法があまりにも弱い
弱点を狙ったとは言え、主人公の銃で一撃で倒せる相手に最上級魔法2発撃ってダメージは殆ど無しって…
強大な力を持っているから封じられたにしては弱体ぶりが酷い
新メンバーの強さを示す格好の機会なのに、そこすら見せ場を主人公に譲って仲間は無能として描かれるのは孫と共通する

あとは寄生植物戦
何簡単に吸血鬼が寄生されてるんだと
さっきも言ったけど、お前あまりの強さに封印されたんじゃなかったのかと
オマケに主人公は「魔物を食べてたから耐性が付いてた!」で寄生を無効化するし…
なにが問題って、寄生植物の能力は「魔物を操る能力」なわけで、操られる側の魔物を食べたところで耐性が付くわけがない
ここも、
「主人公は寄生されるけど、吸血鬼は上位種だから操られることなく主人公を助ける」
とすれば武器の威力で勝る主人公と、種族としての基本スペックで圧倒する吸血鬼って差別化ができただろうに
役割分担が出来ないならキャラを増やすなとしか言えない

ついでに作画が酷い
描きにくいだろう部分はざっくりカットして適当に繋ぐ、ちょっとでも動きを見せないといけないものはCGで誤魔化す、そんなんばっかり
主人公に刺さった杭が、抜けたとたんCGになって落ちたのを見たときはさすがに真顔になった
しかも発泡スチロールみたいな軽い動きで跳ねるし…
止め絵できれいに見せかけて、その実作画枚数を極端に削ることに執心してるのが見て取れる

音楽もセンスがない
いや、正確にはお洒落でセンスのある曲なんだけど、この作品には壊滅的に合わない
なんでイキリ主人公がドヤ顔で戦闘するシーンがムーディな曲なんだと
BEMみたいに世界観自体をお洒落にしようとしてるならともかく、そういう要素が皆無なのに曲だけ力を入れてダダ滑りしてる印象
加えて言えば、全編曲の雰囲気を統一すればいいのに、戦闘が終わる直前になると何故か普通のバトルアニメみたいな曲に変化するのも意味不明

あまりにも酷いから吐き出せるだけ吐き出したけど、要するに
脚本の視聴者への配慮の無さ
原作のシナリオの甘さ
作画の作り込みの甘さ
音楽のセンスの乖離
これら諸々が一通り揃ったような出来映え
こう言ってはアレだけど、このアニメで唯一面白いのは雑さの粋を極めたアイキャッチだけだと思う

こんな適当をやって枠をつぶすくらいなら邪魔にならないようOVAでひっそり作ってひっそり消えろと言いたいレベル
{/netabare}

最終話視聴
{netabare}評価については3話視聴時点と特に変更なし
気持ち悪い展開がより重篤さを増したな、という程度
ウサギの追加以降完全にハーレムアニメにシフトしていったけど、ハーレム展開が始まってからのほうがずっとキツかった

スマホ太郎くらい機械的にハーレムを収集する展開なら「馬鹿だなぁ…」と思いつつもまだスルーできる
そもそもスマホ太郎って、あの世界で生活するために繋がりを作って色々やっているからある意味ハーレムを作ろうが問題ないところがあるし
ただ、この作品の場合最終目標が「故郷(地球)に帰る」なわけで、そんなとこに化け物集団を引き連れるなんて控えめに言ってもアホかと
吸血鬼はまだ見た目に問題がないからともかく、ウサギ人間なんて即通報モノじゃないのかと

というかそういう諸々を全部無視したとしても、あのハーレムの作り方は本当に気持ち悪い
主人公が「好きなやつがいる」って言ったそばから「それでも良いからハーレムに加入する!」で主人公がやれやれ顔するって…
「俺は止めたのに女から寄ってきちゃうよーモテて困るわー」って普通に考えると気持ち悪いし最高にかっこ悪いと思うんだけど
主人公・ヒロインの性格や振る舞いも含めて作者の性癖披露会の場にしかなってない

あと、同級生ヒロインへの義理立てだけが目的で馴れ合うつもりが無いって言うなら義理立てを済ませたあとはサッサと帰れよと
同級生相手にマウントとってイキって悦に浸るためだけに同級生とのんびり帰るって思い切り馴れ合う気満々だろうと
「関わりたくないけど優しいから関わっちゃったーやれやれ強い俺ってば頼られて辛いわー」だけで最終話を終えるとかどういう神経してんだか

主人公の性格があまりにも場面ごとに一致せず、言行に一貫性がなく、そのくせ自尊心ばかり大きいのは純粋に不快
その点話はグチャグチャだけどストレスが溜まることがないだけチート魔術師のが若干マシだった
{/netabare}

そういうえば二期が決まったんだとか
どういう神経していればこれの二期なんかやるんだろうと思ったけど、最終話を見て納得した
これ、戦闘シーンがほぼ動かないから作画枚数殆ど要らないんだわ
基本は止め絵で、動くシーンはキャラが一人でクルクル回る場面くらい
あとはカットの切り替えで動きは全部省略
おかげでお絵かきして色塗りパパっと済ませるだけで寄ってたかって「作画綺麗!」って褒めてもらえる
そういうコストの安さと引き込んだ声優のラインナップで視聴者を釣り上げて、中身がどんな汚物でも評価してもらえるってことなんだと思う

投稿 : 2024/10/05
♥ : 14
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.5

いつもの

1話感想{netabare}
なんかおっかなびっくり状態で前情報はなるべく入れずにアニメを視聴。
「ありふれた~」って言うから農家かな?と思ったら全然違ってた。
どこがありふれた職業なんだろう?

まぁそんなことよりもですよ、よしもときんじ+アスリードじゃねーか!
よ し も と き ん じ じゃねーか!!!!(二度目)
うっわこれズルい、「あははこの人じゃしょうがないw」と何やっても許せちゃう監督じゃん。
アームス(アニメスタジオ)はやってるんだかやってないんだか分からん状態だし、アスリードってポストアームスよね、これも文句言いにくいw
ってかそういう文句言われにくいスタッフを選んだ?(言われにくいというか、言い疲れちゃったというか…ISUCAとかsin七つのナントカとか)
あいや、“勇しぶ”は結構マトモだったと思うけどね。
さすがにアニメ業界も手を打ってきてる…のか?
“バルキサス”の流れから考えると適任だったりして。

ってことでカット割りがおかしいのはいつものことです、もう監督の名前見た時点で諦めるしかない。
むしろ乳首出なかった方が異常にすら思えるw今後出るのか?(出ても光ってるけど)
レベルアップってそういうことじゃない…そもそも「経験値ってナニ?」ってとこから説教かましたいけどそれはよしもときんじも分かってるでしょう。
まだ始まったばかりであまり言うことも無いけど、コッソリ梅津泰臣が参加するなんてこと、ないかなー?
…ってかアームスって今どうなってんの?{/netabare}

5.5話までの感想{netabare}
えっ、このタイミングで総集編!?
リアルの事件に配慮してってことではないっぽい。
しかも監督がよしもときんじって…これはどうしても“sin七つの大罪”を浮かべてしまうんだけど…あっちは4話と10話の後に総集編や特番だったか。
そのうち声優にボーリングやビリヤードやらせるのかな?…アートランド…うっ頭が。
いやまぁこういうのって経営?が悪くて監督に責任あるかどうか不明だけどね。
作画崩壊で有名な“いもいも”は監督が制作の社長なので言い逃れできないけど、よしもときんじは経営に首突っ込んでるのかね?
ひょっとして「ヤバい案件」の請負人だったりして?

ところでどれだけの方が“sin七つの大罪”を全話見たんだろう?
シリ構は別だけどやっぱり似通ってる部分はあって、分かりづらさというか表現のヘンチクリンさはどっこいどっこい。
ここに文章投稿してる方…そうでなく人と会話するだけでも「果たしてこっちの言わんとしてることは相手にちゃんと伝わってるかな?」ってのは気にすると思うのだけど、よしもときんじはどうにもそれが、変。
必要なカットが足りてなくていちいち脳内補完が必要で、それでもsinは「毎回新悪魔の紹介してけばいい」という大雑把な条件をこなして一応サマにはなってた。
が、こっちは…うわぁい。

と、ちょいと気になって更に調べてみたら、監督よしもときんじ作品には鈴木雅詞がシリ構やってる作品が多いみたい。
先のsinもシリ構じゃなくてメインライター名義だけど組んでる、ああ全然気にしてなかった…。
それ誰?というと空鍋で有名な“シャッフル”や“GIFT”の人…“みなみけおかわり”の方が有名?
キャラを闇堕ちさせるのが持ちネタみたいで、以前やってた“ロードオブヴァーミリオン”も作品としてはイマイチだったけど、今改めて思うと「全キャラ初期段階から闇堕ち状態(頭のおかしい不愉快なヤツしか居ない)」ってコンセプトなのだとしたら徹底してたなぁ、と。
この作品にうってつけじゃん!と思うのだけど、よりによって別の人…な、なんでー?
ってことで、鈴木雅詞がシリ構やってたらもうちょい見れたモンになってたんじゃないかなー?と思うとちょっと残念。

あーそうそう内容についてだけど、総集編やったお陰で話が理解できた気分。
最初からこの展開・時系列順で本編やれば良かったのに…と思わなくもない。
逆に時系列ゴチャゴチャいじくってたのはキャラの性格に一貫性がなくて矛盾が生じるのを誤魔化すためだと思うのだけど、総集編をやったせいで暴いてしまったような?
い、いいのかこれ?{/netabare}

6話感想{netabare}
うわぁ、このウサギのノリは…“サムライブライド”のカネツグや“sin七つの大罪”のレヴィアタンだ。
何度か別の作品の感想で書いてるけど「残念キャラ」が自爆かますネタは嫌いじゃないのだけど、それが行き過ぎてキャラいじめになってるアレ。
ウザいを通り越して「なんでそこまで不快に描いちゃうのよ」と、見てるこっちが頭抱えたくなるアレ。
sinに関しては↑で散々挙げてる通りスタッフが一部一緒だし分からんでもないが、サムライブライドは…アームス繋がり?え、ここで!?
なんでこう行き過ぎたキャラいじりをやってしまうんだろう、これに関しちゃ原作関係なくアニメ制作側のやらかしだと思うのだが。{/netabare}

最終回感想・総評{netabare}
いつものよしもときんじ。
絵描き上がりの監督…特にバイオレンス&エロスをメインとした人、梅津やバリの延長線としてはこんなもんかと。
だからといって評価甘くする気も無いのだけど、アームス・TNK・アスリード辺りはもう「こういう作風」として確立してると思った方が気が楽かと。
そうさねぇ、一騎当千とクイーンズブレイドとハイスクールD×Dを全部と、ついでにサムライガールズ・ブライドとsin七つの大罪と閃乱カグラ東京妖魔編も見れば「いつも通りっスね」で殊更に批判するのもバカバカしくなるというか。
(一騎当千に関してはシアの声が浅野真澄に聞こえて仕方無いのも手伝ってるかも?)
1話の意味不明さも“プリズムアーク”(監督:バリ)に比べれば生っちょろいし、説明の下手さも“弁魔師セシル”(監督:梅津)の有罪判決後の扱いの表現に比べれば全然マシ。
むしろ上記の一連の作品群の中ではWHITE FOXの力か作画良い方だったりするもんだから、これまた余計に酷評しづらい。
敢えて言えば「乳首シーン無いじゃん」って方のが気になる、というか評判悪いのは乳首が無いから?とさえ思えて来たり。
いわゆるお色気アニメとしては及第点だけどそこからお色気を抜いた感じで、果たしてそれで何が残るの?と言われるとなんとも言葉に詰まる。
あと同期に“異世界チート”が放送されてたのも大きいかなぁ、あっちは「まともに“アニメーション”を作る気はありません」って態度で、それに比べれば大分マシ。

内容に関してはハイDと良い勝負かと。
おっぱいおっぱい煩かったのを「ふっ」に置き換えて、部長一筋だったのを子猫一筋にした感じ。
但しやっぱりミュウはキモいね、SAOのユイか“盾の勇者”のフィーロと同じ声優使ったら逆にウケたんだがさすがに避けた?
ってかよしもときんじ監督作品だと小倉唯って“機巧少女~”の小紫や“sin七つの~”のバブやってて結構馴染みがある感じ、一方日笠はどこにでも居る感じ。
そうそう、それと同期放送の“コップクラフト”に川村敏江が居てビビったんだけど、こっちでも9話で関わってるらしいのだがそれは驚かななかった。
“ロードオブヴァーミリオン”の鈴木雅詞繋がりか、普通によしもときんじが顔広そうなので。
でもってこれ以上の内容については二期を見てからかな~?
二期決定といっても別にアニメの評判が良くて決定したんじゃなくて最初から決まってたことでしょ、BD発売決定ってのと同じ。{/netabare}

投稿 : 2024/10/05
♥ : 16

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.6

つまらないけど、一応最後まで見る

虐げられるところとか迷宮から脱出する過程とか割と大事なところをあっさり流しているせいなのか、全体的に構成が微妙で話がよく分からない。つまらない。それでいて、無駄な好奇心から最後まで見てしまう。
むしろ、原作を改悪しているのでは?わざと面白くないように作っている気がする。同じ時期にやってた異世界~も一緒な気がする。
制作側からの挑戦だね。←一体どこに対して?

自宅のエアコンつけたら、ゴキブリが落ちてきて頭からその光景が離れない。そのせいでつまらないと感じたんだろうな。いや、絶対違うな。でも、どこが具体的に面白くなかったか指摘できるほど見てない。割と流し見だったから、フィーリングの問題か。登場人物がごちゃごちゃしているような。そこかなあ。
それでいて、2期決定とはやりますねぇ!!

楽曲と声優は一応評価できる。

OP
FLARE 歌 Void_Chords feat.LIO
ED
ハジメノウタ 歌 DracoVirgo


以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ。
“いじめられっ子”の南雲ハジメは、クラスメイトと共に異世界へ召喚されてしまう。つぎつぎに戦闘向きのチート能力を発現するクラスメイトとは裏腹に、錬成師という地味な能力のハジメ。異世界でも最弱の彼は、あるクラスメイトの悪意によって迷宮の奈落に突き落とされてしまい--!?脱出方法が見つからない絶望の淵のなか、錬成師のまま最強へ至る道を見つけたハジメは、吸血鬼のユエと運命の出会いを果たす--。「俺がユエを、ユエが俺を守る。それで最強だ。全部薙ぎ倒して世界を越えよう」奈落の少年と最奥の吸血鬼による“最強”異世界ファンタジー、開幕!--そして、少年は“最強”を超える。

1. 第1話 奈落の底の化け物
クラスメイトと共に異世界へ召喚された”いじめられっ子”の少年・南雲ハジメはクラスメイトの裏切りにより、迷宮の奈落へ突き落とされてしまう。奈落に潜む魔物に襲われ、必死に逃げるハジメ。しかし、錬成師という地味な能力では太刀打ちできるはずもなく、重傷を負ってしまう。異世界でも最弱の彼は心身共に絶望の淵に立たされ--。

2. 第2話 パンドラの箱
「邪魔するものは誰であろうと必ず殺す」--生きて帰るため、そう誓ったハジメ。変貌を遂げ、強化された能力で錬成した武器・ドンナーを使って、次々と魔物を倒しては喰らい、自らをさらに強化していく。一方、香織はハジメを失った現実を受け入れられないでいた。そして、迷宮を突き進むハジメは、異様な雰囲気を持つ扉を見つける。

3. 第3話 黄金の吸血姫
運命的な出会いを果たしたハジメと吸血鬼の少女・ユエ。突如魔物の強襲を受ける二人だが、ハジメの強化された力とユエの吸血鬼の力を合わせて退ける。お互い”裏切られた”者同士、信頼を築き始める二人。そして、地上への道が迷宮の最深部にある可能性をユエから教えられたハジメは、さらに迷宮の奥へと進んでいく。

4. 第4話 最奥のガーディアン
襲ってくる魔物を倒し、ついにオルクス大迷宮の最深部100階層に到達したハジメとユエ。そこで待ち受けていたのは、六つの頭と長い首を持ち、赤黒い目と鋭い牙を備えた巨大な化け物・ヒュドラだった。二人は錬成した武器と魔法を駆使するも、苦戦を強いられる。そんな中、ハジメはヒュドラの不意を突いた攻撃からユエを庇い--。

5. 第5話 反逆者の住処
ヒュドラとの戦いで気を失ったハジメは、見知らぬ場所で目を覚ます。ユエに尋ねると、戦闘後、「反逆者の住処」と呼ばれる場所への扉が開いたのだという。二人は地上への道を探すため、辺りを散策し始める。一方、訓練を経て強くなった香織たちは、ハジメを失ったオルクス大迷宮65階層に到達し--。

6. 総集編 オルクス大迷宮
“いじめられっ子”の南雲ハジメは、クラスメイトと共に異世界へ召喚されてしまう。つぎつぎに戦闘向きのチート能力を発現するクラスメイトとは裏腹に、「錬成師」というこの世界では地味な能力に加え、訓練で向かったオルクス大迷宮であるクラスメイトの悪意によって迷宮の奈落の底に突き落とされてしまう。絶望の淵のなか、ハジメは吸血鬼のユエと運命の出会いを果たす。

7. 残念なウサギ
オルクス大迷宮からユエと共に地上へ帰還したハジメ。しかし、喜びも束の間、何やらワケありな兎人族の少女・シアと出会い、一族の危機を救ってほしいと依頼される。次の大迷宮攻略のヒントになると考えたハジメたちは彼女の依頼を受けることに。一行はシアの故郷・ハルツィナ樹海へ向かうことになったのだが--。

8. ライセン大迷宮
新たにシアを仲間に加えたハジメたちは、迷宮があると噂されるライセン大峡谷を訪れる。偶然にも迷宮の入り口を発見し、攻略に挑むハジメたち。しかし、かなり曲者な迷宮の主、ミレディ・ライセンが仕掛けたトラップに苦しめられてしまう。数々の罠を潜り抜けた先でハジメたちを待ち受けていたものは--。

9. 過去との再会
ライセン大峡谷の迷宮を攻略したハジメたちは、商業都市フューレンを訪れる。街の冒険者ギルドから、北の山脈地帯で行方不明となった冒険者の捜索を依頼されたハジメ。一行は捜索に向かう途中、湖畔の町・ウルに立ち寄る。そこでハジメはオルクス大迷宮で離ればなれとなったクラスメイトたちと予期せぬ再会を果たす。

10. 黒竜を穿つ者
冒険者捜索のため、クラスメイトや愛子先生と行動を共にすることになったハジメたち。一行は、ギルドの情報をもとに北の山脈地帯に向かう。ハジメたちはそこで魔物による破壊の跡と、かろうじて生き延びていた冒険者ウィルを発見する。話を聞くと、漆黒の竜に襲われたという。その日の夜、ハジメたちの前に巨大な黒竜が現れ--。

11. 女神の剣
美しき竜人族の女性・ティオから、ハジメたちはウルの町が魔物の大群に襲われる危機にあることを知らされる。魔物と戦う準備に取り掛かるハジメは、その仕上げとして、住民たちの前で愛子を豊穣の女神として祀り上げる。戸惑う愛子であったが、住民たちの士気は高まっていく。そして遂に、魔物の群れとの戦いが始まる。

12. 化け物たちの休日
魔物の大群に勝利したハジメたちは、ウィルを送り届けるため、フューレンの街に帰還する。愛子を救ったシアへのお礼も兼ねて、ハジメは二人でフューレンの観光区へデートすることに。デートの途中、地下から人の気配を感知したハジメは、シアと下水道を調べてみることに。そこには薄汚れた海人族の女の子・ミュウがいて

13. 忍び寄る影
ミュウを救ったハジメたちはイルワの手紙を届けるため、宿場町ホルアドのギルドを訪ねる。そこへ、必死な形相をしたクラスメイトの遠藤浩介が現れる。遠藤は迷宮で魔人族に襲われた仲間たちを救うため、助けを呼びに地上へ戻ってきたのだという。ハジメは実力を知った遠藤に、協力を求められるが--。

14. 無能の無双
女魔人族・カトレアに苦戦する香織たちの前に姿を現した白髪眼帯の少年。それはかつて迷宮の奈落に落ちて死んだと思われていたクラスメイト・南雲ハジメだった。それぞれのクラスメイトがさまざまな感情を抱くなか、かつて無能の烙印を押されたハジメが圧倒的な力で魔物たちを蹂躙していく--。

投稿 : 2024/10/05
♥ : 12

70.6 18 モンスターでファンタジーなアニメランキング18位
くまクマ熊ベアー(TVアニメ動画)

2020年秋アニメ
★★★★☆ 3.3 (364)
1254人が棚に入れました
悠々自適な引きこもりライフを満喫する美少女ユナは、
VRMMORPG『ワールド・ファンタジー・オンライン』の廃ゲーマー。
ある日いつものようにログインしてみると、なにか普段と様子が違う。
もしかして……ここってゲームの中? それとも異世界?
そして、その地に降り立ったユナの装備は
『クマの服』『クマの手袋』『クマの靴』で固められていて――んん?
くま……? クマ……? 熊……? ベアー……?

「なんじゃこれはーーーーーーっ!?」

クマっ子、爆誕!
しかもこのクマ、ただのクマじゃない。
世界最強クラスの魔法とスキルを秘めた、
とんでもなくスーパーなクマだったのだ!
そんな、世界征服だってできちゃいそうな
強大な力を手にしたユナの目的――それは!?
この世界でも、ひたすら楽しく自由気ままに生きること!

最強無敵なクマっ子による、クマな冒険とクマな日常の物語、始まります♪
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★☆☆☆ 2.0

なろう系主人公を女にして、熊の着ぐるみを着せただけ

[文量→大盛り・内容→酷評系]

【総括】
うん、なろうです。ちょっと違うかな~と思って観てみたけど、うん、なろうです。

レビューでは、本作を含めたなろう系作品の特色や、本作に見られる問題点などを指摘しています。

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
ONE PIECEでルフィの能力を何にするかを、尾田さんはめちゃくちゃ考え抜いたそうだ。

残酷に見えないように、斬撃系ではなく打撃系。構図として、ページを目一杯に使える技を使える。且つ、強すぎる能力にせず、子供に身近なもの。など、様々な理由が考えられているが、一番は、「どんな緊迫した場面でも少しふざけられる」というものだと、SBSで尾田さん自身が言っていた。

それが、愛をもってキャラクターを創造するということ。私は、それが作家にとってとても大事なことだと思っているが、本作にはそれが見られない。

だってこれ、「ねこ猫ネコキャット」でも、「サル猿サルモンキー」でも、なんでも良かったじゃん。

軽い、浅い。

というのは、なろう系と侮蔑される作品に共通する事項だろう。

なろう系の作者は、半分素人。

どんな世界でも、アイディアの一発勝負なら、素人がプロに勝つこともある。しかし、地力というか、実力は、その道のプロには絶対に勝てない。(大ヒットアイディア商品の開発で、普通の主婦が考えたとかあるじゃん。でも、その主婦が本職の商品開発部の人のように、何年にもわたり、たくさんの商品を安定的に開発することは出来ない構造に近い)。

小説の場合の実力とは、文章力やストーリー展開力、設定の作り込みなどだ。

だからなろう系には、1発のアイディア勝負の作品が多く、1話目や2話目は個性的で面白いが、回を重ねるごとに、似たり寄ったりの話になって、失速していく作品が多い。

例えば、「現代の一般的な知識や技能で、異世界(ゲーム世界)では無双する」という展開には本当に辟易とする。

本作でも、ハンバーグでどや顔、ピザでどや顔。

料理にしても科学知識にしても、本当の意味で深い見識があればもっと面白いものが書けそうだけど、そこを勉強して作品に生かそうという努力は感じられない。

だって、なろう系作者にとっては、転生した主人公にとっては、転生先の異世界(ゲーム世界)は、現代に比べれば下等で、蹂躙すべき対象でしかないから。別に努力なんかしなくたって、「現状で無双できる」のが、異世界に転成するメリットなのだろうから。

先日、「日本の素麺を世界中で食べてもらう」という企画をテレビでやっていたが、香りやソースを重視するフランスでは、めんつゆの鰹の香りを好意的に捉えて美味しいと感じる人が多く、パスタにアルデンテを求めるイタリアでは、素麺のコシの無さや、そもそも冷たい麺というのが受け入れられず顔をしかめる人が多かった(冷製パスタって日本発祥らしいです)。

地理的にはあんなに近い国なのに、これだけ違うのが面白かった。

料理1つとってみても、それまで食べてきたもので、これだけ良し悪しの基準が変わる。そこを描くことは、他の文化に対するリスペクトである。

例えば、「ログホライズン」や「本好きの下剋上」など、この点を大切にしている、異世界転生やゲーム世界系は面白い。

1つ例を挙げると、5話目の孤児院のエピソード。「単に金をあげるのではなく、職を与え自立させる」というのは、「本好き2」にも似たような展開があった。ただ、ほんのわずかな違いを感じた。

例えば、熊の方は、職は与えるが設備投資などは全部持ち出しという甘やかしっぷり。それから、もしこの話をやるなら、「孤児が育てた卵を市民が食べるのか」という差別とも戦うエピソードが本来必要で、本好きはそのあたりもかなりちゃんとやってると思う(本好きの灰色巫女は一応神職にあたるし、本だし販売も考えてないが、本作は「食品」であり、流通や衛生面など越えるべきハードルは高い)。

ピザ話にしても、あのキャパに対して調理のプロが1人ってのが。んで、従業員の9割が、まともな教育や研修を受けていない、飲食未経験の子供達で回そうって、商売なめてるよね。

まあ、本作がそういう作品でないことは、かなり早いうちに分かっていたけど、それでも見続けたのは、「プラスワン」がないかと期待していたから。

本作の主人公の、リアルは不登校&株で大儲けの世捨て人。少し変わった設定でもあるし、死んで異世界転生ではないから、現実に戻ることもあるだろう。そこのリアルとの繋がり、リアルでの変化や成長を知りたくて、視聴を続けていた。

しかし、それすら(少なくともアニメの中では)なかった。

というか、作者はその設定を活かす気があるのだろうか?

「ゆな」って当然、生前(ゲーム世界に入る前)は、恵まれない子供達に寄付とかしまくってたんだよね?

本作の主人公「ゆな」は、異世界では、自分の労力を厭わず、無償で多くの人助けをする、めっちゃイイ人である。でも、だったらなぜ、現実世界で「世捨て人」になっているのだろう? 熊装備ほど無双状態でなくとも、株で大儲けしてるのに、選んだのは、「慈善活動や寄付」ではなく、「引き込もってゲーム三昧」という、最高に利己的なもの。

いや、それを否定しているのではなく、そういう人物なら、転生先でももっと自分の利益や快楽に貪欲になるはずではないだろうか? これは他の異(ゲーム)世界転生作品でもそうだけど、彼らはなぜか、転生すると急に聖人君子になるようだ。

私だったらまず、エロ方面に全力疾走し、飽きたらついでに世界を救うかもしれない(笑) どうでしょう?「転生したからにはエロいことをしまくるぞ」という小説は(笑)

私は何も、なろう系全般を否定的に観ているわけではない。大好きななろう系作品もある。本作には、今のところ全く良さが見つけられないというだけだ。
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆3
ゲームログイン系か。どこまでゲームを楽しむのかと、リアルとの繋がりがポイント。熊装備とか、気楽な感じは良い。作画も謎の頑張り(笑) リアルは不登校&株で大儲けか。未来ある青少年には、あまり観てほしくないな(笑)  株で失敗して課金できなくなって、という展開なら別だが。

2話目 ☆3
結局、異世界転生? まあ、チートだから、底は知れている。解体屋とのパートナー契約は良いけど。

3話目 ☆3
食物連鎖の頂点(笑) ゴブスレさんに怒られるぞ(笑) 出た、現代知識でお手軽無双。

4話目 ☆1
イメージで魔法。回復に、病気まで。あまりにお手軽過ぎる。

5話目 ☆3
この辺、「本好きの下剋上」との違いだな。向こうは技能をつけ、職を与え、自立を促す。こちらも職は与えるが、設備投資などは全部持ち出し。例えばこの話をやるなら、「孤児が育てた卵を市民が食べるか」という差別とも戦うエピソードが、本来必要で、本好きはそのあたりもかなりちゃんとやってると思う。

補助金のクダリは、先生が悪用していると思ったけど、貴族の着服か。いや、補助金は貰おうぜ。

反省するのは、まあ、良いかな。

6話目 ☆2
再婚は、特に子供にとっては、そんな簡単に喜べるものではない。こんなところも、なろう。

7話目 ☆2
ハンバーグで無双。異世界ちょろい。料理も、我々現実世界人より下。ハイハイ。

8話目 ☆2
チートが無双して謙虚に格好つけて。

9話目 ☆2
そもそも、あのキャパに対して調理のプロが1人ってのが。んで、従業員の9割が、まともな教育を受けてきていない、飲食未経験の子供達で回そうって、商売なめてるよね。流石、なろう。

10話目 ☆2
同じ雪山を扱っても、俺100万と大分違うな。携帯も楽勝。

11話目 ☆2
クラーケン撃破、楽勝だぜ!

12話目 ☆1
ハイハイトンネルね、驚かない驚かない。
{/netabare}

投稿 : 2024/10/05
♥ : 33
ネタバレ

鰺鱒 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

第1話の構成に関わったひと、先生怒ったりしませんから、正直に手をあげなさい。

ごるぁ。

ま、当然ながら僕は構成の専門家でも何でもありませんが。

原作知らず。
評点低めですが、結構楽しめました。

物語: {netabare}全能な私TUEEな主人公が、あれやこれやと無双する。ただし、 in the 着ぐるみ of the クマ。ただそれだけ。

あってないような「物語」ではありますが、深く考えずにぼけーっと見られるものとして、よくまとまっていたと思います。ただ、最終12話は取って付けた感が強かったです。決して肯定的な評価は出来ませんが、原作の中途を抜き出し、それでもクールの終わりにピリオドを打つためにはあのような形にならざるを得ないのかなとは思います。

Lonesome上等だった主人公がじわっと「人間」になっていく、その過程は良かったと思います。{/netabare}

作画:{netabare}静止画としては上質、動画としては中。もとより、アクションを売りにした作品ではありませんから、これで十分なのでは。カラーパレットがパステル調すぎて、ちょっと目が痛かったかも。
キャラデザインは、、、なんか悪い意味で安定感を感じる(どっかでみたようなー)気もしますが、嫌いではないです。個人的な感想というか、もしかしなくてもただの好みの問題でしょうが、フィナのお母さんがなんか目にとまりました。{/netabare}

キャラ・声優さん・演技:{netabare}なんだろう。強いて悪いところもなければ、強いて良いところも思い当たらない。。。ってことはたぶん、良かったんだと思います。キャラに依存することもなく、声優さんの尖った演技に依存することもなく、何にも気にならずに、その世界・人物とお話に入っていられたと言うことですから。うん。たぶん。

主役はゾンサガの紺野役の方ですね。ずいぶん違う声だな、というのが役者さんを認識したときの素直な驚き。普段は声優さんをあまり意識しないのですが、ゾンサガ関連はちょっと別です。低く、抑揚の少ないのぺっとした演技は好き嫌いが分かれるかもしれませんが、僕はあの主人公ならこれで良いと思います。にぎやかし要員は脇を固める人物で十分でしたし。{/netabare}

音楽:{netabare}OPがフィナ、EDがユナでしたね。ED、結構好き。作中の劇伴は、特に印象ありません。{/netabare}

で、、、、だ。

第1話の構成:{netabare}上述の通り、決して嫌いではない本作なのですが、物語の評定は辛めです。その理由がこれ。第1話の構成と、それによってもたらされた混乱です。これが、アニメ化スタッフのなしたものなのか、原作からしてこうだったのかはわかりませんが、どっちにしても印象が悪い。

第1話で描かれたブラックバイパー討伐は、第1話を除く時系列で見ると第3話と第4話の間にきます(第4話アバンで明らか)。別に、時系列をいじったエピソード間の構成が悪いと言いたいのではありません。問題は第1話の引き方です。この第1話ラスト数分が最悪です。

第一話を見終わった段階での僕の理解は、「本作は防振りやインフィニットデンドログラムと同じく(あるいは同時期OAの100万の命と同じく)、ゲーム内での物語なのだ」、もう少し加えるなら「それらの作品と同じく、現実世界での生活とゲーム世界での生活は別物、パラレルで存在する」ものだ、でした。第1話のラストの描写を見れば、ブラックバイパー討伐後に現実世界で休憩してトレーディングして、じっちゃんの電話に半ギレしながら「気分を切り替えて続きといきますか。ここ(ゲーム=ブラックバイパー討伐をした世界)が私の生きる世界」という理解が自然です。

でも、そうじゃないんですよね。主人公は、第2話で「神」なるものに吹っ飛ばされた先の世界に囚われた形になっていて、少なくとも自由意思でログオフ・ログインは出来ない、かつ、物語の中で主人公は「現実世界」に戻っていない(and/or戻れない)のです。だからこそ、「ずっと着続けても汚れないクマ装備」がありがたく、「和食が恋しい」ことになる。

今観返してみても、休憩ログオフのタイミングで時間軸がフリップしているという手がかりはありません。むしろ上記の誤解が起こることを狙っているとしか思えない。なんで?第2話で上記の理解が全てひっくり返されてしまい、混乱しか感じませんでした。良い意味での驚きは一切ありません。作品に対する不振と不安だけです。

確かに、第2話冒頭の内容から語りはじめると、あまりに「ありきたりな異世界もの」を踏襲することになるでしょう。でもね、それでいいんじゃん?
へたくそな時系列いじりで誤解を生じるくらいなら、「ありきたり」「はいはい、いつものあれね」でいいじゃない。

このタイミングで視聴を辞めることも考えました。だってそうでしょう、こんなに独りよがりな時系列いじりを平気でかます作品、つきあうだけ時間の無駄になる確率が高いです。というより、「そういう意味を込めたメッセージ」になっている、と、制作側は意識しなかったのだろうか。ほんと、手をあげて欲しい。{/netabare}

[2020/12/26 v1]
同作品が2エントリーしているこの状況。運営さん、上手く統合してくれることを願っています。

投稿 : 2024/10/05
♥ : 26

ace さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.2

信じられないほどのゴミ

※注意!!
!!3話の半分しか見てないヤツのレビューです!!

・不愉快しかない
下手くそな声優
不愉快な主人公の言動
しょうもないストーリー

いやぁーーーびっくりです
自分はいままで180本以上のアニメを視聴していますが、
(エクセルに全視聴済みアニメと簡易概要と自己評価をまとめている)
俺がアニメを途中で切ったのはラブひな以来、
史上2本目ですわ
しかもラブひなはたしか4話目くらいまで見てたが
これは3話の半分で終わり
史上最短記録です
2話目の時点でもう切ろうか迷っていた

・まず声優
主人公ゆなの声優からしてもう無理
演技下手とかじゃなく、気に食わない物言いを
淡々としゃべるのでイライラが募る
他の脇役たちの声の演技もいまいち
あれでも上手いほうなのかなぁ・・・本当に声優の質も落ちたものだな

・キャラの言動がいちいちイラつく
なんで異世界もののキャラは鼻につく物言いをするのか
これといった努力もしてないくせに他人を見下す言動はかなりイライラする
このゆなも同様で、「え?倒しましたけど?」的な
それで周りの人が「えーー!あんたみたいなクマがあいつをー!」とびっくりする
いい加減うざいわ

・あの手抜きパンツはサービスのつもりか?
キャラに一切の魅力がないのでたとえヌードになったって
まったく嬉しくない

・不愉快なストーリー
異世界に飛ぶもの、転生もののなにがイヤかって
「なんの努力もせずに強くなって偉そうにする」ところ

例えば、鬼滅だと炭治郎は血反吐はいて修業し
何度も強敵との死線を乗り越えて強くなる
それでも彼はずっと優しく、明るく、顔は気楽そうに笑っているのです

火ノ丸相撲の火ノ丸は、何度も敗北し、何度も絶望し、
その絶望と敗北を乗り越え、常軌を逸した努力を続け、
強い信念を守りながら最強へと登りつめる
まさに尊敬できる漢の中の漢

ルフィだってそうだよね
ゴムゴムの実を食べて、はい無双ってことにはならない
いろいろな強敵と戦い、死線を超え、徐々に強くなっていく

だがこの転生もの、異世界ものに共通しているのは
なんの努力もせずにいきなり最強の強さを身につけ現れ、
周りの敵を蹴散らしやたら態度が大きく、他者を見下す
まるで見下して煽りまくれる相手を探しているようにも見えるし、
そして「過去」もなにもない

過去・・・そう
上で例に挙げたマンガ(アニメ)で例に出すと、鬼滅の炭治郎や柱は全員、
「強くならなければいけない壮絶な過去」をもつ
お館様の言葉に「お前は本来なら一生眠っていたはずの龍や虎を起こした」
という言葉があるが
魅力的なキャラや良作の主人公ってのは強さの裏に、
強くならければいけないきっかけ、「過去」があるが、

異世界、転生ものの主人公ってのは、なんの過去もない
このアニメの主人公の「過去」はただのひきこもりのゲーマーです
それがいきなり最強クラスの装備を手に入れてふざけた格好と不愉快な言動で暴れまわる
これのどこに「尊敬」や「憧れ」を見ろと?

早い話こいつが主人公じゃなくてもいいわけよ
例えば俺が炭治郎の力を持って生まれても、ゴムゴムの実を食べても
彼らのように強い信念も持ってないし、努力を続ける根性もないし、
自分より強いとわかってる敵にぶつかる気概もない
だから彼らにはなれない、彼らは彼らじゃないと、彼らにはなれない

だが、俺がこの世界にクマ装備を手に入れて転生しても
ゆなと同じことができます
強い装備で暴れてるだけだし
まぁ、そ れ で こ そ 異 世 界 も の だ け ど
なろうの特徴ですね

わかるかな?
つまり、
たいした努力もなく、過去もなく、ただ装備や才能がすぐれてるってだけで
偉そうな態度で無双するっていう部分がどうしても納得できない

例えば小山ゆうの傑作漫画、「あずみ」はまさに才能の塊で
あずみは最初からめちゃくちゃ強い・・・というかこのアニメと同じで
たいした過去も努力もなく「最初から最強」です
だが、
彼女は彼女なりの苦悩や葛藤を抱えて悩みながら傷つきながら
「枝打ち・暗殺」の信念を守り、戦い続ける
このアニメのように不快感は一切なく、あずみ自身尊敬できる存在で
作品、キャラクターともに大好きです

そういった強いなら強いなりの苦悩、葛藤が
異世界ものや転生ものにはないんだよね
あってもしょうもないので全然おもしろくない

小山ゆうや、ジャンプの売れっ子作家陣となろう系ごときを
比べるのがそもそもおかしな話で、
比較になるわけがなく、
比較してる俺がおかしいんですけどね

まぁ、これが俺が転生もの、異世界ものが嫌いな理由です
よって、このアニメも大嫌いです

じゃなぜこのアニメを視聴したかって?
「タイトルから癒やし系アニメ」だと思ったからです
早い話異世界、転生ものとは知らなかった

言うまでもなく、今後も異世界もの、転生ものアニメは一切見ない
今回はミスだった・・・

以上だ

投稿 : 2024/10/05
♥ : 4

68.7 19 モンスターでファンタジーなアニメランキング19位
精霊幻想記(TVアニメ動画)

2021年夏アニメ
★★★★☆ 3.2 (302)
975人が棚に入れました
前世と現世が交錯――二つの記憶を持つ少年が運命に立ち向かう!!幼い頃、母を殺され孤児となったリオはスラム街で必死に生きていた。ある日、幼馴染との再会を夢見て事故死した《天川春人の記憶》と《強大な魔力》がリオの中で覚醒し、剣と魔法の異世界に転生していたのだと気づく。さらに、偶然出くわした王女誘拐事件の解決に貢献したことで、貴族の子女が集う名門学院に入学することに……。階級社会の最底辺から這い上がるリオは、出会いと別れを重ねながら過酷な運命を打ち砕いてゆく。

声優・キャラクター
松岡禎丞、諏訪彩花、藤田茜、桑原由気、楠木ともり、原田彩楓、鈴代紗弓、本渡楓、金子彩花、浜田賢二、田丸篤志、遊佐浩二、東山奈央、新田ひより、首藤志奈、西明日香
ネタバレ

Kuzuryujin さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

ハルトリオの紡ぐ縁

(2021.4.24初投稿, 2021.9.21更新)

◎ 1クール全12話

 2021年夏クールのアニメは、個人的にお気に入りのラノベ原作のファンタジー作品は、本作以外、「現国」「ツキミチ」「はめふら2期」「転スラ2期第2部」と盛りだくさんで非常に楽しみだった。

 中でも本作はかなり期待。それで放送前からオール4.5から評価スタート。以下ご覧のように長文レビューに。しかし、残念ながら徐々に評価は下がる結果になってしまった。もし原作ファンでなければ途中で視聴中断したかもしれない。

 不満の理由等は以下の各話レビューに書いたので、お時間とご興味があればご一読下さい。

以下、放送前投稿 (2021.9.21改訂)
{netabare}
❬原作について❭
{netabare}
 原作は、2014年2月より『小説家になろう』に連載されていたが、2020年10月に取り下げられ削除された。

 筆者の北山結莉(ゆうり)氏は男性。本作の主人公は女性の多くが憧れる、ヒロインを救う白馬の王子成分が強く、作品に少女漫画のテイストが感じられるのと、ペンネームを「ゆり」と読み間違えられることもあり、女性と誤解されることが多々あるようだ。

 書籍14巻末の筆者あとがきによると、筆者は物語の結末まで既に構想済みで、14巻末で、構想した物語の中盤にようやく片足を踏み込んだ状態。つまり順調に続けば、完結まで30巻超えもあり得る長編構想らしい。

 私はアニメ化発表を機に作品の存在を知り、2020年11月末より書籍で読み始めた。なろう版は作品の存在を知った時点で既に削除済みだったので未読。

 異世界転生&召喚(アニメで召喚者が出てくるのは後半)もので、主人公モテモテのハーレム系の厨二病のネタになりそうな英雄譚。よくある王道の物語故に原作者とのセンスが合う合わないで評価は真っ二つかもしれない。

 私にとっては、主人公とその取り巻くキャラクター達の好感度が高く感情移入出来るケースが非常に多い。またし敵役と悪役がいい感じに配置されて効果的にドラマを盛り上げてくれるので時間を忘れて没入出来るほどに嵌まった。
{/netabare}
❬主人公について❭
{netabare}
 主人公のリオは王道のイケメンのバトル最強系。

 リオは当初、不幸な境遇から這い上がることに必死でささくれ立った尖った性格だった。しかし恩師でもあるヒロインの一人との出逢いとその後の物語が秀逸。誠実で思慮深く優しい人柄へと成長する様が心地よい。

 リオは両親の復讐という明確な目標があり内に秘めたダークサイドが時折顔を覗かせる陰キャラ。はしゃぐことはまず無い。ゆえにシリアス寄りな作風で全体的にコメディ成分もほぼ皆無。しかし、それが逆に最近の単なる俺TUEEE異世界ファンタジーとは一味違い物語に深みを与えてくれると思う。

 主人公が出逢うヒロインたちを救い当然の如く彼女たちの多くに惚れられ徐々に深い絆を築く。それを読んでいて納得出来るのは、主人公が天より与えられた異能の才に胡座をかかず、日々の鍛練欠かさず実力磨く秀才タイプだから。

 彼は「はめふら」の主人公同様に転生時は前世の記憶は全く無く、ある年齢で前世の記憶がいきなり覚醒する。そこから前世と今生の生き様の葛藤などもあるのも興味深い。

 またこの異世界には彼以外も現代日本からの転生者や召喚者がいる。中には勇者になる者もいる。彼に縁ある者もいる。その出逢いはいいことばかりではなくトラブルの元になることも多いが、それらは物語にさらなる深みを与えてくれて面白い。

 またこの作品独自な異世界設定として精霊術の存在がある。それは折に触れ周りの常識を打ち破る快感を与えてくれる。
{/netabare}
❬アニメについて❭
{netabare}
 本作は、2020年11月27日に発表されたティザーPVで本作のアニメ化が主要キャストと共に告知。次に2021年4月16日発表のPV第1弾で、2021年夏クールの放送決定を告知。

 5月25日からは、HJ文庫のYouTubeチャンネルで、2分弱のミニアニメ企画『精霊幻想記』セリア先生のわくわくまじかる教室が毎週配信されるようになった。番宣の予算が潤沢なようで何より。

 続く6月11日発表のPV第2弾では、7月5日の深夜2時から放送のテレビ東京を皮切りに放送スタートと明示された。

 原作ファンなので期待を込めて本作のアニメ評価を放送前でもオール4.5にした。実際の放送後の満足度で必要があれば調整する。

https://ln-news.com/articles/66751
 以上、2017年12月29日公開、原作者の小説最新9巻&コミックス第1巻発売記念インタビューによると、

「ライトノベルの構成としてはかなり珍しい作りになっていると思っていて、第1巻から第3巻が『精霊幻想記』という物語のプロローグにあたり、第4巻から第5巻にかけて物語は大きく動き出すことになります。そこからどんどん盛り上がっていく作品だと思っているので、まずはぜひ第5巻まで読んでいただきたいです!」とのこと。

 本作のアニメの尺は2021年6月時点では不明。出来れば原作者の意を汲んで原作の良さを壊さないよう5巻末迄描くために2クール欲しい。さらに理想を言えば二期三期と続いて物語の長期に渡る一大テーマが完結する15巻迄は丁寧に描いてもらいたい。

 業界歴40年以上のベテランのヤマサキオサム氏による監督&シリーズ構成、主要キャストはキャリア豊富な人気の実力者揃い、と非常に期待している。

 7月アニメ放送開始後、本作は1クール全12話と判明した。構成と脚本上で原作からの下手な省略が無いことは祈りたい。
{/netabare}
{/netabare}

❰原作既読視点の各話レビュー❱
{netabare}       (2021年 テレビ東京 初放送日時)
第1章 (ラノベ第1巻「偽りの王国」より)
✴️第1話「前世の記憶」(7月6日 2:00 - 2:30)
{netabare}
〈あらすじ〉

 日本の現代。20歳の天川春人はバス通学で大学に通う学生。ある日、春人の乗るバスは突然暴走し、遮断中の踏切に突入、電車との激突で大破。その日のバスの乗客は春人以外は、小学生女児1名、高校生女子1名。全員命を落とした。

 異世界、ベルトラム王国 王都ベルトラント 神聖暦991年。孤児の7歳のリオは、スラムで犯罪者達の下働きで辛うじて生きていた。ある日、リオは高熱で生死の境をさ迷っていた時、目を覚ますと、突然自分の中に天川春人の記憶が流入。二人の記憶が同時に存在するようになった。その後、間もなくリオには新たな出逢いが。それは誘拐された王族を探索中の王侯貴族たちだった。

 運命は予想外の方向で動き出す。リオの中の春人の因果と共に大きな変化が突然に。

〈日本バイバイ、異世界ハラハラ〉

 堅実でとてもいい出だし。特に物語の始まりの、セリアとの重要な出逢いを申し分なく描けていた。この作品の主人公は陰が強いが白馬の王子様成分が強く、多くの女性ファン獲得が成功の大きな鍵を握ると考える。そのために主人公リオとセリアを筆頭とするヒロインたちとの人間ドラマを如何に魅力的に描けるかが重要に思う。その視点から、原作をアニメに落とし込む上で内容を巧く整理出来た印象。1話の短い時間で大まかでも主人公の因果、これからの主人公リオとキャラ達の人間関係の行く末が伝わったと思えた。

〈今期、現在リアルタイム視聴中のアニメでは個人的にトップクラス〉

 放送前のミニアニメ製作による番宣の力の入れようから察していたが、たまたま同期放送の「現国」と比べてしまうとこちらの方が予算が潤沢でアニメとしての質も上に感じた。

 特に作画。光と影の描写、色彩色調のぼかしが美しい。厳しい現実も夢の中のようで、精霊幻想記というタイトルと世界観にピッタリ。人物キャラも作品に相応しく、どこか幻想的な優しいフォルム。動画の動きも申し分ない。このままのクオリティ維持なら最終話で作画評価は5.0にする積もりだ(ったが、3話からそれは作品タイトル通りの幻想に終わった)。

 OPにはキャラの転生上のネタバレあったが、ストーリー上あえて隠す必要もないと思うのでむしろ親切と思った。
{/netabare}
✴️第2話「王立学院」(7月13日 2:00- 2:30)
{netabare}
〈あらすじ〉

 リオは第二王女フローラを誘拐犯から救った恩賞として、ベルトラム王立学院初等科に学費免除の特待生として1年次に編入、その間の衣食住も国が全面援助の学院の寮生活が始まった。

 そして5年が経ちリオは12歳になった。初等科6年生となったリオは、卒業まであと1年足らず。リオと5歳年上のセリアはこの間、生徒と教師として親密かつ良好な関係で、二人は固い信頼で結ばれていた。そしてセリアは、聡明のみならず優しいリオを、異性として意識し始めていた。一方リオはセリアを恋愛対象としてではなく、スラムから救ってくれた一生の恩人として大切に思っていた。

 リオは、王侯貴族に対する嫌悪感でセリア以外は誰とも心を開かず、寡黙で常に周りと距離を置く。彼は5年前から変わらず春人の記憶と共にあった。勤勉で真面目な彼は、入学以来の不断の努力、日本の春人の大学レベルの教養と、古武術の師範の祖父から学んだ剣術のセンス、さらには覚醒した精霊術の才能により、めきめき学院で文武両道で頭角を表す。そして周りからは、憧れと嫉妬の対象にされていた。

〈リオはキラキラ、セリアメロメロ〉

 今回はセリアの可愛さを愛でる回。セリアの優しさと過ごす5年間の学院生活で、沈着冷静で思慮深い性格となったリオが主人公オーラ出まくり。本作の出来は原作ファンの自分には今のところ申し分なく、原作からのカット部分も気にならず、1話と2話で平均95点の満足度。このまま最終話まで駆け抜けていただきたい。
{/netabare}
✴️第3話「偽りの王国」(7月20日 2:10 - 2:40) 作画4.5→4.0
{netabare}
 今回でラノベ第1巻 (漫画第3巻収録の第12話)迄の内容が終了。

 第1章(第1-3話)の平均総合満足度は85点。今回、作画レベルが明らかに落ちた。バトルが今までで一番多く粗が見えやすい、ということもあるが残念だ。

〈あらすじ〉

 学院でリオは相変わらずセリア以外には面従腹背で、事なかれ主義を基本としていた。そんなある日、初等科5年生と6年生合同の野外演習があり、そこに初めてリオと授業を共にするフローラ王女もいた。そこで魔物の襲撃から派生したトラブルからフローラを再び救うリオ。だがフローラの危機を作り出した責任もリオに押し付けられてしまう。

 リオは冤罪により拘束されぬよう不本意ながらも卒業を待たず学院から出奔する。セリアだけに別れを告げた後、彼のルーツとなるヤグモ地方を目指し旅立った。

〈話サクサク、変化イロイロ〉

 テンポよく話は進み今回で学院編終了。原作の該当部位には無駄な贅肉はあまり無いと思うが、それでも贅肉を無理に削ぎ落としガリガリに痩せ過ぎる一歩手前のダイエットをした感じ。限られた尺に原作を落とし込む脚本家の苦労が偲ばれる。

 その結果としてリオとセリアの別れは原作より湿っぽくならなくなったが、個人的にはもう少しエモさが欲しい。原作の二人の会話のフルバージョンが好きだ。アニメでごっそりカットされたフローラの非力だが健気にリオを守ろうとする件も捨てがたい。ただEDにそのエモさを補うための多少の工夫があったのは救い。

 EDは今回特殊。前回迄のリオとセリアの絡みシーンで二人にとって一番大切なひとときを強調した。それは第一章終了の宣告であると同時に二人の別れの情感を補う意図があると思われる。二人の絆は作品にとても重要だから。

 リオとセリアの絡みは本編では今回で一旦終了したが、ミニアニメではまだしばらく続きそう。火曜日更新のYouTubeが楽しみ。

 黒幕として暗躍するレイスだがリオの実力把握のために強力なミノタウルスをけしかけた。そしてリオは魔術でなく世間ではマイナーな存在の精霊術で魔力を発動していること、リオの風貌から王国に住む者には未知のはずのヤグモ地方の血筋であることを看破した。この悪役は知識が豊富で観察眼も優秀で侮れなく、その余裕に底知れぬ実力を感じる。
{/netabare}

第2章 (ラノベ第2巻「精霊の祝福」より)
✴️第4話「暗殺者の少女」(7月27日 2:10 - 2:40) 作画4.0→3.5
{netabare}
 今回の総合満足度75点。作画が強烈に足を引っ張ったのが残念。人物の表情や仕草の作画は比較的こだわりが感じられてまだいい。しかしそれ以外、特に激しい動きあるシーンがギクシャクして安っぽいのは前回と変わらなかった。

 ただし、原作から色々改変と省略あったが、アニメの話としてはすっきりまとまって脚本上はわりと好印象。そのため物語評価のみなら90点の満足度だった。 

 今回、リオが学院から逃走し王国から出る前の件、原作ではアマンドで一泊したがその宿屋での件、ラティーファと一緒になってからの道中で亜竜たちとの遭遇戦の件(静止画1カットのみはあった)などは丸々カット。またアニメだと説明がないのでわからないが、今回の最初と最後では2カ月半ほど時が経っている。テンポ良すぎで少し寂しいが尺の制限で仕方ないだろう。

〈あらすじ〉

 神聖暦996年の夏 リオ12歳

 リオは魔力で身体強化した徒歩移動で逃亡後僅か3日で隣国のガルアーク王国のクレティア公爵領内の交易都市アマンドにたどり着いた。そこに自身の指名手配がまだ無いことを確認後、偶然目にしたスープパスタを街の露店で味わう。名実共なパスタ、懐かしい味、この異世界には自分と同じ転生者が他にもいるのではないかと推測するリオ。

 パスタを気に入ったリオは、その乾麺を旅の保存食として購入するためリッカ商会に赴く。その時店舗には公爵家の令嬢リーゼロッテが従業員を装いお忍びで店舗を視察していた。彼女はアマンドの代官であり商会の会頭でもあり、さらにはパスタを開発した才女でもあった。

 奇遇にもリーゼロッテがリオの接客係となる。リオはその正体を知らないままパスタ以外も旅で当面必要なもの一式を商会で購入した。そして商会にセリアへの手紙を預けた。

 その後、街を早々に出立したリオにユグノー公爵家から差し向けられた一人の暗殺者が襲う。刺客は獣人の少女で、無力化して拘束するとラティーファと名乗る。

 ラティーファには隷属の首輪が嵌められていた。その首輪を外し隷属の呪縛を解除、戦意消滅を確認して彼女を解放するリオ。だがまだ幼い彼女にとって自由にはなったが行く当ても無く途方に暮れるしかない。彼女はリオを頼りに旅を共にする以外の選択肢はなかった。

〈会頭キレキレ、獣人モフモフ〉

 今回、物語の表舞台にヒロイン二名追加。一方は日本からの転生疑惑濃厚の貴族リーゼロッテ。もう一方は、日本人、遠藤涼音の記憶を持つと明示された奴隷のラティーファ。

 ラティーファ可愛い。アニメらしいあざとい台詞がよく嵌まり、リオが父性本能で彼女を保護する流れが自然。戦闘で勝って天然に負ける。"お兄ちゃん"ある意味必殺のキーワードでリオを懐柔。初対面は物騒でも最後はリオの優しさ全開。平和で実に微笑ましい。

 学院から離れ自由になったリオはのびのびと己が道を切り開く。原作も物語はこれからが本番。新たな出逢いがもたらす物語の行く末、アニメでも非常に楽しみだ。

 ところでリオの旅はフローラ誘拐からの奪還時の恩賞金が資金源。(ラノベ原作によると金貨100枚) アニメでそこらの経緯をカットするのはいいが、短いリオの独白でもいいから説明ないと学院を離れてもお金に全く不自由しないリオに引っ掛かりを覚える視聴者もいそう。今回そこだけは脚本に不満を感じた。

 アニメ前回、セリアとリオの別れの会話から原作にあるお金の心配するセリアとそれに答えるリオの台詞をカットしたのでなおさら。
{/netabare}
✴️第5話「精霊の森」(8月3日 2:10 - 2:40) 物語4.5→4.0
{netabare}
 今回の総合満足度68点。話の端折り具合が原作より必要以上に情緒を欠く結果になってる感。原作未読なら主人公周りの環境が変化に富む点などは面白いかもしれない。原作の販促としては平均レベルの出来か。

 特に今回なぜそう感じたか。思うに第1章はセリア、前回はラティーファがアニメでも魅力的なキャラとして注目に値した。ところが今回はヒロイン枠に入り得る新キャラが一気に4人増えた。そのために今回はそこにラティーファは埋没。

 人数増えた分だけキャラの描写もそれなりに増やすべきだが尺は短い。また長老達やドリュアスなどもリオにとって大切な存在になる故に、扱いを軽んじるべきではないと思うがそうなるとさらに尺が足りない。

 ゆえにアニメの原作ダイジェスト感の増大と共に、情緒欠く印象も濃くなった。

〈あらすじ〉

 リオとラティーファがたどり着いた場所は精霊の民の里。エルフ、ドワーフ、獣人が共生する社会。住民全員は何らかの精霊と契約し精霊術が当たり前に使える。また強固な結界に守られた彼らは、人間族と全く交流することなくひっそりと暮らしていた。

 そこで里の世界樹に宿る人型精霊のドリュアスから、リオは規格外のマナ(魔力)を持つこと、体内には高位の人型精霊が眠っていることを知らされた。精霊術の潜在能力が人間としてあり得ないリオ。里の長老たちに聖人認定される。そしてリオの人柄と、同胞であるラティーファ救出の功績もあり、大歓迎で里に受け入れられることになった。

 リオとラティーファは一軒家を与えられることに。そこでリオは里に腰を落ち着けて師の下、精霊術の修行を始める。ヤグモ地方への旅は一時中断。しばしの休息のような穏やかで平和な日々が訪れた。

〈新居ワクワク、リオはモテモテ〉

 アニメでのリオの家は漫画でのデザインよりいい。解放感あって見晴らしも良さそうで住むに快適そう。そこで4人ものヒロインと同居とは、うらやましいような、かなり気を使いそうで面倒くさいような。

 情緒安定して思慮深く真面目なリオは、聖人扱いでモテモテになっても色ボケ展開が無い所がいい。
{/netabare}
✴️第6話「祭りの夜」(8月10日 2:00 - 2:30) 物語4.0→3.5 作画3.5→3.0
{netabare}
 第2章(第4-6話)の平均総合満足度は68点。今回も原作未読ならもっと楽しめたかもしれない。まとめ方はなかなか上手い。

 かなり薄味の塩ラーメンと言った感。汁の透明度が高く水っぽいが、意外にも出汁は効いてて食べられないほど不味くはない。麺の茹で具合もいい。が、刺激を求め後入れ調味料を沢山入れたくなってしまう。ただ、レイスと見習い傭兵の件は、風味落とさず添加物カットに成功した感。これはこれでいい。さらにセリアをCパートで僅かでも登場させたのもいい。思いがけないサービスでラーメンに味付き玉子のトッピングが加わった感じ。淡白な味にいい感じのアクセントが付いた。(劇中のワイバーンの卵だといただけないが)

〈あらすじ〉

 リオとラティーファが里に腰を落ち着けて1年が経った祭りの夜。盟友として里の民と強固な信頼関係を築いたリオは、ヤグモ地方への旅立ちの意志を固めていた。

 しかしその夜、レイスの悪巧みが原因のワイバーン急襲で里は危機的状況に追い込まれ祭りは中止に。ワイバーンは里の戦力では全く歯が立たなく危機的状況に陥るものの、精霊術を完璧にマスターしたリオにはワイバーンごときは災禍とならず。ただ一人、驚くべき戦闘力でワイバーンを屠るリオは一躍里の英雄となった。

 そしてラティーファの理解も得て、多くの名残惜しい別れの後リオは精霊術による飛行術で一人ヤグモの地を目指した。

〈里はほどほど、旅にそろそろ〉

 第2章のまとめ具合で制作委員会はこのアニメを長期シリーズにする気はないと宣言された気がした。同じなろう系でも大河ドラマとして成立させようと意欲漲る『無職転生』と対照的で非常に残念。

 ここまで一貫してラノベ1巻分をアニメ3話でまとめる構成。

 第1章は人間関係にマイナス多い。リオは虐げられ視てて嫌な展開も多かったから3話でまとめるのはまだ許容できる。

 第2章は人間関係にプラス多い。リオの盟友がたくさん増える物語をたかが3話に収めるのはいかがなものか。

 シリアスな物語においては物語を簡略した分を特定のキャラ萌え(今のところはセリア、ラティーファ)で補おうとしてもいずれ限界がくるだろう。緩い日常系とは訳が違う。

 ここまで視て本作はキャラ間の関係構築の積み重ねがセリア以外はあまりに乏しい。

 エピソード(思い出)不足=情緒不足。

 結果、1年間生活を共にしたキャラたちの別れの名残惜しさが感じにくい。私は原作からのエピソードの脳内補完がないと感情移入出来ない事態に陥った。

 せめてあと1話あったら、今回はリオが颯爽と現れる直前のハラハラドキドキの引きで終わって次回の"英雄誕生の瞬間"は盛り上がり、"ラティーファとリオのより強固になる絆"を過不足なく演出できたものを。ラティーファとリオの別れ前の会話も情緒マシマシで原作に劣らない味わいが生まれたと思う。

 長老アースラとラティーファが祖母と孫という設定もアニメで表に出せかも。ラティーファの同世代の友達となる銀狼獣人サラの妹ベラと獅子獣人のアルスランもアニメで登場出来たかも。訓練で培われるリオと4名のヒロインとの関係性の深化も描けたかもしれない。

 ああっ、タラレバがどんどん増えゆく。そんなもの今後も増え続けるのは勘弁して欲しい。が、この流れの感じでは無理とみた。

 第3章(巻)は今まで以上に情緒豊かな物語。それもアニメ3話程度でまとめる可能性は高くかなり不安。今回、物語評価を下げるが第3章を4話でまとめてくれるなら評価はまた上げたい。

〈作画について〉

 今回のワイバーンとリオの戦闘が製作会社の作画の試金石と思っていた。リオが初めてヒーローとして周りから認識され、以降は出逢う人々の多くから恩人として尊敬され続けるようになる重要なターニングポイント。だからこのシーンの作画はスタッフの総力戦で取り組むと予想した。

 結果、また作画評価を下げた。頑張りは感じられるものの贔屓目でまあまあのレベル。相変わらず人物の動作は直線的でロボット的でぎこちない。行動の予備動作も足りない。しなやかでなめらかな迫力ある動きは苦手。おそらくこれ以上のクオリティは望んでも無理。楽しみは減りゆくのみか。
{/netabare}

第3章 (ラノベ第3巻「決別の鎮魂歌」第4巻「悠久の君」より)
✴️第7話「約束の地」(8月17日 2:00 - 2:30)
{netabare}
 総合満足度75点。いきなり異文化の別世界に転移したかの展開。穏やかに稲穂たなびく和の世界観はとても落ち着く。夢の中のようなふわっとした背景美術がいい。

〈あらすじ〉

 神聖暦998年の秋 リオ14歳

 リオはヤグモの方々を巡り両親の手がかりを探しカラスキ王国にたどり着く。安土桃山時代の日本のような国。そこは魔法ではなく精霊術が普及していた。

 リオはその国内のとある村に到着。そこの巷で最も顔が広いと評判の村長の家を訪ねるリオ。だがなんと驚いたことにその村長ユバはリオの父方の祖母だった。

 ユバ曰く、リオの両親は訳あって内密に国を出たという。その時、帰れる見込みは無く事情を知る一部の者で建てた二人の墓があるそう。しかし二人が国を出た理由は自分からは教えられないという。

 ユバは孫のリオを大歓迎。結果としてリオは村で働き、ユバと一つ屋根の下で生活することになった。他にも家族はもう一人でその名はルリ。彼女はリオの父の兄の娘にあたる従姉で一つ年上の15歳だった。

 リオは昼間は猟師業、午後からは農作業の手伝いをするようになる。仕事は優秀で村の生活向上のために非常に協力的。料理も得意。リオは高度な精霊術で風呂小屋や石鹸を作ったりなど村の生活改善に大きく貢献する。そしてリオはユバたちからとても頼りにされるようになった。

 そんなある日、乱暴者として嫌われる隣村の村長の息子ゴンが交易途中で村に立ち寄る。さっそくルリの親友サヨの兄シンと諍いを起こし村中に警戒されるゴン。

 その夜、ゴンとその取り巻きはユバ宅に侵入しルリの部屋に夜這いに押し入る。そこには泊まりに来ていた親友のサヨも寝ていた。二人とも手篭めにしようとするゴンたち。が、リオの防犯のための結界が反応。リオの介入により未然に犯罪を防ぐことができた。

 ゴンに母の仇敵の面影を重ねるリオ。心の封印が解かれたかのようにどす黒い怒りで我を忘れゴンを半殺しにする。

 リオは今までは天川春人の人格に引きずられ甘かった己を恥じる。そして母の敵への復讐こそ本来の自分に相応しいと気付く。

 リオは弱い自分と決別して復讐の鬼となる覚悟を固めた。

〈ゴンにイライラ、怒りでボコボコ〉

 相変わらずのダイジェスト感丸出しがマイナス。今章も急ぎ足で淡々と話が進むのか。今回はゴンたちがユバ宅に忍び込む直前で次回に引くのが王道で理想的なのだが...。この感じではやはり3話以内で今章も終りそうで残念。

 原作小説によると、精霊の民の里からヤグモ地方の端迄、飛行術なら一週間足らずだが身体強化の徒歩で数ヶ月かかる遠方。しかもヤグモは大小三十以上もの国々が存在する広さ。あてもないリオは都市や村を順番にひとつずつしらみ潰しの地道な聞き込み調査の日々。数ヶ月が経過してようやくたどり着いたのが今回登場のカラスキ王国のとある村という状況。

 アニメではリオは冒頭にいきなり村に現れ、以上の苦労は一言説明で済ませた。これではユバにたどり着くまでの苦労がアニメではいまいち伝わらない。リオが長旅で和食にすっかり馴染みきってるのも時間経過が伝わらないから唐突な印象でしっくりこない。

 たた今回は、その落ち着きに風格も感じられる村長ユバ、粗忽だが好奇心旺盛で性格明るい社交的なルリ、ルリの親友で乙女の奥ゆかしさが輝く内気なサヨ、リオを妬むが妹サヨを大切に思う根の優しい兄シン。

 以上の4名の新キャラの演技演出がとても良い。人物作画も好感度高い。特にサヨは地味だが個人的に大好きなキャラなので次回もどう描かれるか楽しみだ。
{/netabare}
✴️第8話「王家の系譜」(8月24日 2:05 - 2:35)
{netabare}
 総合満足度65点。今回のダイジェスト感は前回以上。バトルの作画が相変わらずショボいのも痛い。ゆえにアニメ評価は相変わらず厳しい。

〈あらすじ〉

 リオは護衛として村の年貢の運搬兼交易隊に同行し、数日後初めてカラスキ王国の王都を訪れた。そしてサヨと二人きりになっての必要な買い出しの最中、身分の高そうな一人の少女の誘拐事件に遭遇する。リオは即座に犯人を無力化し少女を救うが、面倒事は勘弁と事後を少女の護衛役に託し、名も告げず立ち去った。

 その夕方、宿屋に戻るリオとサヨ。すると村の担当役人ハヤテとその両親で王国随一の臣下サガ·ゴウキとその妻カヨコがリオの前に現れる。そして彼らから両親の秘密を聞かされる。リオの母アヤメは王族だった。そして父ゼンは母の元護衛役だった。

 リオは翌日、祖父母である王と王妃に謁見して母の死の事実を祖父母に告げる。そして仇敵である冒険者ルシウスを討ち取る意志を伝える。

 王はその意志を尊重しゴウキの下での修行をリオに勧め、その手始めにゴウキとリオの手合わせが関係者に見守られながら行われた。しかし王国随一の武人ゴウキに難なく勝利するリオ。リオの実力は認められ、いつでも旅立てる状況になった。

 村に戻るとリオは両親の墓前で誓う。敵討ちという醜い自分を受け入れ、逃げずに前向きに生きると。

〈イベントぎゅうぎゅう、展開バタバタ〉

 簪のプレゼントといったサヨのリオへの想い深まるエピソードを忠実に再現したのはよかった。漫画になかったリオの初カムタン(異世界ラーメン)シーンも新鮮でよかった。武士道精神溢れるカラスキ王国の再現度は高い。サヨやコモモは可愛い。人物の表情作画や声優達の演技も感情豊かで申し分ない。

 とは言うものの尺が短か過ぎる。犯罪者ゴンの処遇、リオとサヨの王都デート、コモモ救出、リオとゴウキとの出会い、リオの両親の謎の解明、リオの母アヤメの死の真実と仇敵情報、リオ仇討ちの決意表明、リオとゴウキとの手合わせ。まとめ方は絶妙だが、これだけ盛りだくさんの内容をアニメで1話に収めるのはどうかと思う。

 アニメディア2021年7月号に掲載された監督インタビューによると、原作サイドからアニメは今期内でセリアとリオのドラマにひと区切りつけて欲しいという要望があったそう。そのため監督はアニメ構成には相当苦労されたらしい。急ぎ足の現状はその弊害。ただ、物語を圧縮しても原作の持ち味を大切に残そうというシリーズ構成も担う監督の努力は感じられる。その点は素晴らしい。今回も原作未読ならそれほど気にならなかったかもしれない。

 原作では、王族との繋がりなど何も知らないままリオは一度村に戻っている。そこにユバからの手紙を読んだゴウキとその妻カヨコが村を訪れ、リオと面談してリオの人柄を見極める。そして王との謁見のためリオはゴウキ達と共に再度王都に、という流れ。ゴウキの娘コモモ救出の恩人がリオと判明するのもその時。

 以上の原作のプロットと比べ、アニメのプロットはあらすじに書いた通りで大幅な改変あり。おかげで時間短縮に成功して効率的ではある。しかし初対面同士の信頼は段階踏んで深めることも大切で、王との謁見まで時間を掛ける原作の流れの方が自然だろう。

 ラノベ第3巻は、堪え忍ぶ心、忠義の心、惻隠の情など、原作の中でも日本的情緒の豊かさで心の琴線に触れること多く原作がより好きになった。

 原作ファンとしては現状とても残念に思う。今回の流れで次回で第3巻相当の3章が終わるのは間違いない。第3巻に対しては少なくともアニメ4話分の尺が欲しい。もっと原作の持つ情感ゆたかで緩やかな流れを味わいたかった。
{/netabare}
✴️第9話「それぞれの決意」(8月31日 2:05 - 2:35) 物語3.5→3.0
{netabare}
 総合満足度60点。今期中のセリア再登場のため、急ぎ足は止まらないどころか加速中。今回の後半三分の一からラノベ第4巻の内容に突入。話が大味でさらにつまらなくなった。尺相応に原作からの改変あったが、特にCパートはかなり大胆だった。こうなることは監督インタビューからある程度予想出来ていて驚きはない。もはや諦観の境地。物語評価は今回で下げ止まりにする。

〈あらすじ〉

 ユバとリオはルリに、リオが王族でルリとは従姉弟だと伝えた。そしてリオは二人に来年の秋の収穫祭後に村から去ると伝える。リオの素性は村では三人だけの秘密。そして翌日からはいつもと変わらない村の日常に戻っていった。

 翌年の田植えの時期、リオはサヨに年内に村を去ることを伝えた。サヨはリオに心底惚れていてそれに衝撃を受ける。そしてリオに付いて行けるようにと必死に残された期間に体を鍛え精霊術のレベルを上げようとする。半年後、サヨはリオに想いを伝えリオとの同行を切望した。リオのこれから進む道は仇討ちという人殺しの道。リオはサヨの想いには応えられないと同行をはっきり断った。

 神聖暦999年の晩秋。15歳になったリオは村から旅立ち精霊の民の里に帰郷する。久しぶりに旧交を暖めるリオとラティーファたち。そんなある朝、リオは目覚めると全裸の美女が隣で寝ていた。

〈サヨはさめざめ、心しくしく〉

 サヨの告白が今回の山場。リオに付いて行きたい一心で精霊術の修行に打ち込むサヨが健気でいじらしい。不憫な妹のためリオに土下座してでもサヨの同行を頼み込む、不器用だが優しい兄シン。切ないが大好きなシーン。ここをアニメで取り上げてくれたことは感謝。

 しかし、ゴウキとカヨコ率いる家臣団がリオの仇討ちを共に果たそうと随行しようとする件はアニメではカット。コモモの村に滞在の件も画だけで表現。コモモはラティーファとは違うタイプの可愛いいキャラゆえ、アニメでろくに描かなかったのは実にもったいない。原作3巻後半で村でリオを取り巻く二人のヒロイン。コモモは陽でサヨは陰となり彩り豊かな話だったがアニメでは片手落ちになった。

 また、原作でリオの中で眠っていた精霊が目覚めるのはリオが里を旅立った後のこと。Cパート、ここは今回一番原作から改変された部分と言えそう。原作で精霊と初めて遭遇するキャラはラティーファたちではない。次回からは原作からかなりアレンジされるのは間違いないだろう。

 原作と比べアニメは回を追う毎に不満蓄積中だが、どういう形で最終話を迎えるかは興味ある。しっかり最後まで見届けようと思う。
{/netabare}

第4章 (ラノベ第4巻、第5巻「白銀の花嫁」より)
✴️第10話「精霊の目覚め」(9月7日 2:05 - 2:35)
{netabare}
 今回の満足度70点。今回から最終話迄、描くポイントが明確なのは悪くない。次回への引きもいい。

 アニメは第4巻全部と第5巻の第2章迄の内容から必要最低限だけピックアップ。そして後半の残り6分程から第5巻の第3章の内容へ。つまり今回で第5巻の前半分迄の描写終了。

 この流れで予想すると、今期は第5巻の最後まで描くのだろう。前回と今回のカットされた所の大半は、物語上必要不可欠。ゆえにもしアニメに二期があるなら、その時に形を変えてでもある程度復活すると思われる。

〈あらすじ〉

 リオの隣りで眠っていた美女は、彼の契約精霊が実体化した姿だった。リオは彼女をアイシアと名付け、里の長老たちや里の大樹に宿る精霊ドリュアスに引き合わせる。そこでアイシアは常識外の実力を持つことが判明。リオの力の凄さは彼女の守護が原因だった。

 その後リオは、里から旅立つ前にラティーファと二人きりでじっくり話す機会があり、そこで初めて前世の天川春人と彼女は同じバスの乗客だったと知る。

 神聖暦1,000年、リオはセリアに再会するために、アイシアを伴い4年ぶりにベルトラント王国の王都に戻る。しかしその夜、セリアの研究室を訪ねるとそこはもぬけの殻だった。

〈アイシアふわふわ、セリアぎりぎり〉

 いつもふわふわして神出鬼没を特技の一つとするアイシアはリオの最高の相棒で頼もしい。セリアも21歳で適齢期とは言え、よりによって婚約者がリオを嘗て拷問した貴族。運命は意地悪で残酷だ。だが今のリオにはだれにも負けない力がある。

 ここからの展開は王道中の王道。ヒロインの尊厳に関わる最大のピンチを救う白馬の王子様の物語で原作で非常に盛り上がる所。ゆえにアニメに対して、原作者がここを確実に描かせたい気持ちは非常に解る。

 だが2クール目にこの部分を持って来るべきだった。本作がアニメ企画段階で1クールしか約束されてなかったなら、アニメ化は焦らないで見送るべき、と今回改めてそう思った。

 もし2期があって続きがあるとしても、原作ファンの多くにとっては、今期のスカスカさは許し難いと思う。

 演出上で滲み出る手腕から、シリーズ構成も兼ねるヤマサキオサム監督は非常に優秀と思う。原作側の拘り抜きで、構成をすべて監督にお任せだったらどんな出来だったろう。返す返すも残念だ。
{/netabare}
✴️第11話「白銀の花嫁」(9月14日 2:00 - 2:30)
{netabare}
 ほぼ会話劇で終始してアクションシーンが無かったのが幸いして、今回の満足度80点。今回は脚本と演出、声優演技のバランスが絶妙。作画は、動作はいまいちだがキャラの表情は秀逸。

 特にセリア、細やかに心情を伝えてくれて深く感情移入出来た。結果として、今回でセリアは本作のメインヒロインとしての座を不動とした感があった。

〈あらすじ〉

 リオはアイシアの協力で現状を認識する。セリアは政略結婚の危機真っ只中。婚約者はよりによって、嘗て己が手柄のため、リオを拷問して王女フローラの誘拐犯人に仕立てようとした男、侯爵家のシャルル・アルボーだった。

 そしてセリアとの再会は、アイシアが見つけた彼女の滞在先に侵入することで人知れず成功した。しかし、まだセリアの結婚に対する真意を十分に掴めないリオは思い切った事は何も出来ない。そこには、リオには親の仇討ちという最大の目標があることも大きい。

 リオとの再会後、依然精神的に追い詰められたままのセリア。作り笑顔で己の義務に忠実であろうとする。果たしてセリアのピンチを食い止めることがリオに出来るのだろうか。

〈リオはこそこそ、セリアぼろぼろ〉

 リオとアイシアのコンビは天下無敵。アイシアの諜報の活躍無くして、こんな短期でリオが必要な情報も得られることはないだろう。

 一方、貴族としての本分をわきまえ、意に沿わぬ結婚も自分を殺してでも受け入れようとするセリア。リオが訪れて嬉しい状況でも、悲しい現実の渦中の彼女。必死に笑顔を保とうとする彼女が不憫で切ない。誰が視てもセリアは不幸のヒロイン。次回、救われないと視聴者も浮かばれないだろう。

 次回の最終話は、王道のヒロイン救出劇になるのは誰でも予想出来ると思う。ただ脚本と声優演技はともかく、アクション作画が弱点の作品ゆえ、過剰な期待はしない方がいいかもしれない。
{/netabare}
✴️第12話 (終)「運命の再会」(9月21日 2:00 - 2:30)
{netabare}
 最終話は、ラノベ第5巻第5章と第6章を描いて終了後(第5巻のエピローグは除く)、ED直前とCパートで第4巻第2章から第3章を基にアニメオリジナル構成で描かれた。

〈あらすじ〉

 リオは、シャルルとセリアの結婚パレードの途上でその馬車に突入。シャルルを踏みつけ、セリアと念話で合意の上で彼女を掻っ攫った。逃亡の途中、セリアはアイシアに託し、自らを囮として追手を引き付けるリオ。数百単位のベルトラム王国軍の大部隊を振り払い、近衛騎士団団長にして王国最強と名高い『王の剣』アルフレッド=エマールの攻撃をかわす。そして王都からの脱出に成功した。

 王都郊外にたどり着き、アイシアとセリアに合流したリオ。しかしその時、東西南北のあらゆる方角で、六本の様々な色の眩い光柱が舞い上がった。その先に待つもの、それはリオと言うより、天川春人にとっての運命の再会だった。

〈セリアにこにこ、続きあるある?〉

 今回の満足度70点。最終話は脚本のまとめ方と声優の演技はそつなく、セリアがヒロインとして非常に魅力的だったのは救い。アクションシーンの作画は、一部を除き思った通りのチープさで残念。

 ここで終わると実に中途半端。これで2期が無かったら大ブーイングだ。

 本作の最終話終了時点では、円盤の予約はパッとしないようだが、原作の売り上げの伸び(累計発行部数200万部突破間近)と国内外のアニメ配信状況は好調のようだから、2期実現の可能性はかなり高いだろう。

 仮にアニメに2期があればまた視聴するつもりだ。ただ今期、ここまで原作を簡略化した以上、2期を楽しみに待つことはないだろう。
{/netabare}

❰全話視聴後の感想❱
{netabare}
 全話の個人的評価は65点。ヒロインが多く、主要舞台も3箇所あったゆえに、人間関係の構築を丁寧に描きれない点に不満が多い。セリアだけがヒロインとしての魅力が必要十分に描かれたものの、アイーシャ他精霊の民のヒロインたち、サヨ、コモモ等、描写に割く尺が圧倒的に足りない。

 リオの人間としての魅力アップには、出逢うキャラとじっくり交流して人柄を滲み出す時間が必要。そのために原作の描く範囲をもっと狭めるべき。また、バトルの作画がチープなのも、リオの強さも安っぽくなり、彼の魅力がいまいち伝わらなくなった。

 書籍第4巻と第5巻の話の順番を入れ換えた工夫は悪くない。だだ簡略化せず、腰を落ち着けて第1期は全12話を各巻を最低4話で3巻迄丁寧に、話の切りのいいところ迄描いた方が、視聴者にとって続きが気になり、アニメ2期の期待が高まり、原作抜きでも人気タイトルになり得た気がする。

 2021年4月で書籍既刊19巻とコミカライズ既刊6巻で、シリーズ累計発行部数130万部達成。アニメ放送直前の2021年6月時点では160万部突破。さらにアニメが終わる9月には、書籍第20巻とコミカライズ第7巻も刊行されており、累計発売も190万部に到達した。

 以上から、アニメは原作販促での効果はあったかもしれない。だが、一般的に軽薄なろうテンプレとみなされがちな作品になってしまった印象は拭えない。
{/netabare}
{/netabare}

投稿 : 2024/10/05
♥ : 11
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

今観てる

4話までの感想{netabare}
原作未読、なんか色々と不思議。
最初制作はMAHO-FILMかと思ったw
絵の雰囲気が“うちの娘のためならは~”や“神達に拾われた~”っぽく感じだので。
作画はそこまで悪くないのだけどどことなくぎこちなく、そんな中ヒロインの顔だけは意地でもクオリティを死守してる様が、柳瀬雄之が血ヘド吐きながら手直し頑張ってるのかなー?と予感させる。
が、実際は全然MAHOとは関係なくトムスだった模様、いや実質はトムスじゃなくてワオワールド(“アニメガタリズ”やったとこみたい)ちゃう?
てっきりキャラデザは出口花穂だと思い込んでたよ、違いがワカランw
というか1話は凄い頑張ってたんだ、1話は。
正直本編よりOPの方がヘボくて「そんなことある?」と驚いたが、3話にして力尽きたかOP相応のクオリティになってひと安心と言って良いやら悪いやら…。

絵についてはそんな感じで内容の方、といいつつまたOPの話になっちゃうけど…これが心証悪い。
OP最後女性キャラがドドドと出てくるのが「うわぁ」と声を出さずにいられない。
転生モノとしては最近めっきり数の減った「元の世界に未練がある」タイプで(“聖女の魔力は~”のアイラとか居るので全く無い訳ではないが)ほんのちょっとは感心した…いや、したいところなんだけどOPが邪魔をする。
あれだ、スラム時代に一緒にパンを盗んだ同世代の男友人とか居ないのが残念なのかも、そういうのが居ればOPも「女の子まみれ」みたいなことになならなかったんじゃない?
元の世界に未練はあってもスラム時代には未練が無いのは、結局バーターにかけられたみたいであんまり深みを感じない。

ってところでの4話、刺客として襲ってきた新キャラのラティーファがよく分からん。
転生したの、いつ?
主人公と同じ時期なら──毒針使ったりそれなりの戦闘を繰り広げてたし、首輪つけられてずっと戦闘訓練させられてた…と思うのだけど、それにしちゃあメンタルが弱い・幼い。
見た目に関しては獣人の成長速度を知らんのでナントモ。
訓練だけでなく実際にコロコロしたことあんの?
よっぽどの手練れでなきゃ単身で追跡なんて…クライアントは結構貧乏?
ってかリオは生死不明じゃないんだ。
死体が見つかってないとはいえモンスターがうろつく世界でしょ?生存を確信したのは何でだろう。
指令としては「もし生きてたら殺せ」であって、帰還しないのは生存を明らかにすることになってヤバいと思ったのだが…最初から生存を確信されてるならいいの…か?
いやそうであるならセリアも疑われない?セリア宛の手紙なんて検閲対象でしょー。

今後その件に触れるならいいけど、現状な~んか雑さを感じる。
王女誘拐事件も5年間進展無いのん?{/netabare}

5話感想{netabare}
最初誤解を元に襲われて「またかよ!」と思ったが、いや、ひょっとしてこれは誤解が解けた後で人間と亜人とで素直に謝れる/謝れないの違いを描いた…のか?
その国や地域のトップに貸しを作るには体の良い展開だなぁと思わなくもないが…。
負けることで「そこらのなろうのチート系とは違うんだZE」アピールだとしたらちょっと志が低い。
ま、まぁ、いつもこんな感じで誤解されて襲われるのなら、ラティーファが転生者と思ってもおいそれと尋ねたりしない慎重さへの説得力にはなる、か?
というか身の上は尋ねられないの?
ラティーファが帰って来ないことで第二第三の刺客が放たれるんじゃないか?と思ってた私としては、リオがのほほんと逗留生活をしてるシーンが気が気でならなかった。
せめて追跡は断ち切ったとか、人間の手先ならここには来れないだろうとか語って欲しかった。
欲を言えば「私が居るとどんな災いをもたらすか分からない」と、それが叶わないとしても滞在を断る素振りをして欲しかった。
後で村が襲われて「お前が来なければ平和でいられたのに」と責められそうで…無いとは思うけどね、丁重にもてなされればされるほどそう予感してしまい安心して見れない。
なんかリオが「今自分の置かれてる立場」を気にしなさすぎというか、他のなろうでよくある自発的でない感じ、こっちから何かしようと思わなくても周囲がお膳立てしてくれる感じ。{/netabare}

6話感想{netabare}
まてい、ちゃんと前回の最後の方覚えてる?
ワイバーンの巣から卵奪ったらワイバーンが追ってきた、ってところで終わったんよ?
それを踏まえての6話冒頭、「リオ殿が里に来て1年──」とか言い出したので、ワイバーンの巣を襲った出来事からも1年経ったんだと思っちゃったよw
コイツら卵抱えて1年間逃げ続けてた?ってね。
よく見りゃ5話の祭の段階で1年経ってると分かるけど、だったら5話中に「リオ殿が里に来て1年──」と言えよと、何故6話に引っ張った?
もしくは卵を奪うシーンを「リオ殿が里に来て1年──」と言わせた後にするべきだったんじゃないかなー?
「リオ達が里で平和に暮らしてる裏で不穏な動きが起きている」というのを見せたくて卵を奪うシーンを5話に入れたんだろう、それは分かる。
が、紛らわしくすることで何か演出的な効果があるでもなく、単に気が利いてないだけな気が…。
細かいことかも知れないけど、こういう部分までちゃんと気を配ってるかどうかが脚本の良し悪しに繋がるんじゃないかなー、と思ったり。

なにより、ラティーファを刺客に送ったのに戻ってこないことでスティアードは次にどんな手に出る?を期待してた自分としては、何事も無く1年経っちゃったのが肩透かしでして…。
今後暗躍っぷりが描かれるのかも知れないが、前回の感想でも書いたけどそもそもそっちに気を向けないリオ達が不思議でならない。
いつかスティアードと対峙する──ケリを付けてくれないとスッキリしないので──とは思うのだけど、大丈夫かね?

視聴者の興味の向かせ方がズレてるというか…私の方がズレてるのか?
ボケっと見てても「何か大事なことを忘れてる気がする」って感じるんじゃないかなー?
王女誘拐の件も6年間遅々として進んでないということだろうか。
冤罪だろうが犯人をデッチ上げて処罰しなけりゃ威信に係わるって話じゃなかったのか?{/netabare}

8話までの感想{netabare}
ほげええええ、顔面ヘッドスライディングした気分。
主人公が王家の血筋って…あれぇ?何故だ?何故かすっごくガッカリ。
それが悪いってことじゃないハズなのに、何で私はこんなにもガッカリに感じるんだろう。
とにかく直感で「そりゃないよー」という気持ちが湧き上がった。

今までそんなこと匂わす伏線らしきものが無かったからか?
王家を示す短刀を親の形見として持ってるとか、一族だけに遺伝するアザがあるとか、なんかあったっけ?
パスタ屋のロッテとか、回収がずーっと先と思われる伏線なんて張ってる場合じゃないだろー。
天涯孤独の身から人情とチート能力で仲間を増やしてのし上がってく話だと思ったら、本人の努力とは関係無しにデカい後ろ盾が突如生えたような…。
転生者で女神だか精霊の加護を受けてるだけでもアレなのに、突然ドエラい設定が降って湧いた様に感じて…この唐突感がガッカリの原因かなぁ?
ついでに母親の仇も唐突だし、両親が駆け落ちする原因となったロクレン王国とやらの蟠(わだかま)りはどうなった?これから?

なによりブラックワイバーン製の衣装がヤグモ背景と合ってなくてキモい。
人攫いを倒した後「面倒ごとは避けたい」とその場を去るとか、目立たない様にする努力を一切してないヤツが言うことか?
交易が盛んで色んな人種や民族衣装が町に溢れてるならまだしも、作中見る限りそうじゃないし、キモいって。
小説じゃ気にならなかったのかも知れないが、アニメでやるとヘンテコこの上ないのでもうちょっと考えてくれよー。
そろそろ切ろうかと思ってるんだけど、早くこの地を去ってくれないかな。{/netabare}

9話感想{netabare}
前回王族の血統と聞いてガッカリした話の続きになるけど、「果たしてその設定によってリオにデメリットはあるの?」に対し「いいえメリットしかありません」がアカンのだろう。
逆に、もしデメリット──本人は一切関与してないのに一族を恨んでるヤツが居てそいつから命を狙われるとか──があるならまだ見れるかなぁと思いつつ9話に臨んだら…。
どうやら無いっぽい。
いやいや、血筋絡みでの面倒ごと起きんのかーい!
ロクレン王国(両親が駆け落ちすることになった原因)は本気でスルー?もう過去の話?
ルシウス(親父の冒険仲間、母親の仇)が変貌したのはそこからの差し金って可能性を…疑わないの?
というか、前回の人攫い未遂の話はどうなったん?背後に陰謀が絡んでる…とかじゃないの?
何事も無く安穏と1年過ごしちゃったよ…ゴンは出所したん?

1話の王女誘拐が一番印象強いけど、それ以外だってトラブルに対して表面的な対処はするけど根本はなにも解決してないエピソードばかりが続く。
他の方が書いてらっしゃる「全てが中途半端のつまみ食い」、正にその通り。
最後に全ての事件が巨大な黒幕に集約するって展開なのだろうか?
そうでないと困るんだけど、それにしたって中途半端が過ぎて忘れ物が溜まる一方。
深く掘り下げることなく次の出来事へ移ってしまうため、関心を維持しづらい。


話もそうだけど、絵もちょっと…。
1年逗留したカスラギから旅立つってシーンで…なンだその軽装は!?
ああああ!!!!
結構許せない、“チート薬師”より、“D-CIDE”の龍平よりイラっと来たかも。
お土産どっさり持たされるんじゃないの?実は嫌われてた?
折角日本風の地域を出したんだから三度笠と道中合羽くらい羽織ったっていいじゃない!ってかそうしろよ!!
数ヶ月海外旅行して帰ってきたら向こうの服着てたりしない?カスラギに行った形跡を残したくないのか?浮気相手の家感覚?
ちょっと近くのコンビニに買い物行く感じにしか見えなくて、もう当分戻ってくることのない決意や雰囲気なんてあったもんじゃない。
この絵ヅラでサヨとの別れをしおらしく描いたところで嘘臭くてうすら寒いだけだって。

と思ったら次の場面でビュンと空を飛んであっという間に精霊の民の里へ到着。
あっ、ホントに近所だったんだ、徒歩10分飛行30秒って感じ?(嫌味)
旅情も哀愁もへったくれも無いな、両方の村を毎日行き来すりゃいいじゃん。
それでいて持ち運べる家をリクエストって…だからさぁ「そういうのがあったらいいな」と必要性を感じる出来事を見せてないので多くを望む業突張りにしか感じないって。
雷雨の中飛び続けるとか、寒さに丸まりながら野宿するとか、長旅感をあらわす時間経過のシーンをなぜ入れなかった?
旅の装備を考えたくなかったのかなぁ…前回町中で目立たない衣装を描かなかった件といい、作画は結構一杯一杯なんだろうか?{/netabare}

投稿 : 2024/10/05
♥ : 7
ネタバレ

CiRk さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

大失速

なろうのテンプレアニメ。
前半はめっちゃ好きだったんだが、4話以降ぐらいからだんだんと興味を失っていき...

{netabare}
なんというか、酷いって感想よりもなんでこうなるかなぁって感じがして少し悲しい。
前半のセリア先生パートあたりは面白かっただけに。
個人的に今期No.1ヒロインはセリア先生でした。
2,3話の主人公とのやり取りは本当に良かったし、最初は先生がリオを気に掛けるという構図からだんだんと逆になっていくのも見ていて良かった。
3話でセリア先生を退場させたのが完全な間違い。

4話から10話ぐらいにかけては本当に酷い。
行く先々でヒロインが出てきて、キャラデザはかわいいんだが、掘り下げがなさ過ぎて全く何も感じない。
年数もすぐ経過して、すぐに別の場所に行くしキャラ、場所に何の感情もわかない。
そもそもヒロインは普通に先生だけでいいはずなのに、なんでこうハーレムにしちゃうかなぁという感想。
旅をしては現地妻を作って別のところに行っての繰り返し。
絶対にセリア先生との二人旅アニメにした方が面白かったと思う。

10~11話で少し取り返したんだが、最終回も酷すぎる。
ニセコイとやっていることが同じ。
あそこでセリア先生を攫ってセリア先生と結婚して終わりだったらたぶん評価あと星1ぐらいは上げてた。
まあ中途半端な終わり方をしたから結局どうなったかはわからないけど、何の前触れもなかったのでハーレム要因に加えるだけなんだろうなと。
それならあの金髪と変わらないじゃんと思った。
あの金髪、先生が攫われそうなとき結構心配してくれてたし。
最終回になって主人公が嫌いになってしまった。

まあ、最終回でサイコパス感が出てしまったと言え、そこまでの話での主人公の印象は良かったかな。
ぼくリメ、東リベ、転スラみたいに中身大人なのに子供のように見えるアニメが多い中で、このアニメは転生前(とは言っても高校生?)の年齢相応に見えた。

キャラ以外で言うと、ストーリーも前半はいかにもなろうという感じだったんだが、正直言うほど嫌いではないからまあまあ良かった。
テンプレだけど、キャラ魅力があったから普通に楽しめたといった感じ。
ただ、中盤はわけのわからないキャラが急に現れた敵と戦う展開が多くてあんまり楽しめなかったかな。
ラティーファの前世の掘り下げも薄くて、これなら前世要素いる?ってなってしまった。

それと、ルリの声がすごく耳が痛くなるような声だったんだが、声優が下手なのか?

ほんとに作りようによってはもっと面白くなったであろう惜しい作品。
OPとEDも両方良かったです。

↓一話毎感想
{netabare}
1話 3/10
おさまけか?
いつもの始まり方。なろうタウン。
OPの剣振る所ダサすぎて笑った。
前世の記憶と今の記憶どっちが正しいか葛藤してるところは良い。
ヒロインはめっちゃ可愛い全員。
特にあの銀髪の子は今期で一番かわいいかもしれない。
いや特に何も情報渡してないのになんであんなに銀貨もらえるんだよw
なんかご都合的に魔力の使い方を教えてもらえるw
久々の王道ゴミなろうって感じで一週回って面白かった。
ほんとヒロインめっちゃかわいい。
いや助けたなら今ちゃんと話せよ
なんで混乱させそうなことを言ってわざわざ連行されるんだよ。
普通に現場で転がってる誘拐犯を見せればいいじゃん。
バカしかいない。ほんとのこと話せよw
この王女たち自分がやばそうな奴に突き出しといてなんで被害者面...。いきなり王と謁見ww
ヒロインほんと可愛いし不快感はない。
もうこういうなろう系は一週回って楽しめるようになってしまった。
ED結構いい

2話 10/10
ほんとヒロインかわいい。
なんで差別される可能性あるのに学校に入れるんだよw
行かせる意味もないし。
キャラは全員可愛い。ほんとに。
12歳とか最高か?
まあ知識あってもイキらないのはいい。
このアニメ作画結構いいという。背景やたら頑張ってるし。
こういう系の作品主人公が都合よくみんな転生前に剣道やってるのなんなの?w
思ったより悪くないなこのアニメ。
ヒロイン補正大きいかもしれないけど。
転生前設定も結構生きてるのもいい。
ロリかわ。主人公がちゃんと中身大学生って感じがするのもいい。
年数経過しちゃった。17歳か。 
大人は結構差別しないのね。
戦闘あっさり 恋愛要素もあるのかな。
 
3話 10/10
一切ありません(大嘘) 強い魔物がいないとかいう分かりやすいフラグ。
魔法使えるじゃんw
さすおに系アニメか。フローラもかわいい。
ええ 先生もうでないの?
ついていってほしかった。
 
4話 5/10
なろうタウン
なんでスープパスタあるんだよw
ああ、他にもいるのか転生者。
親がどっちの親を言ってるのか分かりにくい。
主人公そこまで最強じゃない?
女の子に厳しい。都合がいい能力。
この子転生者なのか
謎リョナ 転生者なのに何でこんなカタコト
イキリ演出きつい。主人公ちょろw
このアニメの目的が分からん。
先生ちょっと出てくれるの嬉しい。
寝言で気づくって展開は書き方が下手。
東京言ってるんだから追及しろや 

5話 6/10
異世界語の下り痛いからいらない。
安定の頭の悪いMOB。
意外と主人公弱いのか?
当然のようなハーレム。
ほんとキャラめっちゃいい。なんだこのおっさん!?

6話 2/10
1年経過したw
旅立つ必要あるの?
ってか、ラティーファの伏線回収はなし
里で暮らしてるシーンが少なすぎて感情が置いてけぼり。
どうでもいいキャラの戦闘ばかり見せられてもなぁ。
主人公いつの間にこんなに強く。
ハーレムしだしたのがマイナスになってきてるのかなぁ。
ええ...実際の兄だと認識せずにこの子の話一端終わるの?
出た、四次元ポケットw 笑うわ。
序盤大好きだったけどさすがに酷くなってきた。
キャラに魅力がそんななかったのが2~3話との違いかな?
2~3話は先生とのやり取りが多かったのが良かった。
20秒ぐらいのCパートが一番面白い。

7話 3/10
ヒロインが出てきすぎだなぁ。
最初は先生だけだったから面白かったのに。
このださい服なんなんだ。旅アニメかな?
声優下手だな。
あーいつもの展開。
これ声優下手って言うか声入れてるマイクおかしいんじゃないのか?
即落ち2コマ。いややりすぎだろw 笑ったわ。
会ったばかりのヒロインが襲われたぐらいで殺そうとすんなや。
復讐とは。ほんとにつまらなくなってきた。

8話 2/10
ダメだ、ヒロインに魅力がなさすぎる。
キャラデザは好みなのに。
これが先生だったならかなり評価してたんだけど。
日本文化要素いらんなぁ。
なんで主人公は殺されなかったの??
これ前世要素いるか?
この世界の記憶だけでいいじゃん。

9話 4/10
ルリの声ほんと耳が痛い。
もう出ていくのか、展開が早すぎるしこれといった展開もないせいで何も思い入れがない。
何で連れてかないんだ?
ハーレムものじゃないのかこれ?
先生一筋ってこと? 本拠地はこの村なんか。
最後きついわw 

10話 7/10
精霊の子かわいい。
何で一緒に風呂入るんだよw
きついなあ。ラティーファ赤の他人なのかよ。
出た、なろう便利アイテム。これ何年経過してるんだ。
結婚式阻止するのはいいけど、主人公がちゃんと結婚するんだよね?
ニセコイはやめてほしい。

11話 9/10
髪型変わったか?
ほんと先生が出ると面白いの草
主人公普通に先生と旅しろよ。Cパート良かった。

12話 3/10
えぇ...。何の確証があってこの展開なんだよ。
主人公が急にきつくなった。
せめて普通に話し合いぐらいしてやれよ。
意思を確認したいだけでここまでやる必要あったか?
もうほぼ阻止してるようなもんだろw 
主人公をもっと先生への執着心の強い人間っぽくしてくれたらこの展開でもよかったんだが。
駄目だ、ギャグアニメだわこれ。
なんで「あんたの結婚相手を公衆の面前で攫う!」って言って攫うんだよw 
金髪なんかちょっと不憫だわ。
こいつ変態と思ってたけどふつうに先生愛してそうじゃんw
何でこんなキャラにした。作画が。
いや、マジで主人公サイコパスだろ。
正常な行動をしてる善人らが主人公に蹂躙される展開。
意外と作画頑張ってる。
こいつも前世関係あるの?
日本語演出だけのための異世界語下りいらないって。
は?これ結局セリア先生、金髪の元にいてもこいつの元にいても待遇変わらないじゃん。
てか2期ないのかよw スマホ太郎を思い出す終わり方だ。
{/netabare}

曲20段階評価
OP「New story」8.0/10
ED「Elder Flower」9.0/10
{/netabare}

投稿 : 2024/10/05
♥ : 3

69.9 20 モンスターでファンタジーなアニメランキング20位
骸骨騎士様、只今異世界へお出掛け中(TVアニメ動画)

2022年春アニメ
★★★★☆ 3.3 (308)
969人が棚に入れました
目覚めるとMMORPGで自身が使用していたゲームキャラの姿のまま、異世界に放り出されていた「アーク」。その姿は、見た目が鎧、中身が全身骨格という"骸骨騎士"であった。 ──正体がバレたら、モンスターと勘違いされて討伐対象になりかねない!? アークは目立たないよう傭兵として過ごすことを決意する。だが、彼は目の前の悪事を捨て置けるような男ではなかった! 骸骨騎士様による無自覚"世直し"異世界ファンタジー、ここに参上!!
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

「面白い転生もの」の要素が網羅。2期をお願いします。評価再調整

 不満点は張った伏線が回収しきれていないことですね。1話の冒頭のお嬢様とかは結局モブ?そして皇帝は?アークの素性は?などあります。
 2期の可能性はわかりませんが、やるなら1年以内、本音をいえば23冬にはやって貰わないと熱が冷めます。何度でもいいますが、この1クールお試し制作体制を止めないとアニメ業界の緩慢な自殺になるでしょう。1クールで完結しないなら、せめて2クールでアニオリでいいので完結させないと、記憶に残らなくなっていまいます。

 一方「なろう系」「異世界転生」とカテゴライズされますが、面白いものと面白くないものの差がはっきりしてきました。以下、私が考えた面白いモノの要素です。異論は沢山あるでしょうけど。

 本作のように「転生の意味」を探るというのはその一つでしょう。目的をもって冒険等の何かに取り組むこと、世界感の設定が意図をもって原作者が明確に定めている、エピソードの積み重ねが全体の解決の一部になっていること、などがあげられると思います。

 もちろん、キャラの魅力は言うまでもありません。ヒロインが奴隷とかトロフィーワイフではないことも大事でしょう。ヒロインに意思があるのもいいですね。サブキャラに男性の魅力のあるキャラを置く、敵がやられキャラではなく敵として機能するなどの要素があげられると思います。

 主人公の設定が俺TUEEEであっても、ストーリーの解決のための俺TUEEEがいいんでしょう。つまり強さだけでは解決しない話になっているということです。
 無敵それ自体をエピソードにするものは駄作が多いです。設定に設定を重ねる、スキルとレベルに頼る。みんな弱くなった…などは駄目でしょうね。
 敵に魅力があるか、たくらみに面白さがあるかも大事です。敵のキャラや目的に、多様な価値観と重層的な社会の構造などが垣間見えるのが良さそうです。

 暴力、性表現などに意味があるかです。これは無駄にデオドランドされているものも駄目です。本作やゴブリンスレイヤー、回復術士など面白いモノはちゃんとこの辺を上手く扱っています。法律がどうとか、人として許せないとか完全に無視して、必要なものを描いているかという原作者の意思でしょうね。ポリコレは…まあ、ここでは言いません。

 スローライフ系はまた別の要素がありますが、結局完全にスローライフで面白いのって、スライム300くらい?まあスローライフは願望の投射なので自分にあうかあわないかでしょうね。ただ、設定を妄想した結果なのでしょう、出落ちが多すぎです。

 あとはアニメーションに関しては、全部が動く必要ないので、ポイント絞って決めるべきところは決める。エフェクトの工夫で低予算でも魅力的な画面作りをお願いします。止め絵、背景美術などがビシッとあると感動できます。それとモンタージュ理論とか異化効果とか古くからある技法を上手く使ってみるのも良さそうです。異世界ではありませんが「その着せ替え人形」の何話か目にかなりいい演出の回があったと思います。つまり演出は頑張ってほしい。

 それとテンポですね。本作はとにかくテンポが良かった。どんどん話が展開しました。間延びは最悪です。尺の問題は伸ばすのではなく、オリジナルで責任をもって埋めてください。無理に引き延ばしがあると駄目ですね。まあ、それで失敗すると悲惨なので、できればちゃんとある程度ストックが計算できるものがいいと思いますが。

 で、本作は一応最後に終わりっぽくしようという完結の努力は見られました。これがないとかなりシラケますのでせめて何かは解決してください。

 声優さんは私はなんとなく合えば気にしないです。本作の「アークです」は最高でした。あとポンタも何気にいい演技?演出?でした。

 OPEDはタイアップじゃなくてアニオリがいいですね。これは最近徹底している気がします。OPEDアニメも本編の抽出じゃなくて、世界感をあらわしたものが増えているのは好ましいです。この点は本作のOPは本当にすばらしかった。曲もキャラの雰囲気というか存在と完全にマッチして最高でした。
 また、OPEDアニメで本編ではやりきれない高度な技術にチャレンジしているものも飽きない工夫ですね。本作はそこまでではないですが最近沢山あって楽しめます。

 という事で本作は面白い要素をかなり網羅していると思います。なにより原作者の技量が大きいのはもちろんでしょう。

 販促アニメで1期で終わらないよう願いたいですね。今のままで行くと振り返ってみれば「アニメ暗黒時代」とよばれる可能性が高い気がします。なろう系云々ではなく、全体的に制作サイドの「創作物を公開して商売にする責任」をよく考えて欲しいです。



2022年8月 評価調整。見ているときの興奮で新しいものは評価が極端なので見直しです。

 本作の印象は上記の通りですが、名作とは呼べないですね。秀作というのもほめ過ぎかな。少なくとも完結してないし、テーマ性も薄いです。エンタメ性やキャラは光っていましたが。ということで、キャラ(声優で調整)とストーリーが4点。作画が3.5点でトータル3.9点というのが妥当かなと。音楽性は有りましたね。






以下 視聴中のレビューです。


1話 テンプレ過ぎてかえって清々しいです。{netabare}オーバーロードの設定をちょこちょこっといじるとこうなりましたという感じですが、異世界ものでそれを言っちゃお終いです。この件に関してはもはや批評する気にもなれません。様式美として受け入れました。マイルドアインズ様とかいうのは無粋なんでしょう。
 画も綺麗だし、作画もいいので、2話目からの展開が勝負でしょうね

 助かったからいいけど、レイプシーン、生々しすぎです。{/netabare}


2話 何か物語がスタートするんでしょうか?1クールですよね?

{netabare} また、終わらない話でしょうか。EDに出てくるエルフらしい女の子がまったく出ませんでした。テイムかなにかのリングが出てきたので何か物語が始まるんでしょうけど。最近の1クールって12話とか下手すると11話ですから、また中途半端で終わるのかなあ。

 九尾の狐のナウシカオマージュがちょっと面白かったですけど、今時通用するんでしょうか。クリエータがナウシカ世代なんでしょうね。
 テンプレエピソードは尺がないならカットすればいいのに… {/netabare}


3話 なかなか痛快な話でした。連続性もあるし期待値高めですね。

{netabare}  ちゃんと1,2話と話に連続性があったんですね。王族らしき女の子とバジリスク、そしてエルフ。
 なかなか痛快な展開でしたし、エルフ関連で話にまとまりがあるので興味がもてます。ちょっと重い話なのもあって期待値高めです。

 人に慣れないハズの〇〇が…は何度みたかわかりませんが、ナウシカオマージュも含めてそういうパロディの要素は意図的にいれてるんでしょう。
 作画も高級じゃないですが十分な水準だし、いい絵を見せようという工夫もある気がします。
 血液の色は規制でしょうか。

 高クオリティですね。継続決定、完走どころかかなり楽しめそうです。 {/netabare}


9話 そろそろ終盤ですが、最近の異世界の中では最高レベルでした。

{netabare}  本作をテンプレと片付けることは出来ません。オバロの真似じゃんとも言えません。面白さがちょっと最近の異世界では群を抜いていますね。なぜでしょう?正直わかりません。

 俺TUEEEではありますが、陰謀が強い弱いだけで片付かないからでしょうか。エルフと獣人の話で同じ構造のエピソードを2回繰り返したような印象でしたが、飽きませんね。今回の獣人の話はバトルに迫力がありましたし、犠牲者と弔いを描いたのは良かったですね。

 エルフも獣人も女性はそれぞれ魅力的ですが、なんといっても男キャラが立ってますね。獣人の男と何とも言えない共感が生まれるところとか、ちょっと他では見ないと思います。この男女が満遍なく出てくるのもいいところなのかもしれません。

 ポンタが身分証明として万能すぎだろう、問題もありますが、いっそ爽やかなくらいポンタ頼りなのも面倒がなくていいです。

 裏の王族の陰謀もなかなか興味をそそりますし、あのお姫様。美しいですね。横顔の鼻がちょっと残念ですけど、正面顔は非常に素晴らしい造形でした。ちゃんと高貴な感じのキャラデザです。その割に何か企んでいるような感じがいいし、それが安っぽい演出やセリフで語るのではなくストーリーに組み込まれているのが、いいですね。

 そうか…つまり物語に「構造」があるということですね。設定とキャラ、エピソードのつぎはぎではなく、お話になっているということなのかもしれません。

 ということで、まあ一部のビッグネームは別枠としても、ラノベ・なろう系の異世界転生ものとしては、この1、2年では最高に面白いです。ありふれた職業と、盾の勇者が期待外れだっただけにうれしい誤算でした。是非、2期をお願いしたいです。 {/netabare}



11話 面白い…面白すぎる。ストーリーの良さに加えて作画も演出もいい。

{netabare}  冒頭、先週の振り返りで娼婦が穴に落とされるときの作画が、結構すごかった気がします。ちゃんと、力が抜けた状態からフイに押された、体重の残り方と表情だったと思います。
 アークに助けられた娼婦の肩のツヤとか、なかなかですね。低予算っぽい感じもしますが、作画も演出も丁寧で面白さを引き立てています。

 こんにちは、アークですという入り、アークの目が光るシャキーンとう効果音の使いかたもいい、ポンタの声にも癒されます。OPは映像も曲も最高です。特にあの女の子を助けるベタな演出が最高です。このOPでアークというキャラの性格とか素性とか世界観とかコミカルな部分があるのが分かります。秀逸なOPです。

 あと、オバロのクレマンティーヌ様にも通じますが、俺TUEEEの面白さって、敵をどう描くかですね。最後は倒されるのはわかっている安心感はともすれば緊張感の無さにも通じますが、ゲスっぷりの描写がいいのでどんな卑怯な手を使ってくるのか、という面白さにつながっています。で、カタルシスがあるんでしょう。来週がものすごく楽しみです。どんな俺TUEEEを見せてくれるか、ですね。

 敵の描写が上手いので、どんなバカな力を見せてくれても見ているほうが嬉しくなります。むしろ、バカバカしいくらいなのを楽しみにしています。巨大な敵ですからね。エフェクトの使いかたが上手いので、ド派手に倒してほしいです。 

 そして本作は、エルフをめぐる陰謀や王族のいざこざ、骸骨の正体などを追っているという点では話の幹がしっかりあって、オバロより話自体は面白いくらいです。

 11話だけでみても、チヨメの件も何気なく伏線を張って、しかも、その部分でアリアンのヤキモチと裏で進行している陰謀、やられキャラの行く末を描くという、本当にストーリー作りのうまさに感心します。

 アリアンがどうしても開かない扉をアークが開けるのも、俺TUEEEを使うのではないのが、ストーリー(演出)のクオリティの高さになっています。
 数話前でアリアンのお尻が引っかかるシーンでアークが転移魔法を使うのとの対比になるだけに余計面白くなっています。

 いいですね。すぐに2期を作って欲しいです。少なくとも2、3クールでは面白さは枯渇しないでしょう。{/netabare}
 



 

投稿 : 2024/10/05
♥ : 19

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

ぱっと見オーバーロードもどき

冒頭で今まさに少女たちを強姦しようとしている輩の場面から。
いやあ衝撃衝撃。そりゃ、お漏らししますよ。胸糞悪い展開だけど、主人公が容赦なくズバッと一刀両断。なんか考え込みすぎてたようだ。でも、やっぱりアインズ様みたい。あとアクション仮面みたい。

エルフ絡みが多いのは差別化できているかも。
エルフぺろぺろとか救出の話が多い。作者がエルフ好きなのかな?と思ってたけど、貴族王族も助けてる。
ケモ耳忍者やもふもふも。
あとママがめちゃ強い、シスコンすぎる姉を盛り込むのもやりますね。
正義感が強いのも差別化か。
呪われてる設定が現実になっているのはちと笑。
骸骨なのに男認識されるもんなんだな。

内容的には思ったより頭に残らないなと。特に負の感情もないが。
頭を空にしてみるには最適かな。


OP
嗚呼、我が浪漫の道よ PelleK(ペルケイ)
ED
僕らが愚かだなんて誰が言った DIALOGUE+
PelleKは日本のアニメソング・特撮ソングの「歌ってみた」動画を9年以上投稿して388万人を超えるチャンネル登録者がいるノルウェー人シンガー(Wiki引用)。知らない歌い手さんだった。でも、何だろう。あの裏声が意外と頭に残るんですよね。
DIALOGUE+が歌うEDも。見たことあるグループ名だなと思ったらひげを剃るのOP歌っていたのか。


以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ。
目覚めるとMMORPGで自身が使用していたゲームキャラの姿のまま、異世界に放り出されていた「アーク」。その姿は、見た目が鎧、中身が全身骨格という“骸骨騎士”であった。──正体がバレたら、モンスターと勘違いされて討伐対象になりかねない!?アークは目立たないよう傭兵として過ごすことを決意する。だが、彼は目の前の悪事を捨て置けるような男ではなかった!骸骨騎士様による無自覚“世直し”異世界ファンタジー、ここに参上!!


第1話 流浪の騎士、世直し旅にて候ふ
MMORPGプレイ中に寝落ちし、目覚めるとゲームキャラの姿で異世界にいたアーク。全身に鎧を纏ったその姿は一見すると騎士のようだが、中身はモンスターにしか見えない“骸骨姿”であった。目立たず過ごすことを決意したアークは、傭兵になるために獣と魔獣の討伐試験に挑む。しかし、盗賊が貴族の少女たちを襲っている場面に出くわしてしまい──。

第2話 初仕事、少女の願いと忍び寄る影
傭兵稼業を始めたアークは、初めて受注した依頼「薬草採取の護衛」の依頼人マルカのもとを訪れた。亡き父の代わりに薬草取りの仕事をして母に楽をさせてあげたい──そんな少女の願いに応えると決めたアークは、マルカに同行して森へ分け入る。小さな精霊獣との思わぬ出会いもあり、依頼は順調に進んでいくが、森の奥で強力な魔獣に遭遇し──。

第3話 凜々しきエルフは同胞が為に舞う
盗賊団を討伐したアークは突如、ダークエルフの戦士・アリアンの襲撃を受ける。アリアンは付近に出没する“エルフ狩り”を追っており、アークを関係者と勘違いしていた。誤解を解いたアークは手を貸そうとするが、人族の加勢は無用だと拒絶されて──。だが、困った人を捨て置けないアークは、翌日エルフが住むという森へアリアンを探しに向かう。

第4話 潜入、奴隷商! 世に蔓延る悪を探れ
アリアンに傭兵として雇われたアークは、ディエントの街で“エルフ狩り”の情報収集をしていたエルフ族の戦士・ダンカと合流。敵の拠点に囚われた同胞の救出作戦に参加することに。転移魔法で拠点へ潜入したアークとアリアンらは手分けして捜索を開始する。しかし、突如アークに攻撃を仕掛ける存在があった。その正体は獣耳忍者の少女で──。

第5話 明かされる秘密と紡がれる絆
誘拐されたエルフ族の売買にはディエントの領主までもが関与していた。アークとアリアンは領主城に侵入し、エルフを弄ぶ領主に裁きの鉄槌を下す。今回の救出作戦に大きく貢献したアークは、アリアンに更なる助力を乞われエルフの里に招待されるも、余所者であるアークが里に入るには、兜の下の素顔──骸骨姿を晒して信用を得る必要があった。

第6話 エルフの里で触れる異世界の深淵
エルフの里・ララトイアへやってきたアークは、アリアンの父である長老・ディランの家に滞在することに。アリアンとディランが救出作戦の顛末をエルフ族の重鎮に報告している間、アークはアリアンの母・グレニスの案内で里を見物していた。そんな折、グレニスから娘の傍にいるアークの力量を見定めたいと手合わせの申し出があり──。

第7話 理想に燃ゆる王女に奇跡が舞い降りた
エルフ族救出作戦の続行を命じられたアリアンとアークは、更なる手掛かりを求めローデン王国へ旅立つ。道中、幻を操る魔獣・ホーンテッドウルフと遭遇。群れのボスに不気味なリングが嵌められていた。それはかつて目にしたことがある物で……。一方、エルフ族と接触すべくローデン王国を出立した第一王女・ユリア-ナは何者かの襲撃に遭っていた。

第8話 共闘! 獣人の友と闇夜を駆ける
ローデン王国の王都に到着したアークは、獣耳忍者の少女・チヨメと再会を果たす。チヨメに乞われ、囚われた獣人族の救出に手を貸すことになったアークは、王都最大の奴隷商・エツアト商会への襲撃作戦に参加。決行の夜──アークはチヨメの仲間であり筋骨隆々の忍者・ゴエモンと手を組み、警護が厳重な商会に対し正面突破を仕掛ける。

揺れ動く王都と乙女の誓い
エツアト商会を襲撃するアークとゴエモンは、別行動をしていたアリアンたちと合流。ついに獣人族が閉じ込められた牢を見つけ出すも、彼らに突きつけられたのは非情な現実で──。そして、チヨメは二度と悲劇を繰り返さないと誓いを立てるのだった。一方、エツアト商会と裏で繋がっていた第二王子・ダカレスは、窮地に追い込まれようとしていた。

第10話 砂漠で見つけし明日への希望
エルフは神聖レブラン帝国へ売られていった──チヨメのもたらした情報をもとに、帝国へと旅を続けるアークは砂漠の街・ブランベイナを訪れる。帝国へのルートがわからず難儀する一行に手を差し伸べたのはエルフの魔獣研究者・カーシーだった。帝国までの地図と引き換えに、研究対象である魔獣・サンドワームの捕獲依頼を引き受けたのだが……。

第11話 蛮族の魔獣使いは闇に嗤う
神聖レブラン帝国にたどり着いたアークは、国境の街・ケーセックでエルフ族の売買に関する情報収集を開始する。街から離れた砦にエルフが連れ込まれたことを突き止め潜入するも、最奥で待っていたのは蛮族の魔獣呪術師・フンバであった。アークは情報を引き出そうと試みるが、その最中に突然相棒のアリアンから剣を向けられ──。

第12話 異世界の悪を我は斬る!
“国落とし”の異名を持つ大魔獣ヒュドラ──暴走するフンバが解き放った奥の手によりケーセックの街に壊滅の危機が迫ろうとしていた。アークはか弱き人々を救うため危機に立ち向かうことを決意し、単身ヒュドラへと挑む。一方、アリアンとチヨメはフンバを見つけ出し--そして今、アークたちの勝利への切り札が炸裂する!

投稿 : 2024/10/05
♥ : 15
ネタバレ

CiRk さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

優しいアインズ様

{netabare}
髑髏系主人公なろう第二弾。
二番煎じっぽいが、性格が真逆なのでそれほど既視感的なものはなく主人公に関してはむしろ新鮮な気分で見られる。
別にイキったりもしないのでなろう主人公感はなく不快感がない。
結構お茶目な部分もある主人公で嫌味がなく、技名のダサさや、邪気なノリなど作品全体の雰囲気も好きだった。
ハーレムではなくメインヒロイン1人とポン太での二人旅というのも、よりアリアンとアークの二人に魅力を感じられて良かった。

ただ、話自体はあんまり。
最初の方はキャラが良かったので話も戦闘も楽しめていたが、さすがに内容に工夫がないと途中で飽きる。
差別されているエルフを救うという内容だけでずっと一貫していて、絵面が変わらないので面白みがない。
テーマに関してももうい世界での差別と言う題材なんてありふれているし、敵に関しても、明らかに噛ませばかりで緊迫感のかけらもない。
結局主人公の成長などもなく、すでに持っている力を見せていくだけのパターンのなろう俺TUEEEE。

ストーリーで良かった点は、世直し旅というテーマに関しては一貫しているということと、何でもご都合解決ではなく、エルフを救うことができず火葬するバッドエンド寄りの回もちゃんとあったことかな。

OPがこのアニメの雰囲気に合っていてめっちゃ好きです。
外人の歌い手だったか確か。

↓一話毎メモ
{netabare}
1話 ☆7
草。初手サービスシーンw erro 歌詞助かる。エフェクトうるせえよ。
この人海外で歌ってみた上げてる人じゃん。オーバーロード
ああクソアニメだ。アインズ様? 盗賊匹カウントで草。
骸骨って食事できるのか?w はよ助けろや。
見て興奮してるんじゃねえw

2話 ☆9
あれこれ意外といいのでは。かわいい。
この二人、身長差がありすぎて骸骨が誘拐犯にしか見えない構図w
だっさ。渋い名前。
騎士と二人で森に行くってどう考えてもやべーだろw
突っ立ってないではよ動け
俺TUEEEなりに相手の強敵感も出せていて戦闘の見せ方が上手い。
あの緑はダメなのにこっちは結局持って帰るんかい。

3話 ☆8
あの一取れば国境防げるってことか? いや見つけられんやろ。
と思ったけどそのワープで空飛べたら見つけられそうだな。
噛ませっぽいキャラデザ熟女好きか? 服を着れよそこは。
こいつ性癖の範囲狭すぎだろ。くっころ 正義の側のアインズ様。
やっぱりこれ結構面白くね?

4話 ☆8
メイプル姿変わったな。やっぱなんか雰囲気がいい。
でかい。なんでそんなもん持ってるねん。気づかれずとはw

5話 ☆6
エッッッ 一応侯爵なら国の金盗んでることになるのではw
適当言ってるんじゃなくて本気でとる気なの? コロナ対策会議室。
スローループ アリアン可愛いな。壁が高すぎる。

6話 ☆7
先に攫った攫った方が100悪くね。負けてて草。
言うて魔法最強なのに剣術いるか? いい姉妹百合。
鎧なかったらこんなに細いのかよ。治っとるやんけ。

7話 ☆8
謎コーナー。はよ頭の上始末しろw また襲われる?
殺すなや。エロ展開やれ。倫理観。百合。これが正史だからな。
あの狼いい子たちだったのに...。

8話 ☆6
服が似合ってない。ゲームの設定じゃないの?
てかもろこの設定もオーバーロードだよな。この小物感w
ビビりすぎだろ。ノリが少し寒い。トロッコ問題。
転移はやりすぎなんだよな。おちゃめな主人公は面白い。
結局俺TUEEEだしやってることがワンパだから飽きてきたな。
圧倒的ラスボス感。

9話 ☆7
これも結局なろうって感じだなぁ。
やってる内容に代わり映えがなさすぎる。
そこは本当にドラゴンロード出してくれ。蘇生面白くねえ。
あ、蘇生じゃなかった。
転スラの数倍この部分はしっかりとしてる。けど生きてるじゃん。

10話 ☆4
失速アニメ。てか耳隠す風潮あるなら主人公も疑われそうだけどな。
もうこのエルフと人間が見たいな題材聞き飽きたわ。酔っ払いの流れ嫌い。
謎BGM、HEY!で笑ってしまう。唐突に変な魔物の話に。
国をめぐる話の途中で変な魔物退治の話少し脱線してる感あるなこの話いる? いくら地図のためとはいえ回りくどい
異世界でこの手の話ほんとにもうありふれすぎてるせいであまり面白く感じなくなってしまった。おい写せや。黎明期を見習え。

11話 ☆6
都合のいいチンピラ。このチンピラが直属の部下ってw
なんで隠し扉の情報までそんな簡単に手に入ってるんだよガバガバかよ。
こいつ初登場から1話で倒すのか。
王道漫画みたいな洗脳解除回想来る?
王道として見てないから全く雰囲気にあってないけど
どう考えても無事じゃない。結局俺TUEEE

12話 ☆5
こいつの掘りさげいる? 街が随分と近代的だな。
もう何も緊迫感ないわ…。召喚する意味ある?
既に持ってる力を見せつけていくという流れが全く面白くないんだよね。
まだ序盤の狼みたいなやつの方が苦戦してた。アークにも刺さる言葉。

曲評価(好み)
OP「嗚呼、我が浪漫の道よ」☆9
ED「僕らが愚かだなんて誰が言った」☆8
{/netabare}
{/netabare}

投稿 : 2024/10/05
♥ : 8

73.8 21 モンスターでファンタジーなアニメランキング21位
ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうかⅣ 深章 厄災篇(TVアニメ動画)

2023年冬アニメ
★★★★☆ 3.8 (257)
836人が棚に入れました
悪夢は終わらない。 絶望は破滅を誘い、厄災は惨禍を招く。 ジャガーノートとの闘いのさなか、奈落に消えたベルとリュー。 行き着いた先は、全ての冒険者が恐れるダンジョンの深淵――『深層』。 満身創痍、孤立無援、迫り来る厄災の脅威。 迷宮決死行の渦中、五年前の後悔に苛まれる妖精はかつての仲間を追憶する。 一方、ベル不在のパーティの前に現れたのは、双頭の巨竜アンフィス・バエナ。 破壊の化身が吐き出す凶悪な炎流が全てを呑み込む。 希望も光明も失われた迷宮で、冒険者達が辿る運命は幕切れか、それとも…… これは少年と妖精が押し寄せる死に抗う、過酷に満ちた【眷族の物語(ファミリア・ミィス)】――。
ネタバレ

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

全体的に暗い・怖い・辛い

全編にわたってバトル・探索なので、内容としてはそんなに濃いものでもないかなと。

最終話は{netabare}かつてリューを守るために命を賭して戦ったファミリアの仲間たちの想いを背負ってジャガーノートを倒した際はうるっときた。本当に皆さん仲間想いやな。宿敵倒せて良かった。{/netabare}

極限状態におかれると尋常ではない気持ちに。
裸で抱き合うなんてさらに、高まる。
また、モテ度合が増してしまって。
逃げちゃ駄目よ、改め逃がしちゃ駄目よ

治療のせいで借金地獄かいな。
短剣のこともあって中々減らんな


OP
視紅 早見沙織
ED
切り傷 sajou no hana


以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ。
第12話 『絶望の詩-アンフィス・バエナ-』
破壊者との戦いのさなか、ラムトンの襲撃に巻き込まれ、ベルとリューはダンジョンの更に深くへ堕ちていく--行き着いた先は深層。そこは第一級冒険者すら呑み込む奈落の世界だった……一方で、下層のリリたちの前にも次産期間(インターバル)を無視するかのように出現した迷宮の孤王(アンフィス・バエナ)の姿が。その強大すぎる力をまざまざと見せつけられ、ベルが不在のパーティの面々は絶望の色に染まっていく--

第13話 『犠牲-モルグ-』
手負いのリューを抱えたまま、中層や下層とは比較にならない、極限状態での戦闘を繰り返すベル。己の実力を遥かに超えた迷宮の孤王(アンフィス・バエナ)を相手に、死闘を繰り広げるリリたち……そんな彼らを救うべく、ヘスティアが救助隊を差し向けるが、未だ合流には至らずにいた--。深層のモンスター、破壊者、そして階層主(アンフィス・バエナ)。迷宮の激戦は、着実に彼らの身体と精神を削り続けていく--

第14話 『友-ダフネ・ラウロス-』
迷宮の孤王(アンフィス・バエナ)の強攻策により、蒼炎に巻かれ、水没させられ……為す術なく瓦解していくリリたちのパーティ。もはや打つ手なしかと思われる中、桜花が、ヴェルフが、アイシャが、無謀とも思える特攻を開始する。彼らが見つめていたのは、力なく水面に浮かぶ命、燃え盛る蒼炎に包まれる春姫--。冒険者たちの抗戦が更に激しさを増す中、水中から、そして炎の中から反撃の狼煙が上がるように、歌声が響き始める--

第15話 『不冷-イグニス-』
片時も緊張の糸を緩めることが許されない深層で、代わる代わる休息(レスト)を取り、体力の回復を図るベルとリュー。そんな二人を捜索すべく、紙一重の戦闘・冒険をくぐり抜けたリリたちも動き始めていた--。しかし、階層主との戦いで疲弊した彼らを待ち受けていたのは、想定外に強力なモンスターの大群--悪意すら感じられるダンジョンの異常事態(イレギュラー)に阻まれ、思うように進むことができず……

第16話 『始高―ヴェルフ・クロッゾ―』
僅かながらに回復を果たし、深層からの脱出に動き始めたベルとリュー。深層探索の経験者であるリューから教えを受けつつ、ベルたちは深層と下層の分水嶺――36階層を目指すことに。片や、ベルたちが堕ちた深層を目指すリリたちは、全ての命運をヴェルフに託すことを決め、彼を守り多数のモンスターと戦い続ける。鍛冶師が打つ、たった一振りの武器――それが戦況を覆すという荒唐無稽な希望にすがりながら……

第17話 『白の迷宮―ホワイトパレス―』
ボールスがベルを見失ったという27階層に到達したリリやヴェルフたち。そこには、ただ凄惨な戦闘跡だけが残るばかりだった……深層では、満身創痍となり、物資も尽きかけているベルとリューがなんとか生命を繋ぎ止めている中、リューはかつて所属していた【アストレア・ファミリア】――飽くことなく『正義』の意味を探究し続ける集団について思いを馳せていた。まるで今なすべき『正しきこと』を探すかのように――。

シーズン4エピソード18 - 深章 厄災篇 第18話 『迷宮決死行―デスパレート―』
異端児(ゼノス)による救援、椿やアーニャたちとの合流を経て、深層へと向かう態勢が整ったリリたち。想定を遥かに超える危険な領域ではあるが、誰もがベルのために、奈落の世界に進むことを決断する。逆に、その深層からの脱出を図るリューとベル。リューの言葉に耳を傾け、飛躍的に深層での対応力を身につけていくベルの成長に、リューは舌を巻く。だが、それでもなお、深層の出口は遠く、光明はまだ見えずにいた……。

第19話 『闘技場―コロシアム―』
37階層『白の迷宮(ホワイトパレス)』の中心にそびえる『闘技場(コロシアム)』――モンスターが無限に産み落とされ、彼らが命尽きるまで戦い続けるという、かの【ロキ・ファミリア】ですら、侵入を避けるとされる領域。地上への道を切り開くには、その闘技場を渡らなければならず……。ひとたび見つかれば、無数のモンスターに蹂躙されるという極度の緊張感の中、ベルたちは慎重に歩みを進めていく――

第20話 『散華―アストレア・ファミリア―』
過去、迷宮都市(オラリオ)に『正義』を標榜する集団がいた――弱きを助け、悪を挫くのみならず……惑い、悩み、それでもなお『正義』を探究し追い求めし者たち。彼女たちの名は【アストレア・ファミリア】――。かつてリューを受け入れ、育み、彼女の拠り所となった唯一の派閥。そしてダンジョンの闇に呑まれ、儚く歴史から、その名が消えてしまった少女たち。ただひとり、【疾風】リュー・リオンを残して……

第21話 『優しい嘘―デイドリーム―』
尽きることなき生存本能が引き寄せた幸運、貫き通した意思と正義を以て、文字通り九死に一生を得たベルとリュー。崩落した闘技場(コロシアム)の地下で偶然発見した未開拓領域で、ふたりは束の間の休息を取ることに。最難関の峠を乗り越え、ふたりの間に力ない笑みが浮かぶ程度には回復した頃、冒険者たちは地上に向かい再び歩み始める――。未だ闇深い奈落の領域から、光溢れる未来が近いことを信じて……

第22話 『星華―ルヴィア―』
守るべき妖精を安らかな眠りにいざない、少年はひとり戦地へと赴く――。少年を待つものは、厄災たる破壊者。それはかつて、妖精から全てを奪い去った元凶――そして地上への道程を阻む最後にして最大の難関。奈落の領域で妖精から学んだものも総動員し、少年は持ち得る全てを行使し破壊者へと挑んでいく。生きて帰るために、そして、なにひとつとして大切なものを失わないために。――深章・厄災編 ここに完結――

投稿 : 2024/10/05
♥ : 11
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

ダンジョンRPG視点で見て、良い感じでカビ臭くなってきた

引き続き原作ライトノベルは未読。

【物語 4.5点】
これぞ迷宮(ダンジョン)。
展開はハードで、お気軽異世界ファンタジーが量産される昨今のトレンドからは外れており、人は選ぶが、ダンジョンRPG好きには断然オススメ。

2期、3期と、意外と迷宮に潜らなかったので、ヤキモキさせられました。
ですが、一方で、ここまでダンジョンRPGの諸要素を巧く設定・シナリオ化しているとの手応えもあり……。

例えば……
{netabare} ・迷宮を巡るパーティー間競争→ファミリア間の抗争、駆け引き。
・倒されたモンスターが転生しながら無限POPする迷宮の異様→「人造迷宮ークノッソスー」建設者の狂気。
・迷宮内の“友好的なモンスター”への対応を巡る相対的な善と悪→冒険者たちから迫害される「異端児-ゼノス-」を助けることにした【ヘスティア・ファミリア】{/netabare} etc.……

そこにダンジョン愛を感じることができていれば、「迷宮決死行ーデスパレートー」となるこの4期分割2クール目は、迷宮の醍醐味を収穫できる至福のひと時となる。
信じて視聴し続けて本当に良かった。


構成は、満身創痍で「深層」に落ちた主人公ベル・クラネルと“疾風“のエルフ、リュー・リオン。2人の脱出サバイバル。
「下層」にて“英雄”ベルを失いパーティー瓦解の危機を抱えながら、ベル救出か撤退かの狭間で揺れる仲間たち。
かつてリューを襲ったパーティー壊滅の悪夢の回想。
3本柱のプロットで迷宮(ダンジョン)とは何かを徹底的に思い知らされる最悪で最高な{netabare} 四{/netabare} 日間。

中級以上のパーティーにとって一番恐ろしいのは落とし穴(シュート)からの格上モンスターによる数の暴力(また、そういう敵に限って仲間を呼ぶんですよw)

本作の決死行には、次エンカウントしたら絶体絶命。一歩進むのにも手に汗握る。
迷宮の緊張感が見事に再現されており、私も『Wizardry』シリーズ等でやらかした時のトラウマも思い出し悶えながら視聴しましたw


ダンジョンRPGで最も脳汁が出る瞬間と言えば、
パーティー全滅の危機を、普段は気にも留めないアイテムやシステムをフル活用して切り抜けた時。

この観点からグッと来たのが、{netabare} ヴェルフ即席の鍛冶による《魔剣》生成と反抗。{/netabare}


【作画 4.0点】
アニメーション制作・J.C.STAFF

率直に『ダンまち』も視聴者の選別も進み、1期に比べたら話題性も収益性も落ちているはず。
それでもアニメ化し続けてくれる同スタジオ。この律儀さが有り難いです。

「深層」“白の迷宮”のムードを演出した、くすんだ色彩選択も印象的。
ここもまたグラフィックの変化と共に緊張感が増す迷宮の魅力を伝えていました。

ドロドロ、ネバネバな迷宮サバイバル食の数々。
大体ダンジョンに飯テロを求めるなんて間違っているんですよ。
{netabare} 腐った死体から漁った傷んだポーションでも、スライムの粘液{/netabare} でも、飲める物は何でも啜(すす)って生き残らなければなりません。
(でも{netabare} リューさん先輩面して、絶叫するベルくんにゲテモノ喰らわせておいて、結局、自分は口付けませんでしたよねw{/netabare} )


そして、ベルくんとリューさん。装備大破して裸同然となった男女の脱出劇。
ある意味、豪奢な大鎧より難しそうなボロを纏ったキャラを粘り強く描写し、サバイバル感を盛り上げる。

それにしても、こんな危機的状況でもラノベ的ラッキースケベに遭遇してしまうベルくんw
第21話。{netabare} 肌を密着して濡れた身体を温め合う2人{/netabare} の描写には不謹慎ながら欲情しそうにw
ただ、あの場面はリューを縛り付けていた恐怖と贖罪意識が淡い恋慕により溶解する重要なカット。
決して安直なサービスシーンではなかったです。


【キャラ 4.0点】
“例の紐”も“ヴァレン某(なにがし)”もまともに登場しない。
メインヒロイン飛車角落ちで大丈夫か?となった4期。

ヒロイン枠のリューも終盤まで謎だらけでヘスティアやアイズには遠く及ばない印象。
ですが「深層」を彷徨い、リューの過去が深掘りされる内に、
ベルくん争奪戦でも強力なヒロインに化ける。

リューが過去に所属した【アストレア・ファミリア】のメンバーたちも、モブではなく確立され、リューの人格に深みを与えていました。
“正義”に関する問答が、上述のダンジョンにおける相対的な善悪とも混じり合って味わい深かったです。


モンスターでは迷宮(ダンジョン)の仕組みを脅かす輩に災厄をもたらすジャガーノートの異端性。
まるで『不思議のダンジョン』の死神みたいな番人ぶり。
期待する目的から外れた冒険者たちの言動は許さない。抵抗する間もなく瞬殺する寒々しさ。
大迷宮を創造した者の強烈な意志と狂気を想起させられる手強い一体でした。


【声優 4.5点】
リュー役の早見 沙織さん。
トラウマが積み重なった人格を好表現。
「深層」より深い人間表現ができる。その上デレると、とびきり可愛い。
清楚ボイスだけじゃない。はやみん流石です。

ベル・クラネル役の松岡 禎丞さんは今回も良く叫びました。
痛恨の一撃に、毒味に、不可抗力的スケベシーン。何でも叫べる。
「貴方は尊敬に値するヒューマンだ」


【音楽 4.0点】
劇伴担当は1期以来の井内 啓二氏。
本格的に迷宮の絶望を掘り下げる深章に合わせて選曲も重厚化。
リューが諦めて贖罪にかこつけた自己犠牲に逃避しようとする度に、
手を差し伸べるベルを奮起させるように鳴り響く「英雄願望」のメインフレーズ。
シビれました。

OP主題歌はリュー役・早見沙織さんの「視紅」
ED主題歌はsajou no hana「切り傷」
いずれもリューの心境を捉えたバラード。

“一緒に帰ろうって決めた 優しい陽だまりへ”

投稿 : 2024/10/05
♥ : 27

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

悪夢は絶望へと続く――迫り来る厄災の脅威 妖精の脳裏に蘇る追憶の光景 間違った私に「正義」はもう…… 過酷な「現実」に抗う少年と妖精の決死行

この作品の原作は未読ですが、アニメ版は本編、劇場版、OVAと一通り視聴済…
かと思ったら、第3期のOVAは未視聴でした。

本来なら、OVAは円盤を購入した方への特典なのでしょうけれど、最近は配信サイトでOVAが視聴できるようになっています。
第3期のOVAもdアニメストアで配信されていましたので。

まぁ、棚の目につくところに置いておけば、そのうち気になって視聴するでしょう。
自分のことながら、この安直さに時折辟易することもありますが、きっとこればかりはもう治しようもないと思いますので^^;


悪夢は終わらない。
絶望は破滅を誘い、厄災は惨禍を招く。

ジャガーノートとの闘いのさなか、
奈落に消えたベルとリュー。

行き着いた先は、
全ての冒険者が恐れるダンジョンの深淵

――「深層」。

満身創痍、孤立無援、迫り来る厄災の脅威。
迷宮決死行の渦中、
五年前の後悔に苛まれる妖精は
かつての仲間を追憶する。

一方、ベル不在のパーティーの前に現れたのは、
双頭の巨竜アンフィス・バエナ。

破壊の化身が吐き出す凶悪な炎流が
全てを呑み込む。

希望も光明も失われた迷宮で、
冒険者達が辿る運命は幕切れか、
それとも……

これは少年と妖精が押し寄せる死に抗う、
過酷に満ちた【眷属の物語(ファミリア・ミィス)】


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

振り返ってみると新章・迷宮篇だって相当過酷な展開の連続でした。
でも今回の深章・厄災篇を見てしまうとこの印象は大きく変えられることになります。

満身創痍、孤立無援、迫り来る厄災の脅威。
公式HPのINTRODUCTIONには、少年と妖精の置かれた状況をこの様に表現していました。
ですが、目の前に繰り広げられる惨劇は、こんな言葉に置き換えられるほど
易いモノなんかじゃありませんでした。

時間の経過に伴い、どんどん死に引っ張られているのを身体全部で感じざるを得なくて…
1分1秒…その場に留まる時間が長引くほど恐怖が加速度的に増していく…
きっとこれまで、これほどの身の危険を感じたことは無かったのではないでしょうか。

ですが、こんな人生の最後を迎えるような状況であるにも関わらず、悠長な感傷に浸る暇なんて二人には微塵もありませんでした。

「殺らなければ殺られる…」

そのために存在するのがこの深層なのですから…
だから、例えここで二人の冒険が終わってしまったとしても少しも不自然じゃありませんでした。

主人公は死なない…
そんな暗黙のルールが通用する様な甘い場所じゃありませんでしたので。

だから考えるのは、次の瞬間のその一手…
自らの身を挺して仲間を逃がす…そのためなら何をも厭わない鋼鉄の意志の赴くままに動く…
かつての仲間に自分がして貰ったように、今度は自分がその役目を追う番だとはっきり認識できる。

でも、ダメなんです…
もう一人が二人で一緒に帰るんだの一点張りで、握った手を放してくれないんです。
それに、未だ早いとかつての仲間も認めてくれず門前払いでしたので…
色んな思いや願いが幾重にも繋がって、人間の生へと続いているのを実感します。
だから人は生に執着するのかもしれません。

身体中が痛くて前に進むのが苦しい…
誰でもこういう場面には遭遇すると思います。
ですが、途中で諦めてしまったら、もっと違う痛みと苦しみに苛まれることになるのを、無自覚で無意識ですけれど私たちの本能が知っているのかもしれません。
これだけでも十分に頑張る理由になると思うんですけれど…
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、はやみんによる「視紅」
エンディングテーマは、sajou no hanaさんによる「切り傷」
歌い手さんが新章のオープニング・エンディングと入れ替えになっていました。
最近、ちょいちょいはやみんの楽曲を耳にする機会がありますが良きですね~
今度の楽曲も大好きでした。

1クール全11話の物語でした。
視聴には痛みと苦しみを伴いましたが、それ以上に仲間の絆と信頼を感じることができたと思います。
人には変わらない部分と変わる部分が存在していて、その案配は人それぞれで決して否定するモノではないことを実感させて貰いました。

続編…は私が心配することではありませんよね。
必ず制作されると確信していますので^^
しっかり堪能させて頂きました。

投稿 : 2024/10/05
♥ : 26

68.3 22 モンスターでファンタジーなアニメランキング22位
最強陰陽師の異世界転生記(TVアニメ動画)

2023年冬アニメ
★★★★☆ 3.3 (213)
711人が棚に入れました
強いだけでは幸せになれない。たとえ、最強の陰陽師だとしても。 並ぶ者のいない天才と称された陰陽師・玖峨晴嘉は、朝廷からの裏切りにあい、命を落とそうとしていた。 次の生でこそ幸せになりたいと決意し、自ら生み出した秘術・転生の呪い(まじない)によって異世界に転生する。 そして、セイカという名と新しい人生を手に入れた。 「前世の自分に足りなかったものは狡猾さ、今世では上手に立ち回り幸せな生を手に入れる――――」 最強の陰陽術と強力な妖怪たちを従え、彼の進む先に待ち受けるのは、望んだ平穏か、それとも・・・。 いまだ誰も目にしたことのない、最強の陰陽師が挑む異世界ファンタジーが始まる。
ネタバレ

アニメアンチの憂鬱 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

人間不信の某賢者が陰の実力者に成り上がるようです

腹黒主人公のキャラ性には独特な魅力を感じましたが、異世界転生もの作品自体に内在する
限界性みたいな壁にぶち当たり、目新しい展開もなく、異世界転生もの作品の宿命の如く
見事失速して逝ったような結末でありました。

{netabare} 「メイ【ベル】」の死亡フラグはしっかり機能していたようでありまして
それが個人的に満足できた点であります。

「転生腹黒キャラ」の正体が「魔王」であったのでこのような展開になったわけであります。

「世界最高の暗殺者、異世界貴族に転生する」にも似たところありますが
主人公が魔王設定でありますので「まおゆう」系の「史上最強の大魔王、村人Aに転生する」
の影響の方がかなり強く表れていたように思います。

最終話にかけての主人公である「魔王様」のご乱心?は友達のために必死になった
ということでありまして、前世において裏切りに遭い失敗人生を送った反省として
転生後には友情や信頼関係を大事にするようになったというオチだったようにも思いますが
今一つ視聴者には伝わってなかったような気がいたします。

主人公は最強魔王なので戦えば当然勝つに決まっており、それではテーマもくそもない
ということで、何のために戦うのか?ということに重点を置き友情物語を描こうとした
ようですが「史上最強の大魔王、村人Aに転生する」と同じ着地点という意味では、
なかなかに評価も難しいということになるのかもしれません。 {/netabare}

●邪眼の茶番

幽遊白書みたいなキャラの5人衆が登場し {netabare} ジャンプ系バトルが始まります。
ちゃんと兎タイプのケモ耳フレンドも漏れなくいるのはお約束というやつですね。

邪眼率多めです。
みんな大好き【プロビデンスの目】でございます。

もしかしたら【プロビデンスの目】を得た対価が高くつきすぎたのかもしれませんが
腹黒主人公により邪眼チームは敢え無く瞬殺であります。

ジャンプ系バトルを長々やられても困りますが、主人公が強すぎて
盛り上がるところもなく、意図不明な展開でありました。

ただ一つだけ見るべきところがあるとしたら、「メイ【ベル」」の活躍と言いますか
「【ベル】の第1法則」、即ち「死亡フラグ」の発動が彼女の出番ともに現れるという
ところで、セオリー通りでお約束通りのフラグにより邪眼チームは全滅というオチでした。{/netabare}


「【ベル】の第3法則」

話は「メイ【ベル】」 {netabare} 兄妹のシーンに戻りますが、もしも兄がトーナメント王者に
なっていたならばどうなっていたかについて言及いたしましょう。

もしも優勝したならば兄は頭蓋骨に穴をあけられ洗脳手術みたいなことを施されたのであります。

これと全く同じような手術法がありまして、これを「ロボトミー」と言います。
今では禁止となったこの「ロボトミー」は「ノー【ベル】賞」を受賞しました。

「メイ【ベル】」の兄に「ノー【ベル】賞」の「ロボトミー手術」を施すのですから、
これは完全に狙ってやっているとしか考えられません。

ということでこの事例から導かれる「【ベル】の第3法則」は{/netabare}「災いの発動」でございます。



●【メイベル】回収!

【メイベル】が似非 {netabare}勇者という設定も興味深いですが、それよりも
「邪眼」の殺し屋と兄妹だったというのには更に確信犯的なものを感じます。

「邪眼」や「魔眼」は【プロビデンスの目】を表すものですが、それと【メイベル】が
繋がると言うのはとても重要であるように思います。

そもそも【メイベル】は邪眼の兄に殺される役目を負っていました。
という意味では【生贄】に捧げられる立場であったわけであります。

【プロビデンスの目】とは「全能の目」でもありますが、それを得るには代償が
必要になります。

そもそもは「左目」や「右目」を失い、「新たな目」を得るという流れであったのですが
【ベル】が絡むことにより【命】まで取られなければならないことになったようです。

ここで判明した【ベル】の第1法則、それは
【ベル】は死亡フラグとして機能するということであります。

ちなみに四葉のクローバーは「4」という数字を表しますが、これが2枚だと
【8】を暗示することになり、「※願い事」が叶うわけであります。

兄が妹の生存を「※願った」のであれば、【ベル】は等価交換変換装置として
機能したと言えるのかもしれません。

そして【ベル】の法則は他でも{/netabare}機能するものと予想されるのであります。


●ゴースト・イン・ザ・「なろう」
やはりという感じで、なろう系にありがち展開発動します。

総合{netabare}武術大会に出場という展開はある意味お約束ですが
それよりも注目すべきことは、その大会に出場すべく選ばれた新キャラの存在であります。

その名は【メイベル】。明らかにラスボス級の猛者であります。
「金装のメルヴェイユ」の「ヴェルメイ」に名前が似てるのは偶然でしょうか?

「SPY家族」と「ノケモノたちの夜」では「ブラック【ベル】」
リコリコでは「リリ【ベル】」。「水星の魔女」では【ベル】と言う名の魔女が。

探してみると【ベル】という名のキャラは意外と多いようですが、
これはただの偶然でしょうか?

これは恐らく狙いあってのことであると推測いたします。
何故そう思えるのかと言えば、【ベル】には特別な意味があるからであります。

そして、そこである種の疑問が浮かび上がるわけです。

なろう系作品と言えば素人当然の作家が書いた物語でありまして
そんな素人レベルが【ベル】という名に込められた意味を知り得るのか?
という疑問でございます。

【ベル】は貴族にありがちな名前とか言う話でしょうか?
恐らくは【メイベル】も物語上「ブラック【ベル】」と同じ性質が示されることなるでしょう。

もしもそうだとしたら、なろう系作家とは「ゴーストライター」ではないか?
という疑惑が確定的なまでに濃厚になると考えるべきなのかもしれません。
と言うことで、以降【メイベル】の動向から {/netabare}目が離せなくなりました。



陰陽師という最強無双チートが異世界転生するとなれば、火を見るよりも明らかに
いつものなろう系展開になるだろうと予想してしまいがちですが?

前世で謀略に嵌めこまれ不本意な結末を迎えることとなったのを悔い、
次こそは自分の至らぬ点を克服し、リベンジを果たそう決意
新世界でリスタートを切った、そんな主人公の性格が中々にいい感じに腹黒で、目的のためには手段を択ばない冷徹さやマキャベリストな感じのキャラ性が
良い味を醸して出しているような好印象を受けた次第であります。

主人公同様一癖も二癖もある最強女勇者系ツンツンヒロインと出会い、この度
男女混合{netabare}ダンジョントラップに見事二人っきりで嵌りますが、この試練こそが
最大の見せ場であったように思われます。

人間不信のクール系主人公とバトルジャンキー系ツンツンヒロインの凸凹人間関係にダンジョン効果が
相互理解の架け橋を渡し、不器用な二人の人間関係に明るい兆しが見えたというオチについては
なかなかに独自のチート能力を有効活用しているようであり、主人公のキャラ設定や
声優のクールヴォイス含め、すべてがうまく機能していて大いに納得の行くところでございます。

今回序盤での突如上からものが落ちてくるシーンでは、主人公の片目をクローズアップ
するという表現=「魔眼」表現で伏線もばっちり決めるあたりも、中々に卒が無いと言えるほど
巧い事まとまった回であったように思います。{/netabare}

投稿 : 2024/10/05
♥ : 10
ネタバレ

CiRk さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

主人公さえいなければ...

{netabare}
タイトル通りのいかにもななろう俺TUEEE系。
ただ、陰陽師要素は結構しっかりしてるかもしれない。
テンプレ的な魔法も存在するけど、基本的には呪符を使って戦ったり、妖を召喚して戦ったり、なろう作品の中では戦闘シーンの絵面に関しては独創的ではある。妖のどことなく不気味な感じも良かったし、独特な技もちょっとカッコよかった。
実際は主人公が最強で敵は足元にも及ばないのだろうけど、絵だけを見る限りは接戦に見える戦闘が多くて、先ほど述べたように独創性も相まって戦闘シーンはなろう系の中でも面白い方だったかな。
作画は悪いけど演出は結構頑張ってるシーンも多かったイメージ。
主人公が和歌を詠いながら現れるのもちょっと面白い。

話に関してはテンプレだからほぼ悪い要素がないけど、主人公の性格が...。
何を思ってこんなサイコパスにしたんだろうか。
魔王だからと言うのが理由にしても、サイコパス的な行動が正しいかのように描かれているせいで違和感しかない。
兄に対してイキりまくってた時などはまだかわいい方で...。
一番酷いのは最終回。敵か味方かもわからないような国の軍隊を何食わぬ顔で独断で殲滅。殲滅したかと思えば、自分は善人ですよと言わんばかりに回復魔法で復活。
どうせ死ぬ魔王軍の4人の掘り下げとかもしてたけど、あれは主人公によりヘイトが行くだけで何がしたかったのか。
こういうサイコパスキャラをかっこいいと思う痛い人もなろう読者にはいるのかな。
声優が女性だったのも余計に鼻につく原因になっていた気がする。

セイカ以外のキャラに関しては、むしろこの作品はなろうの中でもかなり良くできている方だと思う。
キャラデザが好みというのもあるけど、一人一人ちゃんと掘り下げがされてキャラが使い捨てになっていない。
ハーレムではなく、それぞれのキャラの役目やそのキャラとの関係は安定しているし、最初から最後までセイカがイーファ一筋と言うのも良い。
最初噛ませ役だった兄も終盤になるとちゃんとした人になっていたのも良かった。逆にここまでキャラの描写ができるならなぜセイカはあんなキャラになってしまったんだとも思う。意図的...?

だけど、セイカも良いところなしと言うわけでもないんだけどね。
イーファを愛しているからこそ王族の元へ入ることを是とするかの葛藤も良かったし、いざイーファが脅かされると駄目な王子を本気で叱ったり、イーファとの関係性に関しては良かった。
政治にかかわりたくないと言いながら、前世の自分と同じ立場のアミュに同情し時に手助けをするなど、ヒロインに対しては優しさがあるように思う。
過去の過ちを繰り返さないためにカイルを見捨てたように、時には犠牲を厭わないスタイルも嫌いではなかった。
叱責シーンなどを見るに、精神年齢に関しても前世と同等、長年の人生経験があるように見える。

まあ、なんというか惜しい作品。主人公のサイコパス的な一面がなければ文句なしに面白い作品だった。
少なくともこの作品のヒロインに関しては冬アニメでもトップクラスに好き。

↓1話毎メモ
{netabare}
1話 ☆2
面白そう? 前世のままやれ。急にいつものになるな。いきりキッツ。
主人公の性格に大人っぽさは感じられるけど、やっぱ大人の姿としてやられるとなぁ。ヒロイン召喚!w きつい。
主人公の声がくっそいらつく。angela草。

2話 ☆3
お前が落ちこぼれなんやろ。この展開キッつい。主人公の声がキモイ。
今まで見たなろうの中でも最上級の痛さ。シュガーアップルで見た。
半年前とは。策士かよ。主人公ガチゴミじゃん。
どうせ壊れる。評価されない項目ですから。キャラデザは可愛い。
主人公要らない。曲はいい。

3話 ☆6
いつもの魔力試験。どうせ打てるんだろ。この先生の声はなんだよ。
ヒロインが可愛いことしかいいことがない。キャラデザはマジで可愛い。
上から目線主人公気持ち悪い。急に詠うよー。金属の悪魔。
負けかけてて草。戦闘時の演出ちょっとかっこいい。
詠うの笑うからやめろ。技の見せ方かっこいいわ。
敵もちゃんと強いのはいいけどさ。

4話 ☆7
友達作りたいならこの性格を直せ。ほんとこいつクズすぎる。
もうアミュと仲良くなってて草。ホントキャラデザは可愛い。
どうせ助かる。これエロアニメ? ワイ談で草。
ほんとキャラは可愛い。主人公いなかったらこのアニメ推してたな。
このアニメも先生が黒幕かw クソダサポーズ。

5話 ☆8
エレガントおじさんだ。結局主人公表舞台に立ってるじゃん。可愛い。
こういうのでいいんだよ。声かわいい。メイベル分からせたい。
イキるな。邪眼かっけー()

6話 ☆7
噛ませ顔。イキるなカス。違反してイキるな。出たw
大会中にあらわる怪しい奴ら。陰陽師要素。キモいから二度と出すな。
下っ端機密知りすぎてて草。さとりキモすぎる。イキるな。
金髪の噛ませ感半端ない。
こんな珍しい複数属性使いをしょうもない決闘で死なせていいのか。
作画クソだけど女の子かわいいからセーフ。サマータイムレンダで見た。
死ななかった。1回戦もちゃんと止めとけ。

7話 ☆9
アクティベート! 勇者替え玉作戦とは考えたな。
ちゃんとデザイン不気味でいいな。
完璧なお人好しではなくて、あくまで自分の本来の目的を貫くのはいいな。
復活展開をされても興醒めだったし。

8話 ☆7
主人公不意打ちされてて草。原作者も知らないドラゴン。
こいつ怪しすぎて草。イキるなカス。
たしかに普通に考えて王族の元に行けると言うのは悪いことでは無いよな。
まあ自覚が足りん感じはするけど。

9話 ☆9
なんかエロくて草。イーファ大好きマンかなw
こいつ駆けつけたんじゃなくて偶然かよ。俺の魔導書がああああwwww
このクズ殿下さっきのイーファへの行動のせいでイメージ悪いわ。
他国の政治に口出さないスタイルはえらい。
セシリオへの説教は転生前感ある。

10話 ☆8
またこの兄か。ブラフはセーフ。汚いなりにも勝てるんかw
グライ大人になってるな。良い人間か? 情が写りまくりなのはいいこと。
セイカと手を繋いでても怒らないのか。フィオナ可愛いな。
兄貴有能で草。セイカよりよっぽど有能じゃん。裏があるのか。

11話 ☆6
兄も同じこと思ってるぞ。確かにちょっと面白い解答だ。負けるんかいw
まんじゅうこわい? 禅問答長すぎ。こいつ誰?
兄マジでいい奴になってて草。ガバガバ襲撃。
未来見える人説得は無理だろw

12話 ☆6
目立ちたくないんじゃないんか。毒塗られてたらどうするねん。
詠うの面白いからもっとやれ。ウサギ可哀想。
セイカの方が悪役じゃねーか。はよ逃げろ。やっぱ殺しちゃまずかったなw

13話 ☆0
なんで得意げなんだよ。責任は感じてるんだな。けど、妖は見下す。
上に従ってるだけの奴が多いだろうに、一応友好的でもある国の兵士をこんな風にするのは全く好きになれんな。過保護がすぎる。
政治のいざこざで巻き込まれて死んだ過去があるからこそのアミュへの同情は良かったんだが。死んだフリさせるんか?
こいつ何いいことした気になってんの? 何このサイコパスアニメ。

曲評価(好み)
OP「RECONNECTION」☆7
ED「リンク」☆8.5
3話ED「月夜のタクト」☆5
{/netabare}
{/netabare}

投稿 : 2024/10/05
♥ : 6
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

狡猾に 策を巡らす 怨霊の 掴みし幸は 花霞かな

原作小説『最強陰陽師の異世界転生記〜下僕の妖怪どもに比べてモンスターが弱すぎるんだが〜』はweb版、ラノベ版共に未読。

【物語 3.5点】
シリーズ構成・脚本・待田 堂子氏。
私が好相性を感じている書き手の一人。
伏線の強調の仕方が、しつこ過ぎず、分かりにく過ぎず。
私にとって丁度いい塩梅なのが心地良いです。

終盤、主人公セイカ・ランプローグが(※核心的ネタバレ){netabare} 魔王{/netabare} でしたという件にしても、
道中セイカはチョットやばい奴だぞ?という布石が、
アンテナ張っていれば捉えられる程度に、さりげなく置かれていたので、
唐突感なく受け入れられました。

ラストの(※核心的ネタバレ){netabare} 勢力均衡を保つ人間界と魔界。
魔王を倒す勇者伝説など疎ましい。{/netabare}
この世界の大局提示も上々でした。


世界観・設定によるシナリオ明快化もまずまず。

主人公最強な転生者の陰陽道が、洋風ファンタジー世界にインパクトを与える構図。
和と洋。設定のコントラストで展開が捉えやすかったです。

転生者の主人公は前世で力を持ちすぎた陰陽師として忌避されハメられた反省を元に、
現世では狡猾に立ち回り幸福を掴むことを人生の目標に据えている。
けれど狡猾に掴んだ幸せなど虚しいものではないか?
元の優しいセイカのままでは幸せになれないのだろうか?
葛藤のテーマも明確。

ただ、テーマについては前世、狡猾以前にセイカが、力がなければ幸せになれないと悟ったいきさつ。
そもそも前世で謀殺された詳しい経緯。
過去の掘り下げは持ち越され、やや不完全燃焼。


私は脚本家や和洋折衷な世界観を始め、気になる要素が多数あったので美味しく頂けました。
ですが、お話自体は、量産型の異世界転生物。
結末も、やっと基本的な方向性が示された所で終わる俺たたENDの典型。
オススメ度となると、お暇でしたらどうぞ位の学園系の異世界転生アニメです。


【作画 3.0点】
アニメーション制作・スタジオブラン

凡庸。

洋風モンスターたちの描写。
いくら原作タイトルで弱過ぎると酷評しているとは言え、
この作画では、ちょっと倒しがいがない感じw
特に初回、巨大モンスター出現!と期待したら、
{netabare} ただのドでかいオオサンショウオ?{/netabare} だった件はズッコケそうにw

一方でセイカ配下の妖怪たちなど和風モンスターについては、
襖(ふすま)が開いて召喚される中々の演出で魅せる。


それにしても魔法学校の学生服デザイン。
スカートの丈が短くて実にけしからん(笑)

普通、魔法学校の制服と言えば『ハリポタ』ホグワーツのロングローブや『まほよめ』2期学院のハーフパンツにロングコート辺りが定番でしょう?
あんなミニスカじゃ下位の風魔法演習とかでパンツ見えちゃいますよw
と私はツッコミながらも、ついヒロインズの絶対領域に目がいっちゃうわけですがw


【キャラ 4.0点】
ヒロインズ。
セイカの奴隷だが精霊魔法使える金髪ロングのイーファ。
今世代の勇者でセイカとは冒険仲間意識が強い赤髪ショートのアミュ(八重歯、下ネタ付)。
色々隠し事が多そうなクール系な後輩赤髪ショートのメイベル・クレイン。
あとは予言系の聖皇女とか。

色恋沙汰には興味なさそうな前世陰陽師の少年の周りに、
恋人ポジションからは微妙にズラして美少女を配置する。
鈍感ハーレム人物相関のバリエーション。

ただ、どういう都合なの?との疑問や違和感には、答えを用意しているキャラ設定ではある。
何でイーファは奴隷なのに凄い魔法適正があるのか?
→{netabare} エルフの血筋でした。セイカから離れろ展開。{/netabare}
何でメイベルまで赤髪ショートなのか?アミュと被ってるじゃん。
→{netabare} 地毛は青髪。背負った宿命も背筋が凍る凄惨さ。苦手のお勉強で高飛車を崩される。ただし私は赤髪のメイベルの方が好きです。{/netabare}


もう一匹ヒロインズとも言えそうな狐妖怪ユキ。

前世からの縁で、セイカが転生者であることを知る数少ないキャラ。
現世では狡猾に生きると言うセイカに、目立ち過ぎでは?あの娘に肩入れし過ぎでは?などと進言したりする配下。
要所でセイカの葛藤を整理、言語化することで、主人公を拡張しテーマも深める献身ぶり。


【声優 4.0点】
主人公セイカ役には花守 ゆみりさんを指名オーディションで起用。
この手の転生者の役には、外は少年、中身はおっさん。狡猾に子供を使いラッキースケベをいなす。
といった難解さが付きまといますが花守さんは好演。

大人の中身が滲み出る主人公モノローグも、前世の陰陽師ボイス担当の梅原 裕一郎さんではなく花守さんが全対応。

さらに陰陽道独特の詠唱呪文もこなし、果ては月下で短歌を詠みながら敵を始末し、寒々しい和風ムードを演出する万能ぶり。
私も感心のあまり僭越ながらレビュタイで一首詠んじゃいましたw

花守さんの転生少年ボイス。もっと聞きたいです。


異母兄弟のセイカにつっかかるランプローグ家の次男・グライ役には上村 祐翔さん。
良く吠える噛ませ犬ボイスで主人公無双を引き立てる。
その後も続くグライの人生。価値観の変化もカバーする。
この手の波乱万丈の乗りこなし方はお手の物です。

その他、ヒロインズだけでなく、敵、モンスター、妖怪役にも実力者が配されキャスト陣は安定。


【音楽 3.5点】
劇伴担当は桶狭間 ありさ氏。
その名の通り古戦場出身で、和風と洋風の往復をカバーする守備範囲の広さが魅力。
今後も共作で参加が決まっているアニメ版『薬屋のひとりごと』など東洋風サウンドに期待したい劇伴作家です。

OP主題歌はangela「RECONNECTION」
デビュー20周年。32ndシングル。確立した音楽観を持つベテランユニット。
エレクトロ成分と和風サウンドを混在させても崩れない安定度で世界観を支える。

ED主題歌はヒロインズ3人による「リンク」
個別キャラ回のソロ歌唱にも対応したバラードソング。
EDアニメのセイカ+ヒロインズのパーティー編成で気ままに冒険する穏やかな日々。
本当の幸せはまだまだ遠そうです……。

投稿 : 2024/10/05
♥ : 16

72.4 23 モンスターでファンタジーなアニメランキング23位
ドラゴンクエスト ダイの大冒険(TVアニメ動画)

2020年秋アニメ
★★★★☆ 3.7 (175)
556人が棚に入れました
かつて、魔王ハドラーにより苦しめられていた世界は、「勇者」と呼ばれた一人の剣士とその仲間たちの手により平和を取り戻した―― 時は流れ…。魔王から解放されたモンスターたちが暮らす南海の孤島・デルムリン島。島唯一の人間であり、勇者に憧れる少年「ダイ」は、モンスターたちと平和に暮らしていた。だが、その暮らしも、魔王ハドラーの復活により一変する。師との約束、仲間との出会い、逃れられぬ宿命…再び危機が訪れた世界を救うため、勇者を目指す少年・ダイの冒険が始まるー!

声優・キャラクター
種﨑敦美、豊永利行、小松未可子、早見沙織、櫻井孝宏、梶裕貴、緒方賢一、降幡愛、関智一、前野智昭、奈良徹、子安武人、岩田光央、速水奨、土師孝也
ネタバレ

Takaさん さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

リメイク作品

30年ぶりのリメイクとのことなので、
放送時間を鑑みて若年層をソシャゲのドラクエに取り込みたいのかな?

お金かけて丁寧に作っている印象。

97話~100話
{netabare}
ゴメちゃんの正体判明からのダイの超本気モードで決着。
主人公が最後に消息不明で終わるのも珍しい作品だった。

まぁ、アバン先生の中の人が最後の最後で交代しなくてよかったとも…
{/netabare}

96話
{netabare}
バーンと魔界を二分していたヴェルザー登場(声だけ)
中の人的にも、かなりの強キャラ感が。

キルは、ヴェルザーからの刺客だったことも判明。
ヴェルザー戦は無さそうだけど、あったら、あと1年続きそう。

地上が無事で、奮起するポップ、そして、ポップに触発されるダイ。
次回で決着付く?
{/netabare}

93話~95話
{netabare}
バーンとの最終決戦。

ダイとポップのコンビが熱い!
ポップ、もはや主人公では?と。

逆転の再一手が次回に出てくる?
{/netabare}

92話
{netabare}
ミストバーン戦、あっけない結末だった。
ヒュンケルの先読み勝ちではあるけど。

勝てる気がしないダイとの力量差だけど、
どうやって勝つのだろう?
{/netabare}

90話~91話
{netabare}
アバン vs キルバーンの戦いの結果は結構あっさり描いていたのは意外。

ミストバーンの正体は、身体は若い時のバーンで、
魔物ミストが借り受けている感じ。
次回、真バーンが登場するから、ミストバーン戦に決着付くのかな?
{/netabare}

89話
{netabare}
老師が作ったチャンスも、ミストバーンの前には・・・

次回のバーン関連の真相?のが気になるなー
{/netabare}

88話
{netabare}
ミストバーンが、バーンより強いとは・・・
バーン何かしらの契約関係がある?

老師の言っている事だと、ミストバーン死体ってこと?
次回に期待。
{/netabare}

87話
{netabare}
ミストバーン、ヒムにボコられる。
そして、バーンもダイに追い詰められ・・・

次回予告のミストバーンが不気味なのだけど、
バーンの分身体とかで、バーンと合体するとか?
{/netabare}

86話
{netabare}
ダイとバンは力的に拮抗しているとバーンが言う。

その頃、アバンとキルバーンの戦いにも変化が・・・
キルバーン、かなり姑息だなー
{/netabare}

84話~85話
{netabare}
ラーハルト、ポップ、マァム達の元にヒュンケル達が合流。

ダイは、父から受け継いだ紋章が覚醒し、最終決戦ギリギリで
パワーアップ?
{/netabare}

83話
{netabare}
ラーハルトが、バランの遺言に従いダイの配下に。

バーンの元へは、ダイ、ゴメチャン、レオナ

ミストバーンは、ラーハルト、ポップ、マァムで、
ポップから見ると、ヒュンケル系と共に戦うのは宿命なのかな?
{/netabare}

82話
{netabare}
ミストバーン vs ダイ達

ダイとレオナを先に行かせようとする
ポップとマァムだけど、ミストバーンに手も足も出ず、
絶体絶命のピンチにラーハルト登場。

次回、ミストバーン vs ポップ、マァム、ラーハルト?
{/netabare}

81話
{netabare}
キルバーン vs アバン

ヒュンケルは、死亡した演出にはなってなかったから、
また、生きている定期。
{/netabare}

80話
{netabare}
キング・・・玄田さんの無駄遣い
でも、ノリノリだったねw

ラーハルトは、バランの遺志を継ぎ、
ダイ(ディーノ)の配下になるのかな?
{/netabare}

78話~79話
{netabare}
まさかの復活のヒム。

ヒュンケル vs ヒム

ヒュンケルが勝ったけど、
今度は、キング率いるオリハルコン軍団が・・・
誰が助けに来るのかな?
{/netabare}

77話
{netabare}
ノヴァの覚悟を買い、ロンベルクが自分専用剣を召喚し、
ザボエラを倒すも、両腕が数百年回復しない状態に…

ロンベルクの考えやもどかしさに共感したノヴァが、
弟子入りする流れに。

ノヴァの精神的成長回だった。
{/netabare}

76話
{netabare}
ザボエラが、ミストバーンにポイ捨てされるのは分かる。

それより、アバンがレオナに託したアイテムと、
その覚悟の方が気になるかな。
キルバーンを倒しに行く感じ?
{/netabare}

75話
{netabare}
アバンとヒュンケルの阿吽の呼吸は、
流石、一番弟子ヒュンケルって感じでよかった!

アバンは破邪マスターになったってことだとすると、
勇者から術師にジョブチェンジした感じ?
{/netabare}

74話
{netabare}
アバンが生き延びれた理由は分かった!

ヒュンケルが言う「あんたは弱い」は、
身代わりアイテム使用したけど、レベル1に戻りました!
ってオチ?
{/netabare}

73話
{netabare}
ハドラー、最期に善人に変わる。

アバンの復活!!
あそこから、どうやって生き延びたの?
{/netabare}

71話~72話
{netabare}
ダイ vs ハドラー

決着は着いたけど、今度は、
隙を狙っていたキルバーンの策にハマり、
脱出できないダイ、ポップ。

ポップの探知能力は異常。
{/netabare}

68話~70話
{netabare}
マァム、ヒュンケル、ポップ vs ハドラー親衛騎団

マァム、ヒュンケルの戦いはさらりと流して、
ポップにフォーカスを当てるような作りになっている。

そして、ポップも無事に親衛騎団を倒し、
あらためてマァムに告白。
弟のような存在と言われた時点で、脈はなさそう…

ヒュンケルモテるなぁ。
{/netabare}

66話~67話
{netabare}
ポップの「アバンのしるし」は、やはり光らず、
そこに目を付けたザボエラが、攻撃をすると、
それを見ていたメルルが、ポップを助けに入り瀕死の重傷になる。

レオナが、メルルは、ポップの事が好きと言ってしまったのは、
「え、それ本人が言わないと!」と思ったけど、
そこで、ポップが「マァムが好きだー!」と言って、
「アバンのしるし」が光る。
賢者ポップ爆誕!もう、隠れ主人公。

ポップの「アバンのしるし」は、勇気とのレオナの見立てだけど、
ダイは、何になるんだろうね?

このポップ、マァム、メルルの三角関係はどうなるのだろう?
{/netabare}

65話
{netabare}
ヒュンケル、ミストバーンを利用してパワーアップに成功。
そして、「アバンのしるし」も光る。

ポップは、無色ってオチ???
{/netabare}

64話
{netabare}
ヒュンケル、クロコダイン救出前夜に、
ヒュンケルを巡る恋のバトルでしたー

ポップ、「アバンのしるし」、光るといいね。
{/netabare}

62話~63話
{netabare}
レオナ達は、魔法奪取の為、ダンジョンへ。

ダイは、ノヴァと修行。
ポップは、「アバンのしるし」が光らず、
苦悩しながら、自分を極限まで追い込む修行と、
それぞれの成長回。

魔法奪取、新必殺技完成の中、それぞれの中での葛藤が!
今度は精神的成長回?
{/netabare}

61話
{netabare}
アバン先生、学者の家系だったと判明。
しかも、強さをひた隠し、来る日に備えていたとか有能過ぎる。

フローラの若い頃がレオナなのは、まぁ仕方ないけど、
最期のシーンは、アバンとフローラ婚約確定演出でいいのかな?
{/netabare}

60話
{netabare}
成長したポップが、ダイと話し、再び戦う意志を取り戻させる回。

あとは、フローラから、レオナに、5人目のアバンの使徒になって欲しいと、
頼み、試練に向かうレオナだけど、次回は、アバンの過去回になりそうな予告だった。

ポップ、裏主人公としての成長著しいのは、なんか嬉しい。
{/netabare}

59話
{netabare}
55話で登場した謎の騎士の正体が分かった回。

アバンが住んでいた国の女王フローラだった。
ポップとマァムは、無事、レオナ達に救出されるも、
ダイはマザードラゴンに死亡したと告げられるも、
バランが登場し、死んだドラゴンの騎士は自分であり、
息子にチャンスを与えて欲しいと…

バラン、完全に父親モード。
その願いが叶い、ダイは生き返ることに…

ダイがバーン恐怖症みたいな次回絵が見えたけど、
助言者とか現れるのかな?
{/netabare}

57話~58話
{netabare}
バーンが、ダイを舐めすぎて反撃に遭い少し本気を出す。

圧倒されるダイ達。
ここでもうお終いか?と思ったら、
まさかのハドラー参戦で、ひとまず、ダイ達の命は助かった感じ。

次回から、ダイ&それぞれのメンバーの修行回?
{/netabare}

56話
{netabare}
バランの死。
そして、バーンとの決戦へ。

前回の謎の女騎士?というか、レオナ達は出てこなかったな…

ハドラーが消滅してしまったのかが気になる。
{/netabare}

55話
{netabare}
ミストバーンの正体が見れた回。
バーンの息子?若い時のクローンかなにか?

そして、後半、謎の女騎士?がレオナ達を助けに登場。

次回、バラン、ハドラーの生死とこの謎の女騎士?の正体が分かる
のだろうけど、謎の女騎士?が誰なのか気になるな。

アバンパーティーの元メンバー?
{/netabare}

54話
{netabare}
キルバーン、やはり生きていたのね…
上手くハドラーに気付かせず、更に焚きつけるとは。

バランは、ようやく人間ぽくなってきたけど、
死亡フラグ立てたっぽいので、ハドラー戦でリタイヤかな?
{/netabare}

53話
{netabare}
ハドラー vs ダイ&バラン

ハドラーに埋め込まれてる危険なモノを
起動させず、どうやって親子で倒すのだろう???
{/netabare}

52話
{netabare}
ダイよりも主人公すぎるヒュンケル。

エイミ→ヒュンケル←マァム←ポップ←メルル
な図。

油断したバランが次回どうなるのかなー
{/netabare}

51話
{netabare}
放送1年で、新OP/EDに変更。

ヒュンケル vs バランの一騎打ちに水を差したアルビナス。
ヒュンケルは、アルビナスの撃退を優先し、バランの一撃を喰らい、
2度と戦えない身体に…

ヒュンケルの心意気を真摯に受け取ったバランは、
クロコダインの意を汲み、ダイ立ちと共闘することに。

次回は胸熱回になりそうな予感。
{/netabare}

50話
{netabare}
案の定、1体が仲間をかばい生き残っていた。
ハドラー親衛騎団に、メドローアは使えなくなってしまった。

一方、チウは、功を焦って、魔大陸に先乗りしたけど、
フェンブレンに見つかり、攻撃を受けていた所に、
バランが登場して終わり。

バランが、どのように考え方が変わったのか次回期待。
{/netabare}

49話
{netabare}
ポップのやったぜがフラグの様な気がする…
ポーン達生きていそう。
{/netabare}

48話
{netabare}
北の勇者ノヴァの出番終了。

ヒュンケル、いつも美味しい所(主人公的登場)で登場し過ぎ!
ポップがやっかむのも分かる気がする。
{/netabare}

47話
{netabare}
キルバーン弱すぎる…それとも、奥の手でも隠しているのかな?

そして、北の勇者ノヴァという新キャラ登場。
中の人的に、まともなキャラではなさそうな予感…
{/netabare}

46話
{netabare}
修業回。
ポップは、やはり裏主人公だね。

バーンがキルバーンにバラン暗殺依頼を。
次回は、キルバーンvsバラン???
{/netabare}

42話~45話
{netabare}
vsミストバーン&キルバーンではなく、
ハドラーとダイの正々堂々の一騎打ちとなった。
ダイの方が消耗している状態だから不利だよね。

勝負は引き分けになったけど、ハドラーが魔王ではなく、
ダイの好敵手に変わった気がする。

ザボエラは・・・小物感丸出しだったね。
{/netabare}

38話~41話
{netabare}
世界会議が行われる中、世界最強の剣を求め、
ポップの生まれ育った村へ…

そこで、ちょっと変わった魔族の名工ロンベルクに
世界最強の剣を作ってもらう事になる。

途中から、ミストバーンの襲撃があり、ヒュンケル登場。
いつも、いいタイミングで出てくるなぁ・・・
ポップとの落差。

41話で、ダイ専用剣完成。
ミストバーンは、ヒュンケルの見知った元人間???
次回、キルバーンも参戦し、戦闘激化必須!?
{/netabare}

34話~37話
{netabare}
優勝賞品「破邪の剣」を求め武道大会へ…
エントリー時間に間に合わず、途方に暮れるダイとポップ。

そこに、本物マァム登場。
超魔生物ザムザと戦うも、苦戦し、
ダイの一撃でなんとか撃破。

次回予告が無かったど、ザボエラが完成形の超魔生物を
連れてくる?
{/netabare}

33話
{netabare}
ハドラーさん、もう雑魚キャラ化してしまう。

13話(約2ヶ月と1週)ぶりのマァム(偽)出演。
{/netabare}

32話
{netabare}
死んでいる状態のポップから奇跡の援護射撃が、
バランを襲い、その怯んだ瞬間にダイがフィニッシュし、
バラン戦終了。

人間の心を取り戻したバランが、ポップを生き返らせる。
次回から、ハドラー戦だけど、バランは中立になるのかな?
{/netabare}

31話
{netabare}
実況解説ヒュンケル。
丁寧な解説ありがとうございます。
壮大な親子喧嘩は、まだ終わらない模様。

レオナにより、ポップに復活の呪文が試されているから、
生き返る???
{/netabare}

30話
{netabare}
ポップ、決死の攻撃もバランには効かず…
しかし、ダイの記憶は戻り、父子の壮絶な戦いへと。

ポップは主要キャラだから、奇跡の復活になるのは、
テンプレ的なアレだろうけど、今回、バトルシーン力入っていたなぁ。
(次回も相当だろうけど)
{/netabare}

28話~29話
{netabare}
バランとソアラ(ダイの母)の話はよく見るような感じだったけど、
陸戦騎ラーハルト、まさかの忠臣だったとは…

バラン、竜の騎士を辞めて最終形態に変身。
誰も勝てない状況になったけど、ダイがキーになるんだよね?
{/netabare}

26話~27話
{netabare}
竜騎衆 vs ポップ

ポップの成長が凄く、サブ主人公ポジション獲るかと思ったら、
絶妙な所で、ヒュンケルが参戦。
美味しい所を持っていくなぁヒュンケル。

竜騎衆2体は、あっさりと、ポップとヒュンケルに倒されるも、
陸戦騎ラーハルトはヒュンケルを圧倒する。

中の人的に、もっと、ラスボスないし、超強キャラで出演するかと
思ったけど、陸戦騎ラーハルトは、今後も生き残るキャラなのかな?
{/netabare}

25話
{netabare}
バラン、自分の息子の記憶を奪い、
直属の部下達を召喚する。

ダイの記憶は戻るのか?
バランがダイを確保するのが先か気になるー
{/netabare}

24話
{netabare}
ハドラー、小物過ぎる…

バランにダイが息子だとバレないようにしていたとは…
ダイ母の回想絵が出たけど、どこかのお姫様か巫女みたいな感じだったね。

クロコダインも参戦してきたけど、バランに勝てる気がしない。
{/netabare}

22話~23話
{netabare}
ダイがモンスターを倒し、みんなを救ったのだけど、
あまりの強さに、子供に「怖い」と言われる。
周りにいた大人たちも同様に強さに恐怖している。

そこに、占い師の婆さんと孫が、祖国の伝承にある
ダイの紋章がドラゴンナイトでは?ということで、
自身の正体を知るべく、テラン王国へと向かう。

ドラゴンナイトしか入れない神殿で水晶に問いかけていると、
そこにバラン登場!
もう、バランさん、ダイの父親確定だね。

どうして生き別れになったかを早く見たいなぁ。
{/netabare}

21話
{netabare}
レオナとデパートへの買い物回

買い物途中に、ドラゴンの群れが現れ戦うことに。
占い師の婆さんと孫が、ダイの正体について次回語るらしい。
{/netabare}

20話
{netabare}
マァムの武闘家への転職修行へ旅立つ回
ポップ、チキンの為、告白出来ず…
転職完了まで、何話お休みなのだろう?

ハドラーに騙されたみたいなこといってたけど、
バランって、ダイの父親なのかな?
{/netabare}

19話
{netabare}
フレイザード、ハドラーに作られた魔物で、まだ1歳児だったw

ダイの空裂斬で敗れたと思いきや、次回、復活する模様。
{/netabare}

18話
{netabare}
ヒュンケルに助けられたクロコダインが、
借りを返して、ヒュンケルは死なずに済んだの説明からの
ヒュンケル vs ハドラー

仮にも元魔王が死んだふり作戦でヒュンケルを倒すとか、
どうなの?と思ったけど、闘気を使いハドラーを倒す。

次回から、フレイザードみたいだし、今度こそ倒したでOK?
{/netabare}

17話
{netabare}
ハドラー率いる魔王軍vsダイ達。
バランは、除け者にされていたから、ハドラーより強い?

窮地に陥ったダイ達に、クロコダインとヒュンケルが助太刀参戦!
これで、なんとか撃退できる?
{/netabare}

16話
{netabare}
マトリフオジサン、セクハラ爺さんだけど、
アバン一行メンバーだった100歳のいい人だった。

ポップに修行をつけ、ダイに指示を出し修行をさせて、
氷炎将軍フレイザードと戦う為のサポートをしてくれた。

ポップは大魔導士になるフラグが立った?
{/netabare}

14話~15話
{netabare}
vs 氷炎将軍フレイザード
魔法封じや相手の力を1/5に減らせる結界など、
力押し一辺倒ではないので強いし、
レオナを人質にとるのは地味に賢い。

全滅の危機を回避する為、暴走するダイを
背後から殴るマァム、ナイス判断。

逃げおおせた先で助けてくれたのは、マァムの知り合い?の
マトリフオジサンとは、アバン一行のメンバー?
{/netabare}

11話~13話
{netabare}
不死騎団長ヒュンケルとの2回戦目。

育ての父(モンスター)は、アバンではなく、
ハドラーに殺された真実が…

自力ではヒュンケルの方がまだ、ダイより強いのだろうけど、
ダイの特殊能力のお陰で勝てた印象。

ヒュンケルがマァムを「まるで聖母だ」(心の声)には、
持ち上げ過ぎかと。
{/netabare}

8話~10話
{netabare}
獣王クロコダインとの決戦。
臆病者ポップの活躍により勝利。

次の魔王軍からの刺客は、アバンの使徒長兄ヒュンケル。
勝てる気がしないのだけど…
{/netabare}

6話~7話
{netabare}
獣王クロコダインとの第一回戦。
マァムの参戦でなんとか撃退。

マァムの両親って、アバンと共に戦った戦士と僧侶って、
超良血統じゃない?
{/netabare}

1話~5話
{netabare}
主人公のダイが、勇者の家庭教師を自称する人物
勇者アバンとの出会いと別れ。

7日間で終了する修行過程の3日目で強制終了だから、
半人前勇者かな?
{/netabare}

投稿 : 2024/10/05
♥ : 5
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

🏅全100話。勇者伝説の金字塔、堂々完結。

原作漫画は旧作アニメ版視聴後、完結までのアニメ化はないと諦めて購読。

【物語 5.0点】
あらすじは、勇者が大魔王を倒す。以上。

陳腐と思われる方もいるでしょうが、私はむしろ逆。
世の中、魔王は倒したけれど云々、魔王倒すの飽きたから云々……。
傍流シナリオばかりでウンザリしていた所へ始まったこの企画は待望。
あの『ダイの大冒険』が誰も歩まなくなった王道を再び驀進してくれる。
放送前キービジュアルで石碑に刺さった剣のビジュアルからは、
旧作アニメではなし得なかった完結を本気で決意してくれている。

私は放送前から終了まで興奮しっぱなし。
2年間、楽しい週末を過ごさせて頂き、本当に感謝しかありません。


全体構成はほぼ息継ぎなく大魔王軍との連戦が続く(作中時間でわずか数ヶ月)
特に全100話の内、3分の1はラストダンジョンでの最終決戦(作中時間で最後の1日)
最後の1クール超は大魔王バーン戦という極端なバトル偏重。

では、バトルばかりで内容がないのか?といえばそんなことは全く無く、
人間は勇者が守るに値するのか?人間の愛は奇跡を起こすのか?
バトルで突っ走りつつ、作品愛溢れるスタッフが、
原作全体を俯瞰する中で、重要な伏線となるシーンは演出を強化して王道テーマを補強していく。
数十話かけて積み重ねてきた主題がぶつけられるファイナルバトルは物語としても圧巻でした。

王道を語るには、相応の長尺と熱量が必須。納得の全100話でした。


中盤、ダイが竜騎士として覚醒後は、空中肉弾戦も増え、
『ドラクエ』というより『ドラゴンボール』かよ(笑)って感じでしたが、
終盤、多段階に変身するラスボスとの長時間の連戦、
ラスボスあるあるな、同一ターン複数回行動を体現した{netabare}“天地魔闘の構え”{/netabare}
バロメーターを補強する(※核心的ネタバレ){netabare}LUC値上昇レアアイテムとしてのゴメちゃん{/netabare}
など、終わってみれば割りとRPGだったなとの余韻も残りました。


【作画 4.0点】
アニメーション制作・東映アニメーション

往年の同スタジオのジャンプ原作バトルアニメと言えば、
戦闘で手描き作画が完全燃焼→後は野となれ山となれ。大乱調が定番でしたがw
キャラの高速移動や、崩落或いは攻撃してくるダンジョン、巨大ボスなど、
適宜CGで下支えすることで2年100話のマラソンを完走。
そりゃ手描きで表現してくれるに越したことはありませんが、
人物が原型を留めなくなる位だったら、平凡でもCGの方がマシです。

近年は作品間のCGソース、環境共有も進んでいるのでしょうか?
作品の安定のためには良い傾向だと思います。
だからこそ放送延期をもたらしたランサムウェア等、ウイルス対策は厳重にお願い致します。
(勇者の快進撃を止めたのは大魔王ではなくハッカーだったとかシャレになりません)


表現自粛ムードがはびこる昨今のトレンドにもれず、
本作もまた原作からのエロ、リョナ自主規制もありました。
ただ私は原作コミック読んでいる際、テーマの核心部分に踏み込むタイミングで、
エロにかき消される面も感じていてw
例えば、上記でも述べた終盤の(※核心的ネタバレ){netabare}ゴメちゃんの正体についても、
あの奇跡も“神の涙”によるものだったのか!との感動より、レオナ姫の乳首ばかりが気になってw{/netabare}
適度にエロを隠すことにより、テーマに集中できたという面では良かったと思います。

それでもマァムの生脚を黒タイツで隠すなんて邪道との異論があることは認めますw
ただ、私は、10年後、このアニメで黒タイツフェチに目覚めました
と思い出を語る元・青少年たちが多数出現することを予言しておきますw


【キャラ 5.0点】
漫画編集者から戦力外通告される程の“凡人”→勇者の名コンビに大化けしたポップ。
脇が甘い&セコい元・魔王→熱い魂を持った漢の中の漢に覚醒したハドラー。
両鼻垂れキャラの急成長という『ダイ大』の核心を表現し切った時点で高得点。

死んだはずのアイツが復活!もバトル物の典型ですが、扱いを誤れば茶番に転落する諸刃の剣。
そこを勇者に出逢った人々は皆その熱に押されて、勇敢な仲間になるという熱量で押し切る。

ダイとレオナ姫のボーイミーツガールだけでなく、
ポップ、マァム、ヒュンケルの三角関係を軸にした恋愛模様も愛の奇跡を彩る良いスパイス。
私は{netabare}先の魔王戦から続くフローラ姫とアバン{/netabare}かな。
勇者は目を離すと何処でも行ってしまうので、もう離さないように。


【声優 4.5点】
脇に至るまで高ランクなキャストを配する声優業界総力戦。

噛ませ犬ポジションで北の勇者・ノヴァ役の岡本 信彦さんを一話で消費する豪華さ。
(但しノヴァは終盤カッコいいところを見せてくれましたが)
ハドラー親衛騎団も、ヒム役・三木 眞一郎さん、アルビナス役・田村ゆかりさんなど、
断じてチェスの捨て駒じゃない力の入ったキャスティングで勇者たちと対峙。
{netabare}ブロック役の川島 得愛さん{/netabare}に至っては本当に一言しかセリフがありませんでしたw

ラスボス役には私の期待&予想通り{netabare}ミストバーン役の子安 武人さんを、真・大魔王バーン役にスライドさせて来ました。
魔界一と称される実力と長寿故の傲慢なテラ子安ぶり。これもまた伝説です。{/netabare}


勇者ダイ役を演じた2年間、他作品での充実ぶりも著しい種崎 敦美さん。
その他、ポップ役の豊永 利行さんらは、
放送前から、他の現場に行くと、周りの声優さんから、
『ダイの大冒険』やるのか?といった感じで激励されたのだとか。
声優業界にとっても本作は待望であり、
悲願成就のために選ばれたキャスト陣が熱演したことが伝わるエピソードです。


【音楽 4.5点】
劇伴担当の林 ゆうき氏。
明快なシンフォニック・ロックで伝説を盛り上げる。
「竜の騎士」と「勇者たちの力」の両バトルBGMがメインフレーズの双璧を成しましたが、
私が評価したいのは全99回を完投した「次回予告」
アバン役の櫻井 孝宏さんを起用した分かっているナレーションと合わせて冒険心を持続させた。
これもまた100話マラソン完走の原動力でした。

若手男性アーティストフェスの様相を呈した主題歌群。
ここも安直なタイアップではなく、
監督オーダーにより、放送部分のテーマを汲んだ歌詞世界が展開。

劣等感を振り払い立ち上がるXIIX(テントゥエンティ)の2ndED「アカシ」
ラストバトル前に花開いた恋愛要素を斟酌したハンブレッダーズの3rdED「名前」
達観した勇者の境地に寄り添い作品を締めくくったミテイノハナシの4thED「飛ぶ鳥は」
など歌もまた愛をもって作品に寄り添い続けてくれました。




【32話迄の評価・感想】抜群の手応え♪このまま勇者と人間を問い続けて突き抜けて欲しいです。

{netabare}
節目のバラン戦を終えて。

【物語 4.5点】
物語最終盤のテーマ完遂を視野に、熱の籠もったシナリオを展開。

数千年生きる大魔王や魔族に比して人間は矮小な生き物。
心の弱さから悪事を働いたり、卑屈に長い物に巻かれたりもする。
そんな人間など果たして助ける価値があるのか?
いや、それでも人間の心には奇跡を起こす可能性が秘められている。
俺は人間を信じる。

作品愛溢れるスタッフたちが、
原作連載を通じて完成されていった人間と勇者に関するテーマを咀嚼した上で、
物語を再構成しているという手応えが、序盤から場面ごとにヒシヒシと感じられる。


既に完結済コミックの再アニメ化とあって、原作ストックを気にせず、
テンポは旧作比約1.5倍とペースアップ。

そのため序盤のコミカルシーン等を中心に飛ばされた描写もあるが、
それ以上に原作を理解してくれているという感謝の方が大きいです。

{netabare}一部に例えばマトリフ師匠のセクハラがマイルドになった等の批判もあるそうですが、
私はマァムへのおさわりを自重したことを悔恨するより、
かつて世界を救ってくれた勇者たちを掌返して冷遇する
人間への恨み言を押えてくれた事を評価したいです。{/netabare}


【作画 4.0点】
アニメーション制作・東映アニメーション

魔法や必殺技のエフェクト、一部人物作画だけでなく背景等にもCGを交え、
決してソースが無尽蔵ではない手描き部分を下支えし、
長期放送マラソンでも底割れしない安定度を確保。

もっと手描き感が欲しいとの要望は残るが、
CGならではの高速カメラワークを生かした、
フィールドを広く使ったバトル動画の熱量の方が上回る。

バラン戦など『ドラゴンクエスト』というより、むしろ『ドラゴンボール』かw
って位の超絶空中肉弾戦だが、
吹き飛ぶ大地も含めて、東映アニメが追求して来た
バトルシーンにおける手描きとCG融合の一つの到達点。


【キャラ 4.5点】
「男子三日会わざれば刮目して見よ」

大魔王戦まで{netabare}僅か3ヶ月余り{/netabare}の超短期間で劇的な成長を遂げていく勇者たち。

勇者ダイも出自に関する過酷な現実等を知りつつも、人間を守る信念を貫く、
驚異的な成長曲線を見せる。

そして、やはりポップの敵前逃亡するヘタレぶり→命懸けで仲間を守る。
底入れからの上昇カーブは期待通りの熱さ。


{netabare}クロコダイン、ヒュンケル{/netabare}と、
ダイを台風の目に、悪ですら改心して仲間が増える王道パターンも良好♪

魔王こと魔軍司令ハドラーもここまでは、
アバンに虚を突かれ、大魔王バーン様にドヤされるハナ垂れ三流魔王ぶりですがw
ポンコツからの上昇という意味ではポップと双璧を成すカッコいいキャラなので、
今後の再現に期待したいです♪


それにしてもバーン様が本格始動しない段階で既にこの熱さ。
ヤバいな……。


【声優 4.5点】
主人公ダイ役の種﨑 敦美さん。
私にとっては熱血少年ボイスの印象は少なかった方でしたが、
「主人公役はその作品をいちばん愛していないといけない」
との作品愛高めのスタッフ・キャスト陣の中でも、
さらに突出した信念で勇者を熱演♪

マァム役の小松 未可子さん。男勝り⇔母性愛
レオナ姫役の早見 沙織さん。オテンバ姫⇔カリスマ性
ポップ役の豊永 利行さんと合わせて、
主要キャストも振れ幅が大きい役柄を好演。

あまり間を取らない脚本で、キャストの感情表現に寄る場面も多々あるが、
作品理解に基づいた、切り替えもお見事。


対する魔王軍もクロコダイン役の前野 智昭さん、ヒュンケル役の梶 裕貴さん、
フレイザード役の奈良 徹さん、バラン役の速水 奨さん……。
と幹部を一役一役、錚々たるキャストが演じる重厚さ。

特に前野さんのクロコダインは発声原理不明な唸り声が獣王の生き様にマッチ。
先日の{netabare}「ギガブレイクでこい……!!」{/netabare}もシビれました♪


その他、バラン配下の陸戦騎ラーハルト役に石田 彰さん。
占い師少女メルル役に小原 好美さん。
と脇に至るまで一線級を起用する業界総力戦の様相。


今後、面白そうなのはミストバーン役に子安 武人さんが配されていること。
滅多に喋らない設定の魔王軍幹部に子安さんとか、
後々、テラ子安で独演させる気満々でしょwって感じでソワソワします。


【音楽 4.0点】
劇伴担当は林 ゆうき氏。
テンポ重視の流れで作品を熱くするには、
BGMも前面に出張って感情を揺さぶる瞬発力が求められるが、
オーケストラに、軽快なドラムを融合させた音楽は攻撃力抜群♪
特に作曲者自身もお気に入りだと言う「竜の騎士」は、
私も反撃の狼煙を上げる際にチョイスする逸品♪


OP主題歌がマカロニえんぴつ「生きるをする」
同バンドは1stEDの「mother」も担当。
2ndEDはXIIX(テントゥエンティ)「アカシ」
いずれも歌詞に散りばめられた挫折と成長の要素が、
冒険が進むに連れ、徐々に染み込んで、温まってくる佳作。{/netabare}

投稿 : 2024/10/05
♥ : 28
ネタバレ

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

勇気のありか

【紹介】
全100話の大作アニメ
旧作も原作も見たことも聞いたこともなくて、最初はリメイクってことも知らずに見てました
90年代アニメのリメイクだそうですが、旧作は話が途中で終わっていたみたいなので完結まで描くのは初ということでしょうか?

【感想】
最高に面白かったです!
長いけど最初から最後まで高クオリティで無駄なシーンとかなくて、デザインは古いのに戦闘シーンや名言名場面の演出がいちいちすごくカッコよくて
原作旧作知らなくても製作スタッフの「最高の作品を作るぞ」っていう熱い気持ちが伝わってきました
素晴らしい作品をありがとうございました!!

旅先で出会う町の人々も敵の幹部もいらないキャラクターなんていなくて、みんなが勇者の物語に必要なキャラクターでした
魔王と戦う力がない人でもそれぞれが自分にできることをやろうとする姿が単純だけどいいなと思って
仲間がどれだけ多くなっても結局一人で戦ってるイメージが強いバトルアニメが多いなか、一人じゃなくてみんなが同じ方向を向いて戦ってる感じが好き

長くて見るのたいへんですが前向きな熱い気持ちにさせてくれる良いアニメです

【作画と声優】 {netabare}
戦闘シーンも日常シーンも全体的にクオリティ高かったけど、特にバラン戦の気合の入った作画が凄かったですし
特に敵役の豪華声優陣の名演も光りました
{/netabare}
【シナリオ】 {netabare}
強大な魔王軍にたった一人で立ち向かう伝説の勇者の物語じゃなくて
大事な仲間達や冒険の途中でお世話になった人たちなど人々の力をすべて結集させて魔王軍と人類の総力戦をしていく展開が熱い

ダイとポップの友情や宿敵との共闘、使命を果たすために命がけで困難に立ち向かうダイの姿と、
ぽんこつ魔法使い見習いから世界を救う大魔導士に成長していくポップという二人の主人公の物語がとても良かった
{/netabare}
【ぽんこつ魔法使いポップの冒険】 {netabare}
ポップはずっと賢者に憧れていて、賢者と呼ばれることが彼の目標だったけど修行はさぼるし怖いことや困難なことから逃げ出すぽんこつ魔法使いでした
でも師匠マトリフは賢者っていう響きが偉そうで好きじゃないので大魔導士と名乗っていて、他の賢者とは違って大魔導士という呼称にこだわっていました

それが味方のピンチの場面で普通の魔法使いには使えない回復呪文を使います
攻撃呪文と回復呪文の両方を使える者を「賢者」と呼ぶそうで、回復呪文を使う姿を見た敵が
「君はまさか、賢者?!」と驚くと
「俺は賢者じゃない! 俺を呼ぶなら大魔導士とでも呼んでくれ」と否定したポップ

師匠の技(呪文)だけでなくその意思を受け継ぐっていう強い意志が表れていてポップの成長を象徴する言葉でとても感動しました
もう手を伸ばしても届かない「憧れ」じゃなくて自分の中に根付いた「使命」
それを自覚したからこその覚醒で、回復呪文を使えるようになった

賢者は他にもいるけど、大魔導士はこの世で2人しかいない
師匠マトリフと、その弟子ポップ・・・
勇者ダイを全力で支えるというこの世で自分にしかできない使命を果たすと強く決意したからこその「大魔導士」なのだと思います

とてもいいエピソードでした
{/netabare}
【名言】 {netabare}
何度も絶望しては仲間の力強い言葉に励まされることが多いので印象に残る力強い言葉がいっぱいでてきます
ちょっとくどくて説教臭くて暑苦しいとこあるけど、こういう熱いノリ好きです
好きな言葉多いですが特に好きな言葉はダイでもポップでもなく、一般人代表のまぞっほの言葉でした

「勇者とは勇気ある者!そして真の勇気とは打算なきもの!!
相手の強さによって出したり引っ込めたりするのは本当の勇気じゃない!!
早く行け、胸に勇気のかけらが一粒でも残っているうちに!!」

最終回か!!?

こんなの、最終決戦前にライバルが瀕死の重傷負いながら主人公の背中押すために言うセリフじゃない?

ぽんこつ魔法使いのくせにずるい

でも挫折を味わった弱い人だからこそ、その言葉に重みがあって共感できるのかも
強い人間には、弱い人間の気持ちなんてわからないですから
まぞっほがいなければ、ポップはそのまま逃げてしまって世界は救えなかったかもしれません
{/netabare}
【モンスターがいっぱいでてきてかわいい】 {netabare}
モンスターが大集結しているシーンの絵すごく好き
こんなにモンスターがバリエーション豊かなアニメ初めて見たかも

スライムや動物系モンスターの可愛さは癒し!
凶悪なモンスターでもどこか親しみがわくデザインで、さすが鳥山先生って思いました
{/netabare}
【キャラクター】 {netabare}
特に好きなキャラクターはダイ、ポップ、レオナ、ヒュンケル、クロコダイン、アバン先生

ポップはダイやマァムから勇気もらってだんだん良い男になっていく第二の主人公
ちょっと騒々しいけど、恐れを知らないダイより人間味があって好き

一番好きなのはヒュンケル、最初からカッコいいキャラクターだったけどどんどん好きになりました
ダイの大冒険の説教臭くて熱いセリフが一番語っててカッコいいと思うのはヒュンケルでした
冷酷な感じだったのに、ダイ達に感化されて熱いセリフを語るようになると、やっと分かり合えた感じがして嬉しかった
直接話してるときは冷たいんだけど、本人が聞いてないときに恥ずかしくなるようなセリフ言ってて見事なツンデレっぷりにやられました!

レオナは普通の女の子らしい感覚にダイの役に立ちたくて陰で努力するところ、民を信じ民を守りたいと願う王族らしい誇り高さ、物怖じせずに言いたいことをストレートに言える強さが魅力的!
頑張るお姫様がけなげでずっと応援していました

最初は頼りないところも多かったダイや仲間達が頼もしくなっていきました
ダイの心の強さが際立っているけど、彼は一人では戦えなくて、ダイが色々な人に助けてもらうたびに胸が熱くなる
苦楽を共にした仲間の言葉、かつて死闘を繰り広げたライバルの背中が心強くて、仲間の言葉に背中を押されて命がけで戦うダイが勇者って感じでとてもよかった
{/netabare}

投稿 : 2024/10/05
♥ : 21

66.3 24 モンスターでファンタジーなアニメランキング24位
メルクストーリア -無気力少年と瓶の中の少女-(TVアニメ動画)

2018年秋アニメ
★★★★☆ 3.4 (125)
446人が棚に入れました
モンスターの心を癒やす力を持つ癒術士の少年・ユウは、幼い頃に父から不思議な瓶をプレゼントされる。
ユウが瓶に触れると中から出てきたのは液体状の少女・メルク。
そしてユウと出会う前の記憶がないメルクは自分が何者なのか知りたいと言い、2人はさまざまな国を巡る旅に出た。
モンスター恐怖症の見習い癒術士ユウと、瓶詰め少女のメルクが引き起こす2人のコミカルファンタジー開幕!

声優・キャラクター
田村睦心、水瀬いのり、花守ゆみり、チョー

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

無気力少年と瓶詰め少女のモンスターを癒やす不思議な旅の幕開け!

この作品の原作はスマホ用ゲームだったようですが、そちらは未プレイです。
この作品が目に留まったのは、ファンタジーの中でもメルヘンの王道を思わせるようなキャラデザや背景もさることながら、一番の要因はやはり声優さんです。
いのすけ、花守さん、そして田村睦心の名前を見たら、飛びつかずにはいられません。

いのすけ…私の中では「ごちうさ」のチノや「天メソ」のノエルの頃から気になる声優さんで、リゼロのレムりんで一気にブレークしましたが、気になるのは彼女の忙しさです。
2018年は19作の出演しているのですが、そのうち12作が主要登場人物を演じているんです。
1クールで平均約5作に出演するうち、3作がメインって働き過ぎじゃありません?
それだけじゃありません。
テレビアニメ以外にも、劇場アニメ、OVA、Webアニメ、ゲーム、ドラマCD、にラジオや歌手の仕事までこなしているんです。
1ファンとしては、彼女の活躍を目の当たりにできるのは凄く嬉しいことです。
ですが、このペースで仕事を続けたら身体を壊してしまうのではないでしょうか。
声優って身体が資本の仕事だと思います。
無理して体調を崩して長期離脱…という事態は避けて欲しいです。
そうなったら心配ですし…悲しいですから…

話題が逸れてしまいました^^;

この物語の主人公はユウ…モンスターの心を癒す力を持つ癒術士の見習いです。
ユウはそんな力を持っているにも関わらず、モンスター恐怖症でした。
彼の友達は、幼い頃に父から貰った小さな小瓶に入ったメルクという液体状の少女…
メルクはユウに出会うまでの記憶がありませんでした。
ある日、メルクは「自分が何者なのか知りたい」と言い出し、ユウと一緒に世界を巡る旅に出る事になり…物語が動いていきます。

完走してwikiをチラ見して知ったのですが、本作品には膨大な数のキャラクターが存在するんだそうです。
ユウたちは世界各地を旅するのですから、巡った分だけ異なるキャラが登場するのは理解できます。
ですが、wikiの登場キャラクター紹介欄で「本作品は膨大な数のキャラクターが存在するため、主要キャラクターならびにストーリー上で重要な立ち位置を担っているキャラクターに絞って記載する。」
というお断りの文章を見たのは初めての様な気がします。
それでも、相当の数のキャラは紹介されていましたけれど…

現実では金銭的にも時間的にも余裕が無いので、世界を巡る旅には出られません。
でも、人間を成長させる一つの方法であるのは間違いないと思います。
ユウはモンスター恐怖症…
ですが、旅先ではどこにどんなモンスターが現れるか分かりませんし、モンスターの心を癒す癒術士がモンスターを怖がっていては、それこそ自分の本分を全うできません。
だから、旅からちゃんと帰還するには苦手をちゃんと克服しなければなりません。

成長って、目に見えるモノだけでもないと思います。
様々な考え方や文化に触れることで、物事の見方や発想の幅にも広がりが生まれますが、これも立派な成長だと思います。

成長という側面だけを考えると、別に旅に出なくても自分を伸ばすことは可能です。
自己研鑽しかり、仕事で自分を伸ばせる課題を設定したり、様々な講習を受講したりと、私たちの身の回りには、自身を成長させるシステムは多数存在していると思います。
後は、それらをどう活用するか…それこそ自分自身の選択ですよね。

だから、本作品を見て私が一番感じたのがユウの成長ぶりでした。
まぁ、ユウの場合は成長する必要に迫られた場面が多かったですけれど…

物語は、それぞれの国や町での出来事が1~2話の短編となって構成されています。
だから1クールの物語の中では生ける場所にも限りがあります。
それでも、行く先々で見える景色はみんな違っているので物足りなさを感じることはないと思います。

こんなメルヘンチックは物語の中で、唯一慣れが必要なのは、いのすけ演じるメルクの喋り方でしょうか…
語尾に「~なのですよ」とつけるのが口癖なので、言い回しが引っ掛かったことが何度かありましたが、メルクの可愛らしさの前ではそんなことは些細なことなのかもしれません。

それと個人的に少し残念だったのは花守さんの配役です。
トトという本作のマスコットキャラクター的な存在で見た目も十分愛らしいのですが、鳴き声である「きゅうっ」しか台詞がないんです。
変化があるとすれば、感情に合わせて語尾が上がったり下がったり…
確かにモンスターがペラペラ喋りだしたら、それはそれで違和感あるかもですが、できれば花守さんの台詞が聞きたかったのが本音です。

この旅はどこに向かって進んでいくのか…?
メルクの記憶は取り戻せるのか…?
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、Miliさんの「オリジン」
エンディングテーマは、メルクの「Bottleship」
エンディングもMiliのメンバーの方が作詞・作曲されているのですが、今期Miliさん大活躍ですね。
でも個人的に好きなのは、いのすけが歌う「Bottleship」でした。
初めて聞いた時、全身に鳥肌が立つくらい衝撃を受けた曲です。
メロディ、ハーモニー共に最高の楽曲だと思います。
気になるのは販売情報が分からないのこと…でしょうか。

1クール全12話の物語でした。
メルヘンチックな物語が大好きな方なら、きっと楽しめる作品だと思います。
私はしっかり堪能させて頂きました。

投稿 : 2024/10/05
♥ : 12
ネタバレ

yuugetu さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

深夜らしからぬ作風の癒しアニメ

2018年秋アニメ。全12話。
ソーシャルゲーム原作、未プレイです。
物語として大きなヤマはないため刺激が欲しい人には向かない作風ですが、私は好きでした。

舞台は人間とモンスターが暮らす世界「メフテルハーネ」。
時として衝突する人間とモンスターを、癒しの力「癒術」で導く「癒術士」が存在します。
その才能を持つちょっと無気力でモンスターが苦手なユウは、瓶に宿る少女メルクと共に、メルクが何者であるかを探す旅へ。様々な国を訪れて沢山の人に出会い、ユウは癒術士として成長していきます。


内容はどちらかというと感動系寄り。原作よりもキャラクター数を絞り、各クエストのストーリーをコンパクトに纏めているようです。
それぞれの国の風習や文化が物語に反映されているのが興味深く、ハッピーエンドで終わるので安心して見ていられました。子どもや若者に結構重いもの背負わせるけど、最後は気持ちよく終わるのが良いですね。

ビジュアルは全体通して世界観に合っていました。キャラクターデザインは原作よりかなりシンプルになっていて、絵柄も子ども向けに近いはっきりした優しい印象。作画は標準的ですが、動きにメリハリがあって好みでした。
背景の美しさ、国ごとの街並みや植生の違いも見ていて楽しかったです。

ターゲットは癒されたい人とか、可愛いキャラ(萌えキャラに非ず)が好きな人とか、 ハッピーエンドが好きな人とか?
ユウとメルクが好きになれれば結構楽しく見られるんじゃないかと。

{netabare}
ユウは主張の強い子ではないため、視聴者の視点に立つタイプの主役かも。それでもメルクやオルトスに対しては遠慮のないやり取りをしています。
最初はメルクに引っ張られるばかりで面倒事には首を突っ込もうとしなかったのに、ストーリーが進むにつれて誰かのために、傷ついたモンスターのために自分から行動するようになっていきます。

メルクも主張ははっきりしているけれども優しく可愛らしい。瓶詰め少女っていうよくわからない存在なんだけど、だからこそユウと自然なやり取りをしてるのが友達って感じで良いですね。(…メルクの正体が知りたければ、ゲームをやれってことですね解ります)


問題の当事者の気持ちの変化が物事を良い方向へ導く展開を一貫しており、癒術を使うのは本当に危険な時だけだったのが好感度大。

ユウとメルクが訪れる国にはそれぞれに独自の文化や価値観があり、そのために何か問題を抱えていたり、今を生きる若者たちの悩みになっていたり。
それぞれの恋愛観、死生観、宗教観、信仰が描かれ、それを否定することなく受け入れつつも、新しい考え方や若い力によってより良い方向へ向かう、というのが好きでした。

印象的だったのが第8・9話。外見と歌が絶対的な美の基準となる国の物語で、ありのままの相手を愛するため(相手の隣に立つため)に外見と歌を磨くという、ちょっと世知辛い(?)展開を納得のいくハッピーエンドにしちゃう所が好き。「まだらも水玉に変える」ルピエが全てをありのまま愛されるよう、ヴォイシアさえも美しく変える結末は何とも心憎いなあと。

第10・11話もちょっと趣が違って、ユウがメルクとオルトス…二人の友人のために珍しく無茶をするんですよね。最終話でも、ユウはメルクのために一人でモンスターを探して洞窟に入っていく。この時にはユウはトトと意思疎通できるようにさえなっていて、ユウの成長がわかる良い最終回でした。
ユウの物語としては第1話、第10・11話、最終話で起承転結がきちんと作られていた印象。第1話と最終回はアニメオリジナルで上手くまとめていたそうです。
{/netabare}
個人的には朝か夕方に子ども向けとして1年くらいかけてやって欲しいなあ…なんて。和んだし楽しかったです。(2019.1.7)

投稿 : 2024/10/05
♥ : 19

TAMA さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

モンスターを『倒す』では無く『癒やす』、癒術士のストーリー

観た感じで例えると『キノ○旅』をかなり優しくした旅物+世界観は『ハクメイ○ミコチ』に近いですね。ちょっとチュートリアルの説明が足りないかな?と思いましたが内容は優しい仕上がりでした。


原作(スマホゲーム)・未プレイ。
アニメ・全話視聴。(全12話・30分アニメ)


1話目がちょっと説明が足りない様に感じました。
描写的にいろんなモンスターが居たので瓶から出てきた少女に驚かないのは良いとしましょう。
ですが、なぜ冒険をする事になったのか?なぜ主人公『ユウ』はモンスター恐怖症になってるのか?
公式のあらすじに書いてある「旅に出る前は癒術士になる気は全く無かった」のになぜ旅に出て癒術士になる事にしたのか?
これは説明が欲しかったかな。


簡単にあらすじを書くとモンスターと人間が共存する世界『メフテルハーネ』。モンスターと戦う事では無く『癒やす』事で人間との争いを無くす『癒術士』の物語。
アニメ観た感じではなぜ旅に出るのかが私には説明出来ないのでここで終わります。


旅で様々な交流をし、考えが変わり、目的を見出していくってのは良かったと思います。『ユウ』の成長物ってとこかな。後、ヒロイン『メルク(瓶娘)』の記憶を取り戻す為の旅ですね。

観た感じだとN○Kの教育番組や土日の朝方で放送しても問題ないくらいの優しい物語です。


前半のエピソードはそこそこな感想しか無かったですが#6〜#11のエピソードが個人的に大好きなとこでした。

#6〜#7は『不思議の国○アリス』と『ハロウィーン』を合わせたような物と創作+親子のストーリー。
これを観ていたら子供の時を思い出しましたね。紙とペンさえあれば物語を紡ぐ事が好きだった。しかし歳を重ねて行くとこーゆー夢みたいな事が書けなくなっていく。現実を知っていって…
そーゆー風にこのエピソードを観てました。
『CV子安武人さん』はこーゆーキャラは合うなぁ(笑)

#8〜#9はバラード(物語詩)として面白かったですね。流れは分かりやすく優しい流れ。でもストーリーより私は『CV日笠陽子さん』の演技にビックリしました。
低音・中音・高音のキャラを演じてらっしゃって声優の本気を感じました。ま、歌声の時は仕方ないと思います。完全に「あ、日笠さんだ」となりました。
でも『日笠陽子さん』と『伊藤健人さん』のデュエットも結構良かったです。
…しかし『ルピエ』は「どんな斑も水玉に変えてみせる」って言っても鳥使いが荒いなぁ。面白いプロデュースだけど(笑)

#10〜#11はこのストーリーの中では山場ではありますね。別々になるし、一応危機もあったし。
ここは説明すると面白味が半減するので辞めときます。
「僕が欲しかった物は…翼が無くても手に入るものだった」…鳥籠から羽ばたいた瞬間、良かった。


最終話では流石にゲームシナリオなので一応終わりって形にはなってますがまだまだ続くんだろうなって感じですね。
OP曲ED曲共、物語に合ってました。
最終話のED曲は各エピソードで関わった人達のその後を描写したエンディング(どれも1カットですが)も良かった。

ある時代のある場所の、優しく見守りたい物語だと思います。それをご所望な方にはオススメします。

投稿 : 2024/10/05
♥ : 5

80.9 25 モンスターでファンタジーなアニメランキング25位
痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。(TVアニメ動画)

2020年冬アニメ
★★★★☆ 3.5 (778)
3228人が棚に入れました
ステータスポイントをVITのみに捧げた少女メイプル。その結果得たのは、物理・魔法攻撃・状態異常無効に強豪プレイヤーも一撃死のカウンタースキル!? 自らの異常さに気づくことなく、今日も楽しく冒険に挑む!

声優・キャラクター
本渡楓、野口瑠璃子、早見沙織、新井里美、加隈亜衣、諏訪ななか、杉山紀彰、佐藤聡美、小野賢章、山崎たくみ、竹達彩奈、神奈延年、佐藤利奈、山口勝平、石田彰、皆口裕子、丹下桜
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

メイプル超合金w

[文量→中盛り・内容→感想系]

【総括】
ジャンルは、ゲーム世界、バトル、主人公最強系。

という分かりやすい、ありがちな設定。

でも、実はこのアニメはかなり面白く、中盤までは個人的覇権にしようかと思っていたほど。

ストレスフリーにストレスを感じる人以外には、オススメできますね♪

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
勿論、超ご都合主義とか、ゲームバランス悪いとか、まあ、色々マイナスはあるでしょう。

でも、このアニメで抜群に素晴らしいのは、「ゲームをゲームとして楽しむ」という姿勢が徹底されていること。

例えば、釣りや水遊びを楽しんでみたり、星空を眺めたりするだけじゃなく、朧やシロップが仲間になったとき、イベント中に関わらず無駄にレベルを上げてみたりとか。

「その時、メイプルが楽しいと思うこと」をやるというのが基本線にあるので、観ているこちらまで楽しくなる。

ゲーム世界に飛び込む系は、「SAO」に代表される、リアルとのリンク(実際に死ぬとか)があって、だからこそ、ゲーム世界でも真剣に戦うものが多いが、「防振り」は、「所詮はゲーム」ということが徹底されていた。

例えば、ゲーム世界で無双するメイプルが、学校に戻れば相変わらず鈍臭く、ドッヂボールも避けられない。ゲームにハマりすぎて危機を感じ、3日間ゲームを離れる。最終話でも、勉強の大切さに触れる。

ゲームで相手を倒すことにも一切躊躇なし。だって、所詮はゲームだから。

なんか久々に、「ゲームをやりたくなる」アニメだった。

それに、様々なスキル習得が、あくまでゲームの範囲内に留めているところが素晴らしい。

特に、序盤。

スキルの習得条件が、「普通はやらないけど、絶対にあり得なくはない」という良いラインをついていて、まずまず納得できた。ゲーム素人&天然のメイプルならではの手段でスキルを獲得していく過程が面白く、「ただのチート」ではなく、「正しいチート」だからこそ、応援できる。

あと、作画ね。こんなにふざけたアニメなのに、作画が良いから、格好良さまで得ている。

本当に、良いバランスだった。こんな手垢がつきまくった世界観でここまで面白く出来るのかと脱帽。

してたんだけどね、途中までは。

きっかけは、メイプルがガンダム(フリーダム)になった辺りから。

「盾の勇者の成り上がり」でもそうだけど、盾役が攻撃手段を手に入れてしまうと、途端に魅力が半減する。

本作で上手かったのは、攻撃手段をヒドラ(毒による状態異常)に止めていた点だったのに、攻撃力まで最強クラスにしちゃだめでしょ。もっと、スキルの組み合わせとか、仲間との連携とかで敵を撃破してほしかった。

それから、第4回イベントも、少し長かったかな。この作品の良さである、「ゲームを楽しむ姿勢」がやや弱り、皆が真剣すぎて、ちょっと引いた。SAOなら、いくら熱くても良いんだけどね。

てなことで、後半にやや失速はしたものの、十分に面白く、2期が楽しみな作品ですね♪
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆5
変な行動で、使えないスキルゲットしてる(笑) たったこれだけで、こんなに耐性スキルゲットできるの? ありそうなレアアイテムゲット(笑) 大物食いのスキルは、攻撃力とかに全振りしてれば、結構ゲットできてる人多いかもね。壁役のスキルを大量にゲット(笑) このユニーク装備の達成条件は結構キツいけど、情報さえあれば、やってやれないことはないよね。

2話目 ☆4
運営の会話入れるなや(笑) あれ? スキルの取得条件開示しなくしたの? アレが良かったのに。麻痺と毒と防御力。さらに、盾での攻撃(悪食スキル+シールドアタック)。回避盾、、、スパロボなら、オーラバトラー(笑) 歩く要塞(笑) ゲームを楽しむ姿勢は、気分が良い。作画も悪くないね。初戦闘&単独でボス撃破。んでレアアイテムかな。

3話目 ☆3
悪食スキル回数に、防御貫通。運営の露骨な修正はヒドイ(苦笑) ネトゲの凄い人、、、リアルの金持ちか、廃人か(笑)? バトルに星空。何気に作画良いのが、ズルいアニメだよな(笑)

4話目 ☆4
朧とシロップ、可愛いし、イベント中にこの子達を鍛える辺りが、この作品の良いところ♪

5話目 ☆4
集められなかったら、それはそれで良い。う~ん、歌と止め絵でガッツリとばしたな(苦笑) 綺麗な海を、毒の海に~♪(笑) サリーのPK能力の高さよ(笑) 最後は暇つぶしで終了(笑) このまま楽しくゲームをプレイしてくれたら、個人的には、覇権かも。

6話目 ☆3
お、珍しく現実世界。現実の楓の残念さ(笑) また音楽流しか。あんまり多用しちゃだよだよな。今度は攻撃極振り×2ね。

7話目 ☆4
味方がどんどん強くなる(笑) 台詞の辻褄(笑) たまにあるね、イベント前にアイテム持っている時(笑) もはや、ショートコントやん(笑) 見捧ぐ天使、やべぇな(笑)

8話目 ☆3
だから、食うなや(笑) グロいグロい(笑) エヴァかい(笑) デンドロビウム、いや、フリーダムか。ここまでやると、ちょっとやり過ぎな。

9話目 ☆4
ホントに要塞になってきたな(苦笑) これ、ザコギルドを刈りまくった小規模ギルドが一番稼ぐな。最後は、直接対決で相手のマイナスを狙いにいくか。炎帝、可愛いな(笑) これ、スキル使う相手か?

10話目 ☆4
笑えるくらい、メイプル強ぇな(笑)

11話目 ☆3
段々と、メイプル攻略方法が成立してきたな。

12話目 ☆4
暴虐で、お茶を飲むなや(笑) もはや、パニック映画(笑) 勉強、大事(笑) 全ステータス5%upって、トッププレイヤーにはでかいよな。そろそろ5桁(笑)
{/netabare}

投稿 : 2024/10/05
♥ : 32
ネタバレ

鰺鱒 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

メイプルちゃんを好きになれるか、見守りたいか。

僕は。。。。。

原作知らず。第9話までを見た段階での感想です。

近未来の超没入型・感覚没入VRゲーム内での主人公たちの活躍をのほほんと描いていく、おきらくごくらくファンタジー。本作の主人公、メイプルちゃんは通常のゲームプレイヤーがとらない行動、ゲーム運営が想定しないような行動をとり続けるがゆえに、バグめいた形で常軌を逸した強さを身につけ続けることになるわけですが。。。「俺TUEE」転じて「わたし超TUEE」な世界が展開されます。ストレスフリー。ゲーム内イベントという起伏はあるものの、基本的に平坦。深く追ってはいけない、気楽に、そこにあるまま流しておく。僕にとってはそんな感じの作品。

音楽にEasy Listeningというカテゴリがあるが、それの動画版という感じ。劇中歌の「Good Night」という曲が、けっこうよい雰囲気を醸しています({netabare}歌詞すべて英語。。。それっぽく歌おうとしているのだけど、口先発音なのがかえって気になる。LRぐちゃぐちゃだし、Aboveを思いっきりアボブとか発音しているし・・・{/netabare})。ふと、Yashiki Gotaとかゴンチチなんかを思い出す、そんな感じの曲です。なんかもっとダイレクトに「近い」のがあった気もするんですが。

アニメーションとしての作画は及第点と思います。エフェクトガリガリではありますが、近未来ゲームという世界観からすればちょうどよい。キャラデザインはよいほうなのではないかと思う。少なくとも女性陣は可愛らしい。ゲーム内アイテム、装備品が少々簡素に思えるところもあるが、それはご愛敬か。

主人公をはじめとする可愛らしい女の子たち、なんかカッコいいおっさん(?)のゲーム内の活躍を、のほほ~んと眺めていられるなら、特に損はしないのではないでしょうか。

さてメイプルちゃん。
僕自身は、もう・・・いいかな。っていうか嫌いだし。Easy Watchingとして流すことはあるかもしれないが、鑑賞という形にはならなさそう。なぜならこの作品、本質的に「賢者の孫」と同じなんだもん。


― 多くの方が指摘される「そも、ゲームとしてこれダメだろ」
{netabare}いやほんと(笑)。主人公たちにとってのEasy-Peasyな世界を演出するという点では、これでもいいのかなと思う。でも、オンラインゲームとして長くはもたないでしょうね。こういうゲームって、Money・Time・Player Skill(賢さ、要領の良さ含む)の総和・総乗に対して平等公平というのが原則。ガチャ運だって最終的には投入資金によって収束していくわけです。システムとしてそれを崩してしまっていては、プレイヤーはたまったもんじゃないですね。

さも「バグ挙動」のように言われていますけど、結果としてそのままにしている&プログラムとして挙動が安定しているのなら、それは仕様です。{/netabare}

― ファンタジーとはいえ、あの没入型ゲーム機すげえな。
{netabare}どんな仕組みで「味覚」「嗅覚」「触覚」を再現しているのか。いやすげえな。狂四郎2030(徳弘正也)を思い出します。むしろそっちのコンテンツが先だろう。きっとそっちのコンテンツはひと段落してしまった後の世界なのだろう。{/netabare}

― 形を変えた「主人公礼賛之図」
{netabare}すでに3話だったか4話だったかのあたりでその片鱗が見え始めています。大意としては「メイプルがどんな変なことをしでかし、結果として強くなったとしても、もう驚かない、諦める」旨の発言が出始めます。これって、主人公を異質な存在として棚上げし、そのままそれを諦観とともに受け入れるということに他ならないと思います(そう感じてしまいました)。なんだかよくわからないけど主人公スゲー、主人公サスガーの礼賛と何ら変わらない扱いです。

いや、もう、いいよそういうの。おなか一杯。{/netabare}

― たちの悪い「やっちゃいました?」
{netabare}作者としては、主人公・メイプルを「永遠の初心者(最強)」として描きたいように思えるのですが、まともな女の子としてそれを成立させるのは無理があるでしょう。結果として「天然ちゃん」というキャラ付けをしているのだと思いますが。。。。いい加減、鼻につきます。

{netabare}最序盤における、ゲーム世界の常識からかけ離れた行為・行動は許せます。一緒に遊ぶはずのサリーが現れず、あまりよくわからないゲーム世界で一人行動をしていたので。

冒頭に述べた通り、メイプルは「通常のゲームプレイヤーがとらない行動、ゲーム運営が想定しないような行動をとり続ける」が故にどしどし強化していくわけですが。。。。問題は、いつまでそれが自然に成り立つかだと思います。僕としては、その後のメイプルの行動、物言いがおかしく感じられます。

あんなにギルドメンバーや他ギルドのプレイヤーと交流をしていながら「その社会」に入れないのでしょうか。空気読むではありませんが、他者を見、共に行動していれば、次第に理解していくもので、そういう社会性を持っているのが人だと思います。それが獲得できないということは・・・と、思ってしまうのです。

その一方で、「ゲームのことをしっかり理解し、ゲーマーになっている」描写も見受けられます。双子のプレイヤーを引き連れて階層ボスと対峙するシーンでの発言は完全に「わかっている」ものの口ぶりです。

結果としてメイプルが、Theバカ(あるいは、コミュニケーションに結構ガチめな問題があるタイプの子)か、あるいは、極めて性悪な子かのどちらかに見えてきました。
{/netabare}

これ、、、賢者のお孫さんと同じに思えるのです。ただ、見た目かわいい女の子というだけで。男女関係なく、こういう人物が物語の中心にいるのは好きになれない性分でして、見ていて辛くなってきました。{/netabare}

投稿 : 2024/10/05
♥ : 23
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

ゲームは遊ばれてナンボ(笑)

VR-MMORPGを舞台に、とある女子高生ゲーム初心者とその仲間たちの
楽しいゲームライフを描いた同名小説(web版、ラノベ版共に未読)のアニメ化作品。

【物語 3.5点】
テンポ良好。見やすい。

1クール内でイベントや新エリア実装などの新要素を切れ目なく打ち出して来るゲーム運営。

局地的には主人公メイプルの予想外の奇行によりグダグダな印象ですがw
トータルで見たら、優秀な運営なのかもしれません。

その土台の上で、メイプルが
トントン拍子でヘンテコスキルや装備や仲間を獲得していく様。
ノンストレスな展開にスルスルと誘い込まれる。


いわゆる異世界転生物でもデスゲーム物でもないため、
ゲームからログアウトすれば普通の高校生活が待っている。

ゲームでクセになった言動が、
リアルで飛び出してしまう描写は微笑ましいです。

リアルに影響が出ると懸念したら、ちゃんとゲームはお休みする。
人間やめたネトゲ廃人たちのアンダーワールドではないので安心です。
(もっともメイプルはネトゲ廃人とは別の意味で人間やめていきますがw)


【作画 3.5点】
ゲームならではのスキルが飛び交う戦闘描写など人物作画はまずまず。

こだわりを感じるのは、ゲーム内の背景描写。
例えば、{netabare}星空が広がる絶景を眺めながら、
飲むと瞳の色が変化するドリンクで浪漫に浸る{/netabare}
など、戦闘だけではなく、
ここでしか味わえない景色やグルメを演出し、VRゲームを美化。


【キャラ 4.0点】
話題の“超大型初心者”メイプル。
防御特化を軸に多彩なトンデモスキルを乱発するが、
その基本プレイスタイルは
{netabare}絶対的な防御力によりダメージをシャットアウトして、
後は、麻痺→毒のコンボで、息絶えるのを待つ{/netabare}
などという鬼畜の所業w

それでも彼女が仲間と人気を集めるのは、
その愛嬌、ひとえに可愛いは正義の濫用と言う他ありませんw


周りの仲間もライバルも、
みなチョットずつ変ですがw心はピュアな良い人たちばかり。
PKして死体蹴りするような人格破綻者に遭う心配もなく、
視聴者もノーダメージで完走可能です。


【声優 4.0点】
主人公メイプル役は本渡 楓さん。
天然成分配合のポジティブモンスターを演じさせたら破壊力抜群ですw

メイプルをゲーム沼に引きずり込んだサリー役は野口 瑠璃子さん。
名のあるキャスト陣の中でも臆せず経験豊富なゲームプレイヤー役を好演。
今後、エンカウント率が上がりそうな若手声優さんです。

「がお~」と告知してくるドラぞう(CV.丹下 桜さん)や
CV.玄田 哲章さん等で編成された管理者たちなど、運営陣も鉄壁。


【音楽 4.5点】
OPは純情のアフィリア「究極アンバランス!」

如何にもMMOのCMなんかで流れてきそうな明るい曲調。

“胸騒ぎ次元転送 可能にするVR ゴーグルの向こうは
光に包まれ 飛び込んでくるアナザーワールド”

などと売り文句も決まる。
(こうして、また廃人が生まれていくのですねw)


EDは佐々木 李子さんの「Play the world」
こちらも明るいリズムで、一生懸命前に向かって歩いていくポジティブソング♪


劇伴は増田 太郎氏。
古き良きゲームミュージック風だけでなく、多彩な作風で愉快なゲームライフを演出。

運動会徒競走風の?ほのぼのBGM「あたふた突撃」をメイプル無双シーンに起用するなど、
音響でも、腹筋を攻撃してくるw

白眉は佐々木 李子さん歌唱の挿入歌「Good Night」
ボサノバ調の軽快なリズムに乗って、
経験値やポイントを積み上げる苦行をポジティブに転換する。
コツコツ行きたい時にチョイスしたい応援歌です♪


【感想】
ゲームクリエイターのインタビューなどを読むと、
狙い通りのプレイをしてくれるのも良いのですが、
制作者も思いも寄らなかったプレイをされて遊びの幅が広がった時こそ、
クリエイター冥利に尽きるんだ。
という主張をしばしば目にします。

実際のゲームでも、こんなん絶対誰もやらないだろうw
という隠し要素が必ずと言って良い程、仕込まれている物。

マニアがセオリーと決めたゲームプレイだけに硬直化したらジャンルは縮小するばかり。
クリエイターは常にプレイヤーの奇想天外なプレイによる
破壊と創造を待ちわびている。


だから、本作にてゲーム運営をもひっくり返すメイプルを
“大魔王”などと愚痴っている管理者たちも、
内心ではきっと、ゲームの新たな遊び方を開拓してくれて
嬉しくて堪らないんですよ。きっと!(←暴論w)


このVR-MMOが今後メイプルにどう玩具にされていくのか?
制作が決まった続編でも、しっかりと見届けたいと思います♪

投稿 : 2024/10/05
♥ : 40
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